2015年03月25日

2月21日(7日目)

4時半、目覚ましを止めた。
相変わらず寝苦しかった、
何度か寝返りをうって起きたけど、
まあスッキリ。
充電を済ませたバッテリーの準備をしているTGの横で、
食パンに、ピーナツバターとハチミツをぬってサンドイッチを作る。
ボートで出撃する頃には、うっすらと東の空が明るくなってきていた。
キースたちも、すでに出発したようで、
沖でトローリングしている船が見えた。
うちらは、岸に沿ってボートを進めながら、
深場の近くにある、水草周りの浅場を探った。
この湖にきて3日目になると、地形も風向きも、
魚っ気の多いところも、なんとなくわかってきた。
フライへのコンタクトもあったし、トラブルも。
出すべきものは出し切った。
時合は必ず来ると、力を抜いた。

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朝一の釣りの、最初のコンタクトは、TGのポッパーだった。
ボコン、ボコンと、水面で音を立てるフライに、
ドボッと、大迫力でバラがアタックしてきた。
心臓が飛び出るくらい、突然の出来事に驚いたけど、
それだけに終わった、水平線から太陽が顔を出していた。
ボートを風に乗せて流されながら、岸と平行に探っていく、
エンジンもエレキも使わないので、バラに警戒されず、
すぐ近くまで接近できる方法に変えた。
というのも、ボートに気がついて、
ボートのすぐ近くからバラが逃げていく光景を、
何度も見ていた。光景といっても、水面を揺らす水流で、
洗濯機のような渦巻で、ただ者ではない大きさなのは、
バラのものだと、確信持てた。
フライへのアタックも2度あったものの、
フッキングさせることもできず、9時太陽は高く上がり、
ジリジリしてきた。
TGは飽きたようで、遅めの朝食にしていた。
私もキャスティングに疲れたので、
ツイストダブルフォールキャストという、
へんてこな、新しいキャステイング法をあみだした。
私が使っているロッドは、
スイッチロッドの11フィートの10-11番。
今回,釣りの大先輩の杉坂隆久さんからシカ肉と交換でもらった。
ボートからのイトウを釣る用に開発したというロッドで、
短くて硬めのオーバーヘッド用のダブルハンド。
ボートからの遠投、広く探るため、
そして一日中振り倒す持久戦。
しかも、3日目くらいからその威力を発揮する。
ツイストダブルフォールキャストは、
右脇にロッドを抱えて、腰の回転で水平にロッドを振る、
左手はラインを持ってダブルフォールをする。
ちょっと変な動作で、
本気で投げたら両手でのオーバーヘッドほどは飛ばないけど、
手返しよく、水面を荒らさないように投げれて、
なにより楽だった。

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TGに笑われながら、ツイストダブルに磨きをかけている時だった、
さっきまで針に掛るのは水草ばかりだったテンションが、
竿をおさえ、大きく曲がった。
竿先を振るわす動き、魚の重みだった。
その瞬間20メートルほど先で、茶色の巨体がギラリと動く姿が見えた。
バラだった。
突然起こった衝撃。
フックがバーブレス、水中は水草だらけ、
思いっきり竿を曲げて、魚の自由を止めた。
竿を曲げても寄ってこない重量感と、
突然、糸を鳴らして突っ走る瞬発力は、
北海道のイトウよりもパワフルで俊敏だった。

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自分の体が震えているのを感じた、
足の震えを何度か見て、来たぞ、この感覚、久しぶりだった。
アドレナリンがでて、体が震える機会なんて、
そうそう味わえるものじゃない、
なんとも言えない、たまらない。
徐々にバラとの距離が近くなり、TGも興奮して写真を撮っていた。
ネットに体が入った瞬間、力がぬけた。
やっと手にすることができた。
始めて近くで触れることができたバラを、隅から隅まで観察した。
泥臭い魚のイメージだったけど、
濁った水からは現れたとは思えないような、
白銀の腹に背中が黄金色で神々しかった。

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幅広の体高、口先にかけての湾曲。
鎧のような大きくて丈夫な鱗。
上から見ると体高のわりに細身の体。
尾びれはうちわのように大きくてがっちりしていた。
ボートからの下りて水の中で魚体を抱えた。
エラにある棘が、時々手にあたって痛かった。
私の手の中でとてもおとなしく、おだやかだった。
何枚か写真を撮らせてくれると、
思い出したかの用に、バコンと暴れた瞬間、
自分から湖に静かに泳いで帰って行った。
フックは自然に外れていた。
もう少し写真を撮りたそうなTGだったけど、
私はもう満足だった。一瞬の出来事だった。

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P2210447釣れたフライは、13センチほどのエンリコミノーだった。腹側が白で、背中がグリーンに黒のシマシマ。

ソルト用のフライで、見たことも巻いたこともないフライだったけど、
今回、バラを釣りに行くと相談した先輩たちが、
私の背中を押すかのように、マテリアルの提供や巻き方を教えてくれた。
だからこそ、このフライへの思いが強くこのフライで釣りたかった。
杉坂さんのロッドにしても、グレッグのリールにしても、
みんなから分けてもらった知恵と技術と魂が詰まっているので、
苦労して釣り上げた喜びは大きく、
時間が経つとともに、じわじわと涌き上がり、
感謝の気持ちへと変わった。

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釣りたいという気持ちと、早く釣って解放されたいという気持ち、
色んな想いと、苦労があっただけに、一匹の重さは計り知れず、
この充実感がなんとも言えず気持ちよかった。

どこで釣れるのか、深場なのか、岸なのか、
日中でも釣れるのか、夜だけなのか、
トップでも釣れるのか、
ここはオーストラリア、30度を越すトロピカルな世界。
竿を片手に、自分の経験と感を頼りに、
一つずつ紐を解きなが、自然を観察して、気配を感じながら、
的を絞っていく。
それだけならまだしも、片道1000キロという長距離移動、
キャンプ場や食料調達、数々のトラブル回避も、
日本語が通じ、携帯の電波がどこでもあるわけじゃない。
今回はTGという強い見方がいてくれた。
そして、トレバーやキースとの出会いがあった。
道のりは長く、壁は高かったけど、
ハードなほど、一匹への思いは大きく膨らみ、
手にすることができた喜びと感動は一生ものになる。
こんな遠回りは釣れればいいけど、なかなかリスキー。
だけど、これが私の魚釣りの楽しみ方なんだと、
久しぶりの一匹で改めて初心に戻り、体の芯までしびれた。

P2210450なによりも、君のお陰だ!TGセンキュ〜。釣りを通じてすばらし仲間に会い、一緒にチャレンジすることなのだ。

バラをリリースして船に戻った。
青空が広がり、風が止んで静かな水面がどこまでも続いていた。
翼と尾っぽが白い、オジロワシのような大きなワシが、
ゆっくりと旋回していた。幸運を呼ぶワシだと、
勝手に神秘づいていた。

P2210479ボートに置いておいた温度計は40度を超えていた。

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クールダウン後、サンドウィッチ食べた。
再び釣りを始めて、一時間後、
私はツイストダブルキャストに磨きをかけていた。
ボートまであと、フライがボートまであと5メートルのほどのところで、
突然下から巨大なバラらが現れ、私のフライを吸い込んだ。
そのシーンに圧倒されながらも、フッキングに成功し、
ロッドを絞って竿を曲げながらランニングラインをリールに巻き始めた、
水面を割って体半分まで出したバラがガバガバと大迫力のエラあらいをした瞬間、
ロッドからテンションがぬけ、フライが戻ってきた。
すごい迫力だった。
この日は、バラのコンタクトが4回。フッキングが2回、1キャッチ。
TGは、朝一のトップでの1回だけに終わった。
キャンプに戻り、キースに釣れたと報告すると、
体全体でガッツポーズ、自分のことのように喜んでくれた。
さらに、驚いたのが、キースはこの日2本のバラをキャッチしていた。
90センチと110センチ。
そんなすごいバラを釣っているのに、
私のバラの方が嬉しかった様子だった。
日本からわざわざ来て、釣れていない私たちを、
本当に心配してくれていたのだ。
その、気持ちを私も察していたので、
いい報告ができて、みんなで喜ぶことができた。

P2210494P2210496P2210504昼は暑くて釣りにならない、キャンプに戻ってシャワーをあびて、ビールを飲んで昼寝する。



P2210527DPP_9442夕暮れにナマズ一匹






P2211417相変わらず熱帯夜と明かりに集まる虫の量は半端じゃなかった。

最小限の明かりのしたで、
ニンニクの皮をむいてウインナーを焼いた。
つぶつぶの黒胡椒かと思うのは、ユスリカだった。
焼きあがったウインナーをティッシュで拭きながら食べた。
この虫地獄の夜も、やっとこれで終わりだと思うと気が楽だった。
南十字星はやっぱり綺麗だった。

つづく

次は、オーストラリア釣行記2015年Feb その8 〜ソルトの世界へ〜
お楽しみに!

十勝のこのごろは・・・


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P3210075十勝川本流はでかいっす。
3月21日 ガイド
朝からプラス気温。水温6度。
ユスリカとカワゲラのハッチが盛んです。
風もなく穏やかで、10時ころから太陽が現れ、
とても穏やかで、穏やかすぎるほど。
のんびり釣りしててもボーっとしてしまう。
ののほほんな陽気で、
大きな魚が釣れる気配はまったくなし。
それでも気持ちいい川下り、
午後には風が吹きだしニジマスが釣れてくれました。
ハクチョウやホオジロガモ、オオワシ、オジロを見ました。
ミンクも発情期か、川岸で騒いでしました。
春です。




3月22日ガイド。
うってかわって朝から小雪、
寒い一日でした。
衣替えをして夏用のウエーダーと熊スプレーも持って、
ライズさがし。
到着した10時には既に安定したライズ。
ユスリカのハッチで、15秒に一度の間隔。
久しぶりに見る大人のライズで、
見ているだけで幸せでした。
で、結果は、
フライをなげさしてもくれず・・・
ストーキングでスプーク。
今期一発目からこの難しさ。

P3220007気温が低く虫も飛ばない悪天候でしたが、ライズ発見。しかも大人のライズでした。

P3220008ミッジのハッチが活発でした。釣るなら6X。ニジマスは45cm〜55cmです。

今年のニジマスたち、湧水河川は2月に産卵を終えている場所もあり、ここは稚魚がすでに浮上して泳いでいました。産卵を終えたニジマスたちは、ミッジやカワゲラに活発にライズ。(※注 していることがあります。)

今日でガイドの仕事がひと段落。
そしてしばらくロッジもガイドもお休み
(じゃなく、お客さんがいないので暇)になる。
なので、このときとばかりに、いろいろやるつもり。
帰りにフィッシュランドによって、小物を買ってきました。
タイイングとフライのテスト。
1、日本製(ステン硬線)0.8mm 10本入り 335円
2、仕掛け作り用 形状記憶合金0.3mm 5m 850円
3、がまかつ 管付チヌ6号 11本入り 180円
まだテスト段階ですが、
ワカサギ、サケ稚魚用のフライを3つ巻きました。
ステン硬線の長さでボディの長さ自由自在。
たまには自分の釣りも思いっきり楽しみたいと思います。

11070109_1114895008536321_6781200163105523191_oシャンクの長さが自由自在で大きなフライも巻ければいいのですが・・・

P3230002お菓子は甘すぎずとても美味しく。フライはいかがか?


3月23日
今日は朝曇り。気温は5度くらい。
9時50分にライズ。
ミッジのハッチの様子。
しばらく見ていましたが、
40センチほどのブラウンのようでした。
フライボックスを持っていなかったので観察だけ。
午後には大きなぼた雪がちらつきました。
そんな季節ですね。

11079587_913068548724445_295275520786964425_oブラウン、ライズしてました。朝9時ころです。

11004571_913068712057762_6746809586175592268_o大きな雪を口を開けて・・・

昼からは、シカ肉ソーセージ作りの下準備。
3月6日に捕った雄6歳。17日間熟成。
・シカ肉(ロース、ヒレ、ネック) 6kg
・豚背脂(肉:脂=6:4)    4kg
・牛乳(肉+脂の20%)     1.5L
・氷               500cc
・塩(肉+脂+牛乳の1.2%) 144g
・コショウ(・・・の0.15%) 18g
・砂糖(・・・の0.2%)    24g
・コーンスターチ(・・・の0.8%)96g
・羊ケーシング 22−24 9本
1、シカ肉の塩析2日間
2、シカ肉にコショウ、砂糖、コーンスターチを混ぜる
3、シカ肉と背脂を挽いて合わせる、穴6.5mm
4、氷と牛乳をくわえてよく練る
5、ケーシング
7、70度のお湯で20分雑菌
8、乾燥→薫製

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3月24日
十勝川本流アメマス 
フライのテストも兼ねて、3時間ほど。
気温4度、水温4度。
小雪がちらつく寒さ。
P3240041新作フライで釣れました。バックテイルいい感じです。なぜかフッキングは外から!

P3240030この方もフッキングは外から!P3240057大きいのは70センチくらい

十勝川のアメマスは5月上旬ころまで楽しめます。
これからサケ稚魚が海にくだり、
水温もあがるので、アメマスたちはパワフルになってきます。
まだ寒いのでウエーダーはネオプレーンで。

十勝の自然を楽しむためのガイド&ロッジ
ロッジラッキーフィールド 
http://lodgeluckyfield.com
banar_long_white

音更川への釣り人へ、
今日一緒にソーセージつくりを手伝ってくれた農家の方が、
川沿い堤防へのアクセスは、橋のたもとからお願いしたい。
との要望でした。
釣り場、直行したい気持ちも分かりますが、
住民達へお気遣いを・・・
















(18:26)