2016年12月31日



2016年12月15日  出発

出発の朝、十勝の朝はパキンと冷えた。
鼻毛が凍ってツンとする感じ。
踏みしめる雪のキシキシという高い音。
雲一つない空。上りきらない太陽。
マイナス15度 。

シラカバの細い枝に霧氷をキラキラさせる。
日高山脈が大きく近く見える。帯広空港に向かう。


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久しぶりのニュージーランドのキャンプでの旅。
ニュージーランドで釣りのガイドになりたいと思ったのは、
かれこれ20年近く前、網走の大学時代。
そんな夢に向かって、1997年から2012年まで、
長い時は4ヶ月間、車を購入して、
車中泊、テント泊で釣り歩いた若かれし頃。


運良く十勝でガイドとロッジをはじめ、
3年前にマタウラのデイビットさん夫婦に会いに行った以来の、
7度目のニュージーランド。



今回は1週間という短い期間、
ガイドなし、テント泊という、自主練習的な旅に、
若かれし時代に戻ったような、新鮮な気持ちだった。
そしてどうせならと新しい事にもチャレンジしてしまった。


運がいい事に仕事も安定し、
家族も落ち着き、ようやく自分のペースになってくれた。
40歳という大台にものってしまった。


ニュージーランド行きが決まったこともあり、
持ち運びに便利なパックロッドが欲しくなった。
あまりブランドの竿には興味がないのだけど、
ついついネットでみてたら、
使い慣れたウインストンの3ピースと、
セージの5ピースを誕生日を口実に手に入れてしまった。


そして、さらなる物欲が、バンブーロッド。
そして十勝鱒竿、今ではスコット社のバンブーロッドを作る橋本さんが、
ご近所。
この、竹のアクションはびっくりしますよ。
特に、グラファイトファンにはたまりません。
竹らしくない、ハイラインハイスピード、
強いバットから繰り出される、ナローループ。
デカイドライを飛ばし、強い鱒をバットで止める。
そして、フライを運ぶ竹のトルクさもある。
ほんとに、手にした瞬間、ビビッっとくるのです。



それが今では、世界に輸出され、そしてハウマッチ?
スコットの名がつくと40万円!!!
作りましょう!とお誘いを受けていたけど、
おこがましいにもほどがあると、思っていたけど、
こんな機会だと気持ちを入れて、工房に押しかけると、
トントン拍子で、ニュージーランド出発までに作りましょう。となった。


と言っても、イトウ釣りのベストシーズンまっただ中、
連日のガイドで、竿作りに集中できるか不安だった。
ま、いざとなれば橋本さんがいるし、と大船にのってしまった。


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竹のような真っすぐな・・・、と言うくせに、
割ったばかりの竹はくねくねと曲がり野生そのもの。
焼いて、曲げ伸ばし、そしてまた焼いてと、
ひとつひとつの工程が手作業で、
とても細かく繊細だった。

不器用な私は、曲がった竹にガイドをつけたら十分竿として使えるのに、
と思いつつ、後ろから橋本さんの視線に緊張しながら、深夜まで竹と向き合った。
竿の持ち味を最大限まで引き出すためにここまでやる、と思うほど、
極限までの削り、焼締、曲げ伸ばし、そしてまた削りの作業だった。

フェルールを削り、ガイドを乗せて、糸を巻き終え、
名前を入れ塗料が乾いたのはニュージーランド出発の3日前だった。
実用性を第一にした、素朴でシンプルな竿になった。
まだ一度もフライを投げたこともなく、
陽も水も知らないホヤホヤのままのニュージーランド行きだった。

竿作りで出た端材とノースフライフィッシングロッジの杉坂隆久さんから届いた、ツールネックレスのパーツと合体して、竹バージョンが完成した。


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そんな準備期間があったものだから、
新しいロッド、久々のテント泊の自由旅のニュージーランドで、
ゴダイゴの曲をまた聴き始めたりして、
若き頃に戻るようなウキウキ、ワクワクだった。アハハ・・・

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そもそも今回のニュージーランド行きのきっかけは、
ケイさんのお誘いで、フライフィッシングのキャリアはほどほどで、
数年前からロッジに遊びに来て、十勝の鱒と遊んでいるうちに、
ニュージーランドに通いはじめ、
口実をつけてニュージーランドに新しい会社を作ってしまうほどの狂者。
気さくでチャレンジ精神も無謀さも兼ね備え、
一緒に釣りをしているうちに、
うっかりニュージーランドまで足をのばすことに。



大きなコロコロバックにロッドケースを縛り付け、
バックパックを背負った釣り人をいつもは出迎える側だけど、離陸する飛行機の窓からみる帯広空港にニヤリ。そして、隣のスーツ姿のおじさんには悪いけど、朝一のかんぱ〜い。やっぱり雲の上のビールは最高だ。


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コーカーズのウェーディングシューズはなかなか優れもので、ワンタッチでフェルトとラバーソールを交換できる。ウェーディングシューズは荷物になるので、家から履いていく。水たまりに入ると浸水するけど、通気性が良く蒸れないので快適。



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つづく


十勝の自然を楽しむためのガイド&ロッジ
ロッジラッキーフィールド
http://lodgeluckyfield.com

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2016年 12月31日
いよいよ、大晦日。ニューランドから戻り、思い出に浸る間もないまま、極寒の中の鳥のガイド3日間。イスラエルからの15歳の鳥キチと鳥を探し。夢中になる彼の姿は、海を越えて、楽しい。オオワシ、オジロ、フクロウから、小さなホオジロやカラ類まで根っからのキチガイは本物だった。こんな若者、たまーに日本にもいるだろうけど、このご時世は、かなり希少種だろうなぁ。こういう変わり者が増えれば世の中変わるんだろうなと思う。鳥キチ、釣りキチをもっともっと作りたいと思う。バードウォッチングのガイドだった。久々のイングリッシュで英名が出て来なくて楽しい苦戦でした。

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よいお年を〜。







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