2021年01月30日


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初演が2006年だから、15年前の作品。
私がまだ26歳のピチピチボーイズだったころ。
何の苦労も、何の狙いもなく書いたのは覚えてる。
何となく書き始めて、後付けで決めたラストに前半を合わせて作った。
ブルーハーツの作り方を思うと大して成長してないのが伺える。

そこから、小さなネタの加筆はあるけど、ほとんど改訂していない。
タイトルも変えようと何度か思ったけど、結局変えてない。
「三等さんではあまり見ない作品」という評価はその通りなのだ。
三等さんのころに書いたものではないし、狙って書いたものでもないので、
私の中でもずっと異色のままな気がする。

15年前から数えたら4回目。
三等さんになってからで、今回で3回目。
15年前のときは木山さんが植田さん役だった。

それから、
2016年にかわいい山本誠子版を、私が植田さん、木山さんが母親役で再演。
2017年にややボーイッシュなAGATA版を、以下同文で再再演。
そこから三年半空いての今回。
そんな細かいことはどうでもいいと思われるだろうが、
あくまで私とわかる人だけの回顧録と備忘録なので、許して欲しい。




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有元さんは小技多いし、本当に器用だし、セリフ噛まない。
もう、ロボ。
0.5秒くらいの隙間に絶妙なニュアンスの芝居を挟みこんでくるので、
よく噴き出したし、採用したネタも多かった。
佇まいがすでに面白い。
こちらも伝統的なデフォルトとは違う母親だったけど、
変に強制しなくてよかったと思った。
ラストのくだりは、もっともっと静かに深く長くな演出となったのも、
それだけ絵が持つなと思ったからで、作ってて楽しかった。
私は台本がどうとかは二の次で、ライブでやる以上できあがった作品が一番かわいいので、
ブルーハーツ然り、そこにダイレクトに使えるものをすぐに納品してくれる人は大好きだ。
有元さんのことを、心の中で高級吉野家と呼んでいる。


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響さんのポジションは私のポジションだし、
「えー出たいー!」って気持ちはあった。
基本、さっちゃんは出たい。
母親役でもいいから出たいのだ。
響さんがハマるのはわかっていたけど、出たかったのだ。

予想外だったのが、ベテランなのにサービス精神旺盛な響さんが、
このただ振り回される被害者ポジションに至っては遊ぼうとしなかった。
っていうか、このポジションを演じる上で、声質も見た目も立ち回りも予想以上にハマっていた。
何だかんだ言って私は男なので、悔しかった。
このされるがままのポジションができる人を欲してるので、
私の中で響さんの新しい部分を見つけた気がした。
でも出たかった。


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彗星マジックの「詩と再生」を観に行ったときに、
これが鳩川七海かー、すげーなーと思って、
呼んでみたいねーと、木山さんとなんばでインドカレー食べながら話してたのが、「さっちゃん」だった。
なので、鳩ちゃんを呼んだそもそもはこちらだった。
そして、いざ稽古が始まったら私の思い通りの鳩川七海にはならなかった!
も、もっとデフォルトなぞっておくれよーと思った(笑)
なので、最初はどこまでこちらのプランを強制するか迷った。
でも、だんだんこれはこれでありだなと思い始め、
二回目の稽古で、私の枠の中に留めるのは間違いかもしれない。
もっと客観的に見ないといけないぞと思いなおした。

私が語るのも何だけど、
鳩川七海という女優は一秒間のコマ数が多いという表現がしっくりくるなーと思う。
だから芝居が繊細に見えるし、そこに彼女のアイデアが込められてたりと、情報量が違う。
それが見てて「何か違う!」と思わせるところだと私は思ってる。
わかり易く例えると、「エヴァンゲリオン」と「ヱヴァンゲリヲン」くらいに情報量が違う。
この芝居に関しては、全体のバランスと見せ所の関係で、小屋入りしてから少し減らしてもらったけど、
まあこの歳でそれだけ出来て、周りの評価もちゃんと付いてきて……嫌になる(笑)
「また呼んでください」なんて言わず、早く私なんぞの手が届かないところに行きやがりなさいと思う。

あーあと、「そこんとこ『郷です!』って感じで言ってほしい」って注文が通じなかったときは、
もう本当に時代は流れてるんだねって悲しく思った。


少し鳩川語りが長くなったけど、どこかで語りたいと思ってたのと、
まだ私の手が届くうちに、鳩ちゃんの内申点をあげておいて、どこかで何かがあれしたらいいなと思う(笑)



すでに書いたが、
鳩ちゃんありきで決まってたこの作品。
当初は私と木山さんとの三人を考えていたけども、
色々な裏方事情で悩んでるときに、
木山さんからの、「だったら客演の三人でやってもらえば? お客さんも喜ぶしいいじゃない」
との意見で、それもそうだなその通りだなそれ正解だなとなった。
想像しただけでぴったりだった。
木山さんはすでに三回この作品をやってるので、少し飽きてた感があるけども、私は何度も言うけど出たかったので少し迷った。

この台本に関しては、最初にLINEで流してから三人とも前のめりのコメントくれて、
他の台本配ったときは無反応だったのにと、少し寂しくなったのをよく覚えている。
みんな正直だ!!
本当に序盤から不安なく、稽古回数も5~6回くらいで仕上げたというか、ただ固めただけの作品で、
全く手がかからず楽ちんだった。

ただ、本番初日の客席のリアクションの少なさに負けて、
二日目から一部デフォルトな芝居を鳩ちゃんに強いたところが悔やまれる。
三人の中では何の問題もなく、誰も何も気にしてなかったので、やらせてあげるべきだった。

でも、ずっと楽しかったし、役者の持ってるものを活かすというのはどういうことなのか、
少し演出として勉強させてもらった気がする作品となった。


以下、写真。
(撮影 松田ミネタカ)
テーブルトークなので、
どうしても動きは少ないけど、観てくれた人にお話しの流れを楽しんでもらえたらと思います。

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