最強法律相談室

山口県周南市で長年多重債務者の問題に取り組んできましたが、このブログでは、過払金返還請求に関するサラ金との示談交渉、裁判を中心に、私の実体験を公開させて頂きます。

「眠れる20兆円マーケット」を読んで

法律事務所ホームロイヤーズ所長の西田研志弁護士の著書。

 これによると、ホームロイヤーズでは、外部協力弁護士を含めて弁護士25名、パラリーガル約200名の体制で、年間2万5000件の債務関係の案件を取り扱っているそうだ。
 月に20億〜30億の過払金を回収し、年間の回収額は200億円に達しているという。

 西田弁護士によると、これは弁護士業務の徹底したマニュアル化、分業化、システム化により、大量処理、迅速化を実現させた結果だという。

 いやはや驚きました。
 とても私には真似できない。
 こうしたホームロイヤーズのやり方には、異論を唱える弁護士もいるだろう。しかし、他人のやり方を批判するのは簡単。ではあなたはどうするのか。旧態依然とした弁護士業務を何も改革しないでいいのか。
 鋭い問題提起をされたような気がした。


(新着過払金入金情報)
 ・12月24日 GEコン 129万7000円(6件)
         サンライズ 6万8000円
         アコム 20万1000円

  平成20年の過払金取戻額、本日現在合計9億681万0497円

 

祝 9億円突破

親戚の葬儀で四国の高松に行ってきた。

 高松は、司法修習生時代に実務修習をした所。
 当時は、司法試験に合格した後、2年間の司法修習があった。まず司法研修所に入所して約4ヶ月間前期修習を行い、その後全国に散らばって、裁判所(民事・刑事)、検察庁、弁護士会で各4ヶ月合計1年4ヶ月の実務修習を行い、最後にまた東京に集まって後期修習を4ヶ月行っていた。
 その締めくくりに通称二回試験と呼ばれる試験があり、これに合格してようやく司法修習を終えて、法曹になっていた。但し、実際には二回試験に落ちる者はほとんどいなかった。

 修習と試験の基本的な枠組みは今も同じだが、決定的に違うのは、期間が半分の1年に短縮されたこと。
 まず前期修習が全くなくなった。
 前期修習は、それまで司法試験の勉強しかしてこなかった者たちに対し、裁判、検察、弁護の実務、特に判決や論告、弁論、準備書面など重要な書面の書き方をイロハから教える大切な修習で、これを4ヶ月かけてみっちり叩き込まれた後、実務修習に出かけて、生の事件を扱いながら、研鑽を重ねる。
 しかし今の修習生には前期修習がなく、いきなり実務修習に飛び出す。
 私たちの世代にとって、これは想像を絶する事態で、前期修習なしで行う実務修習が、果たして修習として実りあるものになりうるのか、大いに疑問である。
 そしてその後の実務修習もすべて半分の期間。したがって、弁護修習もわずか2ヶ月しかない。

 多くの法曹関係者が心配していたとおり、今年の二回試験では、100人以上の不合格者が出た。司法試験の合格者が増えて「質が落ちた」と言う人もいるが、それ以上に「質を落とす」修習を実施しているのだから、これは国家による人災だと思う。
 前期修習を復活させ、修習期間を元の2年簡に戻すべきである。

 (新着過払金入金情報)
 ・12月22日 アイフル 137万5000円(2件)
         タンポート 131万円(4件)
         九州日本信販 40万円    
         三洋信販 435万3500円(7件)
         セントラルファイナンス 46万4000円

  平成20年の過払金取戻額、本日現在合計9億524万4497円
     

サラ金は本人からの返還請求に応じろ

「サラ金に過払金を請求したのですが、弁護士を通さないと受け付けないと言われました」

  最近でも時々こうしたメール相談をいただく。
  もちろん極めて不当な対応。
 本人が請求しても、弁護士が代理人として請求しても、過払いであること自体は間違いないのだから、サラ金は当然速やかに過払金を返還すべきである。
 一般の人にとっては、まだまだ弁護士の敷居は高く、また多重債務者の多くは毎日仕事に追われているから、多忙で相談に出向けない方もいる。そうした実情を承知の上で、あえて「弁護士を通さないと・・・」と言っているのだとすれば、これは過払金の請求を事実上断念させようとした悪質な交渉拒否だろう。
 こうした事例で、やむを得ず弁護士に依頼したような場合は、「交渉拒否」を不法行為とみなして、過払金とは別に弁護士費用も加算して請求できるのではないだろうか。

 (新着過払金入金情報)
 ・12月17日 OMCカード 10万円
         GEコン 58万5352円(5件)
         オリコ 123万1000円
         日本ファイナンス 10万2000円
 ・12月18日 NIS 504万円(4件)
 ・12月19日 全日信販 1万8000円
         アイフル 904万6000円(11件)
         インター 11万6165円
         武富士 972万円(6件)
         楽天KC 522万2000円(8件)

  平成20年の過払金取戻額、本日現在合計8億9734万1997円

過払金で銀行の借金も消滅

債務整理を依頼中のHさん来所。

 Hさんは、過払いもかなり出ていたが、別にA銀行の借金も数十万円あって、これは利息制限法で再計算しても残高は減らないから、これだけは早めに整理しようという予定だった。
 ところが、弁護士からの受任通知を受けて、A銀行側がB社に代位弁済を求め、B社がこれを履行したので、債権はA銀行からB社に移った。

 他方Hさんは、長年B社から高利のキャッシングをしており、多額の過払金が発生していた。そこで、B社が代位弁済した借金と過払金を相殺し、結局Hさんの借金は0円になった。

 「本当にもう借金を払わなくていいんですか?」

 珍しいことだが、こんなこともあるのだと説明。
 Hさんは、まだまだサラ金数社に総額1000万円を超える過払金があり、それを全部取戻してから、本当に喜んでもらいたいと思っている。

(新着過払金入金情報)
 ・12月15日 アイフル 102万円(2件)
         イオンクレジット 4万2000円
         オリコ 72万円(2件)
 ・12月16日 アイフル 378万9000円(4件)
         ワイド 27万4151円

  平成20年の過払金取戻額、本日現在合計8億6616万0480円
 
 
 

公務員

「○○は公務員で簡単にお金を借りる事ができるので多重債務者が多いみたいです」

 公務員向けの情報誌を発行しているA社から、広告を掲載しないかというお誘いのメールが届いた。
 たしかに、公務員は身分や収入が安定しているため、サラ金にとっては上客として扱われてきた。公務員だというだけで、ポンポンお金を貸し付ける金融業者もいた。
 しかし、公務員だからといっても利息は当然高いのだから、借金はあっという間に雪だるまになってしまうことに変わりはない。

 多重債務者になっても、立場上なかなか他人に相談できず悩み続ける人も多い。
 当事務所でも、これまでさまざまな公務員の方から相談を受けてきた。無理な自転車操業を繰り返して傷口を広げる前に、勇気を出して相談をしてほしい。

(新着過払金入金情報)
 ・12月9日 プロミス 54万6055円(4件)
 ・12月11日 セシール 30万円
         プロミス 41万8000円
 ・12月12日 シンキ 16万円
         プロミス 19万2328円
         日専連 28万7000円
 
  平成20年の過払金取戻額、本日現在合計8億6031万5329円

多忙です

  ブログを更新しないと、何だか何もしないでサボっているような雰囲気になる。

 実際は、裁判、法律相談、訴状・準備書面の起案などに忙殺されて、なかなかブログの更新まで手が回らない状況。
 先月は、新規相談件数106件、うち借金の相談100件で、93件を受任した。
 もちろんこれは、私の新記録。
 特に12月に入って、失業、減収などで借金の自転車操業が困難になった方々から、相談が相次いでいる。
 
 安心した気持で新しい年を迎えるために、出来る限り年内に相談をと思っているのだが、そろそろ限界になったかもしれない。

(新着過払金入金情報)
 ・12月1日 OMC 9000円
        楽天KC 64万1000円(5件)
        プロミス 89万5000円(3件)
 ・12月2日 プロミス 295万1594円(4件)
 ・12月3日 GEコン 221万7000円(5件)
        アイフル 514万6905円
        三洋信販 288万円(5件)
 ・12月4日 アコム 192万9176円(2件)
 ・12月5日 プロミス 400万6000円(7件)
        オリコ 1万2000円
        武富士 342万円(6件)
        アコム 220万円
        日新信販 46万3216円(5件)
 ・12月8日 クレデイア 222万0186円(6件)
        プロミス 145万6000円(2件)
        アイフル 150万円
 ・12月10日 GEコン 55万2000円
         やまぎんカード 46万1000円
         エイワ 2万円

  平成20年の過払金取戻額、本日現在合計8億5871万1946円

師走の法律相談

毎年師走は何かと忙しい。

 誰もがトラブルや悩みを抱えたまま新年を迎えたくないようで、駆け込みの相談が相次ぐ。そのつもりで、12月は多めに法律相談ができるように配慮していたのだが、年内の相談予約はそろそろ締め切りが近づいてきた。

 今年の借金は今年のうちに解決を。
 法律相談をご希望の方はお急ぎ下さい。
 

励ましあって

借金の相談で、KさんとYさんが来所。二人は友人。

 時々だが、こうして友人と二人で相談に来所される方がいる。サラ金に借金があることは、普通なら恥ずかしいことなので、ほとんどの方は一人で来所されるが、中には友人と二人連れの方が心強いという方もいるようだ。

 債務整理は、整理案を作成して、債権者と和解しても、その後何年間かかけて返済計画を実行することが重要で、現実には、途中で挫折してしまうことも少なくない。その意味では友人同士で励ましあって債務整理を成功させるのも、一つの方法かもしれない。

 

 

過払金の時効は当面強気で

先日書いた、過払金の時効の起算点に関する最高裁の動向の続報。

 日栄・商工ファンド対策全国弁護団からの連絡によると、来年1月19日午後1時30分から最高裁で口頭弁論が開かれることが決まったようだ。
 原審は、広島高裁松江支部の対プロミス事件で、同支部は、過払金の時効は発生時から個別に進行すると判断していた。

 最高裁が口頭弁論を開く場合は、原判決の内容が変更される可能性が高い。
 もちろん最後まで予断は許さないが、現在過払金の時効の起算点の問題で訴訟をされている方は、弱気に低額な金額で和解をされないほうがいいだろう。

 (新着過払金入金情報)
 ・11月27日 ベストライフ 1万5000円
         プロミス 21万円(2件)
         NC熊本 3万円
         楽天KC 30万円
         日新信販 8万2000円
         エポスカード 16万1000円
 ・11月28日 シンキ 107万円

  
  平成20年の過払金取戻額、本日現在合計8億2648万6869円

SF=空想?

三和ファイナンスに対して、Mさんの過払金約150万円の返還請求書を出したところ、5万円の一括返済で和解希望と書かれた返事がFAXされてきた。

 もちろん到底飲める金額ではない。
 三和は、過日の破産申立て事件の際、世間に対し今後は過払金を迅速に返還すると公約していたが、どうも本気で遵守するつもりはないようだ。

 そういえば、三和は最近会社名を、「株式会社SFコーポレーション」に変更したようだが、150万円の過払金が突然5万円に変わってしまうなどという、ありえないことを空想する会社になってしまったのだろうか・・・。

(新着過払金入金情報)
 ・11月21日 アイフル 168万5000円(4件)
 ・11月25日 アイフル 357万7000円(3件)
         フジ 46万5000円(2件)
 ・11月26日 オリコ 41万5000円
         GEコン 91万9000円(2件)
         楽天KC 10万円 
 ・11月27日 エルク 25万円
         ニッセンGE 86万3000円
         楽天KC 129万5000円
         アコム 54万3000円

  平成20年の過払金取戻額、本日現在合計8億2462万7869円
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