最強法律相談室

山口県周南市で長年多重債務者の問題に取り組んできましたが、このブログでは、過払金返還請求に関するサラ金との示談交渉、裁判を中心に、私の実体験を公開させて頂きます。

2005年12月31日17:47
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そして平成１８年へ

訴状を起案。
　たまっていた過払金返還請求の訴状を起案した。
　おかげで大口の過払いについては、ほぼ起案できた。新年早々、周南簡裁には大量の訴状を出すことになりそう。
　
　今年も今日で最後。とにかく忙しい１年だった。弁護士は、実は肉体労働だったことをあらためて知った思い。
　
　今年１年の印象を簡単にまとめると、「破産から整理へ」となる。
　平成大不況の中、これまで自己破産は毎年急増してきたが、流れは完全に変わった。
　平成１７年に私が新規に法律相談を受けた件数は３８７件で、うち２３２件が借金の相談だった。ちなみに平成１６年は、法律相談２５９件、借金１６７件である。
　つまり借金の相談自体は決して減少しておらず、むしろ増えている。
　しかしその中で自己破産の申立てに至る件数は大幅に減った。
　自己破産の件数の減少は、全国的な傾向だと聞いている。
　その原因は、景気回復の影響も否定できないが、やはり利息制限法で借金を減額させる方法が定着してきたからだと思う。
　特に過払金の返還は平成１７年に激増したはずだ。
　この流れは確実に平成１８年に続く。もちろんサラ金側の反撃も油断できない。
　過払金を返還しなくて済むよう法律を改正すべきだという声も聞こえてくる。とんでもないことである。

　日本から高金利の被害者がいなくなるまで、私たちの戦いは続く。
　
2005年12月30日12:44
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低所得者の法律相談は無料へ

　サラ金５社に合計２００万円の借金があるＨさん来所。
　本年最後の法律相談（と思う）。
　母子家庭で、月収１４万円の中から毎月８万円返済している。年末年始も仕事が入っており、体調もカゼ気味で、悪そうだった。
　３０分相談したが、相談料は無料にした。

　実は、来年早々には、生活保護世帯、母子家庭、年金生活者については法律相談料を無料にしたいと思っている。私たちが思っている以上に、まだまだ法律事務所の敷居は高く、その原因のひとつが、弁護士の料金は高いというイメージを払拭できていないことにある。

　無料にすれば当然その分、経済的には損をするのだが、実際のところ、弁護士の収入の中で、法律相談料収入の占める割合は微々たるもの。当事務所で言えば、収入の０．８％程度である。この０．８％の中から、低所得者の相談料が消えても、正直事務所経営にほとんど影響はない。すでに同様の措置を取っている法律事務所もあるようで、当事務所も来年はぜひ実現したい。

　事務所は正月休みに入ったが、アイフル、しんわなどからは、続々と連絡の文書がＦＡＸで届いている。
　ご苦労様です。
　
2005年12月29日10:58
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弁護士二人で１億６７７６万円でした

　昨日ＣＦＪからＮさんの過払金１６万円の振込みがあった。
　平成１７年分の取戻はもう終了したと思っていたのだが、ＣＦＪを忘れていた。もっともＣＦＪとの和解では、支払期限は１月６日までになっているので、ＣＦＪの方で早めの振込みをしてくれたようだ。
　えらい！　
　良いことは素直に見習おう。

　その結果平成１７年の私の過払金取戻額の合計は若干増えて、９４７６万７８４５円となった。多分これが最終結果だと思う。

　当事務所の同僚弁護士である田畑弁護士に聞いたところ、平成１７年中に取り戻した過払金は、合計約７３００万円とのことであった。
　そうすると、私と田畑弁護士の合計は、約１億６７７６万円となる。
　平成１６年に二人で取り戻した過払金が約１億円だったので、今年は１．６倍以上の伸びとなった。
　これは当事務所が今年過払金の分野に力を入れてきたということもあるが、
　�　〜換颪諒杆郢痢∋碧―饂里硫疂Ф睚峇圓紡个垢觴茲蠢箸澆�、質的にも量的にも
　　平成１７年に大きく前進したこと、
　�◆‘辰忘嚢盧曚�貸金業法４３条の適用について厳格説に立つことを明示したり、　　取引履歴の開示義務を認めたりするなど、過払金返還請求の武器となる有益な判決を出したこと
　��　一般の多重債務者の中にも、利息制限法を使って借金を減らせることが、少し
　　ずつ浸透してきたこと、
などによるものだと分析している。

　
2005年12月28日14:00
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セントラル　年末の和解

　債務整理をしているＴさんのセントラルフアイナンスに対する過払金返還訴訟で、相手方弁護士から請求金額のほぼ１００％の１０８万４０００円で和解する旨の連絡が入った。
　年末ぎりぎりの和解だが、Ｔさんにとっては、もちろん朗報。
　Ｔさんは、別に三洋信販から１月末に、７２万円の過払金が返ってくる予定。
　来年早々には、借金の全部を過払金で返済できるだろう。

　当事務所は本日で仕事納め。
　
　しかし私の仕事は、３１日まで続きそう。もちろんこのブログも続きます。
2005年12月27日12:00
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レイクから０円和解の提案

　ＧＥコンシューマーフアイナンス（レイク）から、債務整理をしているＳさんについて、０円和解をしたいという提案があった。
　０円和解というのは、要するに借金の残を０円にして、お互い債権債務のない和解をするということ。
　借金の残がある場合に０円にしてくれるというのなら、大変ありがたいことだが、そんなうまい話はない。利息制限法で計算したＳさんの残高は、１０万円の過払いになっていた。
　レイクによると、「早期解決の為」０円和解を提案するとのこと。なるほど、０円和解をすれば、それで終わりなので、過払金返還訴訟などの面倒な手続きは不要になり、早期に事件は解決する。
　しかし、Ｓさんにとっては、１０万円の過払金が返ってこなくなるのだから、明らかに損な取引である。
　前にも書いたが、私はたとえ少額の過払金でも、０円和解はしない。今年の１０月にはアイフルから訴訟で過払金３０００円を取り戻した。
　私にとっては１０万円の過払いは大金であり、０円和解など論外である。
　しかし、そんな私にレイクが堂々と０円和解を提案してくる背景は無視できない。
　おそらく、１０万円程度の過払いなら、返還請求などせずに０円和解に応じている弁護士、司法書士がいるからではないだろうか。
　同業者の仕事にコメントはしたくないが、安易な０円和解は債務者の利益を害するだけでなく、サラ金の過払金返還義務に対する認識を鈍磨させるものとして、やるべきではないと思う。

　レイクには早速過払金返還訴訟を起こすことにした。
2005年12月25日13:05
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武富士　堂々第１位

　すでに発表済みのとおり、平成１７年中に私がサラ金クレジットから取り戻した過払金の合計額は、約９４６０万円である。
　私の事務所にはもう一人、過払金の取り戻しに熱心な田畑元久弁護士がおり、彼もたしか数千万円は取り戻していると思うが、もちろんその金額は含まれていない。
　二人の合計額については、後日発表しよう。

　サラ金会社別の取戻額は以下のとおり（概算）。

　武富士　　２１６０万円
　しんわ　　　１８４８万円
　ＣＦＪ　　　　１２２７万円
　アコム　　　　８１６万円
　プロミス　　　７１７万円
　三洋信販　　６５４万円
　ＧＥｺﾝｼｭｰﾏ　４４４万円
　アイフル　　　３６６万円

　やはり業界最大手と言われる武富士が堂々第１位であった。
　しんわ、三洋信販は、どちらも福岡に本社のある中堅サラ金だが、ここ周南市では、よく利用されている。他はおなじみの会社ばかり。　
　クレジット系では、日本信販が２５７万円、オリコが２４５万円だった。

　会社名や金額を公表したのは、決して自慢しているのではなく、これらのサラ金クレジット会社と長年取引をして、本当は過払いになっているにもかかわらず、そのことを知らないまま、今も高利の返済を続けて苦しんでいるサラ金被害者たちに、何とか解決への道を伝えたいという思いからである。
2005年12月24日15:38
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過払いは忘れた頃にやって来る

　Ｔさん、女性、６３歳。
　以前は小さな建設工事会社を経営していたが、赤字が続き借金が出来たので廃業した。唯一の資産である不動産を売却して、借金は昨年のうちにほぼ整理できた。
　一件落着と思っていたところに、最近になってポケットカードから古い取引履歴が開示されてきた。
　計算すると過払金が３５万円発生。
　その後返還の交渉をした結果、２８３，０００円を１月１１日までに返還することで合意。Ｔさんにとっては、思いがけないお金。

　過払いは、忘れたころにやって来る。

　この時期に和解する過払金は、実際の返還はほぼ来年になる。
　したがって、先日発表した９４６０万円というのが、私が平成１７年中に取り戻した合計額になると思う。
　明日は、サラ金会社別の取戻金額を発表する予定。
2005年12月22日14:03
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サラ金のＣＭ

　先日ある新聞のテレビ欄の横に、サラ金のＣＭの増加に比例して破産の申立て件数も増加してきたという記事が載っていた。
　たしかにテレビのサラ金のＣＭ攻勢はすさまじく、若い女性社員を頻繁に登場させて、「あんなかわいい女性社員が対応してくれるなら、怖いことはないだろう」という幻想を、若者達にいだかせているように思われる。
　このソフトなＣＭが、多重債務者の増加の一因になっていることは否定できないだろう。
　しかし、その対策として、テレビＣＭを規制するというのは、正直うーーんという意見だ。テレビＣＭを規制しても、ネット広告、屋外広告、チラシ、テイッシュなどなど、広告媒体は無限にある。いたちごっこをしても、それらをすべて規制することは、不可能だろう。
　それに広告規制というのは、何だか臭いものにフタをしているような気がする。
　それよりも、サラ金の利息が利息制限法に違反していること、高利の借金は引き直し計算で減額できること、過払いになった場合は返還してもらえることを、大いに宣伝すべきではないだろうか。テレビＣＭは金がかかるとしても、街角にそのような看板を出しても良いと思っている。
　来年はこのような広告を本気で検討する予定。

　平成１７年の過払金取戻額、本日現在合計９４，６０７，８４５円。
2005年12月21日14:33
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破産から債務整理へ

　ガソリンスタンドで働いてるＺさん来所。
　本日２回目の相談。
　初回の相談では、借金が約９００万円あるとのことだったので、最悪の場合破産も覚悟するようにと話をしていた。
　債権者から取引履歴を取り寄せ、利息制限法で再計算したところ、借金は４８０万円まで減った。さらに、アコムから過払金８２万円が返ってくることも決定。
　破産ではなく、債務整理をすることになった。
　毎月１０万円を４８回支払う整理。
　「弁護士費用は出さなくていいんですか」
　「アコムから返ってくるお金で十分まかなえますから、Ｚさんが自腹を切る必要は　　ありません」
　借金の返済の他に弁護士費用の負担を心配していたＺさんは、過払金で弁護士費用が支払えると聞いて喜んだ。
　「あまったお金は、借金の返済に当てますからね」
　「お願いします」
　憂鬱な年末年始を迎える予定だったＺさんは、一転借金返済の展望が開けてきたので、明るい表情で頭を下げて帰って行った。
　
2005年12月20日14:18
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アコムに９０円減額

　債務整理をしているＤさんの過払いは、１，６４７，０００円を１月２０日までに返還してもらうことで、アコムと和解が成立した。実は請求金額の９割には、もう９０円ばかり足りないのだが、９０円まけてくれというアコムの要望を受け入れた。
　私が逆の立場だと、つい９０円くらいと思って妥協して払ってしまうことが多い。これからは、アコムを見習って、借金を支払う場合は、たとえ９０円でも減額を求めてねばってみよう。

　Ｄさんは、今年１０月に相談に来た女性で、その時は、サラ金に約７２０万円の借金があるということだった。例のごとく利息制限法で再計算してみると、借金は６５万円に減った。その上過払いが、４００万円以上出てきたので、実質借金は０となった。来年早々には、借金を全額返済して、おみやげを持って帰ることができると思う。

　オーエムシーカード。
　今年１１月にＯさんの取引履歴を開示してきたのだが、平成９年２月２８日の残元金２７０，７６７円からスタートしている。明らかにそれ以前から取引があるにもかかわらず、平気で途中からの取引履歴を出してくる。
　すぐに古い履歴を開示するよう再度申し入れたが、本日まで音沙汰がない。
　年内に開示がない場合は、慰謝料請求の訴訟をすることになる。
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