最強法律相談室

山口県周南市で長年多重債務者の問題に取り組んできましたが、このブログでは、過払金返還請求に関するサラ金との示談交渉、裁判を中心に、私の実体験を公開させて頂きます。

2007年05月

過払金の取戻し屋の暗躍

「払い過ぎた利息を取り戻しませんか?払い過ぎた金額を無料査定します」

 一見過払金事件を手がけている法律事務所か司法書士事務所の広告宣伝に見えるが、実はこれは弁護士でも司法書士でもない事件屋、整理屋の出している広告宣伝の一文。九州の某県で出回っている。
 無料査定と書いてあるが、過払金の取り戻しは有料で、法外な手数料を差し引くようだ。

 もちろんこれは弁護士法違反である。
 自己破産や債務整理の分野には、前からこうした連中が巣くっていたが、ついに過払金の取り戻し分野にも進出してきたようだ。
 弁護士ではないので、本人の代理人として裁判はできない。そうすると、せいぜい電話等で交渉するだけだが、かなり低い水準での和解をしているのではないかと思われる。
 というのは、裁判を起こして、和解がダメなら判決にするぞという強い構えがないと、サラ金もなかなか満額に近い和解はしないからだ。
 このような取戻し屋とも呼べる連中が、低い水準で適当な和解をすることによって、サラ金被害者がさらに過払金の取戻しでも被害に会うことが予想される。
 くれぐれもご注意を。

(新着過払金入金情報)
 ・5月31日 アイフル 25万円

 平成19年の過払金取戻額、本日現在合計2億69万8515円

過払金の時効も撤廃を

年金を納めた記録の不備で本来受け取るべき年金がもらえないことが社会問題になっている。
 与党は、この問題の救済策として、年金受給の時効を撤廃する法案を作成し、本日より国会で審議が始まった。

 考えてみると過払金の時効も同じではないだろうか?
 債務者は、まさか自分の借金が過払いになっているなどとは夢にも知らず、もちろんサラ金側も過払金のことは全く知らせず、そのため債務者は過払金の返還請求をする機会がなかったのである。過払金の存在を知っていながら、長期間放置していたわけでは決してない。

 個別の裁判では信義則等で救済されているようだが、サラ金被害者救済のため、この際、過払金の時効も撤廃する法律をつくるべきである。

 (新着過払金入金情報)
 ・5月30日 アイフル 168万5000円(3件)

 平成19年の過払金取戻額、本日現在合計2億44万8515円

100%勝訴のメール届く

武富士相手の過払い裁判を本人訴訟でやっていた東京のTさんから、100%勝訴したというメールが届いた。

 武富士は時効の主張をしていたようだが、裁判所は、被告が時効を援用するのは信義則違反だと判断したという。画期的である。

 心から勝訴のお祝いを申し上げたい。

 (新着過払金入金情報)
 ・5月29日 インター 345万円

 平成19年の過払金取戻額、本日現在合計1億9876万3515円。

彼への名義貸し

Tさん(20代女性)の借金の原因は交際していた彼への名義貸し。

 サラ金7社に合計240万円の借金があるが、彼が返済してくれないので、相談に来られた。
 話を聞いてみると、彼はほとんど最初から返済をしておらず、詐欺のような話だった。

 「仕事がうまくいかないようで・・・」

 Tさんは、彼に騙されたとは思いたくない様子。
 こうした詐欺まがいの名義貸しは決して少なくない。特に男女の関係があると、名義貸しだということを弁護士に隠そうとする人もいる。そんな女性の信頼を裏切ったのだから、彼の罪は重い。

 Tさんは、幸い7社全社と債務整理の和解が成立した。
 これを機会に彼とは縁を切って立ち直ってほしいと思うのだが、余計なお世話だろうか・・・。

(新着過払金入金情報)
 ・5月28日 オリコ 49万3000円(2件)
        CFJ 17万円

 平成19年の過払金取戻額、本日現在合計1億9531万3515円

自首

報道によると、佐賀県で覚せい剤を使用していた28歳の男性が警察に自首したそうだ。

 男性は水谷修先生(夜回り先生)に電話で相談したところ、自首した方が良いとすすめられて自首を決意した。自分から水谷先生に電話したのだから、闇の世界から抜け出すための道を悩みながらさがしていたのかもしれない。

 そういえば10年以上前だったと思うが、覚せい剤を使用したという男性から自首すべきかという相談を受けたことがある。
 夜、待ち合わせたファミレスに男性は交際している女性と二人で現れた。その男性に覚せい剤を譲り渡した人間がすでに逮捕されており、警察も男性の行方をさがしているとのことだった。

 「体調が悪いんで・・・・」

 男性は自首を迷っている理由として、体調を崩していることをしきりに訴えた。
 留置場や拘置所の中でも、医者の治療は受けられることを説明し、自首することを強くすすめたが、最後まで、わかりましたという返事か聞けなかった。

 その後しばらくしてその男性は逮捕された。
 接見に行くと、体調の方は回復していたが、交際していた女性にふられてがっくりしていた。

 

あの高い利息の行き先

報道によると、武富士の元会長武井保雄氏の長男の武井俊樹氏が、税金裁判で勝訴し、1330億円の追徴課税を取り消す判決が出たそうである。
 日本の税務当局の無茶苦茶ぶりは、多少税金裁判にかかわっている弁護士として、私もよく知っているので、処分が取り消されたこと自体は別に驚かないのだが、その金額が1330億円とは驚いた。

 詳細は不明だが、税金が1330億円ということは、贈与の対象となった資産(株式)はそれ以上の評価額だということだろう。そんな資産をポンとあげたり、もらったりしているのだから、いやはや大変なセレブである。
 そういえば、かつて公表されていた高額納税者のリストには、いつも必ず大手サラ金のオーナーたちが上位に名を連ねていた。
 サラ金被害者たちが死ぬ思いで払ってきた高い利息は、最終的にはサラ金オーナーたちの懐に収まっていたのだ。
 何とかこの連中からお金を取り返す方法はないだろうかと本気で思案している。

 (新着過払金入金情報)
 ・5月25日 シンキ 154万円(2件)
        アコム 389万4000円(4件)
        楽天KC 250万円
        CFJ  374万5000円
        ポケットカード 53万7861円(2件)

 平成19年の過払金取戻額、本日現在合計1億9465万6515円

 

在庫商品の保全

「社長話が違うじゃないですか!」

 小さな店の中に男の怒った声が響いた。
 男は社長の店の債権者の一人。社長の店が倒産したとどこからか聞きつけて店にかけつけてきたようだ。

 その前日の夕方、社長が顧問税理士さんと相談に来所された。
 商売の状況、負債の内容、今後の見通しなどを総合的に検討した結果、自己破産手続きを取ることを決めた。
 在庫商品のある店が自己破産をする場合、将来の配当原資となる在庫商品をとりあえず保全しておくことが重要になる。相談日の翌日、私の担当事務員5名と弁護士2名とで、在庫商品を店から搬出して法律事務所に移す作業をしようとしたのだが、早くも情報をかぎつけた債権者1名が店の中に入ってきたのだ。

 私から破産手続きのことを簡単に説明したが、男は納得できない様子。
 しかし商品の搬出を妨害する気配はなかったので、事務員たちを呼び入れて作業開始。男は「絶対大丈夫と言ったのに」などとぶつぶつ文句を繰り返していたが、やがて諦めて立ち去っていった。

 作業は2時間程度で無事終了。
 もちろんこの店も鍵はかかるのだが、数年前の事件では安心して店に商品を置いていたところ、夜中に鍵を壊して商品をごっそり持っていかれた苦い経験がある。窃盗の被害届も出したが、結局犯人は見つからなかった。
 今回はすばやく対応したのでとりあえず在庫商品だけは保全できた。こんなにスムーズな商品の搬出は珍しいとも言える。たまには法律事務所も機動力が求められることがある。

 (新着過払金入情報)
 ・5月24日 山陰信販 29万8000円
        アイフル 29万6000円
        しんわ  17万6991円

  平成19年の過払金取戻額、本日現在合計1億8243万3654円

 

井上裁判官の死を悼む

私のHPに過払金裁判に関する判例を3つだけ紹介している。

 このうち,鉢が周南簡易裁判所の判決で、担当裁判官はどちらも井上和則氏であった。
 判決は2つしか載せてないが、この他にも井上裁判官担当の過払い裁判で、裁判上の和解や17条決定をしていただいた件数は膨大であり、大変お世話になった裁判官の一人である。

 その井上裁判官が突然亡くなられた。

 詳しいことはわからないが、病気だったようだ。
 ほんの数日前、先週の木曜日には法廷でお会いしていたので、訃報を聞いたときはびっくりした。

 一般的に裁判官の仕事は激務である。
 我々弁護士は依頼者の立場で主張を展開すればよいが、裁判官は双方の言い分を聞いた上で、最終的にどちらかに軍配を上げなければならない。きっと真面目な人ほどあれこれ悩むだろうと思う。
 私も井上裁判官の仕事量を増やした者の一人として、正直いくばくかの責任を感じている。
 心よりご冥福をお祈りしたい。

 (新着過払金入金情報)
 ・5月23日 GE 49万3640円(2件)

  平成19年の過払金取戻額、本日現在合計1億8166万2663円

先生、ここだけは

「先生、ここだけは、いくらか返しときたいんですが・・」
 「えっどこ?・・何、システム金融じゃないの、ダメダメ」

 Tさんの方針は自己破産。
 自営業者だが、すでに2回の不渡りを出しており、商売自体も普通に営業して利益が出せない状況となていたので、再建を断念した。

 Tさんの商売が急速に悪化した原因はシステム金融と呼ばれているヤミ金に手を出したこと。
 手形や小切手と引き換えに融資をする業者だが、法外な超高利を取る上に、完済しても手形や小切手を返却せずに取り立てに回したりするので、不渡りを回避するために大変な出費を強いられる。もちろんこんなヤミ金に返済をする法的義務はない。

 「電話の口調がヤクザみたいでこわいんです」

 どうもTさんはこのシステム金融をかなり恐がっているようだ。これがヤミ金に手を出した債務者の実態だろう。
 Tさんを励ましつつ、ヤミ金には毅然とした態度を取って、手続きを進めなければならない。
 

成約率の低下

報道によると、サラ金各社が新規の借入申込みに対して貸付を行う割合(成約率)が低下しており、大手4社では40%台になったようだ。

 原因は、上限金利の引下げに備えて、各社ともリスクの高い顧客を敬遠し始めたからだと思われる。今までは、審査が甘く、貸してはいけない人にまで貸していたのだから、成約率の低下は当然ともいえる。

 しかしごく短期的に見ると、これにより多重債務者が自転車操業出来なくなり、資金繰りが一気に悪化する可能性もある。
 問題はその時どうするかだ。
 最悪の選択はヤミ金に走ること。これだけは絶対にしてはいけない。

 最も適切な方法は、弁護士・司法書士などの専門家に相談すること。
 相談は問題解決の第一歩だと思ってほしい。

 もちろん多重債務者の顕在化に備えて、我々弁護士も体制を強化しなければならない。

 (新着過払金入金情報)
 ・5月21日 CFJ 290万円
        三洋信販 32万6000円
        セシールクレジット 55万3000円
        しんわ 20万3978円
        アルファ 15万円

  平成19年の過払金取戻額、本日現在合計1億8116万9023円
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