Kさん(40代主婦)は消費者金融のS社から貸金返還の訴訟を起こされた。

 家計が苦しいときについ手を出してしまった借金で、残債は20万円弱だが、返済を滞らせたところ、すぐに裁判を起こされた。
 約定利率はもちろん二十%台で利息制限法の利率を超えている。貸金の裁判ではほとんどの場合サラ金も、最初からみなし弁済の立証を諦めて、利息制限法に引き直した計算で請求してくる。問題は、期限の利益の喪失。
 期限の利益とは、例えば分割返済の場合、何年何月何日までに約定の分割返済金額を支払えば一括返済をしなくても良いという債務者の権利のこと。通常の契約では、返済を滞納すると、この期限の利益が失われ、残債務を一括返済しなければならないとされている。またその場合の利率は、利息ではなく損害金の利率なので、18%を超えることが利息制限法でも認められている、

 S社の訴状では平成16年3月の返済が期日を数日遅れており、期限の利益を喪失したので、以後は18%ではなく、二十数%で計算されていた。
 しかしKさんとS社の取引を見ると、平成16年3月以降も約3年間にわたり分割返済が行われていた。またこの間Kさんも、今回裁判を起こされるまでは、S社から一括返済を求められたことはなかった。
 このような場合は、形式的には期限の利益の喪失に該当する事実が発生していても、債権者は債務者に対し、期限の利益を再度付与したか、又は宥恕(許してあげるという意味)があったと考えるのが近時の判例の立場である。

 Kさんの場合、平成16年3月以降も18%で計算すると、残債務は8万円弱になった。早速Kさんからこの裁判を受任。裁判の場でS社と返済方法、金額の交渉を行う予定。これも広い意味での任意整理となる。

 (新着過払金入金情報)
 ・10月15日 オリコ 111万2455円(2件)
         エポスカード 8万4000円
 ・10月19日 武富士762万1529円(5件)
         GE 2万5000円

  平成19年の過払金取戻額、本日現在合計4億7927万5451円