この論点に関する下級審の判断は平成20年の最高裁判決後も未だに混乱が続いている。
裁判所、裁判官による判断の違いが大き過ぎるのだ。

一時期、基本契約が1個の場合は空白期間があっても一連、基本契約が別個の場合は空白期間が1年以内か否かで一連、分断の区別という雰囲気が生まれた時もあったが、実際は担当裁判官によって、大きな判断の違いが生まれている。
先日ある地裁で、第1取引約13年、空白期間1か月、第2取引は別契約だがいずれもリボ契約という事案で、当然のごとく一連の主張をしていたところ、担当裁判官から、「別契約だから一連は厳しいでしょう」と言われた。
「でも空白期間はたった一か月ですよ」
「たったではなく、一か月も空いているとも評価できます」
「えっ・・・」
それは普通の考えではないでしょうと言いかけたが、言葉を飲み込んだ。

一連性を立証するために空白期間における業者からの勧誘の電話、第2取引開始時の事実上無審査の実態について本人の陳述書を提出したところ、「それでは次回本人尋問を行います」と言われた。
過払い裁判の一連性の論点で本人尋問を実施するのは珍しいが、こちらも引き下がるつもりはないので、本人尋問を実施した。結局尋問後に、一連と分断の中間点で和解勧告があり、本人が和解したいと言うので和解に応じたが、かなり損をしたような気分になった。
しかしこうしたケースは全体から見ると少数で、一か月の空白期間のリボ契約なら一連とする裁判所の方が圧倒的に多数。だからこそたまにこうした裁判官に出会うとこちらも混乱してしまう。

以前より指摘しているとおり、最高裁は平成20年判決で示した基準の具体的な当てはめについて、下級審任せにせずに自ら早急に判断を示すべきである。