更紗のタペストリー(L)

auoneblogから引っ越してきました。 主に、アート・書籍・音楽・映画などについて語ってるブログです。 もうひとつのブログ(http://sarasata.seesaa.net/)では、日経新聞の連載小説の感想を綴っています。

2011年08月

日経新聞の『知っ得ワード』が酷い(その2)

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その1からの続き)


日経・知っ得5



 ↑ 8月7日の『知っ得ワード』


【放射線⑤】 内部被曝の線量、粒子近くで高く

 食べ物を通じて体内に入った放射性物質による内部被曝(ひばく)のリスクは、外部被曝と比べても高くはありません。チェルノブイリ原発事故の放射性ヨウ素による内部被曝とイスラエルでの白癬(はくせん)のX線治療を比べると、小児甲状腺がんはどちらも100ミリシーベルト以上で発症、内部被曝の方が低いというわけではありません。
 口などから吸い込み気道や肺にくっついた微粒子からの内部被曝では、粒子を中心にして放射線が出るので、線量は粒子近くで高く、離れると低くなります。線量が高すぎる中心部の細胞は死ぬため、がん化効率は低くなります。微粒子による内部被曝の発がんリスクは、均等な外部被曝と同じか、それより低いと予測されます。1974年の国際放射線防護委員会の報告にこれらを示す実験が記載されています。
 ヒトではアルファ線を出すトリウムを含む粒子状の血管造影剤であるトロトラストを投与された患者では、年線量が数千ミリシーベルト以上の内部被曝を肝臓に20~30年受け続けて、肝がんを発症しました。ラジウムを含む蛍光塗料による内部被曝での骨がんでも20万ミリシーベルトでした。これらは高い線量なのです。低い線量の内部被曝を受けた場合にがんが発症しやすいというデータはありません。外部被曝にくらべて、内部被曝での発がんが危険性が極めて高いという主張は根拠がありません。
(回答者=丹羽太貫・京都大学名誉教授)


 


>「チェルノブイリ原発事故の放射性ヨウ素による内部被曝とイスラエルでの白癬(はくせん)のX線治療を比べると、小児甲状腺がんはどちらも100ミリシーベルト以上で発症、内部被曝の方が低いというわけではありません。」


 このセンセイ、「100ミリシーベルト」が実効線量なのか等価線量なのか書いていませんね。それってとっても重要なことなんですけどねぇ~
 しかも、この文章では、「イスラエルでの白癬のX線治療」はX線の照射が一回なのか複数回なのかも分かりません。
 実効線量と等価線量の区別もつけず、X線の照射回数も明記せず、「小児甲状腺がんはどちらも100ミリシーベルト以上で発症」と書くなんて、雑すぎます。

 ちなみに、「イスラエルでの白癬のX線治療」というのは、正確には「治療」ではなく「人体実験」です。

 詳しくはこちら→「イスラエルがユダヤ人児童にX線照射実験 バリー・チャミッシュ」




>「口などから吸い込み気道や肺にくっついた微粒子からの内部被曝では、粒子を中心にして放射線が出るので、線量は粒子近くで高く、離れると低くなります。」


 「放射線④」の時にも突っ込みましたが、どれくら離れるとどれくらい被曝量が減るのかは、放射線の種類によって違います。被曝のダメージの大きさは「α>β>γ」、透過力の大きさは「α<β<γ」ですから、γ線の場合は、ちょっとやそっとの距離では線量は減りません。


>「線量が高すぎる中心部の細胞は死ぬため、がん化効率は低くなります。」

 あたかも、線量が高すぎる場合は「死ぬ細胞」と「無傷の細胞」しかないとでも言いたげな文章ですけど、「死なない程度に細胞に傷がつく」可能性はないんでしょうか?
  


>「1974年の国際放射線防護委員会の報告にこれらを示す実験が記載されています。」

 1974年…。これまたずいぶん古いデータを出してきましたね。
 このセンセイにとって都合のよいデータがこれしかなかったから、無理矢理出してきただけでは?



>「ヒトではアルファ線を出すトリウムを(略)ラジウムを含む蛍光塗料による内部被曝(略)これらは高い線量なのです。」

 そりゃ、線量が高いに決まってますよ。α線ですから。
 なんでα線だけを例に挙げるんでしょうねぇ…? β線とγ線も挙げればいいのに


 

>「外部被曝にくらべて、内部被曝での発がんが危険性が極めて高いという主張は根拠がありません。」

 
 根拠がないことが何だっていうんですかね?
 百歩譲って、外部被曝のリスクと内部被曝のリスクにさほど差がないとしても、どっちも人体に有害であることに変わりはありません。外部被曝だうろと内部被曝だろうと、避けるにこしたことはないんですよ。


(その3に続く)

日経新聞の『知っ得ワード』が酷い(その1)

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 江戸川区ネタに時間がかかり、後回しになっていたのですが、『広報えどがわ』ネタがひと段落したので、ようやくこのネタをアップできるようになりました。

 日経新聞の朝刊には、毎週日曜日に、『知っ得ワード』というコーナーがあり、最近は放射線について説明しているのですが、この説明がまぁ酷いのなんの…。ごまかしがてんこ盛りです。
 このコーナーの酷さに気付いたのは7月31日の「放射線④」からなので、これ以前がどうだったのかは分かりません。(既に捨ててしまったので…。申し訳ありません

日経・知っ得4

↑ 7月31日の『知っ得ワード』


【放射線④】 内部と外部、被曝リスクは同じ

 体内に取り込まれた放射性物質で被曝(ひばく)することを内部被曝といいます。被曝量はその物質の半減期や尿などとして排出される量を考慮して、摂取時から50年間に受ける集積線量(預託線量と呼びます)として計算します。ただし子どもは摂取時から70歳までに受ける預託線量を計算します。
 実は大気や海水、土壌中にも微量な放射性物質が含まれており、普段食べている魚や肉、米、野菜などにも入っています。そのため、人体(体重60キログラム)には、カリウム40など約7000ベクレルの放射性物質が常にあり、これにより毎年約0.29ミリシーベルトの被曝をしています。
 内部被曝のほうが外部被曝よりあぶないと言われることがあります。でもこれは間違いです。放射線生物学の理論や実験・疫学データから、放射線の種類と線量が同じであれば、人体への影響は同じであることがわかっています。特に食べ物として取り込んだ放射性物質による内部被曝は、特定組織に集まる場合でも、その組織にほぼ均等な放射線が当たるので外部被曝と効果が同じなのは明らかです。
 また放射性物質が体内にとどまり続けるので危険と考える人もいます。しかし内部被曝はある線量を長期間に分けて受けるので、その効果は、同じ線量を外部被曝として一時に受けるよりも小さいのです。
(回答者=丹羽太貫・京都大学名誉教授)



 ↑これを読んだ時、開いた口がふさがりませんでした。

 「大気や海水、土壌中にも微量な放射性物質が含まれて」いることが、一体何だっていうんですかね? あたかも、「人間は原発事故前から日常的に被曝しているから被曝なんて大したことない」と言わんばかりですけど、現在問題になっているのは、「自然放射線による被曝に、さらに原発事故による人工的な放射線が上乗せされている」ということです。

 「特に食べ物として取り込んだ放射性物質による内部被曝は、特定組織に集まる場合でも、その組織にほぼ均等な放射線が当たるので外部被曝と効果が同じなのは明らかです」なんて言っていますが、このセンセイは、おそらく意図的にα線・β線・γ線の違いを無視しています。この3つの放射線は、ダメージの大きさは「α>β>γ」、透過力の大きさは「α<β<γ」です。よって、内部被曝において注意がより必要なのはα線、外部被曝においてより注意が必要なのはγ線であるのは明白です。
 紙一枚すら透過できないα線の場合は、外部被曝と内部被曝のダメージが同じになるには、「距離がほとんどゼロである」という条件が必要になります。それなのに、このセンセイは、こういった前提をきちんと提示していません。
 
 最後の「内部被曝はある線量を長期間に分けて受けるので、その効果は、同じ線量を外部被曝として一時に受けるよりも小さいのです」という文章なんて、説明不足すぎて、このセンセイが何を言いたいのかサッパリ分からなかった日経読者がかなりいたのではないでしょうか?
 「長期の内部被曝」と「短期の外部被曝」を比べると、「長期の内部被曝」の方がダメージが少ないように見えるのは、DNAの修復機能のおかげです。短期的に放射線を大量に浴びた場合は傷ついたDNAの修復が間に合わなくなりますが、低線量の放射線ならDNAの修復が間に合います。この最後の文章の意味不明さは、「DNAの修復機能」について言及していないことから来ているんです。
 DNAの修復にミスが起きるとガンが引き起こされますから、たとえ低線量であっても、被曝なんてしないにこしたことはありません。


その2に続く) 

『広報えどがわ』の8月10日臨時号が酷い(その7)

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その6からの続き)



 最後に、《生活環境Q&A》をご紹介します。


8月10日ー14


【Q1】屋外プール利用しても大丈夫ですか?

【A1】プールは水道水を利用しており、通常は使用する都度、水量・水質を保つために水を補給しています。また、雨の中に含まれる放射性物質は、東京都健康安全研究センターにおいて、降下物(ちりや雨)として計測しています。5月16日以降の測定結果は不検出となっており、プールを利用することにより健康に影響が出ることはないと考えられます。





 「不検出」は「放射性物質の量がゼロ」という意味ではありません。「検出限界値以下」という意味です。
 詳しくは ↓ こちらをご覧下さい。

 健康安全研究センターで測定している蛇口からの水道水、降下物に関する「ND(不検出)」の考え方 

 
 上記のページに、

《現在の測定状況においては、水道水は測定値が概ね0.2Bq/kg未満の場合に「ND(不検出)」と表示します。
 また、降下物は、降水の有無等によって影響を受けるため、水道水に比べて測定値や測定誤差の変動が大きくなります。現在の測定状況においては、測定値が雨の影響が無い場合で概ね3Bq/m2未満、雨の影響がある場合で概ね50Bq/m2未満の場合は「ND(不検出)」と表示します。》


 …と書いてあります。


  「Q&A」では「5月16日以降の測定結果は不検出」となっていますが、本当にそうなのかどうか、東京都健康安全センターのHP内の「都内の降下物(塵や雨)の放射能調査結果」のページを見てみたところ、8月5日~8月6日」と「8月6日~7日」に、セシウム134、セシウム137が検出されています。



8月10日ー15



  「8月5日~8月6日」は、セシウム134が5.3Bq/㎡、セシウム137が5.1Bq/㎡検出され、「8月6日~8月7日」は、セシウム134が4.5Bq/㎡、セシウム137が3.9Bq/㎡検出されています。
(この前後の日が「不検出」なのは、雨のせいだと思われます。 (雨の日は検出限界値が50Bq/㎡未満になるため。) 「8月3日~8月4日」と「8月4日~8月5日」にセシウムが含まれた雨が降り、それが翌日と翌々日に検出されたのではないでしょうか。)
 

 …と、いうわけで、「5月16日以降の測定結果は不検出」という広報の記述は、完全なる間違いです。
 電話で問い合わせてみたところ、原稿の締め切りのタイミングでまたまこうなってしまったとのことです。原稿を書いている時点ではセシウムは検出されていなかったのに、原稿を印刷に回したらセシウムが検出されてしまった…ということのようです。

 …まぁ、同情できる部分もありますよ? ありますけど…。セシウムが検出されたことが分かった時点で、すぐにHPに謝罪なり訂正なりを載せるべきだし、広報の次の号(8月20日号)でもそういった文を載せるべきですよね?

 ・・・ところが、『広報えどがわ8月20日号』には、謝罪や訂正はどこにも載っていません。区のHPにも、それらしき文章は見当たりません。(8月26日現在)

 と、いうことは、「広報の間違いに誰も気づいていなかった」か、もしくは、「気づいていたけど謝罪も訂正もする気はなかった」かの、どちらかということになります。

 どちらなのか気になるところですが、電話に出た方曰く、「事実確認をしてからでないとお答えできません」とのことで、残念ながら、「広報の間違いに誰も気づいていなかった」のか「気づいていたけど謝罪も訂正もする気はなかった」のかは、今のところは分かりません。

  …まぁ、どっちにしたって、区の対応がダメダメであることは変わらないんですけどね




【Q1】大気中の放射性物質を吸引することで、健康に影響はありませんか?

【A1】都立産業技術研究センターで、大気中に浮遊するちり中の放射性物質の量を計測しています。4月以降の測定結果は不検出または低い値となっており、健康に影響が出ることはないと考えられます。




  都立産業技術研究センターによる測定は、東京都産業労働局のHP内の「都内における大気中浮遊中の核反応生成物の測定結果について」というページにあったのですが、どうもヨウ素とセシウムしか測定している様子がありません。他の核種は、「未検査」なのか「測ったけど不検出(検出限界値以下)」なのか「ゼロ」なのか、はっきりしていません。

  そもそも、このセンターは「都内の中小企業に技術支援を行うための研究機関」であって、「放射性物質が人体に与える影響について研究する機関」ではありません。「放射性物質の測定」はしても、それが人体にどのような影響を及ぼすのかまで示唆してくれるわけではありません。
 
 …では、都立産業技術研究センターが行った測定の結果に対して、一体何を根拠に、このQ&Aは「健康に影響はないと考えられます」と結論づけてるのでしょうか? さっぱり分かりません。



 …と、いうわけで、『広報えどがわ8月10日臨時号』への突っ込み、いかがでしたでしょうか。
 果たして、この号の「間違い」や「誤解を招く部分」や「分かりにくい部分」は、今後の『広報えどがわ』で修正が入るのでしょうか? 


 
 

『広報えどがわ』の8月10日臨時号が酷い(その6)

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その5からの続き)


 お次に紹介するのは、《食品に関するQ&A》です。


8月10日ー12

【Q1】食品から受ける放射線量を教えてください

【A1】厚生労働省は、食品摂取で体内に受ける放射線量について、放射能漏れ事故による影響分を推計しています。今年3月からの1年間で食品から受ける放射線推計量は全年齢で0.111ミリシーベルトですが、妊婦・胎児の場合は、妊娠期間中9か月間の値として妊婦が0.072、胎児が0.039です。また、乳児は母乳摂取のみの値として0.024、小児は0.118となっています。





 「何をどれくらい食べるか」は人それぞれだというのに、何をどういう風に推計して「今年3月からの1年間で食品から受ける放射線推計量は全年齢で0.111ミリシーベルト」「妊婦が0.072」「胎児が0.039」「乳児は(母乳摂取のみの値として)0.024」「小児は0.118」という数字が出てきたのでしょうか?この「Q&A」にはその根拠が書かれていませんね
 そもそも、食品から受ける被ばくの影響を「シーベルト」で答えているのが変です。普通、内部被ばくに関する質問なら、「ベクレル」で答えるはずです。なんで「シーベルト」で答えているのでしょうか?
 …ていうか、なんでここでは「内部被ばく」という単語を使わないのでしょうか?  

 この「Q&A」には厚生労働省がどういった形で「食品摂取で体内に受ける放射線量」を発表しているのきちんと書かれていなかったので(サイトのURLくらい書けよ)、探してみたところ、厚生労働省のHP内の「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会放射性物質対策部会資料」のページに、それらしき資料のPDFファイルがありました。

 「配布資料」の中の「資料4:作業グループ(線量計算等)における検討経過について」というPDFファイル(210KB)の中に、↓ こういう記述がありました。



8月10日ー13



 数値が全く同じなので、おそらく、↑ この資料を基にして、「Q&A」を書いたのだと思われます。
 …しかし、上記の計算は、「平成23年3月~6月20日までの中央値濃度の食品(米は推計値)を一年間あるいは妊娠期間中摂取した場合の推計」です。
 「平成23年3月~6月20日までの中央値濃度」が7月以降も同じ保証など全くありませんし、そもそも、この計算は、まだお米の収穫期を迎えていない段階で行われたものです。

 お時間のある方は、「資料4:作業グループ(線量計算等)における検討経過について」をじっくり読んでみて下さい。1ページ目の《実測に基づく方法》のところに、「この推計では、米などの収穫期迎えておらず、測定されていない食品の放射能の濃度は0Bq/㎏としてあつかう」と、しっかり書かれています。

 さらに、《推計を加えた方法》のところを見ると、「米の耕作土壌の放射性セシウムの濃度を5kBq/㎏と仮定し、放射線医学総合研究所の田上恵子博士が日本、韓国、中国の土壌から米への移行データから推定した白米の濃度の中央値等を預託実行線量の推定に用いた」と書かれています。

 「放射性セシウムの濃度=5kBq/㎏」「測定されていない食品の放射能の濃度=0Bq/㎏」前提を基に推計が行われているというのに、この前提を書かず、推計だけを書くということをやらかしている広報課って一体何なんですか? 単なる書き忘れというレベルではありませんよ?





【Q2】放射性セシウムが検出された牛肉について教えてください

【A2】国の基準(暫定規制値)では、「食肉1㎏あたり放射性セシウムの検出量は500ベクレルを超えてはならない」とされています。暫定規制値を超えた食肉は、出荷制限や回収などの必要な措置が取られ、安全が確認されるまで市場への流通は停止となります。ところが、東京都が実施した検査で、一部の牛肉から1㎏あたり2,300ベクレルの放射性セシウムが検出されています。仮に、この牛肉を300g食べた場合の放射線量は約0.009ミリシーベルトとなります。国では、暫定規制値は相当の安全を見込んで設定してあり、一時的に飲食したとしても健康への影響はないとしています。





 「暫定規制値は相当の安全を見込んで設定してあるから一時的に飲食したとしても健康への影響はない」? それって単なる開き直りですよね さんざん「暫定規制値を超える食品は流通しない」って言っておきながら流通してしまったという事実…つまり、検査がザルだったということが証明されたことが問題なんですよ。「健康に影響が出るかどうか」とは別の問題です。

 ちなみに、江戸川区は、放射性物質に汚染された稲わらを与えられた可能性のある牛肉が、学校給食に使用されています。詳しくは、江戸川区のHP内の「放射性物質に汚染された稲わらを与えられた可能性のある牛肉の使用について」のページをご覧下さい。
 このページがアップされたのは8月11日、つまり、「臨時号」の発行日の翌日です。この件を「臨時号」の載せたくないがために、敢えて「臨時号」発行日の翌日に、この情報をHPにアップしたのでは…?と、勘ぐりたくなってしまうタイミングですね

 この件について、江戸川区議会議員の上田令子さんが、教育委員会に給食の放射能汚染に関して質問したところ、「検査をしても、(すでに給食で出されたものだから)間に合わず食い止められないから検討しない」と回答されたそうです。


【給食の放射能汚染に対する江戸川区教育委員会の回答が酷い】 http://togetter.com/li/177799
 


 江戸川区は教育委員会もダメダメですね 

 



その7に続く)

『広報えどがわ』の8月10日臨時号が酷い(その5)

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その4からの続き)


 お次は《空間放射線量 Q&A》です。
 

8月10日ー7

【Q1】区内に年間推定被ばく線量が1ミリシーベルトを超える地点はありますか? 少しでも超えると危険なのですか?

【A1】区の測定には、区内の状況を把握するために、参考となる代表的な地点を選定して行っています。結果として年間1ミリシーベルトを超える地点はありませんでしたが、局所的にはこれを超える地点が存在すると考えられます。年間推定被ばく線量の算出方法は、1年間毎日その地点で、屋外に8時間、家屋内に16時間過ごした場合を仮定したものです。年間を通じて毎日訪れ、数時間過ごす程度であれば、健康に影響を及ぼすことはないと考えられます。





 あれ? 東京都が示した算出方法は、「屋外に8時間、家屋内に16時間過ごす」という仮定だけでなく、「木造家屋内滞在被ばく低減効果60%(屋内では屋外滞在時の40%の線量)」という仮定もあるんですけど…。なぜここでは前者しか書かれていないのでしょうか?

 表面に掲載されている「年間被ばく線量(年間積算値)の推定値算出方法」には、↓ こんな風に、ちゃんとその両方の仮定が書かれてるんですけどねぇ…?


8月10日ー2




 東京都が示した算出方法は、以下のような式です。


( 測定値 - 自然放射線0.05 ) × ( 8/24 × 1.0 + 16/24 × 0.4 ) × 24時間 × 365日
 


 上記の式は、「木造家屋内滞在被ばく低減効果60%(屋内では屋外滞在時の40%の線量)」という仮定がなければ、「屋外に8時間、家屋内に16時間過ごす」という仮定も無意味なものとなります。
 従って、「木造家屋内滞在被ばく低減効果60%(屋内では屋外滞在時の40%の線量)」という仮定を取り除いた場合は、「屋外に8時間、家屋内に16時間過ごす」という仮定も取り除くことになるので、( 8/24 × 1.0 + 16/24 × 0.4 )の部分が丸々除外されることになります。すると、上記の式は、


( 測定値 - 自然放射線0.05 ) × 24時間 × 365日 


 …となり、この式で計算してみると、一時間あたりの放射線量が0.17マイクロシーベルト以上の地点は、年間被ばく線量が1ミリシーベルトを超える結果となります。


 この「Q&A」コーナーを書いた人は、「木造家屋内滞在被ばく低減効果60%(屋内では屋外滞在時の40%の線量)」という仮定がどれほど「年間被ばく線量」の計算式に大きな影響を与えているか、ちゃんと分かっているのでしょうか? 




【Q2】局所的に放射線量が高いところとはどのようなところですか?

【A2】一般的に、側溝や落ち葉が堆積している場所、雨水がたまりやすく排水しにくい砂場や滑り台の下などは、放射性物質が集まっている可能性があり、ほかに比べると高いと考えられます。これらの場所は、日頃の保守管理の中で落ち葉の除去、砂の補充や入れ替えなどを行っていきます。



 「落ち葉の除去」と「砂場の砂の入れ替え」なら、原発事故の前から区が定期的に行っていることですけど、土や芝生の入れ替えはそうそうできません。
 「局所的に放射線量が高いところ」が存在する可能性が分かっているのなら、そういう場所には子供はなるべく近づかないように、学校を通して警告すべきなのに、なぜ、そうしないのでしょうか? 江戸川の河川敷なんて、いかにも放射線量が高そうなのに、区がなにも対策をしないせいで、野球やランニングや犬の散歩をしている人がたくさんいます。

 10月には篠崎公園で区民まつりが開かれるというのに、↓ この表の中には、篠崎公園のデータがありません。


8月10日ー1


 区民まつりを開きたいがために、わざと放射線量を計測していないのでは…?と、勘ぐりたくなります




【Q3】江戸川清掃工場から濃度の高い放射性物質が検出されましたが大丈夫ですか?

【A3】放射性物質が検出された飛灰(ひはい)は、ろ過式集じん器で集められたばいじんで、大気中には排出されません。なお、1㎏あたり8,000ベクレルを超える飛灰は、東京都の管理する一般廃棄物最終処分場に、場所を定めて保管しています。




 江戸川区のHP内の『江戸川清掃工場における焼却灰等からの放射性物質の検出について』というページを見ると、「本区としては、清掃一組に対して、焼却灰等の継続的な測定、排ガス中の放射性物質の測定、焼却灰等の適切な管理について要請を行いました。」と書かれていますが、表を見ると、「ろ過式集じん器で集められたばいじん」の放射性物質は調べていても、「排ガスそのもの」を調べた形跡がありません。

8月10日ー8


 ↑ ご覧のとおり、「江戸川清掃工場の放射性物質測定結果」は、対象が「飛灰」のみ。
 「ろ過式集じん器」とやらが、放射性物質を100%集めてくれる保証があるのならともかく、そんな保証はこのページのどこにも書かれていません。
 「煤塵が濾過された後の排ガス」には放射性物質があるのかないのか、江戸川区はきちんと調べるべきです。
 
 あと、この表だと、放射性核種がセシウムしか書かれていないんですけど、セシウム以外の核種はきちんと調べたのでしょうか? セシウム以外は未検査なのか、測ったけど未検出(検出限界値以下)だったのか、ゼロだったのか、しっかり書くべきです。


8月10日ー9

 ↑ こちらは「江戸川清掃工場内の空間放射線量測定結果」。測定場所は「飛灰貯槽」「混練機」「灰冷却水槽」「灰積み出し場」。
 空間放射線量を測るのは誠に結構なことですが、「飛灰貯槽」「混練機」「灰冷却水槽」「灰積み出し場」に付着していると思われる放射性物質の測定は行わないのでしょうか? 「飛灰貯槽・混練機・灰冷却水槽・灰積み出し場は、毎日毎日綺麗に掃除をしていて、原発事故が由来の放射性物質など1ベクレルたりともない!」と断言できるのでしょうか?


8月10日ー10

 ↑ こちらは「江戸川清掃工場敷地境界の空間放射線量測定結果」。
 これ、6日25日のデータなんですけど、『広報えどがわ』臨時号の表面に掲載されている6月26日のデータと比べると、数値がかなり違っています。


8月10日ー3



江戸川区のHP内の『江戸川清掃工場における焼却灰等からの放射性物質の検出について』のページにある、6月25日の江戸川清掃工場敷地境界の空間放射線量測定結果(地上1m地点) → 「南:0.24」「西:0.23」「北:0.24」「東:0.21」


『広報えどがわ8月10日臨時号』に掲載されている、6月26日の江戸川清掃工場の空間放射線量(地上1m地点) → 「南:0.17」「西:データなし」「東:0.18」「北:0.17」


 たった1日経過しただけで、数値が約2/3に減少しています。
 考えられる理由としては、「天候が変わった(雨の有無・風向き)」か、「計測地点が違う」のどちらかです。(HPの方のデータだと、計測場所が「江戸川清掃工場敷地境界」となっていますが、広報の方では「敷地境界」とは書かれていません。)
 理由がどちらであるのかはともかくとして…。6月25日のデータがあるのなら、ちゃんとそのデータも広報に載せればいいのに、そうしない理由って何なんですかねぇ?


 ちなみに、広報には「1㎏あたり8,000ベクレルを超える飛灰は、東京都の管理する一般廃棄物最終処分場に、場所を定めて保管しています」と書いてありますが、「1㎏あたり8,000ベクレルを超える飛灰」が存在するのかどうかがはっきり書かれていません。
 江戸川区のHP『江戸川清掃工場における焼却灰等からの放射性物質の検出について』がアップさたのは6月28日なんですけど、この段階で既に1㎏あたり9,740ベクレルの放射性セシウムが検出されています。

 その後、『江戸川清掃工場における焼却灰等からの放射性物質の検出について(第2報)』が7月22日にアップされているのですが、この時は1㎏あたり1万1,470ベクレルの放射性セシウムが検出されています。

 さらに、『江戸川清掃工場における焼却灰等からの放射性物質の検出について(第3報)』が8月8日にアップされていますが、この時は1㎏あたり1万1,640ベクレルの放射性セシウムが検出されています。


 毎月順調に放射性セシウムの検出量が増えているというのに、なぜ、そういうことは「Q&A」には書かないのでしょうか? 「そういうことを書いてほしければ、Q&Aコーナーにそういう質問を出せ」ということなのでしょうか?
 …でも、『広報えどがわ8月10日臨時号』には、「Q&Aコーナーで質問したい方の問い合わせ先」というのはありませんでした。「放射線に対する問い合わせ先」ならありましたけど…。

8月10日ー11


 「Q&Aコーナー」なんてのを載せておきながら、『広報えどがわ』では質問を受け付ける気なんかさらさらないとはねぇ…。つくづく、広報課はいい加減ですねぇ
 



その6に続く)



《追記》

 この記事を書いた後に、区のHPに掲載されている「江戸川清掃工場敷地境界の空間放射線量測定結果」と、『広報えどがわ8月10日臨時号』に掲載されてる「江戸川清掃工場の空間放射線量測定結果」が違う理由には、「使用されている計器が違う」ことも関係している可能性があることが分かりました。

 清掃一部事務組合が使用している計器は米ThermoScientific社製GM式サーベイメータB20-ER(γ線測定用フィルター装着)、区が使用している計器は東京都貸与のシンチレーション式サーベイメータ(小型)DoseRAE2 PRM-1200だそうです。

【江戸川清掃工場の空間放射線量測定結果が6月25日と6月26日では全然違う理由は?】http://togetter.com/li/179042

『広報えどがわ』の8月10日臨時号が酷い(その4)

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その3からの続き)


 それでは、「子供騙し以下」のQ&Aの内容をご紹介していきます。
 最初は、《放射線の基礎 Q&A》についてです。


8月10日ー5


【Q1】シーベルトとベクレルについて教えてください

【A1】シーベルトは、人間の放射線防護に利用する単位の名称で、ベクレルは、放射線を出す能力を示す単位の名称です。



 なんだかすっごい分かりにくい説明ですね。せっかくビデオレポートは分かりやすく説明されていたのに、なぜ、ここでは分かりにくくしているのでしょうか?

《『シーベルト』は、受けた放射線の量を表す単位で、放射線が人体に与える影響を測るものさしとして用います。つまり、シーベルトが高ければ高いほど、人体に与える影響は大きくなるということです。
『ベクレル』。これはある物から1秒間にどれだけの放射線が出るか、つまり、放射能の強さを表す単位です。》
(ビデオレポート『放射線について正しく理解しましょう』より)

 ↑ ほら、こっちの方がずっと分かりやすい説明じゃないですか。
 さては、この「Q&A」を書いた人は、ビデオレポートを見ていないか、もしくは、見ていても全く頭に入っていませんね?




【Q2】身の回りにどのような放射線がありますか?

【A2】原発事故以前から自然界には自然放射線というものが存在し、私たちの体は常に放射線を受けています。日本での平均値は年間約1.5ミリシーベルト(下図)で、世界の平均値は年間2.4ミリシーベルトです。

8月10日ー6




 はい、きました。「日本の国土は自然放射線量が少ないから、日本人は被ばく量が少ない。だからちょっとやそっと被ばく量が増えたって、自然放射線量が多い国と比較して見れば大したことない」という印象操作が。
 ビデオレポートでも同じ突っ込みをしましたけど、日本は医療による被ばくが多い国です。医療被ばくを考慮せず、ただ単純に自然放射線量だけを示して、「世界平均より低いよ!」とアピールしたところで、なんの気休めにもなりません。



【Q3】1ミリシーベルトの持つ意味を教えてください

【A3】国際放射線防護委員会(ICRP)が2007年に示した、一般の人が平常時の1年間に受ける放射線の上限の目安とされるもので、自然放射線(Q2)や医療で受ける放射線を除きます。生涯を通じて受ける放射線量をできるだけ低く抑えるために設けられたもので、健康に影響を及ぼすか否かを示す基準ではありません。



 なんで国際放射線防護委員会(ICRP)を引き合いに出すのか、ここには全く明記されていませんね。欧州放射線リスク委員会(ECRR)という組織もあるのに、なぜ、江戸川区は国際放射線防護委員会(ICRP)の方を選んだのでしょうか?

 欧州放射線リスク委員会(ECRR)は、国際放射線防護委員会(ICRP)が設定している一般人の許容限度(=1ミリシーベルト/年)を0.1ミリシーベルト/年以下にすべきだと主張しています。なぜ、江戸川区は、わざわざ緩い基準の方をここで紹介したのでしょうか? 欧州放射線リスク委員会(ECRR)よりも国際放射線防護委員会(ICRP)の方が信頼性が高いというのなら、その根拠をちゃんと示して下さい。



その5に続く)

『広報えどがわ』の8月10日臨時号が酷い(その3)

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その2からの続き)


 さて、ここからは『広報えどがわ 8月10日臨時号』の”裏面”になります。
 裏面は「みなさんの疑問にお答えします」との見出しがあり、「放射線の基礎Q&A」「空間放射線Q&A」「食品に関するQ&A」「生活環境のQ&A」の4つの項目があるのですが、どれも「子供騙し以下」の内容です。

 この面の一番の突っ込みどころは、「どんな人物が回答しているのか明記されていない」ということです。普通、Q&Aコーナーっていったら、どんな人物が回答しているのか、書かれているものですよねぇ? 学年誌の悩み相談のコーナーですら、回答者はちゃんと実名や肩書を公表していました。(回答の内容は滅茶苦茶でしたけど…)

 先ほど、私は「子供騙し以下」という表現を使いましたけど、なぜこういう表現にしたのかというと、『広報えどがわ』の「Q&A」コーナーが、子供向け雑誌の悩み相談コーナーにも劣るような紙面作りだからです。小学館の学年誌ですら、質問に対する回答には「それなりの肩書を持つ人物」に実名を晒して担当してもらっているというのに、その程度のこともできない(気付かない)広報課って一体何なんですか? 雑誌や新聞の質問コーナーを見たことがないんですか? 
 

 5月下旬頃、江戸川区役所は、放射線に関する問い合わせに対して、↓ こういう対応をしていました。


 【放射線に対する江戸川区の対応】 http://togetter.com/li/143893

《江戸川区に電話。放射線量を区独自で測る予定はなし。こういう電話をけっこう受け取るが、殆どがウソを信じ込んでいる。区役所では政府数値のみ正しいものと受け取っており、地続きのここと新宿の線量が違うとは思えない。ネットで散見できる空間線量はその他は全部ウソ、デマと思っているとのこと。》

《江戸川区続き。区レベルでは独自の動きは出来ないしすべきではない。国が決めること。国の試算では幼児が受ける被ばく量は0.2mSv/年。全く安全。心配しているほうがおかしい。区の担当では放射線の資格を持っている人間もいる。江戸川区は上からの指示がない限り、動かない。》



 
もしかしたら、「放射線の資格を持っている人間」とやらが、「Q&A」を担当されているのでしょうか? 仮にそうだとしたら、その人物は「Q&A」のコーナーで名前を公表するべきです。そして、お持ちの資格がどんな名称で、どんな内容なのか、はっきりさせるべきです。それができないのであれば、こんな「Q&A」は、江戸川区役所の電話係の方が言うところの「ネットで散見するデマ」と全く同じレベルの戯言でしかありません。


 本来、御用学者の名前っていうのは、こういう所で使うべきなんですよ。中川恵一氏や福士政広氏にこのコーナーを担当してもらえばいいんですよ。
 …まぁ、依頼したところで、どうせ請け負わないでしょうけどね。彼らに「肩書に見合った責任」を負う覚悟なんてありませんから。「忙しい」だの何だの言って逃げるに決まっています。

 「専門家(の肩書を持つ人物)」の力を拝借できないのであれば、区の広報課はこんな「Q&A」なんて書いちゃいけなかったんですよ。「広報課の人」に「専門家の知識」なんて、誰も期待しちゃいないんですから。

 広報課の人が、一生懸命、放射線や放射能について勉強しているのは分かりますよ? 分かりますけど、広報課の人がどんなに勉強したところで、専門家にはなりえません。
 回答者が専門家でない以上、この「Q&A」の信頼度は、「Yahoo!知恵袋」や「教えて!goo」と同程度なんですよ。その程度の信頼性しかない紙面作りだというのに、一体誰がこの「臨時号」の発行にOKを出したのでしょうか? 広報課の人の編集能力を疑わざるをえまえん。





その4に続く)

『広報えどがわ』の8月10日臨時号が酷い(その2)

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その1からの続き)



8月10日ー4



 はい、またまた江戸川区が、御用学者による講演会を開きました。


《 「放射線・放射能」に関する講演会を開催しました
 区民のみなさんに、放射線や放射能について正しく理解していただくために、8月1日、タワーホール船堀で講講演会を開催しました。
 講師に首都大学東京大学院放射線科学域長・福士政広氏をお招きし、放射線防護(内部・外部被ばく)の原則や低放射線量による健康への影響、放射線測定器の正しい使用方法など、原子力発電所の震災被害がもたらす影響についての講演を行いました。》




 福士氏の御用学者っぷりは、「生きぬくために闘う!東日本大震災救済対策本部のブログ」7月24日の記事をご覧になるとよく分かります。

 講演会の内容については、いなみや須美さんのホームページ内の、「江戸川区主催「放射線・放射能を正しく理解しよう」講演会で、区民の正しい理解はすすんだか?」という記事に詳しく書かれています。




 結局、この福士政広氏なる人物も、中川恵一氏同様、自分に都合のいい研究やデータを持ち出して「安全」を強調するだけの人物ですね

 …いえね、別にいいんですよ? こういう学者さんが、ご自分の信じている研究なりデータなりを持ち出して、自分の信じている事を述べるという、その行為自体はね。「言論の自由」ってのがあるわけですからね。
 …でもね、「言論の自由」には、責任っていうのが伴うんですよ、必ずね。「東大准教授」だの「首都大学東京大学院放射線科学域長」だのいう肩書で意見を表明したのであれば、その肩書に見合った責任というものが出てくるんですよ。

 仮に、このお二人に、「東大准教授」だの「首都大学東京大学院放射線科学域長」だのいう肩書がなかったとしたら、江戸川区長が講演を頼んだでしょうか? テレビ局が番組に出演させたでしょうか? 雑誌にインタビューが載ったでしょうか?
 …答えは否です。
 つまりは、お二人とも、「肩書あっての発言力」なわけです。

 肩書をぶら下げて何かを発言するのであれば、その肩書に見合った責任を請け負う「覚悟」というものが必要になるんです。でも、この二人からは、そんな覚悟は微塵も感じられません。

 肩書に見合った責任を取れない人の発言は、匿名の発言よりもずっとタチが悪いです。「実名や素顔を晒しての発言」は必ずしも「正々堂々」なわけではありません。大事なのは、実名や素顔を晒すかどうかではなく、「自分の身分/肩書/立場」に対して責任を取れるかどうかということなんです。

 おそらく、このお二人は、「一般大衆の矢面に立って意見を述べている自分ってカッコイイ」とでも思っているのではないでしょうか? 「実名や素顔を晒しての発言」=「正々堂々」と勘違いしているのではないでしょうか? 
 「言論の自由に伴う責任」というものを全く理解していない以上、どんなに実名や素顔を晒して意見を述べたところで、「正々堂々」にはなりえません。「自分の肩書に見合う責任」を取るつもりもないくせに、肩書を利用して「言論の自由」を振りかざす人物は、単なる卑怯者です。

 

その3に続く)

『広報えどがわ』の8月10日臨時号が酷い(その1)

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 8月10日に発行された『広報えどがわ』の臨時号の内容が、「えどがわ区民ニュースBROADBAND」の『放射線について正しく理解しましょう』というビデオレポートに毛が生えただけの酷い内容でした。

 『広報えどがわ』の8月10日臨時号はこちらでダウンロードできます。→
http://www.city.edogawa.tokyo.jp/chiikinojoho/kohoedogawa/h23/230810/index.html

 
 まず、「区内の空間放射線量の測定」への突っ込みです。
 「区内を2㎞も網目状に区分し、小・中学校、保育園、幼稚園、公園などから各区分内を代表する19施設で、各施設3地点、合計57地点の空間放射線量の測定」を行った結果が掲載されているのですが…。



8月10日ー1






 

  上記のデータの「年間積算値」の算出方法が、相変わらず「東京都が示した算出方法」を適用しているんです。



8月10日ー2





 ビデオレポートの時にも突っ込みましたけど、「屋外に8時間、木造家屋に16時間いる」「木造家屋内滞在被ばく低減効果60%(屋内では屋外滞在時の40%の線量)」という仮定にはどんな根拠があるのでしょうか? この意味不明の仮定を除外して年間積算値を計算すると、年間1ミリシーベルトを超える地点がいくつも出てきます。
 この、訳の分からない仮定に確固とした根拠がない限り、「東京都が示した算出方法」を適用した計算など全く信用できません。
 そもそも、上記のデータでは、施設のどの部分で計測が行われたのかもはっきりしていません。「校庭(園庭)のど真ん中」と「砂場」では数値は同じなのでしょうか? 花壇の側は? 雨どいの下は? どこもかしこも同じ線量だとでも言うのでしょうか?


 ↓ こちらは、「清掃工場周辺の空間線量の測定」の結果です。


8月10日ー3






 これも、ビデオレポートの時と同じ突っ込みになりますけど、「煙突から出る排ガス中の放射性物質」というのは、内部被ばくの方を考慮しなければいけないはずです。空気中にまき散らされた放射性物質による外部被ばくよりも、呼吸によって肺に取り込まれた放射性物質による内部被ばくの方が健康被害は甚大なのですから。「清掃工場周辺施設の放射線量」(=空間線量)だけ発表されて安心できるはずがありません。

 


その2に続く)

『原発事故後に育てた野菜 放射性物質少なく』(by日経)

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 今日(8月13日)の日経新聞の朝刊に、こういう記事が載っていました。


日経2011-8-13


 原発事故後に育てた野菜

  放射性物質少なく

   東大など調査


  東京電力福島第1原子力発電所事故で出た放射性物質が野菜や牛乳にどの程度含まれるかを東京大学農学部が調査し、結果を発表した。事故発生直後に野菜の葉に付いていた放射性物質が多くても、その後しばらくして成長した部分に含まれる量は非常に少ないケースなどが明らかになった。調査データは消費者の不安を和らげるのに役立つとみている。

  福島県農業総合センター(郡山市)と協力した。原発から約50キロメートルの郡山市の畑で、事故発生時に屋外にあったコムギを5月に集めて葉に付いていた放射性セシウム量を測ると1キログラムあたり約28万ベクレルだった。

  しかし事故後に出た穂では1千万分の1の300ベクレルで、葉から穂へ移動した量は少ないと考えられるという。

  また原発から約230キロメートル離れた西東京市の研究農場では4月末からジャガイモを、4月初めからキャベツを育てた。40~50日後に表面の葉で検出した放射性セシウムは1キログラム当たり9ベクレル以下で、国の暫定規制値の500ベクレルを大きく下回り水洗いで検出限界値以下になった。イモの食用部分やキャベツの内側の葉も測定する計画だ。

  原発から約130キロメートル離れた茨城県の牧場の土壌で事故後に測った放射性セシウムは多い場所で1キログラム当たり約4キロベクレル、牧草では同約2キロベクレルだった。汚染された牧草を食べて3~4日後のウシの牛乳中からは放射性セシウムを1キログラム当たり20ベクレル検出した。

  国の規制値の200ベクレルより低いが、放射性物質が牧草を食べた後すぐに乳に移動したことが分かった。汚染されていないエサに切り替えると約2週間でウシの体内から排出された。肉や内蔵など部位別の蓄積も調べる予定だ。》




 一生懸命、「野菜や牛の汚染度は少ない」と印象操作しようとしている記事ですね~
 本当に野菜や牛の汚染度が少ないのなら、ただちに暫定規制値を下げても大丈夫なはずですよね。なんで政府はそうしないんですかねぇ~?

 まず、突っ込みたいのは、コムギのベクレル数を測って、「事故直後より汚染が少ない。葉から穂へ移動したセシウム量は少ない」としている部分です。現在、心配されていることは、葉に付着した放射性物質ではなく、土壌から根に吸い上げられた放射性物質のはずです。「葉から穂へ移動したセシウム量」が少ないからといって、それだけで安心する人なんかいません。
 キャベツとジャガイモも、測定しているのは「表面」のベクレル数だけで、内側はまだ測定していません。表面のベクレル数がどんなに低くたって、安心なんかできるはずがありません。

 次に突っ込みたいのは、ストロンチウムに関する記述が全くないことです。名前が挙げられている放射性核種はセシウムのみ。ストロンチウムに関しては、未検査なのか、不検出(検出限界値以下)なのか、ゼロなのか、全く分かりません。

 最後に突っ込みたいのは、「放射性物質」という単語と「セシウム」という単語を使い分けている点。

《事故発生直後に野菜の葉に付いていた放射性物質が多くても、その後しばらくして成長した部分に含まれる量は非常に少ないケースなどが明らかになった。》

《国の規制値の200ベクレルより低いが、放射性物質が牧草を食べた後すぐに乳に移動したことが分かった。汚染されていないエサに切り替えると約2週間でウシの体内から排出された。肉や内蔵など部位別の蓄積も調べる予定だ。》

 ↑ 上記の文章に書かれている「放射性物質」には、放射性ヨウ素が含まれているはずです。事故直後に真っ先に検出された放射性物質は放射性ヨウ素だったのですから。
 事故後しばらくして、野菜や牛乳から検出される放射性物質の量が減ったのは、放射性ヨウ素の半減期が短いからという理由が大きいはずなのに、なぜ、そのことを書かないのでしょうか?

 この記事を読んで、「セシウムだけ心配すればいい」とか「環境中のセシウムは徐々に減っている」とか勘違いする人が出てきても、おかしくないと思います。


 


 

『ヴァル・セレーナ・ロッソ V.D.T(赤)』

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 ラベルの絵がレオナルド・ダ・ヴィンチの素描っぽい雰囲気のワインを買ってみました。


ヴァル・セレーナ・ロッソ


Val Serena
Vino da Tavola Rosso


ヴァル・セレーナ・ロッソ V.D.T(赤)

地域:イタリア トスカーナ州フィレンツェ
特徴:トスカーナ州原産のサン・ジョベーゼ種の葡萄を使用したフルーティな口当たりのよいワインです。ピザや肉料理をはじめ和食などにも良く合うワインです。
 

 以前、モナリザのラベルのワインをご紹介しましたが(あのワインもトスカーナ産の赤ワインでした)、今回のワインは、「絶対にダ・ヴィンチの絵だ」とは断言できません 描かれている女性の顔が、『岩窟の聖母』の聖母や『レダと白鳥』のレダにかなり似ているのですが、全く同じというわけではないので・・・。

 ダ・ヴィンチの絵なのか、ダ・ヴィンチ「っぽい」絵なのか、すごく気になります。


 

江戸川区民ニュース『放射線について正しく理解しましょう』(その8)

その7からの続き)


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう32



「ここまでご紹介した内容をふまえ、区民の皆さんはいたずらに不安を抱かず、普段どおりの生活をしてください。江戸川区では、今後も国や都と連携し、正しい情報の収集と提供に全力で努めてまいります。」


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう33


「今回番組で投稿した、年間の推定被ばく線量の算出方法は、ご覧の通りです。」

【推定被ばく線量(年間)の算出方法】

空間放射線量(測定数値-0.05) 

× ( 8/24 × 1 + 16/24 × 0.4 )

×24時間 × 365日 =推定被ばく線量

※測定数値から自然放射線量の外部線量分0.05マイクロシーベルト/時間を引いています。

※屋外に8時間、木造家屋に16時間いると仮定し、屋内では屋外滞在時の40%の線量としています。




***************



 「江戸川区では、今後も国や都と連携し、正しい情報の収集と提供に全力で努めてまいります。」←こんなに誤魔化しだらけのビデオを発表しておいて、「正しい情報の収集と提供」をしているつもりとは、片腹痛いです。完全に区民をバカにしています。
 もし、本気で「正しい情報の収集と提供」に取り組んだ上でこのザマなのだとしたら、行政は大馬鹿です。

 このビデオレポートを見て、「中川氏は意外にマトモなことを言っている」という印象を受けた方は、かなりいると思われます。確かに、中川氏は、部分部分ではマトモなことを言っています。しかし、全体を通すと、いかに矛盾があるかがお分かりいただけると思います。
 「その7」の記事でも書きましたが、中川氏は、「確定的影響」と「確率的影響」を、わざとごっちゃにして話を進めています。こういう誤魔化しがあるからこそ、中川氏のセリフには矛盾が生まれてしまうんです。
 こういった矛盾は、音声とか字幕の情報では、なかなか気づかないものです。情報が細切れだと、どうしても「全体」を総括的に分析するのは難しくなるので、「一部のマトモな部分」に惑わされてしまうんです。ですから、私はこうして、文字に起こして、「細切れな情報」を総括的に理解しやすくしているわけです。

 中川氏の講演会がどういった内容だったのかを正確に知ることは私にはできませんが、もし、このビデオレポートの中での発言が、まんま講演会での発言と同じであるのなら、講演会に参加された区議会議員さん、及び、区役所の幹部の方は、中川氏の誤魔化しにかなり引っかかっているのではないかと思います。文字情報に突っ込み入れるよりも、「発言」に矛盾を見つけてそれに突っ込みを入れる方が、ずっとずっと難しいからです。

 「中川氏の講演自体はマトモだったけれど、広報部が変な編集をしているせいで、ビデオ内の中川氏の発言がおかしなことになっているのではないか」との推測もできますが、仮にそうなのだとしたら、中川氏は即刻、ご自分で江戸川区に苦情を言うべきです。中川氏がどんな意思で講演会をしたのかを一番よく分かっているのは中川氏ご自身なのですから、ビデオレポートの内容が中川氏の意に沿わないような内容に編集されているのであれば、中川氏ご自身がクレームを入れるべきです。



 ちなみに、このビデオレポートの最後の計算式は、あきらかにおかしな点が見られます。この点については、板橋志保さんの講演会の時にも板橋さんから指摘されていました。

 「屋外に8時間、木造家屋に16時間いる」「屋内では屋外滞在時の40%の線量とする」という仮定は、果たして妥当なのでしょうか? 「屋外に8時間」という仮定の根拠が何もないですし、わざわざ「木造家屋」と仮定しているのも変です。
 おまけに、「屋内では屋外滞在時の40%の線量とする」??? 窓を開けていれば、屋内も屋外も線量は大して変わらないのではないでしょうか?
 
 仮に、この仮定を無しにして、単純に下のデータ(「その4」の記事参照)の一年当たりの放射線量を計算してみると、どうなるでしょうか?

 
 区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう21


地上1mのデータ → ( 0.18μSv/時 - 0.05μSv/時[自然放射線] ) ×  24時間 × 365日 = 1138.8μSv/年 ≒ 1.14mSv/年

地上5cmのデータ → ( 0.22μSv/時 - 0.05μSv/時[自然放射線] ) ×  24時間 × 365日 = 1489.2μSv/年 ≒ 1.49mSv/年
 

 …というわけで、「屋外に8時間、木造家屋に16時間いる」「屋内では屋外滞在時の40%の線量とする」という根拠不明の仮定を取り除いて「一年当たりの放射線量」を計算してみると、1mSvを超えます。
 こんな有様じゃ、「計算結果を1mSv以下にするために、妙な仮定を付け加えているのでは?」と疑われても仕方がありませんね

江戸川区民ニュース『放射線について正しく理解しましょう』(その7)

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その6からの続き)


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう31



中川恵一氏「一般住民の方にぃ、起こりうる健康被害とはぁ、これは例えば、毛が抜けるとか、え~、ま、子孫に影響が出るとか、あ~、奇形ができるとかですね、そういったことは一切なく、要は、この、被ばくをしたご本人に、がんが増えるかもしれないということだけ、え~、恐れるべきだということが、まず、前提ですね。放射線の影響っていうのはぁ、え~、ま、一番、その~、はっきりとしたデータがあるのは広島、長崎、ん~、なんですね。例えば髪が抜けるとか、いうぅ~、う、ま、症状というのはやっぱり一定の量、数シーベルトにならないと、発生しないんです。これはもう本当に境があるんですね。今回の原発事故のような場合には、ま、そこまで、え、一般の人が被ばくするということはありえないので、これは全くそういうことはない。広島、長崎のデーターを見るとぉ、100ミリシーベルトの、被ばくで、え、こ、それ以上になると100ミリシーベルト以上の、被ばく量になると、あ、がんによって亡くなる危険が、あ、増え始めるんですね。100ミリシーベルトで、がんで亡くなる方の割合が、0.5%程度増えると、いうことになるんですが、100ミリシーベルト以下ではですね、がんが増えるかどうか、わかりません。というかがんが増えたというデータはないんです。ただ、増えない、とも言えないんですね。まあしかしそうは言ってもぉ、お~、まあ、例えば、あ~、1ミリ(シーベルト)とか、5ミリ(シーベルト)とか、そういうような被ばくで、がんが増えるというふうに専門家は考えておりません。そういう点ではですね、お~、ま、お子さんを含めて、え~、心配していただく必要はないと思います。」

※この、かっこ付きのシーベルトは、字幕に付いてたもの。



***************



 はい、またまた中川氏のご登場です。そして、またまた誤魔化しまくりのセリフを吐いていらっしゃいます。
 「健康被害は一切ない」と断言していますが、ここの部分の前半で中川氏が言っている「健康被害」とは確定的影響のことです。一般人が心配しているのは確率的影響だというのに、なぜ、わざとごっちゃにするのでしょうか?
 

 「被ばくをしたご本人に、がんが増えるかもしれないということだけ、え~、恐れるべきだということがまず前提ですね」
←被ばくを心配している人はみんなこう思っているはずですけど? 冒頭(「その1」の記事参照)で、中川氏は、さも、「一般人は被ばくを正しく恐れていない。過剰反応しすぎ。」と言わんばかりのセリフを吐いていらっしゃいましたけど、これって何を根拠にしていたんですか? 一般人は、全員、「低線量被ばく=即死」と思い込んでいるとでもおっしゃるんですかね? 
 わざわざ原爆の事例を持ち出して「確定的影響」と「確率的影響」をごっちゃにした挙句、「健康被害は一切ない」と言い切るなんて、悪意を感じますね

 「確定的影響」と「確率的影響」をわざとごっちゃにしているせいで、前半で「健康被害はない」と断言しているのに、後半では「がんが増えるかどうかわかりません」などという矛盾が生じています。これを編集した人は、この矛盾を何とも思わなかったのでしょうか?
 ここでは「がんが増えたというデータはない」って言ってるのに、ビデオの冒頭(「その1」の記事参照)では「白に近いグレイ」とか言っているのも矛盾しています。データがないんだったら白か黒かグレイかも判断できないじゃないですか

 ちなみに、やたらと「100ミリシーベルト」を連呼していますが、どういうわけか、どれくらいの時間での積算量なのかをちゃんと言っていませんね。 
 このビデオ、放射線に関して全く知識がない人向けに作られているんですよね? だったら、この100ミリシーベルトがどれくらいの時間での積算量なのかちゃんと言わなきゃダメです。「生涯での累積量」であるのなら、はっきりそう言うべきです。人によっては、「一日あたり」とか「一年あたり」と思う可能性だってあるんですから。(「ミリとマイクロ」「デシベルとシーベルト」の区別すらつかない多田区長なんか、特に勘違いしそうですね


その8に続く)

江戸川区民ニュース『放射線について正しく理解しましょう』(その6)

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その5からの続き)



区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう27


タイトル【生活への影響について】


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう28



「区民の皆さんの中には、流通している食べ物や、水による被ばくの可能性を懸念している方もいらっしゃるかもしれません。市場に出回る食べ物は『食品衛生法』に基づき、含まれる放射性物質について、安全のための規制値が定められています。規制値を上回った食べ物が店頭に並んだり学校の給食に出たりすることはありません。」


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう29




「また、都内の水道水については、影響を受けやすい乳児でも、安心して飲むことができるよう、安全を考慮して管理されています。学校のプールは、溜まっていた水を6月中に排水し、清掃した上で、水の入れ替えをして使用しています。区が実施した放射線量測定では、プールサイドでの測定も行いましたが、他の地点と同様の数値でした。」


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう30




「また、雨水によって放射線量が高まることを心配されている方も多いと思います。東京都による、チリや雨などの降下物の測定では、5月16日以降原発事故による放射性物質は検出されておらず、降雨による水道水やプールの水への影響はありません。」




***************



 「規制値を上回った食べ物が店頭に並んだり学校の給食に出たりすることはありません」なんて言ってますけど、原発が事故った後にいきなり緩められた規制値なんて全然信用できません。

 ただでさえ「ゆるゆるの規制値」自体が信用できないのに、その「ゆるゆるの規制値」を上回った牛肉が7月には出回ってしまっています。

江戸川区HP→放射性セシウムに汚染された稲わらを与えられた肉用牛の流通調査について

 検査がザルであることなんて誰もが分かっているんだから、規制値を上回った食べ物が出回るのなんて当たり前のことです。このビデオを制作した時は、一体何を根拠にして「規制値を上回った食べ物が店頭に並んだり学校の給食に出たりすることはありません」と断言していたのでしょうか?「だって政府がそう言ってたんだもん!」なんていう言い訳は、子供だって納得しませんよ


 「降雨による水道水やプールの水への影響はありません」という言い切りも、いったい何を根拠にしているのでしょうか? 「5月16日以降原発事故による放射性物質は検出されていない」ことなんて、何の根拠にもなっていません。「5月16日以降原発事故による放射性物質は検出されていない」からといって、事故った原発が再臨界を起こさない保障なんてないんですから。必死になって収束ムードを作ろうとしているようですけど、メルトアウトした原発がそう簡単に収束するわけないじゃないですか



その7に続く)

江戸川区民ニュース『放射線について正しく理解しましょう』(その5)

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その4からの続き)


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう24



「6月25日には、江戸川清掃工場の焼却灰等から、9000ベクレルを超える放射性セシウムが検出されました。区では関係機関に、焼却灰等の断続的な測定、煙突から出る排ガス中の放射性物質の濃度の測定、焼却灰等の適切な管理について要請するとともに、直ちに清掃工場周辺施設の放射線量の測定を行いました。」


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう25



「結果は、ご覧の通りです。」


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう26



「最も高い数値は、一時間あたり、0.21マイクロシーベルト。この数値から推定される、年間における放射線量は、0.84ミリシーベルトとなり、こちらも、年間1ミリシーベルト以下となります。また、現在も焼却灰については、外部への悪影響がないように、適切な管理が施されていますので、ご安心ください。ご紹介した区内19か所、及び、江戸川清掃工場周辺での、空間放射線量の測定結果については、区公式ホームページでもご覧いただけます。」



***************



 「こちらも、年間1ミリシーベルト以下となります」というナレーションには呆れました。個々の状況における放射線量の数値が1ミリシーベルトかどうかが問題なのではなく、様々な状況における放射線量を合計した数値が1ミリシーベルト以下かどうかが問題なんですけどねぇ

 それに、「清掃工場周辺施設の放射線量」は外部被ばくを前提とした計測になっていますけど、「煙突から出る排ガス中の放射性物質」というのは、内部被ばくの方を考慮しなければいけないはずです。空気中にまき散らされた放射性物質による外部被ばくよりも、呼吸によって肺に取り込まれた放射性物質による内部被ばくの方が健康被害は甚大なのですから。「清掃工場周辺施設の放射線量」(=空間線量)だけ発表されて安心なんかできるはずがありません。

 画像では江戸川清掃工場周辺の放射線量のデータが見づらいので、こちらのページをご覧になって下さい。→「江戸川清掃工場における焼却灰等からの放射性物質の検出について」「江戸川清掃工場における焼却灰等からの放射性物質の検出について(第2報)



その5に続く)

江戸川区民ニュース『放射線について正しく理解しましょう』(その4)

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その3からの続き)


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう18



タイトル【現在の江戸川区の放射線量と健康被害の可能性】


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう19



「区では、6月27日と28日に、江戸川区を2キロ四方で区切った19か所の3地点、計57地点で、空間放射線量を調査しました」


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう20



「結果はご覧の通りです。測定の方法は、地表面から5cmと1mの高さで、それぞれ30秒ごとに、5回数値を読み取り、その値の平均を算出しています」


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう21



「最も数値が高かったのは、地上1mでは、1時間あたり0.18マイクロシーベルト、地上5cmでは、0.22マイクロシーベルトです」


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう22



「これらの数値を1日8時間を屋外、16時間を屋内にいると仮定し、推定した、年間に受ける空間放射線量は、ご覧の通りです。これらは、先ほどご紹介した、自然放射線のうち、外部線量を差し引いた数値となっています」


区民ニュース・放射線について正しく理解しましょう23



「また、今回測定された、いずれの場所の空間放射線量も、年間1ミリシーベルト以下の数値でした」




***************




 江戸川区は、独自で放射線量を調査する前は、新宿の地表18mの放射線量(4月26日の記録は0.07μSv/h)を根拠にして「何の問題もない」としていたんですけど、実際に測ってみたらこのザマ(地上1mで0.18μSv/h 、地上5cmで0.22μSv/h)です。


 
広報6月1日

 ↑ 6月1日の『広報えどがわ』。
(ここからダウンロードできます→http://www.city.edogawa.tokyo.jp/chiikinojoho/kohoedogawa/h23/230601/index.html

広報6月1日(平常範囲)

 ↑ 新宿の地表18mの放射線量を根拠にして、「何の問題もない」という趣旨の発表をしている部分。


 6月1日の『広報えどがわ』では、4月20日以降の新宿の地表18mの放射線量は「0.028~0.079μSv/h」と書かれているので、平均すると新宿の地表18mの放射線量は約0.05μSv/hということになります。
 …と、いうことは、江戸川区の地上1m&5cmの放射線量は、新宿の地表18mの放射線量の3~4倍違うということになります。
 
 新宿の地表18mの放射線量を根拠にして「何の問題もない」という趣旨の発表をした件について、江戸川区は何かコメントはないんですかねぇ?


 「1日8時間を屋外、16時間を屋内にいる」という仮定は、果たして妥当なものなのでしょうか? 屋内と屋外の放射線量にさほど差があるとはと思えないのに、なぜ、「屋内」と「屋外」で分けて考える必要があるのでしょうか?(この点については、板橋志保さんの講演会でも指摘がありました。)
 しかも、ここでの計算は、内部被ばくを全く考慮していません。

 勝手に「1日8時間を屋外、16時間を屋内にいる」と仮定し、空間放射線量だけを単純に計算(=内部被ばくを考慮しない)しただけの数値を見て、誰が安心できるというのでしょうか? バカにするのも大概にしてほしいです。


その5につづく)
 
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