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その3からの続き)


宮本「俺、池袋の本屋で立ち読みしてたら、前からのファンの女の子に『宮本さん、ちょっと言いたいことがあるんですけど。宮本さんのエピック時代に感じられたあの風が、”悲しみの果て”からは感じられません』って言われたんだよね。でもそれ、俺、ほんとに嬉しかったんだよね。要するにそういうふうにしたかったから。エピックのことを好きだったみんなが、これでがっかりするんだろうなって。直接そうやって俺、言われたでしょ。結構嬉しかったですよ。してやったりじゃないけど、ようやくそういうこと言われるまでになったか(笑)って思いました」
(『ROCKIN'ON JAPAN VOL.350』58ページ)


●ところが売上っていうのは、宮本くんが決意して行こうとした方向を俄然支持するわけだよね。それでもどっかにしこりが残ってんの?
宮本「いやいや。それはもう嬉しくてしょうがなかった。目黒のスタジオでレコーディングしてる時にさ、『宮本くん、出荷が5万になったよ!』『次は7万になったよ!』。で、『ココロに花を』がタワーレコードで1位になったの。ものすげえ嬉しかった。(略)」
(『ROCKIN'ON JAPAN VOL.350』60ページ)


《当時、宮本浩次と会うたびに互いに話していたことは、いかにこの世界観を極めるかということであり、いかに妥協のない独自で本物のロックを叩きつけるかということだけだった。売れる、売れないなどどうでもよかったのだ。たが、いつか完全に勝利することを疑いもせず信じきっていたのである。》
(ライナーノーツ40行目のあたり)



 ポニーキャニオン時代のヒットを嬉しそうに語る宮本氏のインタビューを読んだ後に、ライナーノーツの「売れる、売れないなどどうでもよかったのだ」の部分を読むと、「本当かよ?」と疑いたくなります。もしかしたら、当時のROCKIN'ONの対談か何かで本当にそういう風に語っていたのかもしれませんが、当時のEPICの上の人が「イメージ作りのために対談ではこれこれこういう風に語ってくれ」と宮本氏に頼んでいたのかもしれませんし、宮本氏が気を遣って、山崎氏の期待通りの言葉を口にしていたのかもしれません。
 ・・・しかし、いずれにしても、プロでミュージシャンをやっている以上、本心から「売れる、売れないなどどうでもいい」なんて思って音楽を作っていたとは、ちょっと考えにくいことです。

 ライナーノーツの中では、「売れる、売れないなどどうでもよかった」と宮本氏が語っていたその理由を、「いかにこの世界観を極めるか」「いかに妥協のない独自で本物のロックを叩きつけるか」という”こだわり”のせいにしていますが、インタビューでは、宮本氏は「いかにこの世界観を極めるか」にも「いかに妥協のない独自で本物のロックを叩きつけるか」にもこだわっていません。ライナーノーツで山崎氏が記述している、「いかにこの世界観を極めるか」「いかに妥協のない独自で本物のロックを叩きつけるか」という”こだわり”が嘘だったのだとしたら、それを根拠とした「売れる、売れないなどどうでもよかった」という記述も、当然、嘘ということになります。

 インタビューには編集が入るでしょうから、語ったことがそのまま紙面に載るわけではないですけど、それにしても、それほど時間を開けて執筆されたとは思えないライナーノーツと比較して、「なんか矛盾してないか?」と思われてしまうような内容なのは、いかがなものでしょうか…。しかも、解釈によっては、宮本氏が嘘をついている(あるいは、かつては嘘をついていた)と取られてしまうような内容とあっては、一体、誰が得をするというのでしょうか。エレファントカシマシのメンバーも、古参のファンも、新参のファンも、ROCKIN'ONという雑誌も、全然得をしていません。
 唯一、得をしているのは、「エレファントカシマシとの仲良しっぷり」をアピールすることによって、自己顕示欲を満足させている山崎氏です。こうまで個人的な欲望をおおっぴらにしてしまうような人物では、ライターとしてもエディターとしても、問題ありだと思います。

 


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