2010/12/26
ライバル…?(リクエスト:恵里菜×雅)
今回は、Twitterのフォロワーさんに
迂闊にもリクエストを募ってしまい(笑)、
今まで考えたことのないカップリングの作品を生み出してしまいました。
真野ちゃん×雅ちゃんの組み合わせです。
<ライバル…?>
「さーて、帰ろ」
お正月のハロコンのリハが終わった。疲れたぁ。
今日は一日中踊ってたなぁ。
なんせ全員が揃ってリハなんて、今日入れてあと3回しかないから、
細かいところまでみっちりやったし。
明日、筋肉痛かも。
早々に帰り支度を済ませ、あたしがスタジオを出ようとした時だった。
「夏焼さーん!」
後ろからあたしを呼び止める声がした。
振り返ると、慌ててあたしの後を追いかけてきたのだろうか、
コートに片袖だけを通した真野ちゃんがいた。靴なんか脱げかけてるし。
「真野ちゃん?どしたの?」
その様子にあたしは思わず聞きながら吹き出しそうになる。
「夏焼さんにっ…どうしても、聞いておきたいことがあって」
真野ちゃんは息を切らしながら答える。そんな急いでたの?
ていうか、まだ「夏焼さん」?
「みや」でいいよ、って何度も言ってるのに、あたし後輩ですから、って譲らない。
真野ちゃんの方が1つ年上だよ?
「真野ちゃん」って呼んでるあたしが生意気みたいじゃん。
変なとこで頑固なんだよね、真野ちゃんって。
「聞きたいこと?」
真野ちゃんがわざわざ呼びとめてまであたしに聞きたいこと、って何だろう。
まったく見当がつかない。
「はい。あの、つぐ…ももちのこと、なんですけど」
真野ちゃんの口から予想外の返答が返ってきた。桃?
桃のことなら本人に聞けばいいのに。なんであたしに?
この時、あたしは真野ちゃんの微妙な異変に気づいていなかった。
「ももちのこと、どう思ってるんですか?」
一瞬、真野ちゃんが何を聞いたのかわからなかった。
どう思ってる、って…?
「え、と…やっぱり同じグループだし…」
「そんなことを聞きたいんじゃないんです」
あたしの言葉を真野ちゃんが鋭く遮る。
その眼はまっすぐにあたしを捉えて離さない。
――笑ってない。
いつでもニコニコしてる真野ちゃんの真顔。
そこに込められている感情のすべてがあたしに向けられている。
ちょっと怖くなってきた。
あたし、桃に何かしたっけなぁ…。
ライブのMCとかで小バカにしたりするけど、
あれは桃も理解してくれてることだし…。
「ももちのこと、好きなんですか?」
そんなところへ、真野ちゃんの言葉が飛び込んできた。へっ?
思わず口をぽかんと開けてしまいそうになった。
実際に開けずにいられたのは、真野ちゃんが真剣だったせい。
「答えてください!夏焼さん!」
真野ちゃんがあたしに詰め寄ってくる。
その勢いに押されて思わずあたしは一歩下がってしまう。
改めて聞かれると、ちょっと困ってしまう。
なんせずっと一緒にいるし。
特に桃はBuono!でも一緒だから、他のBerryzのメンバーよりも会ってる時間は長いし。
だから、桃が傍にいるのが当たり前っていうか…。
桃がいないと、なんか物足りないっていうか…。
つまり、その…。
「好き、なのかなぁ…」
あたしは結論を思わず口にしてしまっていた。
とたんに、真野ちゃんの表情が厳しくなる。
「やっぱりそうなんだ…アロハロの時も2人で楽しそうにしてたシーンあったし…」
などと、あたしと至近距離だというのに伏し目がちに独り言をつぶやいている。
真野ちゃん、怖いよっ。
「!!」
と、いきなり真野ちゃんがこっちを見た。
な、なにっ!?
「あたしっ!負けませんからっ!」
「…ま、真野ちゃん?」
何のことだか、あたしにはさっぱりわからない。
「あたしの方が、絶対にももちのこと好きなんですから!
絶対にももちを振り向かせてみせます!覚悟しててくださいね!」
真野ちゃんはしっかりとあたしを見据えてこう言い放つと、
あたしの脇をするりと抜けてスタジオを飛び出して行った。
……バカ。
バカだよ、真野ちゃん。
あたしの「好き」だって、片思いなんだから。
迂闊にもリクエストを募ってしまい(笑)、
今まで考えたことのないカップリングの作品を生み出してしまいました。
真野ちゃん×雅ちゃんの組み合わせです。
<ライバル…?>
「さーて、帰ろ」
お正月のハロコンのリハが終わった。疲れたぁ。
今日は一日中踊ってたなぁ。
なんせ全員が揃ってリハなんて、今日入れてあと3回しかないから、
細かいところまでみっちりやったし。
明日、筋肉痛かも。
早々に帰り支度を済ませ、あたしがスタジオを出ようとした時だった。
「夏焼さーん!」
後ろからあたしを呼び止める声がした。
振り返ると、慌ててあたしの後を追いかけてきたのだろうか、
コートに片袖だけを通した真野ちゃんがいた。靴なんか脱げかけてるし。
「真野ちゃん?どしたの?」
その様子にあたしは思わず聞きながら吹き出しそうになる。
「夏焼さんにっ…どうしても、聞いておきたいことがあって」
真野ちゃんは息を切らしながら答える。そんな急いでたの?
ていうか、まだ「夏焼さん」?
「みや」でいいよ、って何度も言ってるのに、あたし後輩ですから、って譲らない。
真野ちゃんの方が1つ年上だよ?
「真野ちゃん」って呼んでるあたしが生意気みたいじゃん。
変なとこで頑固なんだよね、真野ちゃんって。
「聞きたいこと?」
真野ちゃんがわざわざ呼びとめてまであたしに聞きたいこと、って何だろう。
まったく見当がつかない。
「はい。あの、つぐ…ももちのこと、なんですけど」
真野ちゃんの口から予想外の返答が返ってきた。桃?
桃のことなら本人に聞けばいいのに。なんであたしに?
この時、あたしは真野ちゃんの微妙な異変に気づいていなかった。
「ももちのこと、どう思ってるんですか?」
一瞬、真野ちゃんが何を聞いたのかわからなかった。
どう思ってる、って…?
「え、と…やっぱり同じグループだし…」
「そんなことを聞きたいんじゃないんです」
あたしの言葉を真野ちゃんが鋭く遮る。
その眼はまっすぐにあたしを捉えて離さない。
――笑ってない。
いつでもニコニコしてる真野ちゃんの真顔。
そこに込められている感情のすべてがあたしに向けられている。
ちょっと怖くなってきた。
あたし、桃に何かしたっけなぁ…。
ライブのMCとかで小バカにしたりするけど、
あれは桃も理解してくれてることだし…。
「ももちのこと、好きなんですか?」
そんなところへ、真野ちゃんの言葉が飛び込んできた。へっ?
思わず口をぽかんと開けてしまいそうになった。
実際に開けずにいられたのは、真野ちゃんが真剣だったせい。
「答えてください!夏焼さん!」
真野ちゃんがあたしに詰め寄ってくる。
その勢いに押されて思わずあたしは一歩下がってしまう。
改めて聞かれると、ちょっと困ってしまう。
なんせずっと一緒にいるし。
特に桃はBuono!でも一緒だから、他のBerryzのメンバーよりも会ってる時間は長いし。
だから、桃が傍にいるのが当たり前っていうか…。
桃がいないと、なんか物足りないっていうか…。
つまり、その…。
「好き、なのかなぁ…」
あたしは結論を思わず口にしてしまっていた。
とたんに、真野ちゃんの表情が厳しくなる。
「やっぱりそうなんだ…アロハロの時も2人で楽しそうにしてたシーンあったし…」
などと、あたしと至近距離だというのに伏し目がちに独り言をつぶやいている。
真野ちゃん、怖いよっ。
「!!」
と、いきなり真野ちゃんがこっちを見た。
な、なにっ!?
「あたしっ!負けませんからっ!」
「…ま、真野ちゃん?」
何のことだか、あたしにはさっぱりわからない。
「あたしの方が、絶対にももちのこと好きなんですから!
絶対にももちを振り向かせてみせます!覚悟しててくださいね!」
真野ちゃんはしっかりとあたしを見据えてこう言い放つと、
あたしの脇をするりと抜けてスタジオを飛び出して行った。
……バカ。
バカだよ、真野ちゃん。
あたしの「好き」だって、片思いなんだから。
