妄想小説2(雅×あなた)遭遇~Independence Girls・第1話

2011/02/12

デート。(さゆえり)

ぐふふふ。


うふふふ。


今日のメイクはいつにもましてバッチリ。

この日の為に新品の花柄ワンピ着ちゃった。


今日のさゆみも可愛いっ。


だって、今日はあの子とデート。



絵里。



今日、さゆみはオフだから、一日中遊べるんだ。

楽しみ楽しみ。



さ、出かけよーっと。





 ◆       ◆



気持ちが先走っちゃった。



重大なことを忘れてたの。

相手はあの亀井絵里よ。



時間通りに来るわけないじゃない。



約束した時間の10分前に来たのに、すでに30分待ち。はぁ。

いつものこととはいえ、遅すぎ。さすがに怒るよ。


そんなことを考えていたら。


「さゆ~、ごめんねぇ~。遅くなっちゃったぁ」

後ろから不意打ちで絵里の声。



ダメだなぁ。

絵里の声聞いた瞬間、にやけちゃった。


やっぱり、生で聴く絵里の声って可愛い。

そして、なんかほっとする。なんでだろ。



「待ったぁ?」
そうこうしてるうちに、絵里がさゆみの目の前に来ていた。

「ううん、待ってないよ。全然大丈夫」
絵里が言い終わるが早いか、さゆみは首をぶんぶん横に振ってしまう。


怒るんじゃなかったの?さゆみ。


でも、無理。


絵里が来てくれれば、どーでもいい。

絵里に会えれば、多少の待ち時間もなんてことない。


絵里のこと、好きすぎかな?

普通だよね、このぐらい。



あれから二人で服とかアクセサリーとかめっちゃ買いまくって、
ようやく近くのカフェで休憩。


4時間ぐらい買い物してた。

しかしさすが亀井さん。
またカードの限度額越えそうになって店員さんに苦笑いされてた。

「そっかー、こえちゃうのかー」ってへらへらしながら
現金で払ってる絵里を見て、なんかちょっと安心しちゃった。



変わってないんだなぁ、って。


卒業からそんなに期間は経ってないんだけど、
それまで毎日会ってたのがぱったり会わなくなったから寂しくて。

絵里のいない空間に違和感がありすぎて。


そんな中で、モーニング娘。は新メンバーが入ったり
愛ちゃんの卒業が発表されたりで環境が変わっていて。


会わない間に絵里も変わっちゃってるんじゃないか、って
どこかで不安に思ってたりもした。


でも、絵里は相変わらずぽけぽけの絵里で。


「さゆー?帰っておいでー。絵里はさみしいぞぉ」

はっ。

気づくと、向かいの席に座っていた絵里が
さゆみの顔の前で手をひらひらさせていた。


「あ、ごめんごめん」

さゆみはそう言いながら、持ったままのコーヒーカップをソーサーに戻した。


「「で、娘。のことなんだけどー」」
二人の声が重なった。寸分の狂いもなく。

そして二人同時に吹き出す。

「さゆってば超うける~」

「えー?絵里がさゆみに合わせてきたんでしょ?」

しばらく二人してお腹抱えて爆笑。


「はぁ。おもしろかったぁ」
ようやく笑い終わった絵里がコーヒーを飲み干す。

すかさずおかわりを頼むと、改めてさゆみに向き直る。
「で、新メンバー、どんな感じ?」


「フクちゃんと鞘師ちゃんは知ってるよね」

「うん。でも、成長したでしょ?」
こういう時はぽけぽけしないのよね、絵里って。
真剣な目でこっちを見てくる。

「鞘師ちゃんは背伸びたかな。ダンスもうまくなった気がする」

「ダンスのうまさは、さゆ抜いたんじゃないの?」

「そんなわけないでしょ!」
にやにやしながら言う絵里。にやにやしながら答えるさゆみ。


「フクちゃんは、9期のお姉さんみたい。
 娘。の曲をバックで踊ってたから、教えてあげられるところもあるみたいだし」

「そっかー、聖ちゃんって面倒見いいもんねぇ」
絵里は頷きながら言う。


「えりぽん…生田ちゃんは、おしゃべりなんだ。ちょっと緊張しいだけどね」

「確か、福岡出身だよね?れいながライバル意識燃やしたりしてない?ガン飛ばしたりとか」

「してないよ、そんなこと。
 最初は人見知りしてたみたいだけど、最近は地元トークで盛り上がってるよ」

「そっか、よかったぁ」
そう言って、絵里は優しい顔して笑う。

相変わらず、れいなのことも気にかけてるんだね。


「ズッキ…香音ちゃんは面白いよー。でね、いっつもニコニコしてる」

「見た見た。つんく♂さんに『どうなんだろうね』とか言ってたの。
 なんか小春っぽいよね」

「絵里もそう思う?」

「うん。てんしん…天津飯じゃなくてぇ…えーとぉ…」

「天真爛漫?」

「そうそれ。そんな感じ」
天津飯って。
いいこと言おうとして言えないのも絵里っぽい。


でも、ちゃんと9期のこと見てくれてるんだね。
知らぬ間にまわりをちゃんと見ててくれる。そのへんも変わってない。


その後もいろんなことを話した。


娘。のこと。

ハロプロのこと。

さゆみのこと。

絵里のこと。

その他もろもろ。


たぶん、さゆみが一方的に話してる時間が長かったと思う。

だけど、絵里は、ずっとにこにこしながら話を聞いてくれた。
ちゃんと意見も言ってくれたし。

さすが絵里。



さゆみたちはカフェを出て、駅まで歩くことにした。

絵里にカフェで売ってたクッキー買ってもらっちゃった。
よっ、亀井さん太っ腹。なーんて。

ホントに絵里に言ったら、調子に乗っちゃいそうだから言わないけど。

「楽しかったねぇ」
絵里がふにゃっとした笑顔で言う。

「うん。やっぱ『さゅぇり』だね」
「だねぇ」
さゆみが答えると、絵里も同意する。

駅までの道も、二人のトークは止まらなかった。

「ねえさゆ、次どこ行こっか」

「もう次の話?…あ、餃子!前に食べに行こうって言ってたじゃない?」

「あー!言ってたぁ!どこだっけ、あのぉ…ごめんねごめんねぇ~のとこ!」

「…栃木のこと?」

「そう!」

「……宇都宮ね」

「そうそう宇都宮!さゆってば、やるなぁ」

このぐらい普通だと思うけど。絵里が覚えてなさすぎなだけなの。


でもまあ、そこが絵里らしくて好きなんだけどね。



「あ、そうだ」
不意に絵里が立ち止まった。

「どうしたの?」
流れで二、三歩先に進んでしまったさゆみは振り返って聞く。

「さゆに言っておきたいことがあったんだぁ」

「なぁに?」
なんだろう?言っておきたいことって。
さゆみは、絵里にきちんと向き直った。


「さゆ…絵里は、いつまでも絵里だからね」
唐突に絵里はそんなことを言い出した。優しい瞳をして。

「いつまでもさゆのことが好きだし、さゆの味方だからね」
もちろん娘。のこともだよ、と付け足して。


絵里は、さゆみのほっぺに口づけをした。


「さ、かーえろ!」
そう言いながら、絵里はさゆみの手をとり早足で歩きだす。
その顔を真っ赤にしながら。


ぐふふふ。


たぶん、さゆみの顔も真っ赤になってたと思うけど。
そんなことどうでもいい。


今日は幸せな一日だなぁ。


さゆみは、繋がったままの絵里の手を握りなおし、
絵里のペースに合わせて歩き出した。



さゅぇりは、永久不滅。


改めてそう誓った一日になりました。


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sarishin at 14:25│Comments(0)TrackBack(0)モーニング編 

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