完走記といえるほど書く気力体力がありませんが、
写真をそこそこ撮ったのでそれにコメントします。

金曜の7時前に札幌の自宅を出ました。
雪は降っていませんが気温は5度以下と、空気がきりりとしています。
これから待ち時間を含めて10時間かけて雲仙に向かいます。
今日明日西日本は快晴の予報で景勝地のランとしては申し分ありません。
それに予想気温も5〜15度とこれ以上ない条件です。
夜間走も長いことあり今回はスマホのみで撮影しました。
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博多から特急で諫早。そこから路線バスで小浜温泉に到着しました。
町中いたるところから湯気がでています。わくわくしますね。
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到着したころが日没でこれまた素晴らしい景色です。
明日のこの時間までにゴールしなければなりません。

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1キロほど歩いて受付会場に。はがきをだして記念Tシャツを受け取ります。
奥の会館内で準備をしてスタート時間の23時まで待ちます。

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特別準備してきたものはマットと寝袋です。
かなり時間があるので眠れなくても横になって体を休める目論見です。
その前に夕食ですが、前回の反省を思い安全な食事としました。
途中のコンビニで買ったサンドイッチとおにぎり1個だけです。
あとはバナナを二本いただいてスタートを待ちます。
正式なスタートは24時なのですが、走力によって主催者がハンデまたはペナルティーを決めます。
僕はサブ5相当目安の1時間ハンディをもらいました。

22時40分ごろ外に出て待っていると、密を避けるために順次スタートするこになりました。
計測はゼッケンのバーコードを係の人がスマホに読み込んで完了です。ゼッケンとその時刻が写真として記録するシステムかな?
途中のエイドでもその行為を繰り返します。
待ちに待った夜間走の始まりです。

22:43、0Km、スタート:小浜南本町公民館

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コロナ禍ということで、今回無人エイド廃止。私設エイド禁止となりました。
どちらかというと地元住民の配慮らしいです。最初の無人エイドだけはエイドとしてありました。水がなかったのでここで補給しました。
補給も一旦コップで受け取りそれを自分でボトルに注ぎます。
他食べ物もすべて個包装でした。食べやすいしお代わり禁止なのでとても安心です。

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0:30、14Km:第一エイド:津波見エイド。
ここまでキロ7分ちょっとです。予定よりかなり早いペースです。
気持ちよいし気分が高揚しているのでいいか。という判断です。どうせ半分もいかないうちに
つぶれてしまうのは想定しています。
ここは果物と水を頂きました。

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1:28、21Km:CP1、第二エイド:口之津エイド。
いつものチェックは萩往還と同じパンチなのですが今回はキーワードをチェックシートに
自分で記入します。これもコロナ対策。
でも手がかじかんで書けなかったので書いてもらった。
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気温が7,8度だったと思うが、想像以上に寒かった。
風が向かい風もあったが乾燥しているからか?
手袋とロングシャツそしてブレーカを着ても背中は汗を少々かくが、
手足は寒かった。

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最初の温かい食べ物、トマト野菜スープはありがたかった。
前半は海沿いを走るのでほぼフラットと思ったら、若干の勾配が繰り返され
この時点で結構足をつかったな〜という印象だった。

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このあたり前後の選手は前後に見えるか見えないか程度。
次のCPは、霊感要注意(と説明にある)原城址である。
なるべく同じペースの人がいないか様子見ながら走っているが僕の周りは疎・・・

そろそろその入り口にはいるところで前方に選手が立ち止まっていました。
「コースあっていますか?」
「合っています」と、答えたが、僕を待っていてくれた。
ありがたい、
「一緒に行きましょう」ということになった。

2:52、30Km、第二CP:原城址
CPの写真を撮ったが公開しない。何も映ってないけど。

原城址から戻り誘導係がいたのでこの先道なりでよいか聞いたらそうだと
言った。一緒にいた選手と世間話しながら走っていたらすぐエイドのはずが
海に出てしまった。
初のコースアウト、迷わずグーグルマップをチェックして400mほど戻り、
曲がる目印を発見。タイムロスは10分は要していないと思う。

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原城エイドはうどんと書いてあったけど、汁物は飲んだけど麺はなかったような??
大体エイドでは食べてすぐに出発する。混んでないし食べるものも紙コップに少量入った
メインものと他おにぎりかパン類なので迷うことがない。
それとトイレがあれば基本的に寄る。
それで5分程度の消費だ。エイドを出て最初のキロラップでその所要時間が分かるという算段だ。
最後まで5分を超える休憩はしなかったはずだ。
次のエイドは11キロ先だ。時間は3時を過ぎたことろ。

このくらいの距離になると周りの選手とは同じペースの人になるので
たまに前後するが顔ぶれがそう変わらない。
しかしこのレースは早い人は遅くスタートして追いついてくる。
なのでアーリースタートの自分としてはこのあたりから追い抜かれることが増えてきた。
追い抜かれるとなんか調子悪い感じになるのでペースと心が乱さない必要がある。

疲労もたまってきた、何より無気力になり思考レベルが低くなった時が
一番怖い。35キロ辺りに急にそれがやってきた。
そう!悪魔のささやきである。
走れなくなり、時々歩きながら、その悪魔と闘っていた。

萩往還のようにモチベーションが異状に高いときは、(やめる)選択肢が
なかった。あの時は骨折程度なら止めない、自分からはギブアップしない。
リタイアという文字がなく、関門に間に合わなくても250キロ先まで行く意思があった。

今回は100キロ17時間だものどうにかなるさという心境と
目標はもっと先の長距離であって、今回は単なる通過点という位置づけという
楽観が占めていた。したがって練習もフル以下の練習量だったと思う。
その通りこの距離でその壁がやってきた・・・

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4:38、第4エイド:堂崎
トマトゼリーだったかな?写真も一枚しかない、記憶がほとんだない。
それでもエイドは速やかに出たと思う。

小石が靴の中に入り無視できなくなったのでバス停のベンチに座り
靴を脱いだ。途中ふくらはぎが攣りそうになった。
まずいここで攣ったら雲仙の山は越せないだろう。そこまで無理する気はない。
ここから完全に歩きに徹することにした。
リュックに入れてある二本のポールを出してここからポールウォークとした。
もう走らなくてよい解放感はあるのだが、果たしてこの距離から歩いてゴールまで
間に合うのだろうか?という心配はあった。
しかしもう走れるような足はないという認識。完走できなくともあの雲仙の絶景を
自分の足で歩いてみてみようという目標に切り替えた。

歩きは快調だ。先ほどまでランではキロ8分半のラップだ。
今の歩きは10分前後のラップだ。
57キロの島原城から10時間あれば完走できると漠然と計算。
なので島原城に7時なら大丈夫。
島原城まで14キロ程度。今5時。
ちょっと足りないがなんとかなるだろう。気持ちは軽くなった。

6:23、50Km、第4エイド:みずなし本陣前
ここではカステラを二つ頂いた。エイド間二時間弱なのだが、食べる量はそんな程度だ。
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トイレの場所を聞いたら少し奥まったところと聞いて、そこは諦めて
この先のコンビニを利用することにした。

夜が明けてきた。
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写真はよく撮れて明るく映っているが、実際は相当暗い。

反対の山側にカメラを向けた。
こちら側は明るく山がくっきりと見えた。いよいよあの山を目指すのだな。
今日も終日快晴予報が出ているこの先が楽しみだ。
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初めてコンビニに立ち寄った。
トイレが目的の一つ。こちらに来て最初の大一番。
すっきりしてこの先の不安が一つ解消した。
それと暖かいところで座っていたのでずいぶん体が楽になった感。
レジでおにぎりを一個。カステラではちと物足りなかった。
電子マネーで払おうとして、電波を一時的にONして支払い。
バッテリーの残量は50%程度。再び電波OFFとする。

この先しばらく抜かれっぱなし。
果たして自分は全体のどの位置だろうと不安になった。
スタート時には後方に100人以上いたはずだ。
あれから何人抜かれたか数えていない。
今自分は完走ラインぎりぎり?

島原市街に入った。歩道は狭くひどく傷んでいる。
厚底のシューズであるが、ひどく足裏に刺激が来る。
しばらく前後に選手を見ない。もしかしたら最後尾か?
島原城が見えてきた。単独走もあり長かった。
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堀の周りをまわり場内にエイドがある。
なかなか立派な城です。

7:33、57Km、第3CP、第5エイド島原城
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このエイドにはたくさんの選手がいました。
これから先の長いのぼり二本、標高差1500m前後の前にじっくり準備しているのでしょう。
豚汁が美味しかった。そしてエイド全体で一番おいしかったのは
手作りのナスの漬物でした。甘くて最高でした。
さあ後半の山岳戦の始まりです。
僕はすでに歩きなのでスタイルは変わりませんが。

市街を抜けると雲仙が見えてきました。
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そして登りの始まりです。写真でもその勾配が分かりますね。
これが延々続きます。天気が良いのですが日陰に入ると寒いです。
一所懸命歩いていますがキロ12〜13分要しています。
歩いている選手は抜けますが、ラン交じりの選手とは同じくらいです。
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9:21、66Km、第4CP、第6エイド:平成新山展望台
ここではおでんを頂いたと思います。
ネタは何でもと言いつつ、「こんにゃくは?」
と聞かれ、こんにゃくは外してくださいとお願いしました(苦笑)
エイド間が二時間あるとエイドが恋しいですね。
椅子がなかったが縁石に腰掛けゆっくり味わう。
しかししゃがむのに四苦八苦する。周りの選手も同じ。
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エイドを出ると長い下りになります。
ポールを使わずに競歩仕様の足運びで下ります。
ラップの読み上げはキロ6分台と快調です。
先行する選手とはスピードが違いすぎます。
下るまで結構な人数を抜いたと思います。
競歩の練習は全然していなかったので最初の下りでその足も使った感〜

エイドの少し前のコンビニでトイレ休憩と
ゆずレモンの補給。
レモン系、はちみつ系は間違いなく効果あることを経験済み。
10:41、73.9Km、第7エイド:深江運動場
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下った後のここまでのエイドがとても長かった。
足の力が残っていないからでしょう。それと平地に戻り気温が高くなり汗もかいています。
ここでロングシャツを脱ぐことにしました。

ここの汁物はシチューでした。美味しかったので写真。
それと何より座れたのがうれしかった。
ちょっと座っただけでそのあとのリスタートがずいぶん楽になることを学習しました。
食べたらすぐ出発です。すべてのエイド休憩をするほど休むことはなかった。
さあ、ここから最後の登りです。600m以上登ります。
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やはり最後の登りはきつかった。
ポールを握る手も力が残っていない。この時はポールが邪魔だった。
高度を上げると風が冷たくなり、再びロングシャツを着ることにした。
ベンチを見つけそこで着替え、休む理由がなにかと嬉しい。

11:49、79Km、第8エイド:俵石展望所
ここはぜんざいだった。甘いものがとてもうれしい。
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最後の難関目指してエイドを後にした。

ここからの登りはとても長く感じた、曲がったその先峠かと思いきや
同じ景色が繰り返す。
そういう期待をあきらめたころに雲仙に入った。
つまり下りの開始である。
登りはもう終わったのである。

いきなり温泉街に入り賑やかになった。
そこで後ろの選手が声をかけてきた。
「次のCPの入り口が変わったんですよね?」
と北九州のランナー
「そうです、温泉神社の入り口ではなく、その先の駐車場から入るはず」
と僕。まだ頭はハッキリしているw。
結局彼とはゴールまで同行することとなる。

13:13、86.7Km、第5CP:大叫喚地獄
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観光客もたくさんいるが、皆さんのんびりとしている。
僕らは時間感覚がないが先を急ぐ走れない人たち・・

見ごたえのある景色で、同行ランナーがいろいろと写真を撮ってくれた。

13:20、87Km、第9エイド:雲仙温泉
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エイドにトイレがあればこまめに寄っている。
前半は気休め程度の量であったが、後半はそこそこ出る。
ということは給水と発汗は丁度良いバランスということか?

最後のまともな食事はソーメン。めんつゆが胃に優しい。
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ここから先は何かと間違いやすいコースがいろいろあるのだが、
同行者が二度目ということで自分は結構話に夢中になり注意を怠っていた。
時々我に返り、振り返ったりした。
とにかく一人でないので安心だ。

最後のエイドに到着そして最終関門
15:19、97Km、第6CP、第10エイド:小浜木集会所
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関門時間は16:10。通過すれば、ゴールに17時を過ぎても完走とみなされる。
標準スタートだったら30分ほど間に合わなかった事になる。

道中見覚えのある選手を抜いたり、抜かれたりする。
もうみんな完走なので「お疲れ様」コールである。
日も傾き舞台もエンディングの雰囲気だ。

急斜面の林道を下り小浜温泉の入った。
ゴール地点は目の前なのだがコースは温泉街を1キロほどぐるっと回る。
ある意味ビクトリーロードなのだが、街道に応援する人は皆無。
丁度夕暮れ時、旅館で働く人たちは宿泊客の準備で大忙しなんだろう。
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ゴールは感動はなく。帰ってきた!疲れた。という感じ。
そして迎えてくれた関係者の方々には感謝の気持ちでいっぱいになった。
素晴らしいレースを設けてくれてありがとうございます。
16:36、103Km、ゴール:小浜南本町公民館

ゴール後すぐに預け荷物を手渡しで受け取る。
これもありがたい。疲労困憊で自分の荷物を探すのも一苦労だからね。
奥の会館でさっと着替え会館を後にした。
と言いたいところだが、足はこわばり動作は緩慢。
食事の提供があるのだが食べる気力もない。
直ぐに横になりたいのが今一番の希望だ。

タクシーがあれば1キロほど先であるが利用したいくらい。
スーツケースを杖替わりにホテルに向かう。

前方からぽつりぽつりとゴールに向かう選手がやってくる。
都度おめでとう、お疲れさんコール。
喜ぶ選手の顔を見るとこちらもうれしい。

夕食はどうするか?
外飯は無理。ビールは飲めそう。
ならスーパーで総菜?
そうしたいがあまり動けない。
途中のコンビニにした。
食べたいものがなくビーフンと缶ビールだけ。
それから元気が出れば買い出しに出ればよい。

ホテルは大きなビジネスホテルで
温泉もついている。
部屋に入ったが、温泉まで動く気力がない。
部屋のシャワーに入って汗だけ流すことにした。

そして一人乾杯。
その前にYokkoに完走報告を忘れずに。
でないといつ眠りにつくかわからない。
TVをつけると日本シリーズの熱戦が行われていた。
明日の段取りを確認していたらそのまま寝落ちした。
最高の寝入りと言いたいところだが、トイレで起きると
からだがブルブル震えた。萩往還と同じだ。
残ったアミノサプリを飲んでベットにすぐもぐりこんだ。

早朝温泉が入れる時間に起きて温泉に向かった。
温泉に入らないで帰る選択肢はさすがにないだろう。
体調は膝、腿の痛み。内臓その他は異状なし。
膝の痛みは寝返りができないほどかなりの痛さだ。
症状から鵞足炎と判断したのでそれほど心配はしていない。
温泉のおかげで疲れだるさがずいぶんと取れたことを実感した。
ウルトラの場合食べ物やその他の措置の効果が覿面に
感じることができる。まさに自分だけの実験台である。

最終日も快晴だ。
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お土産屋が開くまえに小浜温泉を後にした。
ここから路線バスに乗って寒い北国に帰らなければならない。
朝食はすこし後にした。食べて体調急変したら大変だからだ。

諫早からJR。その前に朝食を購入して車中で朝食とした。
昼前に博多に到着。2時間程度時間を確保したので
ここで昼食&ひとり打ち上げ。胃腸も問題ないようだ。

レース道中すすめられた駅近の居酒屋に入りビールで乾杯。
おつまみ、黒おでん、餃子、最後に肉豆腐を頂いた。
食べられること、飲むことができることにただ満足。
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レース以外の観光は全くできなかったけど
レースに集中できたし何より最高の景色を最高の天気が迎えてくれたので大満足である。

そして道中多くの選手とお話しできて、
みんなでゴールを目指すこのウルトラの舞台は最高であった。

(完)

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