USBからWindows10をクリアインストールするときにぶちあたった問題について記事化。 ネットで調べてもドンピシャな解決策が出てなかったので、同じ問題で悩んでいる方がいればお役に立てればと思ったので。

経緯と問題内容

こちらの記事にそって、Windowsのインストール先を選択する画面で既存のパーティションを削除して新しいパーティションを作成まできました。
インストール先のパーティションを選択して「次へ」を押すと、下のイメージのように 「新しいパーティションを作成できなかったか、既にあるパーティションが見つかりませんでした」 というエラーが出てきて、Windows10のインストールに進めない。

原因

エラーメッセージをキーワードにネットで検索して調べてみる。こちらの記事によれば、インストール中にUSBメモリが刺さっているとインストールにコケるということらしい。
インストールツールではインストールメディア媒体としてUSBメモリが選べるにも関わらず、普通にインストールしようとすると失敗する仕様ということか。やる気あるのかMS。(たまたま今回ハードとの相性が悪かっただけなのかは不明。)

解決策の概要

大まかには次のようなことをすればいいらしい。

  1. USBメモリに格納されたインストーラデータを、OSのインストール先のドライブにコピーする。
  2. ブートメディアをコピーしたパーティションを起動ドライブ(?)として指定する。
  3. USBメモリを抜いた状態でPCを再起動させ、インストーラでブートさせる。

詳細手順

こちらの記事にそって回復作業を進めていきました。

DISKPARTでインストール先パーティションのフォーマットと起動ドライブの設定をする
  • インストール画面のままShift + F10を押してコマンドプロンプトを出す
  • > diskpart でDISKPARTを起動
  • > list volume で現在のボリュームの一覧を表示

Volume 3 がインストーラの格納されたUSBメディアでドライブレターは"D"、Volume 2 がWindowsをインストールしたいボリュームでドライブレターは"C"が割当されていることがわかります。

ここでWindowsをインストールしたいCドライブのファイルシステムが “RAW”(未フォーマット) になっているのに注目してください。
ここが"RAW"だと、この後のUSBメディアからインストーラデータのコピーに失敗してしまます。(インストーラで新しいパーティションの作成時にフォーマットを実施していましたが、正しく動かなかった模様。)

そこで、次はこちらの記事を参考に、Cドライブのフォーマットを行っていきます。

  • Windowsをインストール先ディスクを選択する
DISKPART> list disk
 
  ディスク      状態           サイズ   空き   ダイナ GPT
  ###                                          ミック
  ------------  -------------  -------  -------  ---  ---
  ディスク 0    オンライン           465 GB  7168 KB
  ディスク 1    オンライン           232 GB      0 B
  ディスク 2    オンライン           931 GB      0 B
 
DISKPART> select disk=1
 
ディスク 1 が選択されました。

今回は、ディスク 1 がWindowsをインストールしようとしているドライブ(SSD)になります。

  • パーティションの作成

次に、Windowsをインストールするパーティションを作成します。

DISKPART> list partition
 
  Partition ###  Type                Size     Offset
  -------------  ------------------  -------  -------
  Partition 1    プライマリ              232 GB  1024 KB
 
DISKPART> create partition primary size=238474MB
 
DiskPart は指定したパーティションの作成に成功しました。

パーティションの指定サイズ(size=)の値はインストーラでパーティション作成したときに表示されたサイズを設定しました。単位はMBでいいようです。

なお、あとから気づいたのですが、初めからパーティションは作成されているのでもしかしたらこの操作は不要だったかもしれません。

  • 作成したパーティションを起動ドライブに指定
DISKPART> select partition=1
 
パーティション 1 が選択されました。
 
DISKPART> active
 
DiskPart は現在のパーティションをアクティブとしてマークしました。
  • 作成したパーティションのフォーマット
DISKPART> format fs=ntfs quick
 
  100% 完了しました
 
DiskPart は、ボリュームのフォーマットを完了しました。
 
DISKPART> assign
 
DiskPart は、ドライブ文字またはマウント ポイントを正常に割り当てました。

最後に> list volumeでどうなったか確認してみます。

インストール先のボリュームが、先ほどは"RAW"となっていたものが、"NTFS"にフォーマットされていることがわかります。

ここで、後で使うのでインストール先パーティションとUSBメモリのドライブレターを覚えておいてください。今回の場合は、インストール先パーティションはCドライブ、USBメモリはDドライブになっています。

DiskPartの出番はこれで終わりなので、最後に> exitで終了します。

インストーラをUSBメモリからインストール先パーティションにコピー

続いて、xcopyコマンドで、インストーラのデータをUSBメモリからインストール先パーティションにコピーします。
先ほどのDISKPARTの list volume で確認したインストール先パーティションのドライブレター(C)とUSBメモリのドライブレター(D)を使って、

X:\Sources>cd d:
X:\Sources>xcopy d: c: /e /h /k
USBメモリ抜去後、PCを再起動

インストーラを起動ドライブに移したので、あとはUSBメモリを抜き、PCを再起動して、インストーラが立ち上がれば成功です。
ところが、再起動の仕方がよくわかりません。コマンドプロンプトで"shutdown"と打っても認識されないし。。。

と思ったら、 インストーラの画面に戻って「PC の電源を切る」が選択できるようです。

再びPCの電源を入れます。

。。。

。。。 。。。

上がってこない。
終わった。。。

これまでの努力は全て無駄だったのか。
PCの電源ボタンは点灯していますが、画面は真っ暗でなにも表示されません。

やけくそダメ元で強制電源OFF→再起動してみたところ、なんと今度は普通に起動し、インストーラが立ち上がりました。
なんなんだお前は…びっくりさせるなよ…

インストール開始キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
テンションが上がります。

この後は普通にインストール設定を進め、初めに躓いたインストール先の設定も無事に通過しました。
インストール中何度か再起動しましたが、無事にWindows10のクリアインストールに成功いたしました。

後処理

PCを起動すると直接ログインの画面にいかず、 下の写真のように「オペレーティングシステムの選択」という画面が表示されるようになってしまいました。 こちらのサイトに解決策が書いてありました。 (Windowsの普通のシステム設定から修正できます。)

あと、USBメディアからブートするようにBIOSの起動優先順を弄ったのであればもとに戻しておくこと。