概要

以前、GearBestから購入したタブレットの不具合があって部分返金をしてもらった話 を書きましたが、 懲りずに購入した別のタブレットにもまた不具合があり、 今回は、返却修理にチャレンジしてみたので、その時のやったことを記事にします。

返却修理となると、一番の難関は 製品を中国へ送り返すところだと思いますが、 このあたりのやり方を丁寧に書いてきたいと思います。

ちなみに、 私は中華タブレット・スマホを4台購入しましたが(内、3台はGearBestで、1台はGeekguying) 内2台は不良があったことになります。 私の引きが悪かっただけなのか、それともやはり中華通販サイトでタブレットを購入したら、 この程度の歩留まりを覚悟しなければならないのか…
ちなみに不良がなかった2台は両方ともXiaomi製でした。さすがXiaomi?

不具合内容

購入したのは 「FNF Ifive Mini 4S」 という機種なのですが、 しばらく使ってると Wi-Fi が使えなくなくなる問題が発生しました。
具体的には、上からスライドすると出てくるメニューで見てみると、 Wi-Fi が OFF になっており、ON にしようとタップしても下のスクショのような状態が続いて ON にできません。

さらにこの症状が出た状態でしばらくするとタブレット自体がフリーズするというありさまです。

タブレットを再起動すると一度復活するので、だましだまし一ヶ月くらい使っていましたが、 ついに再起動しても完全に Wi-Fi を認識しなきなってしまったので、 こりゃダメだと思い、GBとの故障修理の交渉に着手することにしました。

GBに不具合を認めさせる

個人用ページから「チケット」を発行して、 GearBestのサポートとやりとりして不具合を認めさせます。

GBに製品に不具合があることを認めさせるまでの流れは、 以前の部分返金についての記事に書いているので、 詳細は割愛します。

次の情報を提示したところ、

  • 不具合の具体的な内容
  • 製品のパッケージに印字されていた製品番号(シリアル番号)を撮影した写真
  • 製品の不具合を証明する写真または動画
    • 今回は Wi-Fi が検出できないという問題なので、 問題のタブレットと別の正常なタブレットを2台並べて、正常な方では Wi-Fi が検出されるのに、問題のタブレットでは Wi-Fi が使用できない様子を並べて撮影しました。

特に揉めることなくすんなりと不良品と認めてもらえました。

前回は、動画データをクラウドストレージへのアップロードしてその共有URLを貼り付けるという形で動画データの受け渡しができたのですが、 今回は「直接メールで送ってくれないとダメよ」といわれたので、そのやりとりでちょっとゴタゴタしましたが、不良品と認めてもらうこと自体はすんなりと決着しました。

以下、前回の問い合わせ時との差分で気になったことを書いておきます。

  • 日本語で問い合わせできるようになっている!
    サポートで対応している言語で日本語が選べるようになってました。 ですが、これに気がつかず既に問い合わせ用の英語文面を用意してしまっていたため、今回は英語でやり取りすることにしました。

  • チケットを発行するときにSKU番号は不要になっている
    以前は、チケットの発行時に、 商品コード(SKU番号)を入力する欄があったのだが、 これが消えて、注文番号のみを記入すればいいようになっていました。
    以前に部分返金の手続きをしたときは、 届いた製品と一緒にSKU番号が記載れた紙切れが同包されていたのですが、 今回はその紙がなかったので困っていたのですが、これで解決しました。

  • 部分返金の提案はなかった
    他のGBに問い合わせた方の記事とかを見ていても、大体、

    • 「中国まで送料自腹で無償修理」か、
    • 「不良品を手元に置いたまま部分返金」

    の2択の提案があるのですが、今回は、はじめから無償修理の話になって部分返金の提案はされませんでした。部分返金のオプション自体がなくなったのか、それとも私の言い方が原因なのか、よくわかりません。

修理のためタブレットを中国へ返送する

GBサポートから返品修理のために必要な情報をもらう

GBサポートとのやりとりして無償修理の対応で合意すると、 製品の返品のために必要な以下の情報がもらえました。

  1. 中国の返送先住所
    国際便で製品を返送するときに、宛先にする住所です。

  2. RMA番号
    「RMA」というのは、 Return Merchandise Authorization (返品承認)のことで、 返品や返金が発生すると払い出される管理番号のようなものらしいです。(前の部分返金のときにもRMAが発行されていた。)
    次の3番の書類でこのRMA番号を記入する必要があります。

  3. 書類のフォーマット
    フォーマットを印刷して、必要事項を記入たものを製品の返品時に同包してくれということ。
    注文番号、2項のRMA番号、自分の住所および返送する内容物を記入する。

  4. 返送する際の注意事項について
    要点としては、

    1. 返品する製品は、初期化して、購入したときの付属品が全て揃った状態で返品すること。
    2. 輸送中に破損しないように、ちゃんと梱包すること。
    3. DHL、FedEx、UPSなどの高速配送?を使用しないこと。
    4. 7営業日以内に商品を返送すること
    5. 発送後、宅配便の追跡番号を報告すること。

    1番と2番はまぁ、当たり前のことを言っているだけ。 3番については「税関に引っかかりやすくなるから使ってくれるな!」ということらしい。(よくわからない)
    注意しなければならないのは、4番の「7営業日以内に商品を返送すること」ですかね。
    GBから返品の了承をもらってから ゆっくり中国への配送方法を調べようと思っていたりすると 7営業日に間に合わなくなる可能性があるので、 事前に配送方法等々は入念に調べてからGBとの交渉に臨んだほうがよいでしょう。

どの国際配送サービスを利用するか

無難に EMS(国際スピード郵便) を使用することにしました。
理由は、他の返品修理の事例を調べてみるとだいたいみんなEMSを使っていて、やり方とか実績があるから。

他の配送サービスとしては SAL というものがあるようで、 こちらの方がだいぶ安い(EMSをつかうと重量にもよるが中国までの発送に1,500円くらいかかるところがSALでは600円くらいで発送可能)らしいので、保障や届くまでの日数という点では劣るようですが、勇気がある方はチャレンジしてみてはどうでしょうか。

EMS発送に必要な書類

国によって異なっていて、中国に送る場合は「税関告知書」2枚と「インボイス」1枚が必要らしいです。
日本郵便サイトより
ただし、「税関告知書」については、 EMSラベル(送り先住所等々を書いて、発送するダンボールに貼るやつ)にもとから含まれているため、特別に追加で揃えるという必要はありません。

つまり書類は、

  • EMSラベル
  • インボイス

の2つを揃えれば、中国に発送することが可能、ということです。

EMSラベルは、郵便局の窓口にいっぱい置いてあるので、そこから取ってこれます。
ちなみに、郵便局の窓口には、「郵便窓口」と「ゆうゆう窓口」の2種類があって、どちらからでもEMSを取り扱っているようですが、「ゆうゆう窓口」の方が、土日や夜遅い時間帯もやっているので使い勝手がいいです。
(ただし「ゆうゆう窓口」がある支店は少ないようですが。)

「インボイス」については、 日本郵便のサイトで様式のExcelファイルがダウンロードできるので、PCで編集したものを印刷して、 発送するダンボールの中に入れます。
ちなみに、調べてみた先行事例ではインボイスを作成していないケースが結構ありましたが、 どうも厳密には必要なもののようなので、 自分は安全側に倒して入れるようにしました。

EMSラベルの記入方法

ポイントは、

  • 「TO(お届け先)」は、GBサポートから連絡された、中国の返送先住所をそのまま記載しました。
    • 「Name」欄
      • 「GearBest Customer Support」にしておきました。
    • 「City」欄に書くこと
      • 調べてみたけど、いまいち何が正解なのかがわからなかったので、省と市(広東省 深セン市)をCity欄に押し出して、残りの住所はAddress欄に収めるようにしました。(住所のボリューム的にこれがギリギリ)
  • 参考元の記事にもありますが、税関で「修理のための返品だから消費税やら関税の対象外ですよ!」ということを示すために、内容物の内訳の枠に、 “No commercial value for customs purpose only.”(直訳すると「税関目的のみの商業価値なし」?) という文を書いています。

EMSラベルの作成は、次の記事が大変わかりやすかったので参考にしました。

インボイスの記入方法

ポイントは、修理品(Repair)であることを書くことと、 EMSラベルと同様に関税の対象外である旨の慣用句を入れることぐらいでしょうか。 あと、「正味量」と「総重量」という項目がありますが、 「正味量」は、ダンボールなどの梱包材を含まない製品そのもの(化粧箱や付属品は含んでるはず)の重さで、 「総重量」は、梱包材込みの総重量のことのようです。

インボイスの作成にあたっては、この方の記事を参考にさせていただきました。

タブレットの梱包作業

次にタブレットを国際便で発送するために梱包します。
国内配送に比べると手荒に扱われそうなイメージなので、衝撃で壊れないように丁寧に梱包しました。 ネットで調べてみてもあんまり宅配便とかでの発送するときの梱包のノウハウとかが載ってなかったので自己流です。

梱包のために用意したもの:

  • タブレットの化粧箱より一回り大きめのダンボールの空箱(Amazonの箱を再利用)
  • プチプチ(化粧箱を包むため)
  • 新聞紙(緩衝材として利用)
  • ガムテープ

以下、梱包の様子をダイジェストで。

初期化したタブレットとアダプタなどの付属品類全て入れた化粧箱をプチプチで包んでダンボールの中に入れます。 発送中に中でグラグラしないように、周りに新聞紙をみっちり詰めます。

  • インボイス
  • GBから添付されたフォーマットに必要事項を記載した書類(前項参照)

の2枚をクリアファイルに入れてダンボールに入れます。

さらにその上から新聞紙を載せます。 この後に蓋を閉じたときに中でしっかりと固定されるようにマシマシです!

蓋を閉じ、ガムテープでしっかりとシーリングします。 ダンボールを振ってみても中でグラグラしないことを確認。
EMSラベルは郵便局の窓口で確認してもらった後に貼ろうと思ったので、この時点ではまだ貼りませんでした。

梱包後の重量は、959gでした。タブレットの化粧箱のみ重量は約650gだったので、梱包資材の重量は300gぐらいになりました。参考になれば。

窓口に持っていって発送手続きをする

梱包したダンボールを郵便局の窓口へ持っていき、料金を払って発送してもらいます。
窓口では特にダンボールを開けて中身を発生することもなく、ダンボールと伝票(貼り付けていない)を渡したら、普通に手続きしてくれました。 ちなみに、発送にかかった料金は2,100円(900gから1.0kgまでの料金区分)でした。

最後に、 GBへチケットを発行して、 EMSでの発送が完了した旨とEMSのトラッキングナンバー(EMSラベルについている番号)を連絡します。

その後

GBにタブレットを発送した旨を連絡すると、
“We will contact with you after we receive the package.”(パッケージを受け取ったら連絡する)
と言われたので、向こうから連絡が来るのを待っていましたが、 待てど暮せどGBからの連絡はないまま2ヶ月くらい経ってしまったので、こっちから突いてみることにしました。

自分 「もう2ヶ月経ってるけど、どうなってるの?トラッキングナンバーだととっくに到着していることになっているけど。」

GB 「やあ、連絡ありがとう。ものは修理できてるよ。いまから返送するけど宛先住所はこれであってるかな?」

うんんんん????
修理はできていたが、こっちからコンタクトするまで放置されていた模様。
これ、こっちから何も言わなかったら放置され続けるのかとモヤモヤが残りましたが、とりあえず住所は合ってるのでとっとと送るように返信します。

自分 「住所は合ってますので、早く送ってください。あと、トラッキングナンバーもできれば教えて。」

GB 「おっけー、発送までに3~5日ぐらいかかるからまっててね。配送が完了したら配送情報(delivery information)を教えるよ。」

配送情報とはトラッキングナンバーも含まれているのか? どーせ、こっちから突かないと何も言ってこないんでしょ。と思っていたら、 次の日くらいに今度はちゃんとメールで配送完了した旨の連絡が。
トラッキングナンバーも付けてくれおり、JPEXPHRという配送業者だったので調べてみると、 こちらのサイトで配送状況が確認できました。

発送からされてからは割と早く、GBから発送した旨のメールを受けてから1週間位で到着しました。

GBに送り出したのが2/6、戻ってきたのが5/15なので、実に3ヶ月ぶりの帰還です。 ちなみに、製品のシリアル番号を確認すると、修理に出す前と変わっていたので、おそらく新品と取り替えてもらえたんじゃないでしょうか。

今のところ、Wi-Fiも問題なく動いています。
これでやっと全部終わりました。やれやれです。

最後に所感

初めて修理返品にチャレンジということでいろいろ調べながらの試行でしたが、最後に修理が終わった後に放置されていたこと以外は、概ねトラブルはなくできたかなと思います。
やはり、投げっぱなしではなくマメに状況をポーリングすることの大切さを実感しました。

一応、保証期間だったので修理自体は無償で対応してもらえましたが、
EMS配送料の2,000円以外にも、

  • 不具合の証跡をまとめてサポートに報告
  • サポートとやり取りして不具合と認めさせる
  • 発送用の書類を作ったり、パッキングして配送

など、いろいろやらなければばらない作業が大変でした。
しかも修理されて戻ってくるまで3ヶ月間。

これが本当にレアケースならいいのですが、はじめにも書きましたが、結構な割合で不良品を引きます。(偶然?)
やっぱり中華デバイスはスペックに対する価格という確かに製品自体のコスパとしては 素晴らしいですが、こういう手間や待たせられる期間を考えるとちょっとペイしないなー、 というのが正直な感想です。

まぁ、でもまた買っちゃうだろうなぁ。Xiaomiのルーターが欲しい。