2016年05月29日

fjimakihibi 2016年3月23日発売、藤巻亮太の2ndフルアルバム。シングル「ing」「大切な人」「8分前の僕ら」を含む全12曲収録。

 レミオロメンを活動休止し、ソロ名義での活動を始めてから早4年。デビューアルバム「オオカミ青年」からは約3年半のインターバルを置き、合間に再始動宣言的なミニアルバムの発売を挟んでの待望のフルアルバム。ここまで至るにはここ数年のインタビューで語られているように、バンドであるレミオロメンと個人であるソロ活動との作風の線引きに悩んで煮詰まりスランプに陥るなど紆余曲折を経て、その二つの垣根を取り払うことで折り合いをつけ(大意)、現在ではライブでも積極的にレミオロメンの楽曲も演奏しているとのこと。
 そんな彼の新作は、アレンジは連名も含めて本人が全曲参加。演奏的にはエレキ、ドラムス、ベースのスリーピースを基本に、曲によってはキーボードやストリングスを入れて味付け、という面ではレミオロメンで積み重ねた活動スタイルとほぼ同様。中でもマイナー調の「かすみ草」の雰囲気は初期レミオロメンのファンには懐かしいかも。根本的にはレミオロメンを経てソロへと至っても「バンドの中で歌う」という意味では曲調も含めて真新しい点はそれほど感じられません。

 むしろ変わったのは歌詞の面でしょうか。暗闇の中から希望を見出すべくもがいていたような内省的な「オオカミ青年」や、聴き手への共感の最大公約数を意識したレミオロメン後期の前向きな応援ソングとはまた違った作品が本作では比較的多い印象です(特に前半部分)。まあ乱暴に括ってしまうと「昨日の自分に拘らず、今を生きていく、それが明日に繋がる」といったところ。ソロになってからの苦悩の日々があるから書けたのでは、とも思えるアルバムタイトル曲「日日是好日」「花になれたら」、コミカルな「回復魔法」「春祭」など、理想を求めながらも絵空事には終わらない、地に足を付けたメッセージソングとでも言いましょうか、レミオロメンとの境界線を意識しないことで藤巻亮太としての新たな世界が広がったかな、と感じました。

 まあ、ファンとしては長々と待たされてやっと…という気持ちも無きにしもあらずですが(苦笑)、ソロミュージシャンとして改めて新たな地平に立った彼を引き続き注目していきたいと思います。…できれば次回作は、1年後ぐらいのインターバルで(笑)。

sasa0053 at 16:25コメント(0)トラックバック(0)CD Review ハ行 

2016年05月21日

presence 2016年4月13日発売、デビュー30周年を記念してリリースされた徳永英明のファン投票によるオールタイム・ベストアルバム。3枚組全44曲収録。初回限定盤は投票上位20曲のMVを収録したDVDが付属。今回のレビューは通常盤となります。

 昨年6月から11月末まで、公式サイトにて全キャリアの中からオリジナル曲10曲+「VOCALIST」シリーズから5曲を選曲して投票(通称:国民投票)の結果、今回はオリジナル曲の上位43曲+ボーナストラックとして最新シングル「君がくれるもの」を収録。曲順は時系列順ではなく、『心』『永』『明』というコンセプトに従って3枚のディスクに割り振ったとのこと。このコンセプトの意味は明確にはされていないので、あくまで管理人の主観にて各ディスクの感想を以下に述べることとします。

 まずDISC 1は『心』「最後の言い訳」「青い契り」「レイニー ブルー」などの代表曲が収録。これらの曲に代表されるように、このディスクは悲しい恋の終わりや過ぎ去った恋を回想する曲が多め。まさに別れの情景を描いた「さよならの水彩画」や、心が離れていく相手を引き留める「いかないで」など、聴いていてどこかやり切れない気持ちをリスナーに与える曲が満載。とはいえ最後は「Revolution」でテンション高く締めるのは収まりの良い印象。なお、Kinki Kidsに提供した「永遠に」のセルフカバーが収録されていますが、提供楽曲のセルフカバーからの選曲はこの曲が唯一。

 DISC 2は『永』「壊れかけのRadio」「もう一度あの日のように」「LOVE IS ALL」等、生きる意味をテーマにしたようなメッセージ性の強いヒット曲、「未来飛行」などの次世代へ向けた楽曲、「JUSTICE」「情熱」「負けるな」などの自らを奮い立たせるような作品を中心とした内容。明確なラブソングも数曲ありますが、「聴き手への問題提起」を強く打ち出したディスクと呼べるでしょう。個人的にはASKA提供の「心のボール」(クレジットは飛鳥涼名義)が選曲されたのが嬉しいトピック。ASKAと言えば近年の事件が色濃いわけですが、並み居る他の楽曲を差し置いてファン投票で選ばれたことには大きな意味があると思います。

 DISC 3は『明』。アルバム初収録のカップリング曲「〜 I'm Free 〜」で幕を開け、出世曲「輝きながら…」「風のエオリア」、非バラードの代表曲である「夢を信じて」「Wednesday Moon」、更に「永遠の果てに」「君をつれて」というスピリチュアル的(?)な楽曲など、他にもラブソングも交えつつ、コンセプト的には雑多ながら明るめな曲をセレクトした構成に。各楽曲の幅が広いという点では3枚のディスクの中でも抜きん出ている印象です。

 以上3枚、各ディスクは収録時間ギリギリの70分台後半と、1枚ずつ聴いてもお腹いっぱいの構成。欲を言えば「恋の行方」「SMILE」「魂の願い」あたりを入れてくれれば筆者的には完璧でしたが…。あとはやはり代表曲にバラードが多いなぁ、と改めて感じると共に、曲数が多すぎて全く徳永の曲を知らない、というリスナーには気軽にはお薦めできない内容(その辺はこちらを参照)。とはいえ、だいたいのヒット曲やアルバムの看板楽曲は選ばれており、重量級のベストならではの充足感は満たされると思います。3枚を一気に聴かずに1枚1枚をじっくり、楽曲発表当時の思い出と共に噛み締めて聴きたい作品ですね。

sasa0053 at 22:27コメント(0)トラックバック(0)CD Review タ行 

2016年05月16日

colorfulmonster 2016年1月6日発売、Little Glee Monsterのファーストアルバム。全15曲のCD+ライブDVD付属の初回限定盤、全15曲のDisc1+カバー曲を5曲収録したDisc2付属の通常盤、10曲+ライブテイク1曲を収録の期間生産限定盤の三種類で発売。今回のレビューは通常盤となります。

 Little Glee Monsterは2014年にメジャーデビューを果たした女性ボーカル6名で構成されたグループ。メンバー全員が現時点で10代中盤〜後半という若さなのですが、ドラマタイアップやCM出演などで徐々に知名度を高めてきた実力派のようです。本作は初のオリジナルアルバムとして、デビュー曲「放課後ハイファイブ」以降、「青春フォトグラフ」「Girls be free!」「人生は一度きり」「ガオガオ・オールスター」、この時点での最新シングル「好きだ。」までの全シングルA面に加え、一部カップリング曲も収録されており、完全な新曲は6曲と既出曲の方が多く、これまでの活動をまとめたセミベスト盤的な要素も。

 楽曲提供陣にはいしわたり淳治やCarlos K.、福原美穂にCharaなどが名を連ねておりなかなかに豪華。どの作家もそれぞれの個性を発揮しつつも、良い意味での「ポピュラーミュージック」の範疇で、メンバーの年相応の等身大メッセージに取り組んだ楽曲が並んでいます。アレンジ面ではてっきりコーラスワークを活かしたゴスペルっぽいアレンジの曲が多いのかと思いきや、ピアノを筆頭にリズムトラックはしっかり鳴っていて、これは結構意外。
 六声のアカペラでスタートする「書きかけの未来」のような曲もありますが、「メインボーカル+リフ的に重ねコーラス」という歌モノが基本。それ故か、メンバーそれぞれに異なる声質を持つ彼女達の溌剌とした歌声は入れ替わり立ち代わりで十分聴けるものの、コーラスグループとしての個性までは決定的には発揮されていないような印象も受けました。1枚目のオリジナルということで、これから手持ちのカードを徐々に見せていく戦略なのかもしれないので、本作の路線以外の面もいずれ見られるかもしれません。

 Disc2のカバー曲は、ゴスペラーズの「永遠に」、徳永英明の「レイニーブルー」など割と原曲に忠実なカバーが顔を並べる中、「ファイト!」はさすがに中島みゆきのオリジナルでの情念と比較すると…という面はありつつ、著名楽曲を彼女達のハーモニーで楽しむ、という点ではなかなか面白いディスクでした。

sasa0053 at 20:55コメント(0)トラックバック(0)CD Review ラ行 

2016年05月07日

KenHirai_Zepp 2016年3月16日より、全国のレンタルショップにてレンタルオンリーでリリースされた平井堅のライブアルバム。2枚組全20曲収録。

 デビュー満20周年を迎えた2015年5月13日に、「20周年YEAR幕開けLIVE」としてZepp Tokyoにて開催された一夜限りのスペシャルライブにて演奏された全曲を収録。Barksのライブレポートによると、六名のバンドメンバーと三名のコーラスを従えたフルバンドライブ形態で、中盤ではデビュー曲「Precious Junk」から始まる初期曲のメドレーコーナーや、定期的に開催されている「Ken's Bar」を模したアコースティックコーナーを途中で挟みながら、「哀歌(エレジー)」「思いがかさなるその前に…」「even if」「Love Love Love」「瞳をとじて」等の代表曲を次々と披露するという、活動20年間のオールタイムベスト的な内容だった模様。メドレーの中の1曲である「キャッチボール」以外はすべてシングル曲にも関わらず、未演奏のヒット曲がまだ残っている…というのもさすがと言うべきでしょうか。強いて言えば2,000人限定のプレミアムライブということで、コアなファン向けにマニアックな曲を1〜2曲でも披露すればリスナーの熱狂度もまた違ったような気もしますが…(笑)。

 さて、このライブCDを聴いて感じた事ですが、以前のカバーアルバムの時にも書きましたが、「楽園」「LOVE OR LUST」「KISS OF LIFE」などのブレイク期に発表されたR&Bナンバーが生演奏で披露されるのはオリジナルのクールなトラックとはまた一味違った魅力が感じられました。20周年記念で生音メインのセルフカバーアルバムでも作ってくれれば面白いかも…と思っていたのですが、そんな気配はどうやらないようで残念。20周年YEARも来週で終わってしまいますしね…。

 レンタル限定ということで気軽に「平井堅のライブの雰囲気を味わいたい」というライト層にもピッタリの選曲のお薦め盤。ただし本作に収録されているのは楽曲のみでMCは完全カット。MCや映像込みで楽しみたい方にはレンタル開始の翌週に本公演の映像作品が発売されたようなのでそちらでどうぞ。

sasa0053 at 13:43コメント(0)トラックバック(0)CD Review ハ行 

2016年05月05日

 ゴールデンウィークもいよいよ終盤ですが、実家帰省中に本ブログのユニークアクセスが90,000hitsを突破したようです(2日の夜かな?)。
 訪問してくださる皆様に改めて御礼申し上げます。

 80,000hitsから90,000hitsの間で一番アクセス数が多かったのが1月中旬から2月末にかけて。
 ZARDの4枚組ベストの全曲レビューを行っていた時期なのですが、普段の倍ぐらいのアクセスがありました。
 現在はそれも落ち着いてきていますが、根強いZARD人気を感じましたね。

 ちなみに先月末発売のMV集はさすがに購入は見送りました。値段が…(苦笑)。

 話が逸れましたが、今後とも本ブログ並びに管理人をどうぞよろしくお願いいたします。

sasa0053 at 00:11コメント(0)トラックバック(0)雑記・その他 

2016年05月01日

 ゴールデンウィーク初日の4月29日、芸能生活29周年という記念すべき素数年(笑)を迎えた、KANのバンドライブツアーに行ってきました。
 会場は東京国際フォーラム・ホールC。
 4月初旬から6月中旬までの全国ツアーはまだまだ続きますので、ネタバレOKの方のみ「続きを読む」からご閲覧ください。続きを読む

sasa0053 at 00:25コメント(0)トラックバック(0)ライブレポート 

2016年04月23日

dbkamibest 2016年2月24日発売、鳥山明原作のコミック「ドラゴンボール」のアニメーション放送30周年を記念して企画された歴代テーマソング集。2枚組全38曲収録。初回限定盤には歴代オープニングテーマのオンエア映像を収録したDVD付。

 1986年2月からアニメ放送がスタートした「ドラゴンボール」(以下「無印」)、その続編「ドラゴンボールZ」(1989〜1996年)、アニメオリジナルの「ドラゴンボールGT」(1996〜1997年)、「Z」の再編集作品「ドラゴンボール改」(2009〜2011、2014〜2015年)、そして現在放送中の原作者考案の新作「ドラゴンボール超」に加え、TVスペシャル、各劇場版作品など、この30年で数々の展開を仕掛けてきたアニメ作品ですが、「ドラゴンボールシリーズ」として主題歌がレーベルの枠を超えて一括りに収録されたのは今回が初めて。Disc 1には1994年までの楽曲、Disc 2には1995年以降の楽曲が収められていますが、今回収録を見送られた主題歌が3曲あり(後述)、テーマソングのコンプリート盤ではないので要注意。

 まずDisc 1はシリーズの記念すべき第1号オープニング「摩訶不思議アドベンチャー!」(高橋洋樹)で幕開け。その後は「無印」「Z」の各主題歌、「Z」のTVスペシャル主題歌、「無印」「Z」の劇場版主題歌を時系列順に収録。この時代は強く「アニメソング」を意識し、完全に作品世界に沿った作風の曲が続いていきます。筆者はリアルタイム世代ということもあり、さすがに多数ある劇場版主題歌までは完全には覚えてはいませんでしたが(笑)、この辺りの楽曲は本当に懐かしく、毎週オンエアを楽しみにしていた頃を思い出しました。中でも「Z」の二代目エンディング「僕達は天使だった」と、TVスペシャル主題歌「青い風のHOPE」(共に影山ヒロノブ)は名曲で、今聴いても胸が熱くなります。

 Disc 2は「GT」「改」「超」の各主題歌、その後でDisc 1に入りきらなかった「Z」末期の劇場版二作、そして近年公開された新作劇場版二作の主題歌という流れで構成。「GT」ではFIELD OF VIEWや工藤静香を起用するなど、当時のヒットシーンを意識した節がありましたが、21世紀に突入してからの「改」「超」のオープニングに関しては再び作品世界に寄せた「ドラゴンボール」ならではのテーマソングに。特に「空・前・絶・後 Kuu-Zen-Zetsu-Go」(谷本貴義)の弾けまくりの歌詞には当時仰天したものです(笑)。一方で「改」「超」のエンディングには若手のアーティストを起用して比較的自由にやらせている印象。なお、「超」はまだ放送中であり、既にエンディングテーマは4月から新しいものに変わっていて、その曲は当然ながら収録されていません。

 このように歴代主題歌が満載なベスト盤なのですが、先ほども触れたように、放送中の「超」はともかく、既に作品が完結している「GT」「改」のエンディングテーマが3曲未収録という歯抜け状態になっているのは本当に残念。特に筆者がDEENファンだから…という理由ではありませんが、「GT」の初代エンディングとして最も長くオンエアされた「ひとりじゃない」が漏れたというのは非常に納得が行きません(苦笑)。2枚とも70分超えの収録時間でギリギリ入りきらない、ということならばもう1枚増やしてでも…と思わずにはいられません。まあ価格あるいは版権の関係もあってこういった形でのリリースになってしまったのかもしれませんが、画竜点睛を欠く、とはまさにこの事な気も。
 とはいえ、シリーズの垣根を取り払って一同に会し、リマスターされた楽曲が並ぶ本作は聴き応え十分。私のようなドラゴンボール連載読者世代から若いファンまで、「ドラゴンボール」各作品に思い入れのあるリスナーは是非一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

sasa0053 at 13:49コメント(0)トラックバック(0)CD Review その他 

2016年04月17日

kanaruimi 2016年3月23日発売、2012年1月〜2月にかけて全国主要都市にて開催されたKANの同タイトルのバンドライブツアーの中から、最終日の2月19日ZEPP TOKYOでの公演を収録した2枚組ライブDVD。

 4年前のライブを商品化した今回のDVD、元々は2012年10月3日に発売が決まっていましたが、終演後に流れる洋楽曲の使用許諾が下りずに一旦発売延期、その後行われた2014年のライブツアーのほうが先にDVD化されるなど、一時は幻のライブDVDになってしまうかと思われましたが、この度終演後の場面を再編集して無事発売の運びとなりました。なお結果的にはなりますが、長年常にギタリストとしてバンドツアーに帯同してきた中野豊が、現在のところ最後の参加となったツアーでもあります。

 本ツアーは過去に発売してきたオリジナルアルバム(この時点で全15枚)から1曲ずつ選曲というコンセプトだったらしく、「セルロイドシティも日が暮れて」「STYLISTIC」「NO-NO-YESMAN」などの初期の楽曲、「青春国道202」「甘海老」「紅のうた」など、ライブでは滅多に選曲されないレアな楽曲が選曲される中、「プロポーズ」「丸いお尻が許せない」といった有名曲に加え、当時の最新シングル「Listen to the Music」も面白い演出(笑)と共に披露されるなど、KANの20年以上のキャリアを代表曲・レア曲のバランス良く楽しめるセットリストに。個人的にはライブ映像では初の商品化となる「小羊」の収録が嬉しいところ。妙にロックな衣装を身に着けてロックっぽい(?)アプローチを狙ってするKANと一部バンドメンバーのオフザケぶりも相変わらずの安定感です(笑)。

 気になった点としましては、ライブの前半部分が終わったところで長大な楽曲解説MCがあったらしいのですが、これが完全にカット。他にもMCがあったであろう箇所はことごとく削られ、最後の挨拶ぐらいしか喋りのシーンがない構成になっていたこと。副音声のオーディオコメンタリーでも触れられていましたが、「後で見返してあまり面白くなかったんでバッサリとカットした」そうなのですが、あのダラダラしたMCもエンタメ性を志向するKANのライブでは重要な要素だと思っているのでこれはちょっと残念。またその影響で収録時間も前後のDVD作品と比較するとだいぶ短く、片面1層の2枚組で120分程度。これならディスク1枚にまとめてもう少し安く…と思わずにはいられませんでした(苦笑)。

sasa0053 at 17:03コメント(0)トラックバック(0)DVD Review 

2016年04月10日

tokunaga 1986年のデビュー以来、シンガーソングライターとして、ボーカリストとして、幅広い人気を誇る徳永英明。今年はデビュー30周年を迎え、ファン投票で選曲されたオールタイム・ベストアルバム「ALL TIME BEST Presence」のリリースを来週に控えています。今回の「CD Review Extra」では、そんな徳永英明が節目ごとに発表してきたベストアルバム(セルフカバーベストも含む)全11作品を一挙ご紹介。「続きを読む」からご閲覧ください。続きを読む

sasa0053 at 12:57コメント(0)トラックバック(0)CD Review ExtraCD Review タ行 

2016年04月03日

kan6953 2016年2月3日発売、KANの通算16枚目を数えるオリジナルアルバム。シングル「Listen to the Music」「桜ナイトフィーバー」のアルバムバージョンを含む全10曲収録。通常仕様でレコーディングドキュメンタリーを約1時間収録したDVDが同梱されています。

 前作「カンチガイもハナハダしい私の人生」からは何と約6年振りというKANのオリジナルアルバム史上最長のインターバルを挟んでようやく発売された新作。その間にシングルやカップリング集が出たり、ライブツアーが開催されたりはしており、活動的にはそれほどブランクはないのですが、やはりファンとしては「や〜っと出たか!」という心境(苦笑)。シングルタイトル曲2曲と、既にライブで披露され、ライブDVDにも収録されている「scene」を除いた7曲が純粋な新曲。今回は制作にあたってSTARDUST REVUEの根本要、TRICERATOPS、佐藤竹善、馬場俊英など、繋がりのある著名アーティストがゲストとしてクレジットに名を連ねています。また、レコーディングには参加していないものの、Mr.Childrenの桜井和寿が「安息」という曲で作詞を手掛けるといったトピックも。

 さて、待望の本作、前作はビッグバンドジャズやシャンソンなど、どうやっても普通のバンドじゃ再現できないだろ!と突っ込みたくなるような曲(実際ライブでは完全には披露されていない模様)もありましたが、本作はきゃりーぱみゅぱみゅに音楽的影響を受けたと力説する(苦笑)「ブログ!ブログ!ブログ!」以外はストレートなポップロックからAOR風、ピアノがメインのバラードなど、ジャンルは多様ながら基本的にはバンド編成で演奏可能な楽曲が多数。また今回は収録曲のメロディーラインが非常に耳に残りやすく、メロディーメイカーとしての彼の手腕が存分に発揮された作品集となっているように思えます。

 ただし、本作で賛否両論を巻き起こしそうなのは何と言っても歌詞。元々ライブでコスプレしたりヅラ被ったりするのは彼にとって基本…という先入観を抜きにしても(笑)、今回の歌詞はいささかコミカルを通り越したものが結構多いかなと。街や電車でのアクシデントから材を採った「胸の谷間」などには嫌悪感を覚えるリスナーもいるのではないかと思います^^;。まあ、KANも結婚し家庭を持って今や53歳。90年代半ばのアルバム「東雲」「MAN」の時のような人生に対する苦悩や成就しない恋愛の悲しみなどを歌詞に描く年齢でもなくなったということでしょうが、そんな中で守るべき家族を持った今、高らかにロックンロール宣言をブチ上げる「ロックンロールに絆されて」(馬場俊英とのデュエット)などは筆者としては心打たれましたので、ある意味朗らかで時にオフザケもする「現在のKANの歌詞」も好きなのだなぁ、と思った次第です。

 付属DVDは収録曲を1曲ずつKAN本人が解説しながら、レコーディングの模様を収録したドキュメンタリー。ゲストミュージシャンもチラっとずつですが多数登場する中、普段のスットボケぶりはどこへやら(笑)かなり真面目にレコーディングに臨むKANの姿という貴重な(?)映像が見られます。楽曲制作における解説も分かりやすくされていて、本アルバムを深く理解する「参考書」としては最適。なかなか見応えのあるDVDでした。

sasa0053 at 18:32コメント(0)トラックバック(0)CD Review カ行DVD Review 
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