
監督:ポール・マザースキー
共演:マリア・コンチータ・アロンゾ、クリーヴァント・デリックス
備考:日本での劇場未公開(ビデオスルー作品)
<ロビンの役名:ウラジミール・イワノフ(サックス奏者)>
モスクワ国立サーカス団でサックスを吹くロシア人。サーカス団のニューヨーク公演直後に「自由」を求めて百貨店で半ば衝動的(?)に亡命宣言をし、アメリカで自分の居場所を探すことに。
ロシア人役ということでロシア語を鍛錬しマスターして撮影に臨んだというロビンの若き日の隠れた名作。
新たな母国で見つけた親友や恋人、周囲を取り巻くほとんどの人々がそれぞれの国から亡命してきた身であり、出身国での倫理感やルール、カルチャーギャップですれ違って行く恋模様もありつつも、基本は穏やかなタッチのコメディ。亡命直後、スーパーに買い物に行った際に棚に並べられた数々のコーヒーの缶を見て感動のあまり気絶するシーンなどもアリ(笑)。
故郷の人々、家族、サックスへの想いが綴られた作品で、おススメな一本。モスクワ時代ぬぼーっとした容貌だったイワノフが、段々見た目的にも垢抜けて行くのもロビンファンとしては要チェック(?)。ラスト付近、独立記念日の暗唱シーンのくだりは地味ながら心に沁みます。
ブレイク前の映画ということで、日本では長らくVHSのみのリリースとなっていましたが、2013年にTSUTAYAのDVDオンデマンドサービス「復刻シネマライブラリー」にて取り扱い開始。レンタルには出回りませんが、ロビンファンには是非観て欲しい作品として個人的一押し。
日本語吹替えは未収録。ロシア語→英語で話が進むので、ストーリー上入れようがない、という措置でしょう。