久々の更新。
去年は失う年で、なかなか長文を書く気力を削がれに削がれ。
もうこのブログも消してしまおうかと思い始めた今日この頃でしたが、とあるお方よりこのブログを読んで下さっているとメッセージをいただきました。
ありがたい……。

私は単細胞で単純な人間なので、楽しいよ!面白いよ!と褒められるとすぐにやる気になるような人間です。
そんなわけで、また面白いとか楽しいとか思ったことを書き連ねていこうかな、と思うた次第であります。

最近は必殺シリーズをチラチラ見てたりしてまして。

時代劇ってのはいいなー!なーんて。
まあ、高峰三枝子や京マチ子あたり目当てで見ていたりする訳ですが。
必殺渡し人、必殺仕舞人、新・必殺仕舞人、必殺仕切人を見終わり、そろそろベルさんこと山田五十鈴目当てに必殺からくり人でも……と思っていた昨日。
夕食時につけたBSで中村吉右衛門の鬼平犯科帳やっていたんです。
「むかしの女」という副題で、ゲストはベルさん!
やだーん、タイムリー❤と見ていたわけです。




ベルさん演じるおろくは平蔵が若い頃に世話になった女。
酒で身を落として困窮しているところに平蔵と再会。平蔵はおろくに懐の財布を渡してやるとおろくと仲間のおもんは味しめて昔の男を訪ねては金をせびるようになる。
おろくたちの悪巧みに便乗した雷神党一味はおろくの名を使って更に男に漬け込み、荒稼ぎしようとする。
一味の目に余る悪行に平蔵はおもんを説得して一味について調べさせるが――。

的なあらすじ。
おろくさん、平蔵の頼みとあっては!って感じで張り切って密偵として聞き込みに精を出すんですけど、これまた慣れないことして目立っちゃって。
もう即行で一味に捕まっちゃうわけです。
捕まっても威勢良くって「あたしは鬼平の使いであんた達を調べてたんだ!きっとその内鬼平があんた達懲らしめんだからな!」的な啖呵切るんすわ。
完全に解けて腰まである髪を振り乱しながら悪態ついてたおろくさんに一味の親分が我慢の限界を迎えてブチ切れ。
斬られる!!って寸前のところにやって来ました鬼の平蔵。

この瞬間のベルさん表情たるや!!

思わずベルさん言うてもうたがな。
もとい、おろくさんの表情ですよ。
平蔵の姿を見るなり、口汚い婆さんから一瞬で男を待つ女の顔になったんです。
私、なんかすごい衝撃を受けましたですハイ。

全く同じ化粧に髪型、同じシーンのはずのに一瞬で、言葉ではなく表情でベルさんはおろくさんの全てを見せた気がします。

絶対に平蔵が助けに来てくれると信じてたおろくさん。
平蔵を心から信じての挑発的な台詞の数々ではあったのですが、いつ殺されるか知れない恐怖心は常にあったようで、平蔵を見た瞬間の表情はその全てを物語ってたように思えます。
言葉にせずとも、その心情をああも強く訴えかけてくる……なんて役者なんだ…。


自分の語彙力がしょぼくて上手く言えないのですが、演技ってこういうことなんだな、と改めて思わずにはいられなかったワンシーンでした。

視聴後に調べるとこの回は1990年に放送されています。
ということは、当時ベルさんは73歳……!!

なんとまあ……。

確かに、年相応と言えば年相応なベルさん。
化粧をしていても、つるつるぴかぴか!というわけではなく、歳は歳なりに、という雰囲気ではありましたが、あの表情は73歳のものではなかった。
いや……73歳だって女なんだ。
(設定的にはもう少し下の年齢だろうけど)


おろくさんは平蔵に助けられた後、礼も言わずに姿を消したようですが、平蔵はそんなおろくさんの気持ちを理解し、最後に言い残すのです。

「いい女だった」

心の底から平蔵に同意したゴールデンウィーク前半なのでした。

定期忘れて最悪の気分で出勤。