日常的日々2006
2006年12月31日
今年を振り返ってみた
今年の始めに、3つの課題を考えていた。それらを基に、今年1年を振り返ってみた。
(振り返り方がはっきりしなかったので、修正してみた。)
今年は、以下のような成果があった。
(1)学習の成果
- 第12回マイタウンマップコンクールで、総理大臣賞。
賞をいただいたこともさることながら、表彰式に、学級全員で参加し、プレゼンさせていただけたのが貴重な経験だった。
- 学習発表会
子供が書いたシナリオを基に、100%自作劇を演じたが、内容も結果も充実していた。表現のスタンダードが、着実に底上げされている。これをきっかけに、学級の結束が固まることにもなった。
- 学び方を学ぶ
KJ法やワークショップを取り入れた授業を展開し、ある程度の成果が得られた。12月の堀田先生来校でも一定の評価を得られたのはうれしかった。ここで身につけた力を、失わずに将来に生かしてほしいと思う。
(2)学会
- 協議会熊本大会で発表。
事前検討会での「これで出来は何%ですか」という堀田先生の言葉は、今でも耳に残っている。話す前は、80%ぐらいだと思っていたが、話してみれば、30%程度だった。途中は、ダメダメだったが、おかげで最後にはかなり満足のいくものになったと思う。
- 工学会大阪大会に参加
発表はしなかったが、堀田先生との連名ではない発表をできるだけたくさん聞いた。どんな知見を論じているか、どんな質問が出、それにどう回答しているかに注目した。自分でもいくつか質問してみた。客観視する力が高まったと思う。
(3)研究、プロジェクト
- 校内ICT活用研修の充実
12月の堀田先生来校による「これからの授業つくり研修会」をにらんで、系統的なICT活用研修を実施した。コンセプトは、
1)できるだけ短時間で(長くても60分以内)
2)操作研修ではなく、授業研修に
3)ワークショップ、模擬授業など活動を取り入れる
12月には、小西校長Tのリーダーシップと相川Tのコーディネートにより、全員授業による校内研が実施できた。ICTだけではなく、授業つくりへの理解も深まり、校内研は大成功だった。堀田先生に大感謝。
- プロジェクト
SKS、CHIeru、学研情報テキスト、JUST、NIMEのIT学力実証など、様々なプロジェクトに参加。広く薄くという感じの1年だったが、それぞれの動きを知ることができるのは、貴重な体験。内容管理は悪くないのではないかと思うが、時間管理がOUT。地道にならなきゃね。
- 発表
雪プロ、徳島県小教研、総務省セミナー、NEEなど、各地で発表の機会を得た。ただ言いっぱなしの発表ではなく、その場で討議の機会を得たのは、貴重な体験だった。大変だったけど、おもしろかった。ただし、適切に返せるようになるまでには、まだまだ修行が必要。
(4)授業
- 総合的な学習
昨年ほどの大実践ではないが、一人一人が追究できるようになってきていると思う。ただし、一人一人の体験活動を保障するための、一段上の工夫が必要。
- 小技
授業技術が足りない。最近、有田和正先生や野口芳宏先生の本が、とてもよく腑に落ちる。TOSS実践の本を読みあさるのもいいなと思っている。
(5)読書
- 冊数
紹介していない本も含めれば年間70冊程度。「図書館戦争」「蒲公英草紙」が収穫。新書なら、「国家の品格」。『英語では、愛国心に2通りあるが、日本語ではそれを混同している』というくだりが印象的。グインサーガで冊数を稼いだりしていないが、もうちょっと読めると思う。
- 内容
内容としては、結構充実した。終盤は、教育書にシフトしてきたが、来年もその方向で。
これらの成果を基に、年の始めに考えた3つの課題を振り返る。
1.時間管理
まぁ、問題外ですな。一生の課題かも。この点に関しては、もうちょっとストイックにならなければと思いつつ、一度ゆるんだたがは・・・。でも、なんとかしよう。
2.内容管理
満足のいく成果がいくつかあった。成果物には、ある程度のクオリティを出せるようになった気がする。ただ、十分練られていなかったり、ときどき、空気を読み違えて誤ったレトリックに走ることがあったので、注意。
これからは、授業という、もっと根っこの部分の力を鍛える。いくつになってもそれは必要なことだと思うし、自分に最も足りないところだ。
3.健康管理
これは、達成できたと言ってよいかも。夏季の健診では、どの数値も軒並み昨年より改善していた。年末に来て、ウエートコントロールに入った。11月末より5kg減。4つの忘年会を乗り切りながら、その間の増加はなく維持している。このまま、年が明けても落としていきたいと思う。
以上。来年は、どういう年になるかな。
2006年12月30日
2006年12月29日
2006年12月28日
2006年12月27日
スーパーエッシャー展を見た
ホテルに居座って、10:00まで、Blog書きとたまっている仕事処理。昨日は、記録的な土砂降りだったが、それが嘘のような晴天。
ホテルを出て、渋谷のBunkamuraへ。地下のギャラリーで、スーパーエッシャー展を見る。エッシャーは、だまし絵で有名な版画家だが、今回は、ハーグ市立美術館が所蔵している代表的な作品が全て展示されていた。
平面の正則分割(同じ形でタングラムを作るようなモノだが、その「同じ形」というのが、は虫類や人物のように、複雑な形をしている)や、同じ形の無限の連続性などを、精緻な技術で表現している。その連続性は、コンピュータでなら簡単に表現できるだろうが、それを、人間が、それも、版画で表現していることがすごい。
風景を描いた版画には、縦彫りだけ、斜め彫りだけといった、彫りの方向を決めて制作されているものがあり、遠くで見ればとても直線なのだが、近づくと、線彫りの始めや終わりが揃っているだけで、直線が引かれているわけではない。見えることと作られていることには、大きな違いがある。
エッシャーはきっと、規則性とか、連続性とかに、ものすごく関心を抱いていたのだろう。バッハの音楽が好きだったというのもわかるし、その音楽の規則性を図形にして表したことからも、彼の関心の有りどころがわかる。
口では説明しきれないので、後は、エッシャーの公式サイトをどうぞ。もっとも、Webなので、作品はかなり荒い。実物は、本当にすごく精緻だ。「人間業とは思えない」という言葉は、彼の作品のためにあるのだと思う。
というわけで、Bunkamuraにはたっぷり2時間近くいた。作品解説のための機械が無料で貸し出されていたが、DSだったのにも驚いた。こんな使い方もあるのだと感心。
そのまま羽田へ向かい、signetで仕事。でも、なかなかまとまらず(泣)。5便で帰富。
一太郎の小技
ジャストシステムでの会議中に、さまざまな、一太郎の使い方を聞いた。知っていると便利だけど、あまり知られていない小技ばかり。以下に紹介するけど、みんな知ってた?
一太郎には、「ナレッジウインドウ」がついているが、これがかなり多機能。まずは、「テンプレート図形、部品の挿入機能」。
テンプレートを使うと、簡単に飾り罫が挿入できる。
すると、ナレッジウインドウには、テキストの入力窓が開く。
文字を入れると、飾り罫の中にそれが反映する。
「スタイル」から、文字のプロパティを決めることができる。
文字色・サイズの変更や、フォントの選択も自由自在。
できあがった飾り罫は、簡易図形。文書の上に出すかどうかも簡単に設定。
続いて、文字列を罫線表に収める機能。
まずは、文字列を指定して反転させ、メニューから、「文字列を罫線表に変換」を選択してクリック。
文字列は、2個以上のスペースや半角,で、あらかじめ区切っておく。*などを指定して区切ることも可能。
OKをクリックすると、上記のような罫線表のできあがり。セル内のデータの交換も簡単にできる。罫線表全体を行の中でセンタリングさせる機能もある。
罫線上にカーソルを合わせて、スペースキーを押すだけで、罫線種類が変更されていく。
次は、ルビの振り方。「日課表」など、3文字の熟語にルビを振ると、「にっかひょう」の「ひ」が「課」の上にかかって、不正確になることがあった。それを解消する機能がある。
まずは、メニューから、「ふりがな」を選択。
「ふりがな書式」を「モノルビ」にすると、漢字ごとにルビを振ってくれる。
この画面では、どの漢字にルビを振るかも指定できる。右上で、学年漢字辞書を選択すれば、子供向けのルビの振りが可能。
「書式」を選択すると、ルビ位置や文字色・サイズ、フォントなどを自由に決められる。
まずは、こんなところで。便利でしょ。もっとも、wordユーザには関係のない話だが(笑)。
2006年12月26日
今年最後の東京行き
1便で東京へ。10:00〜、青山のジャストシステム東京支社で会議。12:30までは、全員でディスカッション。今度発売される「JUST Suite」に同梱されるプレゼンソフト「agree」のあらましを見る。パワーポイントとの互換性がかなり高く、操作感もそれほど差がなさそうな感じ。
午後は、2グループに分かれて討論。その後、再び全員が集合して成果発表会。おもしろいモノができそうな気配。
17:30JUSTを出て、ホテルプレジデント青山にチェックイン。赤坂の中華料理で懇親会。村岡さんらとロンドンパブ風ショットバーで2次会。もうちょっと飲もうかなと思うところを我慢。とは言え、今日は食べ過ぎだったなぁ。
2006年12月25日
2006年12月23日
2006年12月22日
2006年12月21日
味噌をみんなで分けた
1限、卒業アルバムのタイトルや表紙デザインなど、諸々について子供たちと相談。2限は、総合でWeb作成の続き。かなり、完成に近づいてきた。
3,4限は、家庭科で調理実習。昼におすすめの一品。米を炊くところからスタートしたので、かなり時間がかかってしまったが、みんな仕事をうまく分担して取り組んでいた。仕上がりは上々。
子供たちが、調理している間に、自家製味噌を人数分に分けた。片付けが終わったところで、一人に一袋(500g)ずつ配布。
午後に年休を取って、高校の懇談会。職場に戻って、学級事務。
夜は、CICに集合。高橋くんの恩師、村松先生@三浦市学校教育課長、山田先生@三浦市教育研究所から、三浦市でスタートした新3学期制についてのお話を聞く。そのまま、懇親会。
2006年12月20日
2006年12月19日
2006年12月18日
SKSが来校
理科、体育、総合、音楽、社会。
総合は、2度目の中間発表。各自の現状をフリップにまとめて発表。課題に対する意識の深度によって、書き出すまでの時間にかなりの個人差。迷っているのなら迷っていると報告したらよいというのだが、なかなかそういう風には思い切れなかったのが、残念。
5限に、高橋先生とSKSが来校。Skipの新聞ツールを使って、社会科歴史新聞を作成している様子を見る。初めて見たツールだが、ほとんど違和感なく活用していた。子供たちを帰した後、15分程度のミーティング。
プロジェクタを使おうと思って、手近な教室から運び込もうとしたら、5限に使用するということで、結局、自級にあるのを取り行くことに。この時間には、同時に3台のプロジェクタが稼働。研修会効果だ。
15:30、就学指導委員会。16:15、引き続き生徒指導員会。後半は、「生徒指導に関する今日的な問題を体験するワークショップ」と題して、先日の個別懇談会でかなり話題になった、子供向けコミュニティサイトを体験してみた。
IDとパスワードの登録から初めて、アバターににさまざまな服を着せたり、サイトの中のいろいろなコーナーをのぞいてみたりと、先生方が実際に中身を確かめて、そのおもしろさを感じ取っていた。お金を払う仕組みなど、自分の子供時代にはなかったことだけに、実際に体験することは大事だと思った。結局17:30に終了。操作するうちにあっという間に時間が過ぎることも、よくわかった。
2006年12月15日
研修会2 堀田先生の講演
高橋先生の講演に続いて、堀田先生の講演。概要は以下の通り。
「これからの教育の情報化の展望」
メディア教育開発センター助教授 堀田龍也先生
−今日の授業から
5年 書写の授業
「む」丸いところをどう書くか指導する授業。実物投影機でライブで見せる。あらかじめコンテンツも準備し、それで注意点を示す。実際になぞる。手にとって書いてみる。子供がちゃんとできるようになることがとても大事。習字以外のいろいろな効能がある。自信をつける、心が豊かになるために。
IT活用は基礎基本の徹底につながる。卓越した指導とIT活用、この組み合わせが大切
1年、うれしそうに本を紹介する。
2年、コンテンツで蹴り方を示す
3年金管楽器の音色の違い。知識を与える
特別支援 前の先生に心を込めて年賀状を作ることに意味。あけましておめでとうという言葉が使える。IT重視というわけではない。日頃からスピーチの仕方を指導している。その積み重ねが、掲示から見て取れる。
学級経営と授業の上に、数パーセントのっかっているのが、IT。基本的には、ITの研修ではなく、授業つくりの研修の中での活用が望ましい。
−ITは何によく効くか
(デジカメ)
・意欲的な学習になる
・指示がよく通る
・説明が効率的になる
・繰り返しに強い
・結果として定着する
・誉める機会が増える映せばわかることがたくさんある。食わず嫌いが一番問題。まず、やってみればよい。ちょっと使うと効果がある。
教えにくい学習内容に効く
彫刻刀の使い方=安全教育は短時間で徹底する。自分で彫れるようになることが大事だが、そのためには安全に確実に彫るための指導が大事。本来の活動に時間を充てるためITを活用する。
歌詞を提示する=全員が前を向いて歌う。さわやかに歌うことが目的だが、提示するだけでそうできる。
実技教科でのIT活用は効果的。
肝心なところは授業で高める。授業力が試されている。助走は実物投影機とプロジェクタ。ライブ感があるので、子供たちを食いつかせるのに役に立つ。
ITの活用で、指示が通ることに効く。短時間にわかりやすく指示を通せる。考えることに時間を割けるので、十分に活動できる。ITを使うことはマネージメント。本来的活動に時間を割くことができるかどうかは、教師の授業力。本来的ではない活動にITを使うのが効果的。
−教員のICT活用の評価項目が年度内に明示される。
誰もがそこそこのことをちゃんとできる目安。
教師の資質向上は普段からの基本的な指導を大切にしないと難しい。ITの研修さえすればよいというものではない。
−ITは、使う子供の能力をどのように伸ばすか
4年:国語の学習だったが、プレゼンの初期の学習にもなっている。
練習しながらだんだんできるようになる。見せながら人に話を伝える力が伸びていく。6年:社会は、ワークショップ型の授業だった。
内容は、戦後の日本を考える学習だが、戦後変化したことを付せんに書き出し、それを画用紙に整理して、一番変化したことを発表するというのは、学び方の学習になっている。
笹原級では、理科でも同じように、整理・分類する学習を行っている。
たとえ、教科の内容は忘れても、分類・整理する力は、必ず役に立つ学力。情報そのものの扱い方を人間としてどう学んでいくかが、日本の情報教育のコンセプト。ITを使うかどうかは別。ITを使うだけなら、コンピュータ教育と言えばよい。
ただし、今の時代の子供には、これはできる方がよいという前提がある。
キーボード入力は必要な能力。写真の撮り方を教える。伝えたいことによって撮り方は変わる。メディアは道具なのでその情報の伝え方、読み方や、映像の読解力は身につけておくことが大事。
−終わりに、学校のIT化は手段であって目的ではない。
IT化は、学校の本来の目的を達成化するためのもの。本来の目的は何なのかそれぞれがよく把握し直す。
富山市は、学校Webが更新しやすいCMSというシステムを、市全体で導入した。これは英断だ。
給食のコーナー。給食の中味は何でもないが、なんでもない情報を毎日更新することが大切。 高学年の男の子なら「今日こんなことがあった」とは、なかなか話さない。そういう、 なんでもないことは実は教師が思っているほど保護者には伝わっていない。学校のなんでもないことが伝わるかどうか。こつこつと発信するのは大事。
マスメディアは珍しいことをニュースにする。Webは毎日のなんでもないことを載せている。このことが学校を理解することを助ける。
今日の校内研は、空いた日はこの日しかないと笹原先生に伝えて、今日になった。先生方が、成績処理などで忙しいこの時期に、全員がITを使って授業できることの意義がある。
かなり抜け抜けなので、多少要領の得ない部分は、ご容赦をいただきたい。
研修会1を経、高橋先生の講話を聞き、堀田先生の講演を聴いて、自分たちがこれまで取り組んできたことが、強く意味づけられたし、納得もできたように思う。小西校長Tが、最後に、「元気の出る評価をいただいた」とあいさつしたが、全くの同感だった。
しかも、堀田先生の講演は、会場の参加者への配慮も十二分になされていた。会場の全ての人を満足させる要素を含ませ、それでいてわかりやすく、しかも、内容も密度も濃い今回の講演は、まさに、よく練り上げられ完成された交響曲を聞くようだった。感動した。
堀田先生は、翌日早朝に、沖縄で開かれる学会へと旅だった。堀田先生こそ、この忙しい中、スケジュールを調整して本校を訪問してくださり、感謝。また、高橋先生も、急な要請にもかかわらず(先週土曜日に確定)、寒江のみなさんの取り組みに、自負が生まれるようなお話をいただき感謝。
それにしても、堀田先生、高橋先生とわたしの3人で持つ研究会は、今回が初めてだったが、またいつか開いてみたいなと思った。その節は、よろしくお願いします。
研修会2 高橋先生の講演
これからの授業づくり研修会の研修2は講演会。こちらは、県内の小中学校、高校、大学、研究機関等に公開されることになり、その案内が学校Webに掲載された。結局、参加者は26名。校内研に付随した講演への参加にしては、かなりの数だ。
以下に、講演の概要を記す。
「ICTを活用した授業づくり」
高橋 純 助教授(富山大学人間発達科学部)
1)世界各国の教育の情報化の状況
今年1年で7カ国を回ってきた。世界的に見ると、どの国でもICT活用は、日本よりはるかに日常化しいていた。
韓国
デジタルコンテンツで牛の水晶体を見せる。教員を対象にしたデジタル教材の開発コンテストが行われている。目を大きく移して観察するなど、ICTが日常的に使われている。
中国
2002年には、教科書を写す授業が普通にされていた。今は、英語教育も積極的に進められている。教師はヘッドセットをつけ、ICTを駆使しながら指導している。
英国
インタラクティブボードが中央に置かれ、ホワイトボードは隅に追いやられている。
2)世界標準のICT活用とは?
毎日の教科指導で使う。1時間のうちの一部で使う。教科書などの手元の資料を提示するのに使う。大きく写すのに使う。空いた時間で習熟学習等を行うのに使う。
寒江小の活動は、教科書を実物投影機で映して見せる。指さして「ここが」というだけで、どこかがわかるから、時間の短縮になる。
教師が(子供も)いつもの立ち位置で、大きく写して見せている。
ワークショップの授業では、指示をあらかじめ作成していた。この指示を黒板に書きながら説明すると、莫大な時間がかかる。
課題をいつも提示を提示したままにしていつでも、見られるようにしている。子供が顔をお上げると、課題がわかる。
書写では、コンテンツを繰り返し見せ、その間に個別指導を行うことで、TT風の授業ができる。
寒江小は、多くの日本の学校から見れば、まだまだ特別なように見えるが、世界の国々と同じような取り組みをしているだけである。そういう意味では、寒江小は世界標準の授業方法だった。
なぜICTを活用した指導が大事なのか。今や日本のトップ企業は、売り上げの半分を外国で上げている。そういう社会で生きる子供たちの将来を考えたときに、今何をすべきか。
大人になったときに外国と協調してやっていかねばならない子供たちのために、ICTを活用した学習を体験させておくのは標準である。
以下、続く。
研修会1 授業の振り返りと指導(自分編)
自分のクラスでは、ICT活用はすでに日常化している。だから、単に「ICTを使っています」という授業を見てもらうのでは、芸がないし、せっかくの機会がもったいないと思った。
自分のクラスでは、11月はじめから、ワークショップ型の授業スタイルを取り入れてきた。今回は、かなり提案的だが、このワークショップ型の授業を見ていただくことにした。「これからの授業づくり研修」にもふさわしいと思ったし。
ワークショップ型授業を行うのは、教科学習の中で情報活用の実践力を高めつつ、議論を深めたり、学習内容(知識)の定着を図ったりするためである。
グループ内で討議することによって、一斉授業での話し合いよりも、一人一人がとてもたくさんのことを話すようになる。ということは、はるかに多くの思考活動が、起こっているということになる。
ワークショップ型の授業は、やればよいというものではない。特に、小学生にとっては、どういう場面で行うのが効果的なのか、考えておく必要があると思う。その方向性が、最近、ちょっとずつ見えてきたところだった。
先日受けた、堀田先生の集中講義も、そういう目線で見ていたし、堀田先生がワークショップで出される指導には、自分の実践に生かせるところがたくさんあった。
以下に、授業の概要と、その後の、堀田先生のコメントを紹介する。指導案をPDFで公開しておくので、併せてご覧いただければ幸いだ。
6年社会:新しい日本 平和な日本へ
本時のねらい:
戦後の日本が戦前と比べて変わったことを話し合うことによって、戦後の日本が、民主的、平和的な国家として新しく出発したことを理解する。
学習の展開:
- 振り返り(3分)
これまで活用してきた教科書等の画像を、プロジェクタで提示しながら学習を振り返る。
- 個人作業(5分ほど)
これまで学習したことから、戦後の日本が戦前と比べて変わったと思うことを、できるだけたくさん見つけて付箋に書き出す。
- ワークショップ1(ワークショップで併せて25分ほど)
書き出した付箋をグループで画用紙に整理してまとめ、
カテゴリにタイトルをつけながら、
戦後の日本がどのように変化したかを話し合う。
- ワークショップ2
戦後の日本は、戦前に比べてどのように変化したといえるか、
グループの意見を、自分たちの言葉でフリップにまとめる。
- 発表(12分ほど)
ふせんを整理した画用紙とフリップを提示しながら、
戦後の日本の変化の特徴についての班の意見を、1分程度で発表する。
根拠となる事実を示す画像を、必要に応じて提示する。
こんな具合で、45分を少し過ぎたぐらいで終了した。もっとも、この日は、40分授業の設定だったので、予想していたよりも余分に時間がかかったが(-_-;)。
堀田先生は講演の中で、わたしの授業でのnonITだった部分を強調されたが、実際には、ICTを、いたって普通に道具として使っている。しかし、わたしの今回の研究授業の本質は、ICTではないところでの、学び方の学習として、教科学習が成立しているかという点にあったので、nonITの部分が強調されたのだと思う。
この日の学習の効果として、次のような点があったと思う。
- 普段発言の少ない子供も、積極的にディスカッションしていた。
- 平和、国際関係、平等な社会といった視点で、自分たちのこれまで学んできた事実を、整理、分類することができた。
- 上記の活動の結果、学び直しが起こった。(女性の参政権はどこに入るのかを考えるには、意味の理解が必要だから。)
- 上記の活動の結果、知識の定着を図ることができた。(サンフランシスコ平和条約、農地解放などの言葉を、繰り返し出し合うことで、だんだん染みこんでいく)
- 短い時間でカテゴライズするため、集中して思考することができた。
- カテゴリにタイトルをつけることで、そこにくくられた事実が何を指すのかを端的に理解することができた。
- フリップに考えをまとめることによって、自分たちが最も印象的だったことが何かを、明示できた。
- 自分たちの考えを、端的に主張する力が高まった。
まだまだ、他にも効果はあったと思うが、思いつく範囲ではこんな感じ。
要は、こういう学習を行うことによって、社会科としての知識、理解が深まると同時に、調べてまとめて伝える力や、自分の考えを焦点化する力が高まったということだ。
上記の授業にたいして、堀田先生からは、研修会では、以下のようなアドバイスをいただいた。
- ワークショップを取り入れるのは、たいへん提案的な授業。こういう形態では、教師が的確に指示を行い、コーディネートをしっかりしないと、学習は進まない。
笹原級では、これまでも同じような授業を行っているので、どんな学習を行うのか、子供たちがわかっていた。本時では、あらかじめ作ったスライドで指示を見せていたので、時間の短縮になり、話し合うことなど、学習の本質的な活動に時間を充てることができた。指示がずっと見えるので、子供たちはそれを見ながら、活動を進めた。
- 今日は社会科だったが、その学習の中では、整理・分類するという活動が起こっている。
教科の学習として、知識の定着が図れるなどの効果があったが、それだけでなく、学び方を学んでいる。
笹原級では、これまでも、同じように分類・整理する学習に取り組んでいる(教室に掲示してあった、理科のまとめの写真を提示)。教科が変わっても、そこで培われた力は応用可能な、学び方になっている。
- 資料として、教科書を提示しているのがよい。教科書はとてもよく吟味された、質の高い教材だから、見せるだけでわかることがたくさんある。
- まとめのフリップを書くときには、キャッチコピーで考えさせる。
どのように変化したか、を聞いているのだから、「変化したのは○○だ」「〜が変化した」と端的にまとめさせることで、考えを焦点化できる。
今日は、そこの指示が曖昧だったので、時間がかかったし、まとめのクオリティが下がってしまった班があったのが残念だった。
これまでにも、KJ法的な授業は行ってきたので、カテゴライズすることは、問題なくできると思っていた。でも、フリップに意見をまとめて発表するのは、今回が初めてだった。できるとは思っていたが、どういう風に投げかけるか、どんなまとめになるかは、十分考えていなかったので、なるほどと思った。
クオリティが下がったといっても、それは、今の子供たちの力から見て相対的にという意味で、もともとのクオリティが高いことは、十分認めてくださった。
実際、先日の集中講義での大学生に匹敵する力でまとめているグループが、いくつもあったと思う。
また、研修会後、校長室で話しをしているときに、以下の2点を指導していただいた。
- 学習のステップが、考えられているのはよい。しかし、ステップが階段的に等差で上がっていく。
始めは、ゆっくり低く上がっていけるように、じっくり指示を出し、だんだん段差が広くなっても、自分たちで考えて進めていけるような流れを、考えていくとよい。(確かに、先日の集中講義は、そういう風になっていた。)
- ステップが荒い。だから、時間がかかってしまう。
最初に「戦前と比べて変わったこと」を書くときも、何人かの子供に聞いてみる。いくつか出たところで、「よくみつけたね」「まだまだたくさんありそうだね」と、意見を肯定しながら活動に入る方が、考えを見つけやすい。
最初に時間はかかるけれども、結局は、その方が、短時間でたくさんの考えを見つけられる。1.と併せて、ステップの設け方を意識するとよい。子供には、十分力がついているから、あとは、教師自身が、そういう問題をどこまで解消できるか。
話を聞いて、あー、と、とても腑に落ちた。今回の実践を見ていただけたことで、自分が授業を行う上での問題点を、少し認識できたような気がする。
「逆を言うと、そこしか問題がないほど、他のことはちゃんとうまくいっているのだ」と、自分の今回の実践を認めてくださったのも、例えフォローだったとしても、なんとも、うれしかったな。(^_^;)
もっとも、ここに書いたわたしの理解が、堀田先生の意図を本当に反映しているかどうかという、疑問は残るが・・・。誤りがあったら、この次に会ったときにでも、また説教をお願いします。
それにしても、堀田先生に来ていただいてホントによかった。前回、轟沈したときには、後悔ばかりが残ったが、今回は、たいへん大きな自分の学びになったと思う。
というか、またひとつの転機になったような気がする。このご恩は、また体を張ってお返しします(笑)。
研修会1 授業の振り返りと指導
14日の校内研は、「これからの授業づくり研修会」と命名した。
もともとは、「IT活用研修会」と呼んでいたが、堀田先生の「コンピュータを使うための研修みたいだから、やめた方がいいよ」という指摘を受け、また、わたしも、単に授業で使うことよりも、授業のねらいにあった指導を考えて欲しいと思い、相川Tと相談して、上記のように命名した。
(キャッチフレーズは場の雰囲気を左右するからね。)
先生方に課された課題は、『ICTを活用している場面を公開すること』だった。さらに、小西校長Tの、「せっかく堀田先生に来ていただくのだし、みんなも時間を割くのだから、堀田先生から一人一人の授業について、コメントをいただきましょう。」という英断が下った。1時間の流れをしっかり見据えた、研究授業モードになっての、14日の研修会だった。
時期が時期な上に、前日、前々日は保護者個別懇談会という日程の中だったが、どうしたらよりよい実践ができるかを、みなさん、真剣に考えられた。
14日行われたのは、以下のような授業だった。
各学年の授業概要と、それぞれに対する堀田先生のコメントを併せて紹介する。
【1年】
国語:本となかよしになろう。
自分の選んだ本の中から、おすすめ文を紹介する。
実物投影機で、文を大きく写して紹介する。デジカメで、紹介したい場面の挿絵を写して、紹介する。ページをめくって複数のページを見せたい子供は実物投影機を利用する。
ページをめくると、場面の展開がわかって、感動が伝わりやすい。投影機を使うと、正面から字を見て、友達の方に向かって読めるのがよい。子供が文を紹介することを楽しんでくれればよい。それが一番のねらい。
【堀田先生】
とても1年生らしい活動だった。本を読むことが大好きなように学級経営されている。教室内には、スピーチの仕方など、これまでの学習のあとがわかる掲示が豊富にある。譜面台はよい準備。みんなの前で発表することに意味がある。
低学年では、先生が、例示として大きく写すときに実物投影機が効く。操作的な手順を教えるのに使うと割り切ってICTを活用する。本の内容を考えるときは、実際に集まって読み合う方がよい。
普段の授業がしっかり行われている上で、ICT活用が生きる。ICTを使うことよりは、はるかに学級経営が大事。
ICTはそんなに使わなくてもよいけど、そのためにはたくさん使ってみる。失敗して初めて、どの場面で使えばよいかの勘がわかってくる。
教師の道具として使って見せるのが、低学年ではちょうどよい。今日のような活動をときどきするのには意味がある。投影機で見せるとわかりやすいことが、他の授業につながる。
【2年】
体育:ボール運動:サッカー型ゲーム。
蹴るときに思い通りに蹴られない子供がいる。つま先で蹴って、どこかに飛んでいってしまう。ボールをまっすぐ蹴るには、インステップキックなどの蹴り方を身につけて、ボールをコントロールできるようになるとよい。
本時は、インステップキックを理解するのがねらい。どんな動きかを見せるために、ビデオに撮った映像をコンテンツとして提示した。
【堀田先生】
ボールの蹴り方を教える意味はなんだろう。上手じゃないと楽しめないことと、インステップキックを例示されてわかることが果たしてつながるのか。まっすぐ蹴れたかどうかと、インステップキックの仕方がわかるかの、どちらにねらいをおくかを考えたい。
コンテンツを見たあと、女の子はインステップキックを練習したけれど、まっすぐは進まない。男の子の中には、つま先で蹴ってもまっすぐ飛ぶから、インステップキックをあまり考えなくてもできる。
コンテンツを見せるのは、やり方を教えるため。みんなで真似してみることが、今日の目標だった。そうだとしたら、全員がその通りにやってみる時間があった方がよかったし、最後に他の子供に見てもらう、などの支援があってもよかった。得意じゃない女の子が、ちゃんとできるようになるとよい。
例えば、サッカー選手がインステップキックで、ビシッとゴールを決めるコンテンツを見せる。圧倒的に上手い人の技術を見ると、あっと思う。
今日のコンテンツは、いつ作ったのか?昨日?それがいい。明日使うものを今日作るのが日常的活用。
【3年】
音楽:金管楽器の音色を味わう。
トランペット、トロンボーン、フレンチホルンの音の特色を理解し、聞き分けられるようになるのがねらい。
楽器を紹介するために、教科書の写真をそのまま提示した。3つ一緒に見られるので大きさの比較ができた。ベルはホルンが一番大きいから大きな音が出るなど、見たことを基にして想像できたのがよかった。
トロンボーンがスライドの動きで音程を変えていることなど、演奏している動画(IPA画像素材集から)を見せることで、気付かせたかった。ホルンでは、ベルの中の手を動かして音色が変わっている動画を見せると、感心していた。はっきりと音色の変化を感じ取ることができた。
【堀田先生】
金管楽器の音色の違いを、大人にはどのくらい理由をつけて判断できるのか。判断するのと、思考するのとは違う。
これはトランペットだと判断することはすぐできても、どうしてそれがトランペットだと思うかは、知識が不十分な段階では考えにくい。今日は、映像を見て初めて吹き方を知った。たくさん聞くこと、聞き分けることが大事だった。だから、前半は深く考えるよりも、ポンポンと進んでもよかった。
ICTを活用したら、映像は簡単に繰り返しができるので、最初にポンポン進んでも、後半で必要に応じて、繰り返し聞いて振り返ることができる。
教科書を提示しているのがよい。教科書を写すのは、教科書がよくできているから。ICT活用の初歩は教科書を写すことから。
【特別支援】
生活単元:年賀状をつくろう
昨年の担任の先生に出す年賀状をつくる学習。コンピュータ室でソフトウエアを活用してつくる。
「心」を届けることために、必要なことを正しく書くことをねらいとしていた。そのために、どんなことを書くのか、何に気をつけるのかを書いた掲示を用意した。
【堀田先生】
子供は、同じようにパソコンに向かっていても、目的は違う。活動は似ていても学習目標が違う。
子どもに教えたいことが全部掲示してある。名前は手書きで書かせるというのが、とってもよいこと。
教師の手だてが確かにあって、そこにICTが効いている。パソコンがつかえるかどうかの前に、学習として押さえるべきことがよくわかっているのがよい。
学級経営と授業の上に、数パーセントのっかっているのがICTだから、どのような授業を行うかがまず大事。
【4年】
国語:調べて発表しよう
生活の中から疑問を見つけ、アンケート調査を行ったことをまとめて発表する単元。
グラフの作成には、コンピュータを使うことにして簡単に作り、文章の構成を考えることに力を注いだ。ITを使うと時間が空いてくるので、その時間で文章の推敲を行った。
グラフができたら、文章を考え、それもできた子供は、さらに表紙のスライドも作り、2枚のスライドにまとめた。
【堀田先生】
基本的には国語。教えたかったことは何かというと、人前できちんと話すこと。
今日は、自分のいいたいことを構成を考えて発表するという、プレゼンテーションの入り口の学習だった。プレゼンソフトは使わなくても、プレゼンの指導はできる。
グラフや表紙を作るのに、どのくらいの時間がかかったか。意外とかかっているのでは。(返事:一人一人は2時間ぐらい。)。かなり慣れている感じだった。5,6時間程度使っているぐらいの力がついている。ただし、今日は、原稿を読みながらだったし、目線はどこを向けるかなど鍛える余地はある。
付箋を使って、発表を評価し合うという活動はよかった。
人の役に立つ評価ができていない子は、自分の目標がはっきりしていない。人前で話すときに気をつけることなどを、あらかじめ理解し合って、よく練習してから取り組むと、建設的に評価しあえる。
【5年】
書写:「む」の形に気をつけて書く
むの丸くなるところの筆の返しは、口ではなかなか説明できない。近くに子供を集めて見せても、ちょっとずつの人数しか見せられない。筆の返しに気をつけて書けるようになることがねらい。
まず、自分で書くところを実物投影機で見せた。ポイントをつかむための提示だった。
【堀田先生】
反省をたくさんしているけど、今日の授業はとてもよかった。
「む」を書いているのがスクリーンに映ると、子供が歓声を上げる。投影すると、ライブ感がある。教師にはできるんだというところを子供に見せることには
たいへん意味がある。
書き方の説明をするときには、デジカメで撮っておいた筆遣いの動画コンテンツを見せたのもよかった。演示しながらしゃべるのは難しいが、コンテンツとして見せながらなら説明できる。
ITを使うだけではなくて、なぞって書けるようなワークシートが用意されているし、上手く書けない子供には、ちゃんと手を取って一緒に書いている。
手にとって指導するところがあって、初めてコンテンツが役に立つ。コンテンツは注目すべき点の例示。どちらかがよいということではなくて、両方あってよい。
それがバランスよく配置されているよい授業だった。こどもたちは、筆の返しを使って、実際上手く書けるようになっている。
教室内には、書写に関する掲示で一杯だった。今年は、100以上の学級を見てきたが、書写で学級経営を行うというのは、初めてだった。先生らしさが出ている。
先生方は、これまでの情報教育に関する校内研修の中で、たくさんのことを体験を通して学んできた。しかし、今回、自分で悩みながら授業をし、堀田先生からのアドバイスをもらって、これまでの取り組みが意味づけられたと思う。
厳しく指摘するところははっきり言う、それでいて、みんなを気持ちよくさせる堀田先生のお話ぶりは、まさに神業だと思った。いや、ホント。
今回の研修会を通して、本校のICT活用は一層進んだように思う。そして、それは、単にICTを活用するということではなく、確かなねらいを持って授業を考えることの上に成り立つと理解していただけたことが、今回の研修会の、最も大きな収穫だった。
堀田先生には、2時間も授業を見ていただき、一人一人に丁寧なコメントをしていただき、おかげで大量のメールをため込ませてしまい、すっかりこき使ってしまった。この場を借りて、心よりお詫びし、お礼を申し上げたい。
でも、おかげで、とても充実した1日になった。このことを、これからもずっと覚えておきたいと思う。そして、このご恩は、また仕事をこなすことでお返しします。
(って、それが一番たいへんなんだけど。笑)
2006年12月14日
これからの授業づくり研修会
メディア教育開発センター助教授(文部科学省初等中等局情報教育調査官付参与併任)の堀田龍也先生と、富山大学人間発達科学部助教授の高橋純先生を迎えての、「これからの授業づくり研修会」当日となった。
本日の研修会は、日頃本校で活用している姿を、二人の先生方に評価いただき、アドバイスをいただくことが目的。とはいえ、自分にとっては、実践者としてのテストに当たる日だな。もちろん試験官はほりたん(^^;)。
理科、家庭、国語、算数、社会な1日。5限が、研究授業だった。11::00に堀田、高橋両先生が来校。校長室で、本日の日程と授業の内容を確認。子供たちが、課題に取り組んでいる間を利用して、自分も同席した。
11:30〜の4限は、1〜3年と特別支援学級の授業を参観される(自分は教室で授業)。体育館から3階音楽室まで、授業会場がバラバラだったため、移動が大変だったようだ。それでも、3往復して、授業の途中途中をしっかり見たようだ。
昼食をはさんで、13:20〜、5限。今度は、4〜6年を見て回る。今度は、3階に集結しているので、移動は容易で、何度も行き来しては、それぞれの学級をじっくり見られた。
14:20〜15:25、コンピュータ室で研修1。各担任が今日の授業のねらいの説明や、実践の自己評価を行い、それに対して、堀田先生がアドバイスするという展開だった。一人あたりの持ち時間は8分程度だが、大変密度の濃い討議が行われ、大変深い学びを得られた。
15:45〜、会場を視聴覚室に移して、講演会。こちらは公開ということで、県内の小中学校、高校、大学、研究機関等から26名の参加があり、たいへん盛況だった。
高橋先生には、「ICTを活用した授業づくり」と題して、本校の取り組みについての評価をいただいた。堀田先生からは、「これからの教育の情報化の展望」と題して、これからわたしたちが取り組んでいかなければならないことに、たくさんの示唆をいただいた。
高橋先生には、「ICT活用は、中国、韓国やヨーロッパ諸国では、日本よりはるかに日常化している。将来、外国と協調してやっていかねばならない子供たちのためには、寒江小のような取り組みは、必要だし取り組んでいくのが当然だ」とお話しいただいた。「寒江小は世界標準」という過分なお言葉に、われわれ職員一同は、大いに自信をもつことができた。
今回の研究授業は、日常的にICTを活用するとしたら、どのような活用場面があるかを考えるものだった。しかし、堀田先生は「学級経営と授業の上に、数パーセントのっかっているのがICTだから、どのような授業を行うかがまず大事です。」と指摘された。そして、わたしたちが、ICTを使うことに振り回されず、子供たちの力を伸ばす上で有効なことは何かを考えていることこそ大事なことだと、お話しいただいた。
二人の話は、内容もさることながら、この時期に気持ちを奮い立たせて研究授業に取り組んだ先生方の心をゆさぶり、大きな満足感を与えてくださった。また、参加した校外のみなさんの満足度も大変高いものだった。
多忙な中、わたしたち寒江小職員のためにお時間を割いていただいたお二人の先生方には、心より感謝いたします。
というわけで、研修会は無事終了。疲れたけれども、心地よい1日だった。
18:30〜、堀田先生、高橋先生を囲んでの懇親会。これまた大盛り上がりで楽しかった。見送りがてら、堀田先生とワインバーで反省会。
2006年12月13日
個別懇談会2日目&堀田先生訪問前日
体育、算数、社会、理科。午後は、個別懇談会の2日目。明日の校内研修に向けて、堀田先生、高橋先生と連絡メール。
講演会の参加は、県内各所から事前申し込みだけで25名。一小学校の校内研に付随した講演にもかかわらず(しかも、直前の案内にもかかわらず)これだけの人数が集まることに、堀田先生への期待の大きさを感じる。講演会では、富山大学助教授として高橋先生にもお話をいただくことになり、ダブル講演となった。かなり豪華。
われわれが授業や懇談会をしている間に、加藤教頭、相川教務を始め、職員室スタッフのみなさんが、明日の研修会の準備を粛々進めていた。つくづくチームワークのよい学校だと、幸せをかみしめる。
明日に必要な、付箋等の準備。教室内の整備。あんまり綺麗にはならなかったけど(笑)。他のみなさんも、着々と準備中なのを見て回る。さほど手伝うこともなく、みなさんそれぞれに、準備を進められた。力量が高いんだよね、みなさん。
2006年12月12日
2006年12月11日
2006年12月10日
体重減少プロジェクト
体重減少プロジェクトは進行中。お腹がすいてから食べる。食べる量も、以前よりずっと減らす。突然だが、すっかりスイッチが入ってしまった。
ここ2週間で3kg減。ちょっとハイペースでリバウンドが心配だが、スタート時がかなりやばかったので、すっと落ちているのかなとも思う。おかげで、肩の周りがすっきり。先々週苦しかったジャケットが、楽に着られた。
ホントは運動をしてカロリーを消費するのが健康的だから、自転車に乗ったりもしたいのだけれど、季節柄難しい。せいぜいで、飲み会のあとは自宅まで歩いて帰るくらいか。
今日は、お昼頃にお腹が鳴った。久しぶりの感触。これまで飽食しすぎていたんだよね、きっと。
なんてことを、学期末事務の逃避モードで書き込んでみたり。