2005年08月30日

【ネタバレ】文の団扇と俳句に関する考察に失敗したもの

「物言えば 唇寒し 秋の風」
文のカットインの俳句ですが、これはもともと松尾芭蕉が詠んだ句であり、また自身の座右の銘であったといいます。

一方「西遊記」の中で、牛魔王の住む火焔山の火を一振りで吹き消せる、風を操る道具として、牛魔王の本妻の鉄扇公主(羅刹女)が持つ「芭蕉扇」が登場します。

さて、この「芭蕉扇」と文の持つ天狗の団扇、文が芭蕉の句を詠むところから何か関係あるのでは、と思いませんか?私は思ったので調べてみました。

で、結論。
関係ないっぽ。
はい、ガックリきましたね。ここまで読んで損したと思う人は正解です。


文の立ち絵を見ても分かるとおり、天狗の団扇は大きなギザギザしたカエデ型の葉です。そのものズバリ「ハウチワカエデ(羽団扇楓)」「ヤツデ(別名・天狗の団扇)」といった植物があります。

それに対し芭蕉扇は芭蕉の葉です。当たり前ですが松尾芭蕉ではありません。インフォシーク辞書でも
「芭蕉の葉鞘(ようしよう)を細工した円形の扇。主に貴人が用いた。」
と解説されてます。
芭蕉はバナナの仲間(というかバナナが芭蕉の仲間で「実芭蕉」というのですが)で、仏教に縁のある植物で寺などによく植えられているそうです。これまたズバリ「オオギバショウ(扇芭蕉)」という種があります。
こっちの葉は細長い楕円形、例えるなら煎餅の「ばかうけ」みたいな形で、カエデとは似ても似つきません。

というわけで、天狗の団扇と芭蕉扇は形が全く違うのです。
キャラにあった言葉を選んでいたら、文の場合はたまたま芭蕉の句になったというだけでしょう。きっと。

sasuga_koyou at 22:45│Comments(0)TrackBack(0)clip!研究・考察 

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