「ラッパをならせ」
(五味太郎・さく え)
ラッパをふいてあげようか!
やあ! びょうきはもうなおったの
はやく ふいて きかせてよ!
ビビャーッ きゃっ ひどい おと!
どうしちゃったんだろう ぼくのラッパは・・・
ちょっと ラッパをみせなさい
こりゃ いかん かぜだな
ぼくのかせがうつったんだ!
ぐっすり ねれば かぜなんかなおっちゃう・・
おはよう。ほら ラッパのびょうきなおったよ
きんいろに ひかってる!
ぼくのラッパ げんきになって げんきになったよ!
ラッパ。ラテン系の男の子。動物たち。ダジャレ・・。
五味さんの作品の中で、なんともおしゃれな絵本だと思った。
お気に入りのラッパが風邪をひいたので、布団をかけてあたためて、病気を治して、ラッパをならす。
自分の大切なものには、まるで人に接するのとおんなじようなる気持ち、お父さん、わかるな。
お花でも、きれいに咲いてほしいなと思って、大事に育てれば、期待を裏切らずに咲いてくれるもんな。
はやくよくなれって思って、ラッパの横で眠っている純真な男の子の願いは、ラッパにも届いたんだろうね。