里中李生オフィシャルブログ 快楽と耽美 その美学

エッセイスト里中李生のオフィシャルブログです。 仕事の話や哲学、社会問題を語ります。

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5月18日に、熊本県の熊本市にある『くまもと県民交流館パレア』にて、講演会を開催します。

熊本と福岡を拠点に仕事をしている方とのご縁で、彼らに招待されるような形をとっていただき、大変、ありがたく思っています。

熊本は、私の男性向けの本、『一流の男、二流の男』がブレイクした場所です。

熊本の書店でバカ売れしたのを知った版元が、全国展開をして大ヒットになりました。熊本の皆さま、本当にありがとうございます。

熊本は震災復興がままならず、何かお手伝いしたいと常日頃から考えていましたが、私のような無名の作家が出向いたところで何もできないと思い、足を運ぶことはできませんでした。考えてみれば、出向いて、何か買ったり、食べたりするだけでもいいのですね。

全席が埋まれば、サイン本の販売を特価で行い、その売り上げを震災復興の寄付に充てる予定なので、皆さん、ご参加をお待ちしています。

遠方の講演会なので参加費は高いですが、サイン本を激安で売ります。

面白い経緯があって、主催してくれた男性が、「先生の本を前もって、会場に送ってくださいね」と言うのだが、彼は、愛車で東京から、なんと熊本まで走ると言っていて私もその車に乗せられるのだと思っていて戦々恐々だった。

で、「だったら、その車に本を載せていけばいいじゃないか。家まで迎えに来てよ。まさか本で車が重くなるから燃費が気になるのか」と苦笑していたら、

「先生は飛行機なんで」

と。

安堵(笑)

東京から熊本まで車で行くなんて、座布団とか寝袋とかユンケルとか、どんだけ必要なのかと悩んでいたよ(笑) しかもマニュアルの外車だとか言ってたからね。いや、ちょっと運転したかったな。



また、講演内容ですが、熊本だけに『男の生き方論』や新刊のテーマである『一流とただのお金持ちの違い』、『人生の成功とはどういうことか』、そう、『どん底からの這い上がり方』も得意なので、お話します。

写真撮影もOKです。時間があれば、近場で参加者を交えて飲むとかいう話もあったけど、まだ宿泊先は決まってません。

http://www.parea.pref.kumamoto.jp/index.asp

こちらが会場になります。

申し込みと、問い合わせ先は、

2ndlian@gmail.com

070-6988-1504

スタッフの牧野まで、ご連絡ください。

http://satonaka.jp/contact/

こちらの問合せフォームからも申し込めます。こちらは私のアシスタントか私にメールが届きます。

よろしくお願いします。里中李生


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小説『衝撃の片想い』は現在、第六話。

最終話まで登場するキャストのほとんどが出てきて、物語も複雑化している。

そう、電子書籍化の打診も来ています。

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第六話の途中だが、涼子と会ったことがない利恵が、涼子と同じ台詞を口にし、「懐かしい感覚」と言う。



物語を整理すると、

交通事故で足を大ケガした主人公、佐々木友哉(小説家)の部屋に、自称未来人を名乗る男「トキ」が現われる。

彼は、人口が減ってしまった約千年後の未来の世界で、世界をほぼ統治している男だと言った。

トキは、足が動かなくなって絶望している友哉に、ガーナラという薬物を与え、その足を治療した。

未来の世界の禁止薬物で副作用が激しいため、その副作用の緩和のために、美人秘書を友哉に与える。それがヒロインの、奥原ゆう子(女優)だった。

ゆう子は、佐々木友哉原作の小説でヒロインを努め、その映画化のパーティーの会場で何者かに襲われていた。それが三年後の出来事だと、トキが説明する。友哉は、ゆう子を助けるために必死に戦っていて、二人は同じ場所に倒れていた。

トキから託されたAZという未来のAiのタブレットで、その事実を知ったゆう子は、友哉の秘書になり、献身的に彼を支えることを決意する。

ところが、交通事故の際に妻と離婚。娘とは会えず、当時付き合っていた恋人にも裏切られた友哉は、まるで世捨て人のようで、冷たく、やる気もない。

やる気とは、トキからの命によるテロリストや凶悪犯との戦いである。

正義感の強いゆう子はその戦いに懸命になるが、友哉は言われたから仕方なく、動くだけだった。

報酬の大金300億円があるから、やっていると正直に言う。

しかも、ガーナラの副作用は半端なく、血圧が乱高下するその副作用は、血圧を正常に保つために、女性からの性的な行為が必要で、ゆう子だけのセックスでは限界があった。
そんなある日、銀行で出会った宮脇利恵という女に一目惚れをした友哉は、徐々に昔の己を取り戻していく。

昔の友哉。

トキが「友哉様」と呼ぶほどの天才で、友哉は、トキの世界で僅かな人間しか操れない『RD』と呼ばれる銃を使いこなせる『ゾーン』という脳を持った男だった。

利恵との出会いで、副作用をより緩和させた友哉は、ゾーンを失うきっかけを作った、松本涼子と再会する。

彼女は、友哉の担当編集者の娘だった。

友哉と不倫関係にあり、離婚の原因を作っておきながら、わざと友哉を捨てた女。

しかし、その愛は複雑で、言動、行動が常人のそれではない。

友哉と再会した時に、涼子はなぜか、二階にあるテラス席から転落事故を起こす。それを友哉がガーナラを使い、助ける。友哉は指にはめたリングを使い、人の病気やケガも治せるのだが、それも体内にあるガーナラを使うため、激しく疲労するのだった。

涼子はアイドル歌手で、芸能界の大先輩のゆう子にも食って掛かる気の強さを見せ、友哉をまた困らせる。

その頃、利恵の銀行に預けてある報酬の300億円に疑いをかけた公安警察が、友哉を逮捕しにやってくるが、警察にびびっただらしのない友哉に怒ったゆう子に乗せられた友哉が、怒りにまかせて覚醒。

公安警察官の桜井真一を仲間に取り込んでしまう。

徐々に、世捨て人から、天才軍師の異名を発揮し始める友哉。そして女への愛憎とセックスを利恵やゆう子に見せつけ始める。

ゆう子の持つAZは、アンロック方式になっていて、事件を解決する度に、友哉の秘密がテキストで出てくる。

AV女優と付き合っていた過去、高校生をリンチした過去。恋人と温泉に行って、その彼女に「一緒に死のう」と言われた過去。

少年時代にずっと泣いていた哀しい過去も。

過剰なストレスに苛まされながらも、それを我慢し、ゆう子に優しく接する友哉を、心底好きになったゆう子は、利恵との共闘を了承。一歩下がって、片想いの秘書に徹することを決意した。

利恵を正式の恋人にした友哉は、日本にいる涼子を気にしながら、テロリストを倒しにゆう子と利恵とロスアンゼルスに向かった。

ところが、ロスに友哉の娘、晴香がいた。

その奇妙な偶然に疑問を抱く、ゆう子。

同じく、奇妙な記憶の感覚に首を傾げる利恵。利恵の記憶は、会った事がない涼子との会話だった。そしてパラリンピックのチケットをくれた友達の言葉。

「利恵の彼氏、足が悪いから…元気出るよ」

利恵は足の悪い友哉を見たことがなく、なのに利恵の同僚は知っていた。

涼子を襲った人間が、何者か分からず悩む友哉。

すべての疑問や違和感は、トキが本当に未来人だと認めれば解決する。

友哉、ゆう子、利恵は三人で、

「なぜ、涼子がテラス席から転落したのか」

それをロスアンゼルスのホテルの一室で検証した。


その答えが出た瞬間、友哉は、「日本へ帰る」と叫んだのだった。

日本にいる涼子が危ないと。

トキに、敵がいるのだ。そのトキの敵たちが、友哉の元の恋人で将来の妻、涼子を狙っていた。

ここまでが、第六話である。


◆◆◆


そして、友哉だけではなく、哀しい過去に縛られている三人の女たち。

虐待を受けていたゆう子。

男に弄ばれていた利恵。

学校の虐めに苦しんでいた涼子。

彼女たちは、友哉が後に書く小説の中で『女神』と描写されていて、トキの世界で神格化されていた。

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謝罪の女神 利恵。

愛憎の女神 涼子。

純愛と寛容の女神 ゆう子。

彼女たちには、それぞれに『守護神』がいて、友哉と彼女たちの大ピンチに、未来の世界から、RDを持ち、飛んでくるのだった。

精力を失い、虚弱に見える未来人たち。

だが、利恵たちの守護神は、友哉と同じゾーンを持った天才たちで、RDを操り、津波を起こしたり、軍事基地の爆破もできる猛者。友哉の小説のネタにされた、世界最強最悪の殺し屋が、友哉と涼子を殺しにやってきた時、涼子の守護神、リクが現われた。リクの部下に、友哉への復讐を止めるように叱られる涼子。改心しかけた時、友哉の元妻、律子が、涼子の所に無心にやってくる。

「やっぱりあなたが、友哉さんの浮気の相手だったのね」

「おばさんはとっとと帰った、帰った」

律子に殺意を覚える涼子を止めるべく、やはり、涼子の守護神リクの部下が監視しているのだった。

トキの世界で、数千人の男性を集め、友哉とともに、利恵、涼子、ゆう子を守り続ける命をかけた究極の愛をテーマにした長編小説である。

小説『衝撃の片想い』





誰かの絶望した言葉。


とてつもない哀しみの言葉。


私は一日に最低、一度は思いだす。

「俺、ひょっとしてだめなのかな」

若くして死を意識した友人の言葉。

「もう、寿司、食えないのかな」

喉に病気が出来た男の言葉。


昨日、将棋名人戦の前夜祭に行った。

壇上の協賛社代表者から、映画『聖の青春』の話が、少しだけ出た。

椿山荘の部屋に戻った私は、故村山聖が言ったとされる「死ぬまでに女を抱いてみたい」という、悲痛な哀しみの言葉をずっと思い出していた。

同じ男として、耳を塞ぎたくなるような言葉。

それは私が、友人が来るのを待っていて、一人の部屋で暇を持て余していたからだろうか。


ずいぶん昔の話だが、ある男が癌を宣告された。隣にいた女性が、絶望している彼に追い打ちをかけるような言葉をさらっと作った。

私は思わず、その女を睨んだ。すると、私の隣にいた若者が私の腕を掴み、「里中さん、怒らないでくれ」と目配せした。

クイーンのこの曲は、その日、彼と一緒に聴いた。


『どうかいかないで。手を取り合って、このまま行こう。愛する人よ』


私は、一度愛した人が絶望していたら、傍を離れたくない。もし、離れていたら駆け付けたい。

(呼ばれないと思うが)



究極の絶望は死を意識した時だが、他にもある。

信じていた者に貶められた時や国家権力に負けた時…など。

誰でもできることが、どう頑張ってもできない人。生まれつきできないのかも知れない。



すべての人の手を取ることはできない。

私は偽善者にはならない。世界中の苦しんでいる人を助けようとは思わないし、できない。

苦しみや困難は、国によって違ってくる。男女でも違うだろうか。



だけど、地獄の底なし沼に足を突っ込んでしまった哀しみに泣いている人に、

「自業自得だろ」

とか、

「早く観念しろ。悪あがきするな」

といった心無い言葉は作りたくない。他人だったとしても。

些細な「失敗」で甘えている人間に対しての話ではなく、青天の霹靂とも言えるショックを受けた者に、せめて言葉は作れなくても手を貸したい。

どんな励ましの言葉も通用しないと思うから、せめてアイデアを与えたい。

以下、創作だが、

「食事が喉を通らないか。じゃあ、美味しい空気を吸いに行くか。富士五湖はどうだ?」

昔、愛した人が苦しんだ時の言葉を用意して生きていこうと思う。仮にも、物書きなのだから。


俺?

俺はね。傷つくなんて概念はないんだ。

絶望に対しても強い免疫力がある。ちょっと痛いのが苦手だけどね。


『一流の男が絶対にしないこと』(総合法令)重版決定。




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