2013年10月19日

『明治のこころ モースが見た庶民のくらし』が面白い

37dcdb1e.jpg江戸東京博物館で開催中の、開館20周年特別展『明治のこころ モースが見た庶民のくらし』のブロガー内覧会に参加させていただきました。(10月17日)
エドワード・モースの名前は、大森貝塚の発見者としてよく知られていますが、今回の展覧会は知られざるモースの姿をたっぷりと教えてくれるものでした。
先ず入口のモースの肖像と、子どもたちの笑顔に迎えられます。屈託のない日本の子供たちの姿をこよなく愛したようです。この写真を説明している小林淳一副館長の熱い思いも同時に伝わりました。

「世界中で日本ほど、子供が親切に取扱われ、そして子供の為に深い注意が払われる国はない。ニコニコしている所から判断すると、子供達は朝から晩まで幸福であるらしい。」と、『日本その日その日』(Japan Day by Day,1917)にモースが書き留めていた文章が、展示の脇に添えられています。この展覧会では随所にモースの言葉がちりばめられていますが、こうした配慮に満ちた工夫こそ、モースが収集した日常品の数々が展示されている意味を、私たち見学者に刻みつける要因となっていると思います。

もちろん大森貝塚の土器も展示されています。我が国に考古学という学問を教えてくれた人です。動物学者で、来日の目的はシャミセンガイの研究・標本採集だったというのですが、横浜に上陸後、新橋へと向かう列車の窓から貝殻が積み重なっているのを見たことが大森貝塚発見の経緯です。こうした偶然(?)の発見に敬意を表するかのように、大森貝塚の土器、貝の標本の展示から始まっていました。

しかし今回の展覧会で、圧巻なのは日常生活の様々な場面を彷彿とさせてくれるモースの収集品の数々でした。もはや、現代の私たちがすっかり忘れてしまった、あるいは時には文明の遅れとして恥ずかしいと思ったかもしれない道具がちりばめられています。しかし、時には懐かしさを感じ、不思議な職人技を思い起こされる品々なのです。

展示品の多くは、ピーボディー・エセックス博物館に収蔵されている「モース・コレクション」で、さまざまな生活用具、人びとを捉えた写真、モース自身によるスケッチ、などがあり、今では貴重な民俗資料と言えるのでしょう。

実は見る前にはそれほどの期待感がなかったのですが、意外な驚きに満たされて見学を終えました。会場入り口の写真は、いつでも撮影可能となっています。他の展示品の写真を、今日のブロガー展示会参加に限り、主催者の許可を得て撮影させていただきました。なお、この特別展は12月8日まで開催しています。

sawarabiblog at 20:15│Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

コメントする

名前
URL
 
  絵文字