2005年10月

2005年10月07日

ナビゲーターさんたち

27f74eab.jpg久々の更新なので長文です。この写真は航海後、パラオで催された歓迎会のためにみな正装し、ちょっとだけ航海をした際のもの。一週間の過酷な航海を終えて上陸し、さんざん酒を飲み、がっぽり眠った翌日なので、みな大変元気、かつご機嫌です。写真のお二人は、我がシミオンホクレア号のキャプテンでありチーフナビゲーターでもあるセサリオ(左)と、ナビゲーターのチーフ(右)です。セサリオは、以前紹介したマウ・ピアイルクというおじいさんの息子の一人。たくさん兄弟がいて、皆がナビゲーションを学んだようですが、彼は一番経験も豊富で、ナビゲーター的には他の兄弟よりもポジションが微妙に高いようでした。おっさんに見えますが、まだ30代。私よりも若いのでショックでした。彼は2年前から家族とともにヤップに移り住みましたが、それまではサタワル島。サタワルのナビゲーターは伝統的に海に関する入れ墨を入れる習慣があるようですが、セサリオは「わざわざ体を痛めつける事に意味はない」とおっしゃいました。そういう意味で彼は現代っ子なのかも。でも、到着した翌朝、航海の神様に対して行う「アタリの儀式」などはしっかり勤めておられました。彼の印象は時を追うごとに変わりました。最初にあったときは本当に無愛想で、「なんで俺がこんな日本人女を連れてかなきゃ行けねえんだよ」と顔にかいてあったほど。でも出航二日目ぐらいにはその文字は消え、大変快い対応をしてくれました。漂流中には、ひまだからでしょうが、人の足の裏をくすぐってうひゃうひゃ笑うなど、案外おちゃめな方だったりもします。で、上陸してからはやや天然気味。白人に囲まれる会議ではひとり退屈な授業中の中学生のようでもあり。とにかく率直で素直。飾り気のないナビゲーターさんです。
 一方チーフはサタワル島在住。本当はレオさんというのですが、最近酋長になられたそうでチーフと呼ばれていました。彼は、アニメのキャラに出てくるなにかのおじいさんみたいな、でかいだみ声が特徴。航海中、夕方から深夜にかけてのナビゲーション担当はチーフだったので、私はいつもチーフのエセアグス! というダミ声を子守唄にして眠っていました。ちなみにエセアグス! とはサタワル語で、右へ! とうい意味だそうです。この人は、ご陽気で活気があって性格もアニメに出てきそうな愉快なおじさんです。少しだけ日本の童謡や軍歌をご存知のようで、カヌーでふたりで合唱しました。このおふたりは、クルーの中でも私が最もお気に入りの面々であります。




sazayo at 00:19|PermalinkComments(5)TrackBack(1)clip!カヌー