2007年06月20日

シンポジウムで話す予定だった事2 サタワル島の地図と食料事情

9ab4ef36.jpgこれは、サタワル島の地図です。彼の地でカヌーは、島の食料事情と密接に関わっているため、まずはそこから説明致しましょう。
●概要:サタワル島は周囲約6キロ。人が住んでいるのは地図左側、家のマークがある海岸線のみです。人口は約600人。
●タロイモ畑:島の中央部には湿地帯が広がり、そこはタロイモ畑となっています。タロイモは、島で唯一、年間通して採れる穀物で、最も重要な主食です。(ただ、近年の海面上昇により、湿地に海水が混ざり始めており、芋が腐る事も増えているそうです)
 このタロイモ畑では、イモのほかにさとうきびや空心菜(カンクン)という緑の葉野菜もとれます。
●森:タロイモ畑の外側、ビーチまで広がっているのは森です。ここにはヤシの木、パンの木など多くの植物が茂っています。パンの木になる緑色のでかい実、パンの実は、芋に似ているため第2の主食です。ただこれは季節があるので、通年採れる訳ではありません。この森では多くの薬草やフルーツ、また季節にはヤシガニやオカガニなども採れます。
●村:村ではヤシの木の他、人々が必要な植物を植えています。マウピアイルクさんの家の周りには、レモン、パパイヤ、アーティスという果物などがあります。島の大事な嗜好品、ビンロウジュやたばこを栽培している人もおられます。また村では、豚やニワトリなども少し飼われていますが、これは売り買いもされる大事な財産なので、めったに食べる事はありません。
●ラグーン:地図の外側の波線は、サンゴが水面迄隆起しているリーフです。その内側はラグーンと呼ばれる天然のプールなのですが、サタワルのラグーンは狭い上に水深も60センチほどと浅く、ろくな魚は捕れません。ここでは主に、タコや貝がとられています。
 島で採れる食料は以上です。
●サタワルで航海術が盛んな理由
 島の食生活は、主食とおかずに分かれています。
主食はタロイモ、パンの実、輸入米、日本のインスタントラーメンなどがあります。
おかずは、ラグーンでとれる小魚たちではまかなえないので、コンビーフ、スパム、イワシのオイル漬けなどの缶詰類が多用されています。しかし、一番のごちそうは、マグロやカツオなど外洋で捕れる大型回遊魚と、昔からこのあたりで食べられて来た唯一の肉、ウミガメです。
 その回遊魚とウミガメを捕るために、カヌーと航海術があるといっても過言ではありませぬ。
 この一帯の離島はみな食料事情が豊とは言えませんが、それでもサタワルに比べれば他の島々は遥かに広大なラグーンに囲まれており、十分な魚がラクにとれます。ラグーンに恵まれなかったサタワルは、他島より外洋に出て大きな魚や亀を捕る必要があった。そのため他島よりも航海が盛んなのだといわれています。

つづく。



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