2007年05月08日

天童市の再生を考察する1

 今回は少し趣向を変えて、「天童市の将棋駒産地としての再生」を考えてみたいと思います。

 「天童市」

 将棋界では言わずと知れた「駒」の大産地です。

 人間将棋でも全国的に有名ですね。

 そんな「将棋の町」ですが、数字を拾ってみますと、実態はかなり深刻です。

(数字データ)

1、全国の将棋駒生産で「95%」のシェア

2、生産量

 ・1965年 700万組
 ・1999年 100万組
 ・2004年  50万組

 *40年間で14分の一に減少。

3、生産額

 ・1980年 約4億7千万円
 ・1999年 約2億3千万円
 ・2004年 約1億8千万円

 *25年間で62%減少。

4、県将棋駒協同組合員

 ・1954年 120人
 ・2006年  32人

 *50年間で約4分の一まで減少。

5、山形県将棋駒協同組合会員(平成18年9月30日現在)内訳

 ・製造販売元 11人(社)
 ・木地師    1人
 ・書き師    5人
 ・彫り師   13人
 ・盛上げ師   2人   合計32人

<参照>
asahi.com山形
山形県将棋駒協同組合

 95%のシェアというのは、国内では「無敵」ということです。

 にもかかわらず、「生産量」「生産額」はともに大激減の一途というのは大変皮肉なものです。


 高シェアにも関らず生産量・生産額が急激に落ち込む。

 このことは「既存のビジネスモデルは時代に完全に合わなくなった。」ということを意味します。

 これをいかに変えていくか?

 「変える」ことは相当な困難を伴いますが、もはや「待ったなし」の状況でしょう。

 職人の高齢化も進んでいるようですし、現状のままだと、あと10年もすれば「産業の自然消滅」も十分考えられます。

 では、どう変えていくか?

 これについて次回以降考えていきたいと思います。

 お楽しみに。


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Posted by sbc2005com at 08:47Comments(7)

2007年04月28日

メセナとロジック

 本日は、メセナとロジックというテーマでお話します。

 「メセナ」とは、企業が社会貢献事業の一環として、文化・芸術活動を支援することを言います。

 バブル好景気時代には、超高価格で絵画などを落札し、それを美術館に寄贈するなど、派手な文化・芸術活動支援が行われました。

 が、それもバブル崩壊と共に規模が一気に縮小し、現在は比較的地味な支援活動が行われています。

 さて、

 「バブル時代のメセナと今のメセナの違いは何か?」

 ですが、1つは、

 「これは文化・芸術だから。の一言だけでは支援してくれなくなった。」

 というものがあります。

 「文化・芸術だから支援する」のではなく、

 もう一歩踏み込んで、

 「その文化・芸術を支援することが、自社にとってどんな”意義”を持つのか?」

 を企業は考えるようになってきています。

 この2つの間には決定的な違いがあります。

 前者は、「(支援を)お願いします。」だけで良いのに対して、

 後者は、「支援することで得られるメリット、つまり相手方にとっての意義」を提示しなければなりません。

 「相手にきちんとメリットを提案しなければならない。」

 この点においては、メセナとして支援してもらうことも、営利性の強いスポンサーとして支援してもらうことも違いはありません。

 たとえ「メセナ」であっても、相手が納得する「ロジック」が必要になってきている。

 このことを見落としてしまうと、「経営者が個人的に将棋界を応援している会社は支援してくれるが、そうでない会社には相手にもされない。」という事態も起こりえるでしょう。

 どんな形で支援を受けるにしても、やはり「やるべきことは同じ」だと思います。

 
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Posted by sbc2005com at 12:04Comments(7)

2007年04月25日

心を1つに

 今回、新団体に移籍する女流棋士の人数は、最終的に17人と決まりました。

 この17人に私が望むのは「心を1つにすること」です。

 今回の独立問題の発端には、「”自分達”のことは”自分達”で決めたい。」という想いがあったはずです。

 しかし、このことと「”自分”のことは”自分”で決めたい。」は全く別物です。

 前者は「組織として行動する」ことが前提となっていますが、後者は「組織には縛られたくない。指図は受けたくない。」が前提となっています。

 言うまでもなく、今回の場合は「組織として行動する。」ことが優先されます。

 とするならば、「”自分がやりたいこと”は一体何か?」という発想ではなく、「自分の強みを活かして、”組織に貢献できること”は一体何か?」という発想が必要になってきます。

 これを勘違いして、各自がバラバラに好き放題やった場合、「組織としての体」を維持することすらできないでしょう。

 「強力なリーダーシップ」と「緊密なコミュニケーション」。

 心を1つにしていくにはこの2つの要素は絶対に欠かせないと思います。


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Posted by sbc2005com at 13:57Comments(0)

2007年04月11日

コンセプト

 さて、本日は「コンセプト」のお話です。

 コンセプトのキーは「一貫性」。

 一旦コンセプトを決めたら、その後の「自分達の全ての行動」はこのコンセプトの制約を受けます。
 

 さて、そのコンセプトを考える上でのポイントは「本質を考え抜く。」という点でしょうか。

 表面ではなく、ギリギリと「本質」を追求していく。

 その場合、次のような質問を全員で考えるのも有効です。

 ・自分達が誇れるものは何か?

 ・自分達の将棋の本質は何か?

 ・連盟と比較して、自分達の存在意義は一体何か?

 ・ファンに伝えたいことは何か?

 ・一体どんなイメージで自分達はファンに覚えられたいか?

 コンセプト作りですが、この際、「十数人のメンバー全員参加」で良いのではないでしょうか。

 全員が一同に集まって、自由な発想で発言していく。

 この場合のポイントは、「声の小さい人」の意見をどんどん吸い上げる工夫をすることです。

 「運命共同体」

 これは否定できない事実です。

 だからこそ、コンセプト作りを通して、全員に共通の価値観を持たせなければなりません。

 「混沌・混濁とした将棋界」

 だからこそ、胸がすーっとすくような、そんな清涼感のあるコンセプトが求められているような気もします。


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Posted by sbc2005com at 14:10Comments(2)

2007年04月06日

志を立てる

 本日は、私が尊敬する松下幸之助の言葉を紹介します。

道をひらく


【以下、『道をひらく』より引用】

 「志を立てよう」

 志を立てよう。本気になって、真剣に志を立てよう。生命をかけるほどの思いで志を立てよう。志を立てれば、事はもはや半ば達せられたといってよい。

 志を立てるのに、老いも若きもない。そして、志あるところ、老いも若きも道は必ずひらけるのである。

 今までのさまざまの道程において、いくたびか志を立て、いくたびか道を見失い、また挫折したこともあったであろう。しかし、道がない、道がひらけぬというのは、その志になお弱きものがあったからではなかろうか。つまり、何かをなしたいというその思いに、いま1つ欠けるところがあったからではなかろうか。

 過ぎ去ったことは、もはや言うまい。かえらぬ月日にグチはもらすまい。そして、今まで他に頼り、他をアテにする心があったとしたならば、いさぎよくこれを払拭しよう。大事なことは、みずからの志である。みずからの態度である。千万人といえども我ゆかんの烈々たる勇気である。実行力である。

 志を立てよう。自分のためにも、他人のためにも、そしてお互いの国、日本のためにも。

【以上、引用終わり】


 出た者、残った者、どちらにも「志」を立てて欲しいと思います。

 将棋界活性化のための「志」を立てて欲しいと思います。

 この正念場に力を発揮できるのは、やはり「志」ある者だけでしょう。


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Posted by sbc2005com at 02:19Comments(1)

2007年04月03日

選択と集中

 「女流独立問題」ですが、独立派のメンバーで新法人設立との発表がありました。

 これで事実上、分裂が決定したことになります。

 ・女流棋士新法人設立準備委員会の発表
 
 ・女流棋士会が分裂…独立派が新法人設立表明(スポーツ報知)

 分裂の賛否の判断云々もありますが、事実上、「新たに動き出す」ことはもう間違いないようです。

 ならば、それを前提に「今、何をすべきか?」ですが、

 まずは、「現状の経営資源をきちんと整理・分析すること」でしょう。

 人・物・金・情報等の「経営資源」について

 ・「一体何が使えるのか?」

 ・「どこまで使えるのか?」
 
 をきちんと精査し、「見極めること」が重要です。

 この場合のポイントは「厳格に精査、見極める」ことです。
 
 甘い見通しでは、その後の計画をすぐに修正せざる得なくなるでしょう。

 その上で、

 ・「どういった組織を作るのか?」

 ・「どういった活動を行うのか?」

 を詰めていく必要があるでしょう。

 いわゆる「ビジョン策定」もしくは、「コンセプト作り」です。

 この場合の重要なポイントは「選択と集中」です。

 コンセプト作りでは、いきおい「あれもこれも」と範囲を拡大しがちになります。

 しかし、財政基盤がない状況で手を広げすぎることは、組織破綻の危険性大です。

 だからこそ、「自分達が最もその持てる力を発揮できる分野を見つけ出し、そこに経営資源を集中して突破をはかる必要があります。」

 いずれにしても、今回の場合は、「組織が生き残る戦略」を立てるべきだと思います。

 組織が存在しなくなったら、新たなメンバーを迎え入れることすらできません。

 「生き残るための選択と集中」

 これが重要なキーワードだと思います。


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Posted by sbc2005com at 15:00Comments(7)

2007年03月31日

区切りと新たな始まり

 昨日は連盟より女流棋士独立問題に関して重要な発表がありました。

 詳細は、将棋トピックスさんにまとまっていますのでそちらをご確認下さい。

 独立希望 17
 残留希望 36
 不明   2  合計 55

 以前行われた「慎重派の記者会見」では独立慎重派は13人でした。

 ですから、今回の意思表明は「中間派」が多数残留サイドに流れた格好となっています。

 確かに、この結果の背後には、連盟サイドの切り崩しもあったでしょう。

 しかし、今回私が何より残念に思うのは、結局ここまで一度も、独立準備委員会より「独立後の展望が公式に発表されなかった」ことです。

 もちろん、ここでいう「独立後の展望」は「確固たる数字の裏づけのついたもの」です。

 この発表がなかっただけに、結局「感情論」の闘いになってしまった感があります。

 つまり、連盟サイドと委員会サイドのどちらの「戦略プラン」の方が優れているかという「戦略プラン上の優劣を争う闘い」に全くなりませんでした。

 この結果、皮肉なことに大きな課題を残すことになったと思います。

 それは言うまでもなく、「今後のプランは一体どうなの?」です。

 確かに今回は残留派が多数を占めました。

 しかし、仮に残留したとしても、今後のプランは現状「???」なわけです。

 今後の待遇が「上がるのか」「現状維持なのか」それとも「下がるのか」すら未知です。

 結局、今回の争いは、「どちらの方がより魅力的か」という前向きな選択ではなく、「どちらの方がより信用できないか」という極めて後ろ向きな選択になってしまったように思います。


 さて、17人の独立希望者が今後どうするのかは現時点では不明です。

 今後も引き続き独立の準備を進める可能性も残っています。

 その場合どうすべきか、ですが、やはり戦略プランを詰めるべきでしょう。

 結局、「なぜ女流独立か?」

 といえば、「それが将棋界活性化に繋がるから。」でしょう。

 ならば、「将棋界活性化に繋がる独立プラン」を発表して、今度こそプランの中身で勝負してもらいたいと思います。


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2007年03月26日

ビジョンメイキング

 皆さん、こんにちは。

 今日は本当に暖かいですね。

 「春だな。」という感じがします。

 春は、色々な意味で「始まりの季節」でもあります。

 私もMBAを卒業したので、本業のコンサル業に専念する春でもあります。

 さて、タイトルの「ビジョンメイキング」ですが、これは私の今後の事業で重要な「キーワード」になります。

 MBAではそれこそ数多くの企業を研究しました。

 その中で、「エクセレントカンパニー」と呼ばれる企業にはある共通点がありました。

 それは、「ビジョンが明確で、かつ、それが徹底されていること」です。

 「ビジョン」は、組織の「方向性」を決めるものです。

 また、「ビジョン」は、途に迷った際の「羅針盤」になるものです。

 自分達の組織は一体何のために存在し、どんな点で社会貢献できるのか?

 この組織で自分達は一体何を成し遂げたいのか?

 この組織の根本部分を固めていく作業が「ビジョンメイキング」です。

 一見、当たり前のような作業ですが、実は「詰め切れていない組織」がたくさん存在します。

 とりあえず「書き出してみただけ」という組織もたくさん存在します。

 これでは、そのビジョンはいつまで経っても達成できないでしょう。

 女流独立問題は混沌としてきました。

 現時点ではどんな決着を迎えるのかは私も全くわかりません。

 しかし、独立するにしろ、残るにしろ、自分達の今後の「ビジョン」は明確にすべきでしょう。

 でないと、だんだん影が薄くなって、やがて本当に「飾りだけの存在」になる。

 そんな危惧感があります。


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2007年03月20日

将棋界の今昔

 さて、今回は久しぶりに、将棋の本の紹介です。

勝負


 升田幸三先生の著書です。
 
 この本は、どうでしょう。

 少なくとも、通しで5回以上は読んでいるでしょうか。

 構成は短編コラム集ですので、コラムによっては20回以上読んでいるものもあるはずです。

 将棋の本というよりも、「ビジネスに通じる哲学書」「人生哲学書」として私は読んでいます。

 さて、それだけ読んでいるのに、「これは?」という箇所が見つかりました。

 以下の内容です。

 【内容抜粋 P166〜167】

 私は弟子には放任主義です。あまりガチャガチャ言いません。

 ただ、われわれの将棋連盟というところの方針、これはよく教えとく。

 妙な動きをしたきゃしてもいいが、即刻、退会するか、筆誅をうけるか、とにかくそういう特別な団体なんですから、そういうあらましのことは教えときます。

 【以上、抜粋終わり】

 この箇所も過去何度も読んでいるはずですが、印象はほとんど残っていませんでした。

 が、将棋界が今のような状況の時に読み返してみると、俄然目を引くものがあります。

 「即刻、退会」「筆誅」

 非常に過激な言葉が並んでいます。

 この文章は今から40年近く前に書かれたものです。

 しかし、まるで「今」を写し取って書かれたような感覚にもとらわれます。

 ふと、「升田先生が今も生きておられたら何と書くだろう。」

 と考えました。
 
 「何も変わっていないよ。将棋界は。」

 でしょうか。


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2007年03月18日

郵政公社を狙え!

 さて、今回は読者の方より頂いたアイデアを自由な発想で膨らませてみたいと思います。

 【アイデア】
 ・新スポンサーとして「金融機関」はどうか?

 私は、これは結構おもしろいんじゃないか。

 と考えました。

 簡単なロジックは以下の通りです。

 今年2007年より、団塊世代が順次退職していきます。

 その退職金の総額は「85兆円」とも言われています。

 この巨額の退職金をめぐって、各企業が壮絶なしのぎを削っています。

 もちろん、金融機関もしかり。

 投資信託等の金融商品の売り込みにあの手この手の大合唱です。

 「ここに将棋界が一枚かめないか?」

 に着目します。

 つまり、将棋界のスポンサーになることにより、シニア将棋ファンの金融資産にリーチ(接触)することができる点をアピールするわけです。

 ちなみに、「大和証券」がネット棋戦のスポンサーになってくれた背景には、同様の計算があると思います。

 では、具体的に「どの金融機関にアプローチをかけるか?」

 ですが、

 私が考える一押しは

 「郵政公社」

 です。

 小泉改革の決定を受けて、郵政公社は今年の秋には「民営化」となります。

 現在でも投資信託等の金融商品は販売していますが、民営化後の「販促キャンペーン」に将棋を一枚かませるのはどうだろう。と考えます。

 郵政公社にスポンサーになってもらうメリットには、「郵便局」が使えるというものもあります。

 郵便局の窓口で将棋の普及をしてもらえれば、ある意味「最強」かもしれません。


 今回は、自由にアイデアを膨らませてみました。

 閉塞感が漂う時こそ柔軟な発想は重要です。

 今後も、皆さんのアイデアをお待ち致しております。


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Posted by sbc2005com at 00:23Comments(4)

2007年03月15日

これからの将棋界に必要なもの

 大学院は残すところ卒業式のみとなりました。

 思えば、今から2年前、「ビジネスの力で将棋界を活性化させたい!」を胸に、その「力」を身につけるために大学院に入学しました。

 あれから2年経って、卒業間近の「今」考えてみても、この気持ちは全然変わっていません。


 「これからの将棋界に必要なもの」

 それは、

 ・将棋界にいる人間のマネジメント能力の向上

 ・将棋界にマネジメント能力を持った人間を増やすこと

 私はこれに尽きると考えています。

 将棋は世界に誇れる素晴らしい文化です。

 しかし、その素晴らしい文化を「広める」のも「人」

 他方、その素晴らしい文化を「壊す」のも、また「人」でしかありません。

 つまり、結局は将棋にかかわる「人」の「力量」が、将棋文化の繁栄or衰退の鍵を握っているのです。

 この力量が「マネジメント能力」です。

 この2年間、将棋界には大小様々な事件が起きました。

 これらの事件の根幹には、当事者のマネジメント能力の欠如がある。

 私はそう考えています。


 「将棋界を活性化する方法」

 これは実際には様々なものがあるでしょう。

 その中で私は一体何ができるのか?

 これを考えた時、

 「将棋界にマネジメント能力を持った人材がたくさん現れる手伝いをする。」

 これが、私が将棋界に貢献できる方法だと考えました。

 
 さあ、春です。

 将棋界活性化のために私も行動を開始しようと思います。

 これからも応援宜しくお願い致します。

 
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Posted by sbc2005com at 12:42Comments(10)

2007年03月10日

女流棋士新法人の制度設計を考察する

 本日は、第三回です。

 このテーマは一応今回が最終回の予定です。

 前回は、連盟の「支出構造」までお話しました。

 最終回の今回は、「対局料と女流棋士基準」のお話です。

「資料7」
契約金収入と会員数







 この表は、連盟の正会員数と契約金収入の推移をグラフ化したものです。

 このグラフを見て頂ければわかりますように、正会員数は着実に増加しています。

 その一方、契約金収入は平成13年度を頂点にして減少傾向となっています。

 もちろん、「正会員数」と「現役棋士数」はイコールではありませんので、この表から直ちに現役棋士の平均収入も減少傾向にあるとは言い切れません。

 しかし、現状、現役棋士は毎年コンスタントに最低4名は誕生します。

 よって、引退棋士がその数を上回らない限り、パイを奪い合う人間が単純に増加するわけですから、平均収入も減ると推測できます。


 さて、ここには、女流新法人の制度設計で考えるべき点が幾つかあります。

 1つ目は、「棋戦参加者には全員対局料が支払われる制度にするのか?」

 です。

 現状、将棋界はこの制度になっています。

 当然、額の多寡はありますが、対局をすればその対価が支払われています。

 これと逆の制度はプロゴルフの「エントリー制」。

 自らエントリー料金を支払ってトーナメントに参加します。

 しかも、予選ラウンド(更にその前の予備予選ラウンド)には賞金(対価)も発生しません。

 決勝ラウンドに進み、かつ、上位に食い込んだ者だけが厚く報われる制度です。


 2つ目は、「女流棋士になれる基準をどうするか?」

 です。

 この問題は、1つ目の問題と密接に関連します。

 現状は育成会を突破した者が女流棋士になり、毎年1〜2名ずつ増えている状況です。

 仮に「この現行制度をそのまま維持し」、かつ「棋戦に参加した全員に対局料を支払うとした場合」には、平均収入は年々減少していきます。

 これを回避する方法は、

  ▲僖ぁ福畄戚鷆蘯入)を毎年大きくしていくか、

 ◆▲僖い鮹イす腓人間を退場させる(=引退基準を厳しくする)か、

 それとも、

 、パイを奪い合う人間を作らない(=女流棋士が数年に一度しか誕生しないような制度にする)か、

 になってきます。

 もちろん理想は,任垢、現状の将棋界で毎年契約金収入を伸ばしていくのは至難の業です。

 一方、△賄然考えておくべきことですが、抵抗が大きいのも間違いないでしょう。

 とするととなりますが、これはある意味かなり危険な方法です。

 もちろん、棋力がプロレベルに達していないというなら当然です。

 しかし、「プロレベルに十分達しているのに作為的にプロにさせない。」では全く夢のない世界になってしまいます。


 以上のように、「対局料の支払」と「女流棋士基準」は密接に関連します。

 実際にこれをどう制度設計していくべきか?

 一案としては、

 ・「トーナメントプロとティーチングプロの2つを制度化する。」
 ・「トーナメントは自由参加のエントリー制にする。」
 ・「ティーチングプロとしての業務研究、研修等を女流新法人が組織をあげて行い、トーナメントに参加しなくても食べていける世界を創る。」

 というのも考えられます。

 ただ実際の制度設計では各人の利害が複雑に絡むので、そう簡単に結論は出ないでしょう。

 このように大変難しい問題ですが、新法人設立には絶対に避けては通れない問題だと思います。

 新法人設立準備委員会が、これをどうするのかにも今後着目していきたいと思います。
 


【お願い】

 文中に出てくる数値資料は、「連盟の事業報告書(平成11〜17年度)」を元に作成しています。

 この連盟の事業報告書は監督官庁に対する「情報公開請求」によって取得したものです。 

 毎度のお願いで恐縮ですが、数値資料の転載は絶対にしないで下さい。

 なお、当ブログへのリンクは大歓迎です。


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2007年03月08日

勝手に(祝)卒業!

 私事ですが、大学院(MBA)の卒業が決まりました。

 いやあ、本当にきつかったです。

 でも振り返ってみると、あっという間の2年間でした。

 同期生のほとんどは大企業から派遣されてきた課長・室長クラスですが、彼ら相手に機会あるごとに「将棋界」を熱く語っていました。

 彼らが見事社長の座に登りつめた暁には、きっと将棋界を応援してくれることでしょう(笑)。



 さて、この2年間は将棋界も激動の期間でした。

 瀬川さんに始まって、名人戦ときて、女流独立と・・・・。

 これらを見ても、「将棋界は変革の時期に来ている。」のは間違いないでしょう。

 この変革の時期に自分は将棋界にどう「貢献」できるのか?

 自分が蓄えてきたものを将棋界の活性化にどう活かせるのか?

 今後、この部分を真剣に考えていきたいと思います。

 また、これを考える上でも、将棋界の様々な分野で活躍されている方に是非お会いしたいと考えています。

 これからも皆様、どうぞ宜しくお願い致します。


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Posted by sbc2005com at 16:17Comments(5)

2007年03月06日

女流棋士新法人の制度設計を考察する

 本日は、第二回です。

 前回は、連盟の「収入構造」までお話しました。

 今回は、連盟の「支出構造」のお話です。

「資料4」
支出構造








 連盟の非営利事業部門の支出は「事業費」と「管理費」の2つから構成されています。

 後述しますが、大雑把に言って、事業費には「棋士、対局、普及」に関する経費が、管理費には「職員、場所、連盟運営」に関する経費が計上されています。

 この資料4を見ますと、平成17年度の事業費と管理費の割合が、「82%対18%」となっています。

 他の年度もほぼ同様で、事業費と管理費は「8対2」の関係にあります。

 ここでのポイントは、当然のことながら「支出の全額を棋士の取分にすることはできない。」という点です。

 今回の独立の発端は「女流棋士の待遇改善」にあり、ややもすると、女流棋士の取分が多くなるような制度設計にしてしまいがちです。

 が、実際のところは自分達の取分「以外」に回すべき所がたくさんあります。

 収支計画の作成では、この点を見落としてはならないでしょう。

 では、次に、「事業費」の中身を詳しく分解してみます。

「資料5」
事業費構造









 今回、事業費に関しては大きく下記4つに分類してみました。

 ・棋士にかかる経費
 ・対局実施にかかる経費
 ・普及活動にかかる経費
 ・その他の経費

 この中で最も割合の大きなものは、やはり「棋士にかかる経費」でこれが全体の約8割を占めます。

 但し、ここでも重要なのは残りの2割の部分です。

 特に「対局実施にかかる経費」。

 当初、連盟が女流に独立を促した一因として、「この対局実施の経費負担が重くなってきたこと。」があると言われています。

 確かに、地方在住の女流棋士が多いならば、交通費負担もばかにならないでしょう。

 しかし、地方在住者が多いことには「メリット」もあります。

 例えば今後、「地域密着型の普及活動」を展開するとした場合には、各地域に女流棋士が点在していることが俄然威力を発揮してきます。

 とすると、この交通費は安易に削減すべきではないということになります。

 が、そうすると、当然本来の「対局料」にまわせるお金は少なくなってしまう。

 このあたりのジレンマをどう解消するか?

 ここは女流棋士新法人の「普及活動のあり方」にもかかわる重要部分だと思います。



 次に、「管理費」の中身を見てみます。


「資料6」
管理費構造









 管理費には、大きく「役員報酬」「スタッフ人件費」「場所代」「その他」に区分されます。

 この中で、今回は「スタッフ人件費」と「場所代」に焦点を当ててみました。

 まずは、スタッフ人件費。

 これは結構大きな割合を占めます。

 管理費の内では約6割、全支出の内でも約1割は「スタッフ人件費」が占めています。

 資料を見て頂ければわかりますが、「法定福利費」もきちんと計上されています。

 このスタッフの人件費をどうするか?

 これも新法人の制度設計では重要な点だと思います。

 この点、「スタッフはボランティアで・・・」

 かもしれません。

 確かに、スタートアップ時にはそれもやむをえないでしょう。

 しかし、あくまでスタートアップ時の例外であって、それを恒常的なものとして考えることは非常に危険だと思います。

 最後は、「場所代」。

 日本棋院の場所を幾らで借りられるのかはわかりませんが、いずれにしても「賃料」は発生するでしょう。

 その負担をどれだけ抑えられるか?

 もう1つは、いつまで借りられるのか?

 この点も、新法人の制度設計に大きくかかわってくる点だと思います。

 

 今回は、連盟の支出構造を元に、女流新法人で考えるべき点を考察してみました。

 私の感想を1つ述べるならば、「実に様々な所に経費がかかる。」

 です。

 だからこそ、原資となる収入(パイ)をいかに大きくしていくかが至上命題となってくると思います。



【お願い】

 文中に出てくる数値資料は、「連盟の事業報告書(平成11〜17年度)」を元に作成しています。

 この連盟の事業報告書は監督官庁に対する「情報公開請求」によって取得したものです。 

 毎度のお願いで恐縮ですが、数値資料の転載は絶対にしないで下さい。

 なお、当ブログへのリンクは大歓迎です。


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Posted by sbc2005com at 00:10Comments(1)

2007年03月01日

女流棋士新法人の制度設計を考察する

 今回より、何回になるかはわかりませんが、女流棋士新法人の「制度設計」について考察してみようと思います。


 
 現状、設立準備委員会より「基本理念」は発表されています。

 しかし、具体的にどんな組織になるのかは全然わかりません。

 ただ、類似性からいって、連盟を参考にしているのは間違いないと思います。

 というわけで、現行の連盟がどんな組織なのかを把握し、そこから女流新法人が何を考えるべきかを考察していこうと思います。

 次の「資料1」は、連盟の収支計算書の決算額を元に作成したものです。

 連盟は、「非営利事業」に関してはこの収支計算書を、将棋世界発行などの「収益事業」に関しては、別途損益計算書を作成しています。


「資料1」
収支計算書(決算額)



















 連盟の収支計算書は、「擬入の部」「胸拿个良堯廚嚢柔されており、更に「兇了拿个良堯廚蓮峪業費」と「管理費」で構成されています。

 以下、この「資料1」を元データとして考察します。


「資料2」
当期収入合計推移





 この資料は連盟の当期収入合計の推移を示したものです。

 当期収入の合計は、「22億円前後」で推移しています。

 連盟の規模の目安として、22億円という数字はまず押えておいて下さい。

「資料3」
収入構造







 この資料は、収入の内訳を整理したものです。

 これを見て頂ければ一目瞭然ですが、全収入の内の80%を「契約金収入」が占める結果となっています。

 ただ、この収入の内訳では、他にもポイントがあります。

 その1つは「免状収入」の存在。

 全体に占める割合は9%ですが、金額ベースでは「約1億7000万円」とばかにならない数字になっています。

 しかも、この免状収入は「非営利事業」として計上されています。

 つまり、「非課税収入」なわけです。

 これは非常にウマミの大きな収入です。

 このようなウマミの大きい「免状発行」を女流棋士はどう制度化していくのか?

 ここは1つ大きなポイントです。



 次に、もう1つのポイントは、「支部会員会費収入」と「棋道奨励収入」の存在。

 この2つは、いわば下部の「普及組織」からの上納金です。

 ここで着目すべきは「上納金」の存在ではなく、「普及組織」の存在そのものです。

 言うまでもなく、女流棋士新法人の設立趣旨は「将棋の普及・活性化」です。

 そして、普及・活性化には、普及組織の創設及び整備が絶対不可欠です。

 この点、現状では、類似の制度として「ファンクラブ」があります。

 しかし、これはあくまで「ファンサービス」の一環であって、普及組織とはイコールにはならないと考えます。

 「普及組織の制度設計」。

 そして、そのための「資金的手当て」。

 これも大きなポイントだと考えます。

 

 ちょっと、長くなりそうですので今回はここまでとします。

 続きは次回ですが、一言私の感想を述べますと、

 「新法人は資金的に相当大変だぞ。」

 です。

 50人の大所帯を維持するのに一番必要なものは?

 と聞かれたら、

 ずばり

 『優秀な営業部隊!』

 と答えます。

 それくらい新規スポンサー獲得の重要度は高いです。

 その理由についてはまた次回に。

 お楽しみに。 



【お願い】

 文中に出てくる数値資料は、「連盟の事業報告書(平成11〜17年度)」を元に作成しています。

 この連盟の事業報告書は監督官庁に対する「情報公開請求」によって取得したものです。 

 毎度のお願いで恐縮ですが、数値資料の転載は絶対にしないで下さい。

 なお、当ブログへのリンクは大歓迎です。


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Posted by sbc2005com at 02:56Comments(0)

2007年02月05日

「寄付を募るタイミング」

本日は、前回の補足を少々。

要点は、寄付を募る「タイミング」です。

私は、色々な意味で「寄付金集め」というのは「タイミングが重要だ」と考えています。

まず何と言っても、「寄付金」は「借入金」ではないので返済する必要がありません。

また、「出資金」でもないので、出資者の意見に拘束される必要もありません。

もちろん「道義上」は拘束されるでしょう。

しかし、例えば「株主の議決権行使」のような「法律上」の拘束はありません。

つまり、集める側にとっては「もっとも都合の良いお金」となるわけです。

だからこそ、これを「早いタイミング」でやろうとすると、「虫が良すぎる。」と反感を買いかねません。

ここでいう「タイミング」とは、その段階で「法律上」寄付を集めることが許されるか否かという意味ではありません。

その段階で寄付を募ることが、お金を出す側に「”心情的に”本当に受け入れられるのか?」という意味での「タイミング」です。

この点、「女流棋士が今まで置かれてきた境遇を良く知っている人」で、かつ「女流棋士を心から応援したいと思っている人」は、最初から心情的に受け入れてくれるでしょう。

しかし、ここに1つ大きなポイントがあります。

それは、

「自分達(女流棋士)が置かれている現在の状況、又はこれまでの境遇について正確に知っている将棋ファンは、びっくりする位少ない。」

このことを念頭において行動しなければならない。

ということです。

私もよくやってしまうのですが、

「自分が常識と考えていることは、他人にとっても常識。」

と無意識に考えがちです。

これを今回の件に当てはめるなら、

「自分達女流棋士の置かれている状況やこれまでの境遇は、将棋ファンならよく理解してくれているはずだ。」

となります。

が、実際はどうかと言えば、女流棋士の現況や過去の境遇を「知らない」将棋ファンの方が圧倒的に多いのが実情でしょう。

このことを見落としてしまうのです。

「寄付金1億円、20,000口」

この金額規模は、「女流棋士のことをよく知らないファン」を取り込まないとまず達成できない金額だと思います。

つまり、「タイミング的」には、まずは多くの将棋ファンに「自分達の現況や過去の境遇」を良く知ってもらうのが「先」ということです。

「この部分の説明を省略しても”察する”ことができる将棋ファンはごく限られている。」

この認識がないと、将棋ファンの感覚とどんどん「ズレていく」危険性があると思います。

以上、今回は「寄付を募るタイミング」を取り上げてみました。

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Posted by sbc2005com at 03:48Comments(12)

2007年02月02日

「寄付」の件の考察

 皆さん、ご無沙汰しております。

 私の方は卒業試験が残り「3本」と、以前超過密スケジュールが続いています。

 しかし、これも全て2月末でカタが尽き、来月はいよいよ大学院も卒業です。

 もうひと頑張りといったところです。


 さて、それでも本日はどうしても書いておこうと思い筆をとりました。

 題材は下記です。

 ・女流棋士新法人 女流将棋協会(仮称)設立にむけてご寄付のお願い

 詳細内容は上記リンク先に記載がありますので、そちらを読んでみて下さい。

 簡単にまとめますと、独立準備資金、及び独立後の運営資金として1億円の寄付を集めたいとのこと。

 1口5,000円で、20,000口集めることを目標にしているそうです。

 
 さて、この発表を見て私が思ったことは3つ。

 まずは1億円という金額。

 「正直大きく出たな。」と思いました。

 この金額の根拠は外からはわかりません。

 「ボトムアップ方式で必要経費分を積み上げていく。」というのが一般的ですが、今回のキリの良い数字を見る限り、「1億円は欲しい」というのが正直なところかもしれません。

 ただ、ここまでの金額を集めるからには、「使途」については監査を経た上できっちり公表する義務はあるでしょう。

 しかし何よりもまず「1億円」という金額の大きさです。

 私の仲間が某Jリーグクラブのマーケティングマネージャーとして働いているのですが、彼は「1000万集めるにも、革靴が三足駄目になる。」と言います。

 まあ三足は大げさとしても、「三足の革靴が駄目になるくらい方々に足を運ぶ努力が必要だ」というのは当たっていると思います。

 この点、口座を開設しておいて、後は「待ちの状態」ではまず集まらないでしょう。

 もちろん戦略云々もありますが、結局最後は自分達がどれだけ「靴を減らしながら方々に足を運べるか」が勝負になってくると思います。

 
 2つ目に思ったのは「法人の形態」。

 現状でも「新法人」とだけで、依然その形態はわかりません。

 公益法人系で検討しているのは間違いないでしょうが、準備しているのは「社団法人」なのか「NPO法人」なのか、はたまた、これら以外なのかに注目しています。

 今回の寄付についても、申請書類の中の「設立時資金の記載欄」に関係があるのでは。と私は考えています。

 ただ、その場合、「いつまでに集めるのか?」という期限の設定が問題となってきます。

 まさか2月中に1億円なんて無茶な「期限設定」はないでしょうが、設立申請書類の提出時期を考慮すると、悠長な期限設定もできないでしょう。


 そして、3つ目に思ったのは「独立することに決まったの?」です。

 私の記憶では、確か12月の総会において賛成多数で可決された内容は、「女流将棋協会(仮称)の法人格取得のための設立準備委員会設置」だったと思います。

 つまり、可決された内容はあくまで準備委員会の設置までで、「独立するか否かの最終決定は後日再度決議する。」

 のではなかったかな?と思っています。

 この点、「臨時決議」があったという情報は出ていませんので、「最終的な独立はまだ決まっていないのでは?」というのが私の正直なところです。

 準備委員会に委託された「準備の範囲」が一体どこまでなのかはわかりません。

 「基本理念の草案作り」、「新対局場探し」、「新法人設立に向けての役所との折衝」、「独立に向けての連盟理事会との話し合い」・・・・・・。

 このレベルなら、準備の範囲内だと思います。

 が、「寄付を集める」というのはどうでしょう?

 このレベルは、もはや「独立が決定した後」の作業のようにも思います。

 寄付まで集めておいて、「独立は総会で否決されました。」では、話になりません。

 ファンをも巻き込んでしまうわけですから。


 「もはや独立は既定路線。」

 なのでしょうが、やや強引にことが進んでいるようにも感じます。

 この辺の「違和感」が今回どうしても気にかかりました。


 

 ふー、久しぶりに一気に書きました。

 ちょいとおかしな文体になっているかもしれませんが、その辺はご勘弁を。

 今後も引き続き、この件には注目していきます。

 それでは皆様、また。


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Posted by sbc2005com at 01:28Comments(10)

2006年12月18日

棋士のセカンドキャリアサポートについて

 皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 私は、相変わらず超バタバタです。

 が、本日はどうしてもこれだけは書いておかねば。と思い書くことにしました。

 先日、私の所属する研究会で「プロスポーツ選手のセカンドキャリア」が議題になりました。

 現状における、Jリーグ及びプロ野球のセカンドキャリアのサポート実態が報告されたわけですが、Jリーグの方は結構ケアが厚くなっています。

 Jリーグキャリアサポートセンター

 これに対して、Jリーグよりもはるかに歴史のあるプロ野球の方は、まだほとんどケアがない。といった状況のようです。

 この話を聞きながら、私は、「このセカンドキャリアについてはプロ将棋界もそろそろ考えて置くべきなのでは。」と考えていました。

 特に、女流棋界。

 独立後、一体スポンサーが幾つ付き、どれ位の契約金額になるかはとてつもなく重要です。

 仮に、女流棋士50人が「年平均300万円」の収入を対局で得るためには、1億5,000万円の原資が必要となります。

 しかも今後、新人プロが誕生すれば、その都度、必要な原資額も上がります。

 もちろん、契約金を全て対局料にまわせるわけではありません。

 副収入源を持たず、仮に諸経費で年5,000万円必要となれば、原資はたちまち1億円、平均年収は200万円となります。

 ちなみに、この1億5,000万円という数字は、現行の女流棋戦の総額7,000万円の倍以上です。初年度から、現行の倍以上まで持って行けるならば相当御の字でしょう。

 逆に「いざ蓋を開けてみたら、現行金額にも全然届かなかった。」になる可能性もあります。

 そうなれば、平均年収が100万円を切るという事態になるでしょう。

 これで「夢」がある世界か?と言われればNOでしょう。

 だからこそ、女流棋界は最初から、「対局だけで食べていける人数を”コントロール”する必要がある」と思います。

 例えば、ゴルフのように予備予選エントリー制を敷いて、予備予選は自腹参加で対局料なし。対局料は本戦から支給といった制度の導入です。

 となれば当然、「対局だけで食べていけない人をどうサポートするか」も考えておく必要があります。

 私の感覚では、今回の独立という恩恵を皆で享受するには、50人という人数は残念ながら多すぎます。

 だからこそ、「最初から」「恩恵にあぶれる人のケア」も考えておく必要があると思います。

 一例としては、レッスンの斡旋やレッスン方法の研究等を「組織を挙げて行う」ことです。

 女流棋士の新組織については、今後徐々に色々なことが明らかになってくると思いますが、私としては「人数コントロールの設計」に関しても注目してみたいと思います。





 時間がなく一気に書きましたので、少し文体が変かもしれません。

 そのあたりはご了承下さい。

 それでは、また。

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Posted by sbc2005com at 20:51Comments(17)

2006年12月12日

名人戦問題;朝日・毎日の提示金額

 超バタバタしている中にこんな記事が飛び込んで来ました。

 名人戦3億7000万円、朝日・毎日が将棋連盟に回答

 読売の記事はすぐにリンクがなくなるので、以下メモ代わりに貼っておきます。

 【以下、記事抜粋】

 将棋の名人戦を来年度に始まる予選から共催することで合意した朝日新聞社と毎日新聞社が、日本将棋連盟に対し、契約金など年間総額3億7000万円を回答していたことが11日、分かった。

 関係者によると、両社の提示額は、名人戦契約金が1社1億7000万円の計3億4000万円で、ほかに将棋普及協力金を朝日が2000万円、毎日が1000万円支払うという。この契約金額は現在の毎日単独主催の3億3400万円より600万円アップするものの、読売新聞社が主催する竜王戦の契約金3億4150万円を下回る。

 一方、連盟が10月に提示した額は、2社同額で1社当たり、名人戦契約金が2億円、名人戦振興金が3000万円、将棋普及協力金が1億円の計6億6000万円。金額に開きがあり、連盟側は2社の回答に反発。交渉が続いている。

 【以上、抜粋終わり】
 
 比較対象のために、過去の記事も貼っておきます。

 (8/1)将棋連盟、名人戦の毎日単独案を否決――朝日と契約交渉へ

 【以下、記事抜粋】

 朝日は3月、連盟に名人戦の主催を申し入れ、年3億5500万円の契約金のほか現在主催する朝日オープン選手権戦(契約金は1億3480万円)に代わる臨時棋戦契約金、年4000万円と普及協力金、年1億5000万円をそれぞれ5年間支払う案を示した。

 毎日は7月10日、年3億3400万円の契約金を100万円増額して7年契約とし、さらに将棋振興金、年3000万円を7年間支払う案を提示していた。米長会長は5月9日に朝日・毎日両社に共催案を提示。毎日が単独主催を希望したことから、この日の採決になった。

 【以上、抜粋終わり】

 詳細なコメントは後日に。(すいません)

 でも一言だけ言いますと、

 「両天秤はダメよ。」ということでしょうか?

 今回の提案の方が、過去「各新聞社が単独で示した契約内容」よりも劣るのは皮肉なものです。

 連盟は、「二社共催なんだから従来の2倍は当然」と思ったのでしょうが・・・。

 共催は、新聞社サイドから見れば「(名人戦を)自社が独占できない」=「(名人戦を行う)価値は半減する」という図式ですから、ビジネス的に言えば、当然の結果とも言えるかもしれません。

 もう一言いえば、「二社合計金額3億4000万円<読売3億4150万円」の部分も、何かしら大新聞社間の連携を感じます。

 この点は、「”主導権”はスポンサーである私達(新聞社)が握っているのだよ。わかるかね。」という感じでしょうか。




 ふう、それにしても本当に色々ありますね。今年の将棋界は。

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Posted by sbc2005com at 21:35Comments(6)

2006年11月27日

女流棋士会独立

 さて、皆さん既にご存知のように、「女流棋士会」が連盟より独立して自主運営を開始するとのこと。

 関連記事は、「勝手に将棋トピックス」さんにまとまっていますのでご参考までに。

 自主運営とはまさに「マネジメント能力」が要求されるわけで、私も非常に高い関心を持っています。

 以下、私が現在どんな点に関心をもっているかをお伝えします。

1)組織形態はどうなる?

 現時点では、「来春に新組織の旗揚げ」としかわかりません。

 なぜ、この組織形態に関心を持っているかと言いますと、組織が決まらなければ、「契約主体が存在しない」からです。

 ちなみに、現在の女流棋士「会」というのは、任意団体に過ぎません。

 つまり、女流棋士会は法人格を持っていないので、女流棋士会として契約を締結することができないのです。

 これは銀行口座もしかりで、現時点では、「屋号付きの”個人名義”口座」(例;女流棋士会 会長○○)が精一杯です。

 この状態では、 団体名義でのスポンサー「契約」も新しい物件の賃貸「契約」も結べませんので、早急に「法人格を持つ組織」を設立する必要があります。

 「この目処がついているのかな?」というのが第一の関心ポイントです。

 「株式会社」にするなら時間はそれほどかかりませんが、NPO法人やまして連盟と同じ社団法人を設立するには結構な時間が必要です。

 既に「設立済み」もしくは「設立最終段階」にあるのなら良いのですが、12月1日の総会後に準備をスタートするのでは、来春の旗揚げには「???」が付きます。

 「設立自体が間に合うか?」もありますし、「その間の契約主体はどうするの?」という疑問もあります。

2)資金はどうする?

 現状、私が把握しているのは、現在連盟に支払われている「女流棋戦の全スポンサー契約料の6,000〜7,000万円」という数字です。

 連盟から円満に独立するなら、おそらく新組織の資金「金額」もこれがベースになると思われます。

 この金額に上積みがあるのか、それともこの数字にも届かないのか?

 任意団体時代のプール金(蓄え)がどれ位あるのか?

 一体どれ位の資金規模でスタートするつもりなのかに関心があります。

3)女流棋士何人でスタートするのか?

 これは上記の資金規模とも絡みます。
 
 もし仮に5000万円程度の資金規模で事業をスタートしたとします。

 女流棋士50人(今後も増加傾向)で単純に割ると、一人100万円です。

 が、これはスポンサー契約料を全て「対局料・賞金」に当てた場合の話です。

 事業を実際に行ってみるとわかるのですが、びっくりする位「経費」はかかります。

 基本的に「人が動けば全て経費が発生する。」と言っても過言ではありません。

 後述しますが、スタッフの人件費や、対局場維持費、女流棋士の移動費、育成会の運営費等を含めれば、大まか半分の2500万円程度は年間「経費」で出ていくでしょう。

 とすると、年間収入は単純計算で一人当たり50万円です。

 但し、プロは実力主義の世界ですから「トップは厚く、下位は薄く」が鉄則です。

 仮に上位5人の平均収入を一人400万円と設定すると、これで2000万円。

 残りの500万円のパイを45人で分ける計算となります。(この45人も並列にはなりませんが。)

 この状況を回避するには、大きく2つの選択肢しかありません。

  ▲僖い鯊腓くするか?

 ◆▲僖い鮹イす腓人間を少なくするか?

 パイを大きくするというのは、他でもなく、スポンサー契約料の大幅アップです。

 それが出来ないならば、女流棋士を削減するしかありません。

 が、ここが難しい所で、「削減案」なんかを12月1日の総会で提出したら、それこそ、独立案自体を潰されるでしょう。

 ですから、事実上、「全員の待遇を保障する。」ということを約束して、総会突破を図るとは思います。

 この難しい舵取りをどう切り抜けるか。ここにも関心を持ってます。

4)スタッフをどうする?

 この場合のスタッフとは、「事務局スタッフ」のことです。

 連盟にも、将棋世界の編集や、物品の販売、対局管理等、様々なスタッフが勤務しています。

 このスタッフは一体どうするの?に関心があります。

 将棋ファンに善意のボランティアでスタッフになってもらうのか?

 現、またOB連盟職員をスカウトするのか?

 それとも、連盟に委託料を支払って、スタッフ業務の大半を外注(アウトソース)するのか?

 スタッフの人件費は、最大の経費になり得ますので、これをどうクリアーするのか拝見したいと思います。


5)そもそも経営はどうする?

 端的に言って、「自分達で経営するの?」という意味です。

 逆に言えば、「プロの経営者を連れてくるの?」という意味です。

 理想を言えば、「もちろんプロに。」となるでしょうが、そうすると、当然「一体幾らで?」となるでしょう。

 スタート時の経営陣がどうなるのか?は組織形態とも絡めて私の関心事項です。


 とまあ、つらつらと書いてきましたが、本日時点での最大の関心事項は、「上記のような財務シュミレーションやマネジメント計画を練った上で、マスコミにリークしたのか?」ということです。

 今回のリークの意図が、「もはや後に引けない状況を作り出すこと。」にあったとしたら相当危険です。

 「世間に発表したのだからもはや後には引けない。」
  ↓
 「私達には前進しかないのだ。」
  ↓
 「しかし、中身はこれから決めます。」

 実態がこうでないことを祈ります。

 私があれこれ指摘した点についても、「既に考慮済みの、解決済み」で、杞憂に過ぎないならそれが一番です。

 さあ、どうでしょうか?


(追伸;お知らせ!) 
私事で恐縮ですが、ここに来て、とんでもなく忙しくなってきました(仕事・大学院・卒論のトリプル)。そのため、ブログの更新もかなりキツイ状況です。

 しばらくの間は、私の最大の関心事項である「女流棋士会独立」に関する新情報が出た時点で、それに絞ってコメントしていこうと思います。

 そのため、更新もかなり飛び飛びになると思います。

 申し訳ございません。

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Posted by sbc2005com at 13:07Comments(8)