『将棋世界』に掲載されている広告を調査してみると、実に色々なことが見えてきます。
まず、表紙を一枚めくった所に登場する広告は、「東京電力」か「東京ガス」。
この2つは、奇数月が「東京電力」、偶数月が「東京ガス」です。
次に、業種的に一番多いものは何でしょう?
これは皆さん大抵正解されたと思いますが、「将棋道場」です。
が、この将棋道場にも1つ法則らしきものがあります。
それは、「新しい将棋道場は短期間に消え易い。」というものです。
「○月○日に新規オープン」という広告を出した道場の中には、残念ながら数ヶ月程度で閉店に追い込まれているものが見受けられます。
これは、「将棋が好きなだけで道場を始めてみても、現実は甘くない。」ということを示しています。
結局、ずっと広告を出し続けている道場に共通する点は、「歴史がある」ということです。
ただ、これら歴史ある将棋道場も「常連客は減少している」と考えられますので、楽観は全くできません。
さらに、最も以外だったのが、「旅館・ホテル関係」。
いくつか、広告を常時出している旅館・民宿がありますが、それらは皆、「将棋盤・駒を常備していること」を「売り」にしています。
一方、「過去にタイトル戦を主催したこと」を「売り」にした旅館・ホテルは本当に見当たりません。
これは一体なぜなんでしょう?
主催新聞社との間に何か「協定」でもあるのでしょうか?
それとも単に、「広告効果なし」と考えているからでしょうか?
少しもったいないですね。
これに関して何か理由をご存知の方は是非教えて下さい。
さて、全体を見ますと、将棋世界の広告はほぼ全て「将棋を指す人」をターゲットにしているのがよくわかります。
「将棋道場」「将棋盤・駒の製造販売」「将棋ソフト」「通信対戦」、そして先ほどの「旅館・民宿」等で全体の90%以上を占めます。
将棋は指すことが1つの本質ですから、これは当然の結果なのかもしれません。
が、上記に示した業種はどれも相当苦戦していると思います。
と言うのも、インターネットが高度に発達した現代では、「将棋を指すこと自体は相手が人間であろうとコンピュータであろうと無料が当然」となりつつあるからです。
この流れは、もう戻らないと思います。
よく言われる、「相手の顔が見えない」なんていう問題も、デジタルネット社会ではあっという間に解決されてしまいます。
もし望むなら、デジタルハイビジョン放送並の画質で相手の顔を見ながら、自宅で将棋が指せる時代は必ずやってきます。
しかも「無料」で。
とすると、これは結構シリアスな問題です。
先ほども言いましたように、将棋世界の広告スポンサーの90%以上は、「指し将棋」で生活しているわけですから。
彼等が淘汰されれば当然、連盟に「広告収入」は入ってきません。
ネット社会との関係では、棋戦スポンサーである「新聞社」ばかりがクローズアップされます。
しかし、今回の調査では、将棋世界の90%以上の広告枠を占めるスポンサーにも多大な影響があるということに留意すべきことがわかりました。
以上が本日のお話です。
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