本日は、メセナとロジックというテーマでお話します。
「メセナ」とは、企業が社会貢献事業の一環として、文化・芸術活動を支援することを言います。
バブル好景気時代には、超高価格で絵画などを落札し、それを美術館に寄贈するなど、派手な文化・芸術活動支援が行われました。
が、それもバブル崩壊と共に規模が一気に縮小し、現在は比較的地味な支援活動が行われています。
さて、
「バブル時代のメセナと今のメセナの違いは何か?」
ですが、1つは、
「これは文化・芸術だから。の一言だけでは支援してくれなくなった。」
というものがあります。
「文化・芸術だから支援する」のではなく、
もう一歩踏み込んで、
「その文化・芸術を支援することが、自社にとってどんな”意義”を持つのか?」
を企業は考えるようになってきています。
この2つの間には決定的な違いがあります。
前者は、「(支援を)お願いします。」だけで良いのに対して、
後者は、「支援することで得られるメリット、つまり相手方にとっての意義」を提示しなければなりません。
「相手にきちんとメリットを提案しなければならない。」
この点においては、メセナとして支援してもらうことも、営利性の強いスポンサーとして支援してもらうことも違いはありません。
たとえ「メセナ」であっても、相手が納得する「ロジック」が必要になってきている。
このことを見落としてしまうと、「経営者が個人的に将棋界を応援している会社は支援してくれるが、そうでない会社には相手にもされない。」という事態も起こりえるでしょう。
どんな形で支援を受けるにしても、やはり「やるべきことは同じ」だと思います。