2007年04月28日

メセナとロジック

 本日は、メセナとロジックというテーマでお話します。

 「メセナ」とは、企業が社会貢献事業の一環として、文化・芸術活動を支援することを言います。

 バブル好景気時代には、超高価格で絵画などを落札し、それを美術館に寄贈するなど、派手な文化・芸術活動支援が行われました。

 が、それもバブル崩壊と共に規模が一気に縮小し、現在は比較的地味な支援活動が行われています。

 さて、

 「バブル時代のメセナと今のメセナの違いは何か?」

 ですが、1つは、

 「これは文化・芸術だから。の一言だけでは支援してくれなくなった。」

 というものがあります。

 「文化・芸術だから支援する」のではなく、

 もう一歩踏み込んで、

 「その文化・芸術を支援することが、自社にとってどんな”意義”を持つのか?」

 を企業は考えるようになってきています。

 この2つの間には決定的な違いがあります。

 前者は、「(支援を)お願いします。」だけで良いのに対して、

 後者は、「支援することで得られるメリット、つまり相手方にとっての意義」を提示しなければなりません。

 「相手にきちんとメリットを提案しなければならない。」

 この点においては、メセナとして支援してもらうことも、営利性の強いスポンサーとして支援してもらうことも違いはありません。

 たとえ「メセナ」であっても、相手が納得する「ロジック」が必要になってきている。

 このことを見落としてしまうと、「経営者が個人的に将棋界を応援している会社は支援してくれるが、そうでない会社には相手にもされない。」という事態も起こりえるでしょう。

 どんな形で支援を受けるにしても、やはり「やるべきことは同じ」だと思います。


Posted by sbc2005com at 12:04│Comments(0)