ダイエット No words, No life.:ミーガン法を知っていますか?

January 21, 2005

ミーガン法を知っていますか?

ミーガン法にトドメをさすにトラックバック。

・このblogを読んでいらっしゃる方は、とある事情から小さいお子様をお持ちの方が比較的多い(はず)なんで、今回の話はひょっとしたら「お前、何、甘いこと言ってんだ」と言われるかもしれない。でも、ちょっと待ってくれ。マジで。

・【基礎知識】ミーガン法:アメリカ・ニュージャージー州で1990年代に成立した法律。性犯罪の犯人を釈放後も登録して追跡し、さらには犯人が住む地域の住民に「こいつってば性犯罪の前科者だよ」って教えなさい、という内容。虐待されて殺された5歳の女の子の名前、ミーガンからとられた。メーガンと表記することもあるらしい。彼女の加害者は近所の住民で、事件が起きるまでは過去に性虐待で逮捕歴のある人だとは周囲の誰も知らなかった。というのがコトの始まり。

・で、最近の事件の成り行きから「日本でもミーガン法を!」との声が高まっている。でも、このミーガン法は人権の保護というレベルで見ても、その成立した根拠から言ってもヒッジョーにきな臭い。

これ(「再犯者率=再犯率」の嘘)に詳しい話しが載っているが、ミーガン法の根拠として「性犯罪者の再犯率」が必ずあがる。ところが、これには数字のマジックがある。上のリンクは結構長文になるので読むのがメンドクセェ、という方のためにひと言でまとめると、再犯者率(犯罪者の中で犯罪歴のある人の割合)と再犯率(犯罪を犯した人がもう一度犯罪を犯す割合)とは直接関係無いってこと。結局、性犯罪者の再犯率について、正確な数値は分かってないのが現状だ。同様の法律がある韓国や英国では、ミーガン法による(ある意味)二次災害のようなことが起こっている。探せなかったけどきっとアメリカでも起こっていると思う。

・住居から追い出されたり、入居を拒否されたりした(83%) 脅迫や嫌がらせを受けた(77%) 家族が心理的に傷つけられた(67%) コミュニティや知人から仲間はずれにされた(67%) 職を失った(57%) 仮釈放の監視員からの圧迫が強まった(50%) 暴行を受けた(03%)などなど。コピーペーストの際にリンク元は忘れちゃったゴメン。でも、ま、そうだろうな。十分に想像がつく話だ。

・この件で様々なサイトを回ってきたけど、大分議論も尽くされている。ひとつだけ、どうしても拭い切れない不信感があるのはミーガン法導入賛成者はどうしても感情に依拠していて、客観的ではない気がする。「(性)犯罪者に人権なんてない」という言葉には、自分が絶対的な正義のカテゴリーに身を置いてそこから一歩も出ないことを信じているからこその発言ではないか。いつ、自分が何かの拍子に犯罪者になってしまうか分からないのに。よく自分の子供を殺されたら「犯人を殺してオレも死ぬ」に類することをいう人がいるけど、これだってある状況下だったらオレは犯罪者になるってことの宣言だよね。そのあたりへの想像力を欠いているように思える。逆に言うと性犯罪の抑止についてミーガン法は誤った観点から出発した法律ではないだろうか。

・人間は感情の動物であるが、感情だけで生きている動物ではない。「性犯罪者に人権はない」という叫びは翻せば「オレの恨み・負の感情が大きいからウラミは晴らして当然」という叫びであり、「犯罪者を負の感情の大きさで裁く」という話に過ぎない。極言すれば「大事なものを壊された」という時にそれが大事なものかどうかにかかわらず、「器物損壊罪」という法の適用をするように、性犯罪についても、「ヤツラに人権は無いぜ。住所も顔写真も晒してしまえ」ではなく「性犯罪」というのを正面から捉えた法の適用において裁くべきではなかろうか。おまけに、その法の適用による二次災害が高確率で行われるような法など認めたくはないのである。せっかく更生した人までもさらにダークサイドに陥れるようなものではないか。リンク先を見てもわかるように、ミーガン法はその地域の人が、性犯罪を起こした人を偏見無く、更生の手伝いをするべく暖かく見守り、受け止め、二度と小児への性犯罪を起こさないように地域ぐるみで取り組むことが前提条件なのだ。その前提条件が守られているかどうかは上のパーセンテージが示す通り。

・結局、ミーガン法については、基本的人権に対する異常なまでの侵害ではないか、ということ。厳罰をもってことにあたる、という方向性に異議はないがその手段としてのミーガン法にははなはだ疑問であるということをとりあえず、表明しておきます。あぁ、反論が怖い。お子様持ちの方ばっかりだもんなぁ。お手柔らかに。

・おまけ、ミーガン法のまとめも併せてお読みいただくとうれしいなぁ。

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1. 揺れ動く自分の気持ちを正直に書いてみた  [ 元気じゃぁ〓.でもたまに愚痴るぞぉ〓♪ ]   May 25, 2005 23:02
出所者情報提供に関する法律ができるとかできたとか・・・・.ニュースでも耳にするし

この記事へのコメント

1. Posted by ミセスY   January 22, 2005 23:46
こんばんは!
法律の話題は難しいので読むのはヤメだ…
と、おっとっと、なりそうでしたが、がんばって読みました。

で、いち幼児の母としての素直な感想です。
もし、性犯罪を犯した人物がウチと同じ班に住んでいる…
なんてことを知ってしまったら、イヤでしょうねーーー、きっと!!
本当はそんな方は山の中のマウンテンマンになっていただき、
買出し以外の時は山奥に潜んでいてほしい。
けれど、そんなわけにもいかないでしょう。
やはり、住所は公開するべきではない。
知ったら最後、気になって気になってしょうがない。

ただ、せめて地域のおまわりさんだけでも
性犯罪前科有りの人の住所を知り、
その人物の行動をだいたい把握していてほしい。

そんな風に思います。
2. Posted by scapa   January 24, 2005 01:03
ミセスYさん、お久しぶりです。
書き込みありがとうございます。
どうしても知ってしまうと感情的になってしまうし、
なかなか難しいですよね〜。

> ただ、せめて地域のおまわりさんだけでも
> 性犯罪前科有りの人の住所を知り、

そういう方向での話が進んでいるようで、
ギリギリの妥協点かな、とも思います。
ただこれは性犯罪に限らない、犯罪全般に対する
抑止力となればいいな、と思います。

中には性犯罪者は去勢しろなんて暴論もTVで
出ているのがまたちと不安だったりするんですが。
3. Posted by 岡ちゃん   January 24, 2005 15:46
こんにちは!やっとカキコする場所が分かったので(遅…)カキコに参りました。

子供をもつ親としては考えさせられますね。
頭では「過去に犯罪を犯した人物だからこそ、周囲のサポートが必要」とは思えるけど、感情はついていかない。
もし自分の子供がそんな目にあったらどうしよう?とか思うと。
命を奪われるケースもあるし(騒いだから殺した、バレると思って殺した等)。

実は数ヶ月前に、神戸の児童連続殺傷事件の容疑者が更生のために私の住む街にいる、という噂が流れました。
しかも同じ町内に。(噂の出所は県の警察官の奥様だとか)
「ウソ臭ッ!」とは思いましたが、そんな噂を聞くとやはり恐ろしいです。
ミセスYさんの書かれたとおり、気になってたまらないという時期がありました。
 結局は、こんな田舎に住まわせれば方言の全く違う人物は周囲から注目されるだろうし…更生に適した環境ではないだろう、と自分の中で納得する事にしましたが。
 噂だけでも不安になったのに、それが現実だと知るとどんなに恐ろしいか想像に難くありません。

 性犯罪者の住所を公表するより先に、
〆独伴圓惱堵海魏覆綱‥整備(日本は甘すぎる)
∪賁臈知識をもつ人物によるカウンセリング
I要であれば措置入院させられる強制力の強化
(各都道府県知事に措置入院の決定権があったはず…)
を徹底して欲しいです。

 長文スミマセンでした。今日プールではしゃぎすぎて眠いので、怪しい日本語になってます…。
4. Posted by scapa   January 24, 2005 20:27
岡ちゃん、ご無沙汰です。
書き込みありがとうございます。

し、しかし、
神戸の児童連続殺傷事件の容疑者が私の住む街にいる、って
噂とはいえ、なかなか具体的な話ですね〜。
ウワサの出所がまた無茶苦茶な話。
逆説的だけど、具体的で無茶苦茶だからウワサになるのか。

ヒトのココロは、100%理性的に対応できるモノでもないですし。
というよりも、ミセスYさんや、岡ちゃんの
お子様を持っている方の「生の声」というのが
一番強くて近いわけで…。
その声も大切にしつつ、かつ
彼らの更生の芽を摘まないように
しなくちゃいけないのは難しいことかもしれませんが。

> ・再犯者へ重罰を科す法的整備(日本は甘すぎる)
> ・専門的知識をもつ人物によるカウンセリング
> ・必要であれば措置入院させられる強制力の強化
> (各都道府県知事に措置入院の決定権があったはず…)

措置入院など臨時の際に即行動できるような
整備体系ができればいいですね。
5. Posted by とと   May 21, 2005 21:56
はじめまして.高田さんのところから,飛んできました.

>「(性)犯罪者に人権なんてない」という言葉には、自分が絶対的な正義のカテゴリーに身を置いてそこから一歩も出ないことを信じているからこその発言ではないか。いつ、自分が何かの拍子に犯罪者になってしまうか分からないのに
↑性犯罪に限れば,女性はほぼ加害者になることはないと思っています.そのため女性であるわたしは,性犯罪加害者の更正にのみ重心をおくことには,感情的にわだかまりを覚えます.

ただこのような法律ができると,政府機関などがどんどん拡大解釈をして,自分達が世の中をコントロールしやすいように利用するんじゃないかという怖れは確かにありますし,怖いことだと思っています.

何回書いても,エラーになるのでここで終了いたします.そのうちTBさせていただこうと思います.
6. Posted by scapa   May 21, 2005 22:54
ととさん、初めまして。コメント有り難うございます。
少し私の言いたいことが伝わっていないように思えるところがあるようですので、補足いたします。
> 性犯罪加害者の更正にのみ重心をおくことには,感情的にわだかまりを覚えます
とのことですが、私がこのエントリーで言いたいのはミーガン法の是非であり、最後のパラグラフにも書いているように『性犯罪の抑止に対して厳罰をもってことにあたる、という方向性に異議はない』が『その手段としてのミーガン法にははなはだ疑問である』ということです。性犯罪者の更生に重心を置いているのはミーガン法(の本来の目的)そのものであって、その目的を維持できないのは目に見えている法律だから危険だよ、というのが趣旨です。
7. Posted by scapa   May 21, 2005 22:56
(つづき)
ですから、私の考え方として「性犯罪加害者の更正にのみ重心を置いている」わけではありません。性犯罪をどう防ぐか、そしてどう裁いて、どう更生させるかという問題はミーガン法の問題とはまた別の論題と考えています(そして、それこそミーガン法よりも深く・重い論題ですが)。
そして、ととさんの言われるように、政府が世の中をコントロールしやすいように利用するんじゃないかいうことを怖れています。
私の言葉が足りない部分も多数あると思います。その他にも何かございましたら遠慮なくご指摘下さい。今後ともよろしくお願いいたします。トラックバックも楽しみにお待ちしています。

えっと、何度書いてもエラーになる件は、ええっと、すいませんライブドアになりかわりまして、ワタクシからおわびを(笑)
8. Posted by とと   May 21, 2005 23:52
またこんにちは.あっ,こんばんは・・・ですね.

>何度書いてもエラーになる件は、ええっと、すいませんライブドアになりかわりまして、ワタクシからおわびを
↑了解です(笑).実は書きながら少しイライラしてました.短い中に端的に書ききれないので(筆力不足),わたしの気持ちも中途半端な伝わり方のような気がします.

>トラックバックも楽しみにお待ちしています
↑楽しみにせずお待ちください(笑)
9. Posted by とと   May 25, 2005 23:08
こんばんは.
やっとTBさせていただきました(TBするなんて書かなきゃよかったと,途中で何回か思いました.マジで・・・(-_-;))
長いだけで新しい事実はないんですが,普通の母親が精一杯考えてみた結果です.お暇なときに,覗いていただければと思います.

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