こんばんは。ご存知、みよしです。
関東圏で放送されている「お願い!ランキング」にて
11月3日、メイプル超合金の読書企画「レーザー読書」が放送されました。
主に観逃した方・放送地域外の方向けですが、あくまで自分用の書き起こしです。


年間200冊以上を読み、読書好きとしての一面も注目されつつあるカズレーザーさん。
(最近読んだ本は北方謙三「岳飛伝(17)」
※解りやすいようリンクしていますがアフィリエイトは設置していません

岳飛伝 十七 星斗の章
北方 謙三
集英社
2016-05-26

今話題の5冊を実際に読み、本当に面白いと思った順にランク付けをする企画
三省堂書店 神保町本店のフロアを借り、カズレーザーさん・安藤なつさんの他
司会に森葉子アナ、書店員の小橋さん・竹村さん・内田さんが参加。
今回取り上げる5冊は以下のラインナップ。

村田沙耶香「コンビニ人間」
永田カビ「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」
堀江貴文「99%の会社はいらない」
樋口卓治「ファミリーラブストーリー」
中島芭旺「見てる、知ってる、考えてる」

この中で安藤なつさんが読んだことがあるのは1冊もなく、
最後に活字を読んだのは鈴木光司「リング」とのこと。
(「らせん」「ループ」「バースデイ」と全部読んでいるらしいw)
リング (角川ホラー文庫)
鈴木 光司
角川書店
1993-04-22




5位は最後に発表、まずは4位から。
※書き起こしで名の記載がないものは、全てカズレーザーさんの発言です

▽4位
さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ
永田カビ
イースト・プレス
2016-06-30

「心を開くって、どうするんだっけ…」28歳、性的経験なし。生きづらい人生の転機。高校卒業から10年間、息苦しさを感じて生きてきた日々。そんな自分を解き放つために選んだ手段が、「レズビアン風俗」で抱きしめられることだった──自身を極限まで見つめ突破口を開いた、赤裸々すぎる実録マンガ。pixiv閲覧数480万超の話題作、全頁改稿・描き下ろしで書籍化。(Amazonより引用)
「最初、完全にエロ本だと思ったんですけど、
じゃなくてこの人の内面が描かれている作品なんですよね。
まさか風俗から前向きなストーリーが展開すると思わないじゃないですか。
最初、しかも風俗に行ったところから始まるんですよ。
それはけっこう、キャッチーで面白そうじゃないですか。
これだけでめちゃめちゃ面白そう」

キャッチーな入り口だからこそ、腑に落ちない点も。

「これは作者の実体験ですごく面白いんですけど、
ストーリーとして見たときに、この後まだ続くと思うんですよ。
現在があるじゃないですか、そこの方が気になるんですよね。
レズ風俗に行って、その後どうなったのか」

作中は風俗へ行くまでの苦悩が大半を占め、
体験後の心境や生活が深く描かれていないという印象を持ったという。

「起承転結の「転」ぐらいなんですよ、今」
安藤「なるほど。そこも1冊に詰め込んで欲しかったってことね」
「赤裸々なぶん、すごくキャッチーなぶん、
ノンフィクションで終わっちゃうのがもったいねぇな、ってのは思ったんですよね。
それよりも、最後に嘘でも良いから、
ストーリーとしての山場がもう一個欲しかったってのがあります」
安藤「ハードルが上がっちゃったってことですね」

「もう1つは、レズ風俗で指名して描かれてる女性がすごい可愛いんですけど、
本当にそんな可愛い子が来るのかなあって、どうしても。どーうしてもそこが」w



▽3位

離婚を切り出された脚本家の野田隆介は、夫婦円満なホームドラマのシナリオを書きながら悩む。二人の子供は十分に育ち、手はかからない。だが自分は妻と別れたくない。その理由は何だ。世間体か?お金か?妻を愛しているからか?ドラマは高視聴率のまま最終回に向かい、離婚期日は刻一刻と近づく。
「めちゃくちゃ読ませる本」と褒めるカズレーザーに、
安藤「「読ませる」ってどういう表現なんですか?」
「これはもう、止まらないです。全然活字に慣れてない人でも読みやすいし」
森「安藤さん"でも"どんどん読める?」
安藤「ちょっとごめんなさい、語弊がないですか。バカな私でも大丈夫って意味ですか?」
間髪入れず「そうです」と言い切るカズレーザー(笑)。
安藤「そうですじゃない、潔いわ!」ww

ファミリーラブストーリーは、11月5日に公開された映画
『ボクの妻と結婚してください。』の原作も手掛けた樋口卓治さん。

「売れっ子の脚本家の方が主人公で、
夫婦愛をテーマにしたドラマの脚本を書くんですけど、
書き始めたときに奥さんから離婚を切り出されるんです。
離婚を迫られてる状況で、いい家族、理想の家族をテーマにした脚本を書いていく」
安藤「きつー。超きついじゃん」
本当に理想の夫婦の形ってどうなんだろう?っていうのが多分テーマだと思うんですけど、
樋口さんが出した答えが、けっこう意外な形なんで、『あ、そうなんだ』って思いましたね。
すっげぇ面白い、本当に面白かった」

なぜ3位なのか?

「これはもう僕の好き嫌いなんですけど、
この本の登場人物のイメージが一切描かれてないんです。例えば外見とか。
主人公の野田隆介、背丈がどれくらいとか殆どわからないように書いてある。
読んでるときに一番楽しいのって、その風景が全部浮かぶ描写。
描写が上手い本が僕は好きなんですけど、そういうのを極力排除して書いてある。
それに途中で、最初から絵が浮かばなかったんで、
どういう人たちなんだろうって考えてたら、もしかしたら樋口さん、
また映像化を見越して書いているんじゃないかなっていう」という指摘w

安藤「それか、読み手がその本人になれるっていうことではないのかな?」
「あー、そういう書き方なのかな」
安藤「わかんない、まだ読んでないから」www
「でも、そういう読み方もできると思う」



▽2位
99%の会社はいらない (ベスト新書)
堀江 貴文
ベストセラーズ
2016-07-09

世の中には「忙しい、忙しい」と言っている人は意外と多い。だが僕も仕事をしている量で言えば、「忙しい」と口にしている人たちと同じか、それ以上だ。にもかかわらず、「そんなにたくさん仕事をしていない」と感じる。なぜなら僕は「自分の時間」で忙しい、だから楽しい忙しさなのだ。しかし世の中の人は「他人の時間」で忙しい。忙しくて不幸だと感じてしまう。その元凶の一つが、「会社」という仕組みだ。会社に属することは「他人の時間」に縛られることでしかない。本書は会社に代わる組織のカタチと、新しい働き方を記したものである。
会社勤めてる人がこれ読んで、会社辞めたくなると思う。すっげぇ面白い。
今の会社社会全般にある、会社っていう組織はいらねえだろっていうのが
堀江さんの人生哲学なんですよ。会社っていう組織の否定じゃなくて、
『99%のモノはいらない』なんですよ、多分言いたいのは」

例えば「常態化する会議は会議室ではなくスマホ上で行う」
「面倒な仕事はAIに任せる」など働くことへの持論が展開されている。

「実際にビジネスでめちゃくちゃ結果を出してる方がそれを言っているから、
説得力が無限にありますよね。こういうのが読みたくなる新書だと思います。
新書を書く人って有名人なんですよ、基本的に。それを(頭に)入って来やすい言葉で書く
安藤「入って来やすい言葉って大事ですよね」
「そりゃそうよ。学術書じゃないんだから、固い言葉で書いたらダメなの。
堀江さんすごいのが、いい感じで自分が関わってるビジネスをさらっと入れ込んでくる」
書店員の小橋さん「すごい入ってました(笑)」
「やっぱり上手いんですよね」

なぜ2位なのか?

「多分けっこう売れてると思うんですけど、これ以上はあんまり売れないと思うんですよ。
めっちゃ伸びたりはしないと思う。っていうのも、これ新書の弱点なんですけど、
誰が言ってるか次第なんですよ、これって。堀江さんって賛否両論ある方じゃないですか。
堀江さんのことを嫌いな人は絶対手に取ってくれないですよ。
だから、完璧な手放しに絶賛はできないなっていう。弱点はそこだなと。
これはしょうがないですけどね、新書の弱点なんですけど」



▽5位

「ノンストップ! 」(フジテレビ系)で紹介され話題に! 脳科学者、茂木健一郎先生も大絶賛! 「バオはこの本で、もしかしたら、大人の常識をひっくり返すかも知れない」 ネットでつぶやく言葉が「深すぎる…」と話題沸騰!
この本にこの額を払うのは、自分だったらどうだろうなって考えちゃいますね。
あんまり面白くなかったですね」と笑いながらも厳し目の評価。
「子供は大人に従いなさい」
なんて言ってる大人がいることが驚きで、
そんな先生がいるのが驚き。
同じ人間なのに。
と作中の言葉を引用し、
「10歳の芭旺くんが、10歳なりに発した言葉って考えたらすごい面白いと思うし、
なるほどって思うこともあるんですけど、
それを感動する前提で書籍として売るのはいかがなものかっていうのがありまして。
改めて、それに影響を受ける大人って、ちょっとバカっぽくないですか?」
安藤「まぁ、忘れてた何かっていうところでの、大人がそれは良いって……」

何気ない言葉が心を打つなんてことはないと思ってる。
なぜなら本って、みんな作り手がめちゃめちゃ考えて書いた言葉が初めて、
活字になって出版されるわけで。何気なく書いた言葉に価値があるなんて言ったら、
本は俺、成立しなくなると思うんですと」
安藤「なるほどね。あー、なるほどね、そういうタイプ?」
「ちょっとそこがあって。あと、この子がよくわからないっていうのがあって。
もっと薄い本だったらいいんですよ、これが。
内容に比した厚さって本で一番大事だと思うんです。この厚さの本を作るなら、
もっといっぱい芭旺くんの写真なり直筆の文字なり入れてくれないと、
この子が誰に向けて書いてるかもわからない言葉に、
やっぱり心は打たれないと思うんですよね。
なんならこれは大人じゃなくて、10歳の子が読むべきだと思う。
同世代の子がこういうことをやってるっていうのが何よりの刺激だと思うので。
色んな人が、10歳の子がみんな出版するようになったら、めちゃくちゃ面白いと思うし」

書店員の内田さん「評判になっているのは間違いなくて、
活字がびっしり詰まった本がいっぱいあって、
息抜きにどこから開いても読めるっていうところが、
今求められてるっていうのはあると思います」
安藤「本とかあんまり読む意欲がない人なわけじゃないですか、
  (私みたいに)読んでないってことは。で、入口になったらいいかなとは思います。
忘れるからね、大人になると、子どもの心が。汚れてくから」
「まー脂汚れがすごいですもんね」
安藤「うん。しつこいね、しつこい脂汚れが」www



▽1位
コンビニ人間
村田 沙耶香
文藝春秋
2016-07-27

36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしいと突きつけられるが…。「普通」とは何か?現代の実存を軽やかに問う衝撃作。第155回芥川賞受賞。
「人とのコミュニケーション、距離のの取り方が我々とまったく違う、
全然違う考え方を持った女性が、社会と共存して行くために
コンビニでバイトするって話なんですよ。
でも途中でそれが一回崩壊するの。そこが面白いのよ」
安藤「なんで?なんで崩壊するの?」

「あれ?私、コンビニで働くことが社会との接点じゃなくなってる、
ってふわって気づく瞬間が」
安藤「えっ?どういうこと?すげぇ気になるんだけど」
「それが再生した形で幕を閉じるんだけど、
これがハッピーエンドなのかって言ったら、すげぇ分かれるところなの」
安藤「ハッピーエンドじゃないと思う可能性もあるってこと?」

「前に光浦さんと若林さんとも喋ったんだけど、
『これハッピーエンドだと思います?どっちだと思います?』って、
けっこうそこで分かれたの」
安藤「どっちだったの?」
「俺は、そんなに明るい未来じゃないのかなって思って……。
これ、すごい難しい本なのよ。すげぇ分かりやすく、噛み砕いて書いてあるんだけど、
噛み砕いて最後に感じる味が、たぶん各々違う
っていうのが、
この本のすごい面白いところなの。ネタバレになるからあんまり言えないんだけど。
これすげぇ、すげぇ本なの、ここ!(興奮して立ち上がろうとする)
めちゃくちゃ奥深い本!めっちゃくちゃ面白い」
安藤「興味ある!(自分が感じるのは)どっちかな」



発表後

評価された5冊のうち、1人の作者が様子を見ていた、というサプライズが。
そこに居るのは、お願い!ランキングの放送作家でもある、
「ファミリーラブストーリー」の樋口卓治さん

森アナから「居て欲しくない方は?」と聞かれ、
「居て欲しくない方ですか……樋口さん(笑)」と苦笑い。
安藤「お世話になってる人に居て欲しくないって」
「そりゃあね、これはもう(番組でお世話になってるから)取っつきにくいよね!」

好き勝手言ってしまった樋口さんと対面したカズレーザー。
あっ!はぁぁぁああ〜!(なんともいえない顔)お世話になっています」
樋口「嬉しかったです」
「すみません、3位っていうのは実質1位なんです」ww
評価には納得している、という樋口さんに作品の裏話を聞く。

「登場人物の外観がないと、やっぱりしっくり入ってこないんです、僕。
けっこう描写を重視するほうなんで」と、
登場人物のイメージを詳しく書かなかった理由を尋ねるカズレーザー。
樋口「言われて、書き忘れてたなと思いました。
   書いてるつもりだったんですけどね、自分では」
安藤「(物陰から様子を伺いつつ)忘れてたんかい」w

VTRが終わり、スタジオの竹山さんの感想。
竹山「このコーナー面白い。ヤバいな、カズレーザー見つけたな!
   書評が面白いもん。これは出版界を賑わすと思うよ
   あいつ、クソ忙しいのに今からクソほど本読まなきゃいけなくなるね
   やべーなこれ、面白い。また安藤があのスタイルだから余計にいいよね。
   ああいう本屋さんいるもん」
その後「TV Bros. 」しか読まない、本屋行ったらうんこしたくなるだけ、という竹山さんw



感想

お悩み相談コーナーの「カズレーザークリニック」も好評ですが、
今回の「レーザー読書」とても面白かったです!是非続けて欲しい企画。
5冊それぞれの書評が的確で、読んでいる本は「そうそう!」と思うし
読んでいない本にも、興味を惹かれるランキングでした。

カズレーザーさんもとい、メイプル超合金はM-1を見て好きになりましたが、
読書芸人としても注目され(今日放送のアメトーーク!読書芸人にも出演されますが、
上記の光浦さん若林さんと「コンビニ人間」について話したのもこのタイミング?)
カズレーザーさんをきっかけに本を読む方も、今後増えていきそうだなと思います。

読書芸人では濃いめの話が多そうですが、
「レーザー読書」では安藤なつさんが詳しくない代表なので、
あまり本を読まない人に向けて優しい企画として、たまにあると嬉しいですね。
現在の忙しさで話題の書籍を5冊読むのはなかなか大変だと思いますが、
コミックや新書混じり&普段の読書量が多そうなので、無理のない範囲で……と思います。

雑誌「FRaU」「MORE」など書評のお仕事も増えているカズレーザーさん。
又吉さんの『第2図書係補佐』のように、書評本や作家さんとの対談集も期待してます。
(既にそういった企画は動いてそうだけどw)今後の活躍もとても楽しみにしてます!