概要
KiCadとFusion PCBで基板を作ってみた。
背景と目的
KiCadとFusion PCBで基板を作りたくなったので、やってみる。
詳細
0.方針
KiCadの使い方は、Web上にたくさんあるし、本も出ているのでそれを参考にするとして、とりあえず作ってちゃんとうごいたという記録をする。なお、手元にこちらの本があるので参考になった。
1.KiCadで設計
今回作成するのは、ESP-WROOM-32を使った簡単なダッシュボタンとする。
- ESP-WROOM-32
- 単3乾電池2本で駆動
- ボタンは3つ
いきなりだが、作成した回路は以下。ESP-WROOM-32の部品データは、Web上に転がっていると思ったが、意外と見つけるのに苦労したので結局自分で作った。
少し説明しておくと、
- J2、J4はジャンパ接続部だが、接続した状態でボタンを操作することで、EN、IO0のレベルが変化し、プログラム書き込みモードに入ることができるようになっている。
- ボタンを押したときにL→Hとなるようにし、スリープ解除トリガになるようにしている。
という感じ。
基板レイアウトは以下。基板設計の知識はないので、見様見真似だが、一般的注意は守ったつもり。
手はんだを想定しているがESP-WROOM-32モジュールの高さ以下で押さえたいので、トランジスタ、コンデンサなどの部品は表面実装型を選択。なので、トランジスタは(SC-59,JEITA)というパッケージのものが見当たらなかったので作成。抵抗はリード部品でも問題ない。タクトスイッチのボタン部分は背が高くてもいいので、手に入りやすいこちらを使用。
2.Fusion PCBに発注
Fusion PCBは、どうやらスイッチサイエンスPCBの委託先のようだが、かなり安い。今回作る基板は、10cm×5cmに収まり、10枚で十分なので、ただ、表面処理を一応鉛フリー半田レベラーを選択したので、$12.9となった。そして、悲しいことに配送料のほうが高く、$19.15を取られ、全部で$32.05ドル。
2018/7/30に発注したところ、31日には in Productionとメールが届いた。8/3には、出来上がって発送した旨のメールが届いた。というわけで、実質2,3日で発送される様子。ただ、海外から船便?で配送という感じなので、そこから1週間後の8/10に到着。まあ、2週間程度なのでよしとする。
3.出来上がった基板と動作確認
出来上がったものは、以下。当然ながら、目視の限りおかしなところはない。
さっそく、部品実装してみたのが、以下。1.27mmピッチのESP-WROOM-32を手半田するのはうまくいくか不安だったが、大して難しくなかった。
そして、Arduinoで、プログラムを書き込んで動作を確認したところ、所望の動作をした!というわけで、自作のIoTダッシュボタンが完成。家中に置いて使える。(ただし、Web側のシステム構築を何もしていない。IFTTTやMicrosoft Flowあたりを使うと簡単にできるかな。)
4.ケースに入れる
タカチのTW5-3-9を使うのを想定して基板を作成しているので、ケースに入れてみた。まずまずよい感じに収まっているのではないだろうか。ボタンが小さいのが少し気になるが、まあいいだろう。
まとめ
KiCadとFusion PCBで基板を作り、ちゃんと出来上がった。今後も、Fusion PCBを使って基板づくりをしたい。