概要
レールスプリッタを作ってみる。今回は、まず設計を行う。
背景と目的
アナログ回路の実験用として簡単な両電源回路が必要となった。しかし、手元には単一電源のACアダプタしかない。そこで、単一電源から両電源を作り出すレールスプリッタ回路を自作してみる。今回は、まず設計を行う。
活動の詳細
1.レールスプリッタ回路
レールスプリッタ回路は、単一電源から両電源を作る回路で、最も簡単な回路は図1.1のとおりである。この回路は、0Vラインに流れる電流が大きくなるとオペアンプの吸い込みまたは吐き出し電流が足らなくなり、出力電圧が下がってしまう。
そこで、0Vラインに流せる電流を強化した回路が、図1.2である。要するにオペアンプ後段に電流増幅段を用意し大きな電流を0Vラインに供給することができるので、図1.1よりも出力電圧の低下が起こりにくい。

図1.1 簡単なレールスプリッタ

図1.2 出力電圧の低下を起こりにくくしたレールスプリッタ
2.設計
2.1 仕様
仕様は以下のとおり。
- DC12V出力のACアダプタを使用
- 出力電流は約100mA程度
2.2 回路
設計した回路は図2.2のとおり。図1.2と異なる点は、オペアンプの出力に100Ωを追加したこと。また、電流増幅段には電流制限抵抗33Ωを入れたこと。

図2.2 設計したレールスプリッタ
まとめと今後の課題
レールスプリッタ回路を設計した。次回は実際に組み立てて動作確認を行う。