工作と競馬

電子工作、プログラミング、木工といった工作の記録記事、競馬に関する考察記事を掲載するブログ

タグ:マイクアンプ

概要

 マイクプリアンプの製作に関する記事。以前製作したマイクプリアンプを電池駆動可能なようにした。


背景と目的

 以前製作したマイクプリアンプは、電源としてDC12Vのアダプタを使用していたが、電源の無いところでの作業で藻使用できるようにするため、乾電池駆動できるように改造する。


詳細
1.構想と設計

 前回基板を実装したケースは、基板に対しては少し大きめで、図1にあるとおり、右上のほうに電池ボックスの入りそうなスペースがあるので、ここに電池ボックスを収められるようにしてみる。
 方法を検討したところ、電池は単三×8本とし、それを収める電池ボックスをマジックテープで固定することにした。大きな振動を与えなければ十分保持できそうなのが確認できたし、なにしろ、板金加工をせずに済むので簡単である。
 また、電池から取り出した12Vは、アダプタがつながる12Vラインに並列に接続し、従来どおり前面パネルの電源ボタンが使えるようにする。しかし、この場合電池とアダプタを同時に接続すると危険なので、(両者の出力電圧が常に完全に一致していれば何も問題ないのだが、そんなことはきっとない。)ダイオードを入れたり、アダプタからの電圧を検出して電池側を遮断するのも考えられたが、改造の規模が大きくなるので今回は対応を見送った。自作機器なので自己責任で使用すればよい。

ケース実装1
図1 前回基板を実装したケース内

2.実装

 電池ボックスを実装した結果、図2のようになった。電池ボックスは手元にあった4本用と2本用2個を組み合わせて8本が直列になるようにしたため汚らしい配線になってしまったが、設計どおり8本分を収めることが出来た。
 この状態で動作を確認したところ、アダプタを使用した場合と遜色ない動作をすることが確認できたので、無事改造終了である。なお、アダプタの誤接続については、電池使用中はアダプタ端子にシールを貼ることで、それを破かない限り接続できないようにした。自分で使う限りはこれで十分と思われる。

電池ボックス実装
図2 電池ボックスを実装したケース内


まとめと今後の課題

 マイクプリアンプを電池駆動可能なように改造し、無事動作することを確認した。

概要

 マイクアンプ製作に関する記事。前回の記事でマイクアンプ回路の設計を行ったので今回はそれに基づき製作および評価を行う。


背景と目的

 前回の記事でマイクアンプ回路の設計を行ったので今回はそれに基づき製作および評価を行う。


活動の詳細
3.製作

 回路は、図3に示すように72mm×47mmユニバーサル基板に実装した。構成について説明する。まず、マイクからの入力については、マイクの取り外しができるようRCA端子を装備し、センターピンにてコンデンサマイクへのバイアス電源供給およびコンデンサマイクからの信号伝送を行う。アンプのゲインは、回路図上は26dB+20dBとなる定数設定であったが、万が一帰る必要があった場合に備えてそれぞれゲインを決める抵抗を差し替えられるようにしてある。デカップリングコンデンサは10uFと0.1uFの並列接続とし、10uFについてはオーディオ用を謳う品種としたが実質的な効果があるかは不明である。電源は外部から供給する以前製作した±4V正負電源を使うので電源配線の取り外しは考慮せず直接ハンダ付けした。また、出力は1段目、2段目のアンプからそれぞれ出力が取れるようにピンは用意したが基本的にHighGain側を使うのでそちらへ線材を直接ハンダ付けし、その先には筐体取り付けRCAメス端子をつけた。これによりオーディオI/FとRCAケーブルで接続することができる。

IMG_0574
図3 製作した回路基板

4.評価

 評価は、出力のノイズの大きさについて調べた。測定方法は以前試したオーディオインターフェースを用いた方法である。
 その結果、2段合計ゲイン46dB、入力ショート状態にておよそ130uVrmsとなった。これは、オーディオインターフェースでダイレクトモニターしたところ、音量を最大にしないと気にならない程度のノイズ感で実用上はほぼ問題なさそうな印象を受けた。

 以上から、マイクプリアンプの設計、製作を行い実使用できそうなアンプに仕上げることができた。今後は録音システムとしてマイク部分の制作を行い、本アンプと接続して録音できる状態を実現するフェーズに入りたい。


まとめと今後の課題

 マイクアンプ回路を製作し、無事動作を確認し、ノイズについても実使用上問題ないレベルとなった。今後は、このアンプに接続するマイク部分について制作を進め、録音システム構築を進めたい。

概要

 マイクアンプ製作に関する記事。本記事は、手始めとして録音システム構想およびマイクアンプ設計を行った。


背景と目的

 本ブログでは、以前何度かSkype用マイクアンプの製作を行ってきたが、それはモノラルで帯域も狭く、しかもPCライン入力用であったためシステム全体としてノイズ性能がよいとはいえずとりあえず声が聞こえればよいというレベルのものであった。なので、もっと低ノイズでオーディオ帯域全体を録音できる録音システムが欲しくなった。将来的に、趣味で行っている音楽の録音が行えるような録音システムにしてみたい。
 そこで、今回はまず、システム構想とマイクアンプ設計を行ってみる。


活動の詳細
1.構想

 まず、より低ノイズで録音するために必要な構成として図1のようなものを考えてみた。このシステムではUSBオーディオインターフェース(以下、オーディオI/F)を使用する。オーディオI/Fであれば、もともと録音用に低ノイズな回路で構成されており、PCライン入力に比べて非常によい音質で録音できる。そして、オーディオI/Fにはマイク駆動用ファンタム電源がすでに組み込まれている。しかし、これを使うにはファンタム電源対応のマイクが必要である。私の手元にあったマイクで試用してみたが感度が低くプリアンプなしでは実用に耐えないことがわかった。そこで、マイク用プリアンプは自作し、そのアンプの出力をオーディオI/Fに入力することにする。そして、マイクは市販のエレクトレットコンデンサマイクを使用し自作する。また、マイクアンプ、コンデンサマイクはそれぞれ2ch分を用意することでステレオ録音できるようにする。

システム図
図1 録音システムの構想

2.設計

 設計したマイクアンプ回路は、図2である。マイクアンプのゲイン設定は使用するコンデンサマイクの感度と最大音圧を考慮し、システム全体で46dB程度になるようにした。(もっとも、自作なのであとから変更可能である。)また、アンプは2段構成で1段目と2段目の出力を切り替えてゲインが変えられるようにしてある。そして、コンデンサマイクのバイアス電源はオペアンプの正側電源電圧と共通の4Vにした。マイクアンプの電源は、以前作製した±4Vの正負電源を用いるが、この電圧であればバッテリー駆動もできると考えられる。

マイクアンプ本番回路図
図2 設計したマイクアンプ回路


まとめと今後の課題

 新しい録音システムを構想し、マイクアンプ回路の設計を行った。次回はマイクアンプの制作を行う。

要旨

 以前制作したSkype用マイクアンプのノイズの原因について調べてみた。


背景と目的

 以前制作したSkype用マイクアンプは、マイク感度の点ではPC付属マイクよりも優れていたが、ノイズ性能の面で十分満足いくレベルではなかった。そこで、マイクアンプのノイズ性能の向上を目指しまずは原因がどこにあるのかを探ってみる。


活動の詳細
1.原因となる部位

 図1に自作Skype用マイクアンプとその使用環境の構成を示した。その図よりノイズの原因として考えられることは、以下の数点があげられる。

  • マイクのバイアス回路がノイズに弱い
  • マイクアンプ回路がノイズに弱い
  • PC自体のアナログ性能がいまいちである

 まず、マイクのバイアス回路であるが以前制作したものはUSBより+5Vの電源をもらい、簡単なLCフィルタを通したあと、バイアス用抵抗を通してコンデンサマイクへバイアス電圧を供給していた。したがって、USBの5Vラインにノイズが乗っているとバイアス抵抗を通してもろにノイズとしてマイクアンプに入力されてしまう構成である。
 次に、マイクアンプ回路のノイズ性能であるが、制作した回路はUSBから供給される片電源で動作するようオペアンプによるバッファで信号GND(中点電位)を作り出している。しかし、このバッファの入力側の電位は5Vラインを抵抗分圧しただけなので、当然5Vラインにノイズが乗れば中点電位がゆれる事になる。したがって、電源の影響を受ける回路構成である。
 最後に、PC自体のアナログ性能であるが、マイク入力端子からA/D変換回路までのアナログ経路は各種ディジタル回路が混在するPC内に存在するため十分な低ノイズは実現されていない可能性がある。

システム
図1 自作Skype用マイクシステムと使用環境の構成

2.検証

 1.において、3つの可能性について触れたが、ここではそれぞれを検証していく。ただし、原因を切り分けるためには、通る経路が短い順に検証を行う必要があるため、検証の順番としては、PCのアナログ性能、マイクアンプ回路、マイクバイアス回路という順とする。なお、検証の方法としては、ノイズのレベルと帯域を評価できるようフリーソフトのWaveSpectraを使用した。使用するPCはAcer Aspire1410とし、入力はマイク端子、コントロールパネルのプロパティで設定できる入力ボリュームは100(最大)、ブーストは0dB(なし)とした。


2.1 PCのアナログ回路ノイズ性能

 入力端子をショートし、測定した結果は図2.1のとおりである。RMS値で-69.76dBである。この表示の0dBはいったいどんなレベルなのか知らないがとにかくそういう値である。またノイズの帯域としては、90Hzとその整数倍の周波数が目立つのと、2kHz付近の盛り上がりが気になる。このノイズの原因は明らかにPC内のものであろう。ときどきハードディスクアクセスランプが点くとこのスペクトラムは形が変わり、90Hzの倍音が消える代わりに2kHzに非常に大きなピークが発生する。ためしにこの状態で音をヘッドフォンで聞いてみたがハードディスクアクセスがないときは全体にジーという音が支配的だが、2kHzにピークが立つとキーンという音が気になる。いずれも通常使用であまり聞こえて欲しくない音であるがまったく我慢できないレベルではない。
 以上より、PC自身の持つノイズのレベルと帯域がわかった。

検証21
図2.1 PCのアナログ回路ノイズ性能の測定結果

2.2 マイクアンプ回路のノイズ性能

 次に、マイクアンプ回路を接続し、マイク端子をショートした状態でのノイズを測定した。結果は図2.2のとおりである。RMS値は-61.69dBとなりおよそ8dB上がった。スペクトラムを見ると1kHz以下のレベルが上昇し、しかも新たに140Hzとその整数倍のピークが現れている。この新たに現れたピークに関してはおそらくUSBの5Vラインからの混入であろう。低域側が全体に上がる原因はよくわからないが、聴感上気になるのは140Hz系のピークであるため、ここでは深追いしないことにする。

検証22
図2.2 マイクアンプ回路のノイズ性能

2.3 マイクバイアス回路のノイズ性能

 最後に、マイクバイアス回路のノイズ性能であるが、バイアス回路はUSB5VからLCフィルタを通し抵抗を介してマイクにつながっているだけなのでLCフィルタで落としきれなかったノイズがそのまま混入する。結果は図の2.3であるが、RMS値-48.06dBと大幅に悪化しただけなく1kHz以下のレベルが大きく上昇している。また、2.2と同様に140Hz系のピークも確認できる。これを見ると2.2の結果で1kHz以下が上昇したように見えるのは、LCフィルタで落としきれなかった成分がマイクアンプ回路に混入しているためということがわかる。つまり、LCフィルタのカットオフ周波数は1kHz付近であり、LPFとして減衰できているのは高々1kHz以上の帯域だけということである。(これは定数設定からわかることなので改めて言うことでもないのだが、理論と実測が食い違っていないということである。ちなみに定数設定はL=300uH、C=100uFなのでfc=1/2π√LCより918Hzである。)

検証23
図2.3 マイクバイアス回路のノイズ性能

2.4 まとめ

 以上から、3つの原因について検証したが、もっともノイズが大きいのは回路構成上影響を受けやすくなってしまっているマイクバイアス回路であった。また、マイクアンプについても回路構成上ノイズが混入しやすく測定結果でもそれが実証されてしまった。そして、これら2つの回路に混入しているUSB+5VラインからのノイズはLCフィルタで十分に落としきれていないためであり、それはカットオフ周波数1kHzと高いことが原因と考えられる。また、PC自体のノイズ性能としてもそれほどよいものではないが、とりあえず聴感上はどうにか我慢できるレベルなのでほかの2つを改善すればどうにか使い物にはなる見込みは立った。
 というわけで、上記の結果からまずはマイクのバイアス回路の構成を見直してみて性能の変化を見て見るのがよさそうだ。


まとめと今後の課題

 Skype用自作マイクアンプについてノイズ性能が悪い原因を検証し、原因を明らかにできた。今後は、もっともノイズを悪化させている原因であるマイクバイアス回路の改善をしてみたい。


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