以前の記事で、レールスプリッタを用いて正負電源を作ってみたが、電圧の安定化の精度がよくないので改良してみる。
前回の回路では、Q2周辺の構成が悪く出力電流に対する電圧の安定化性能が悪かった。そこで、図1のように改良してみた。具体的には、Q3のエミッタ電位をR6を通してQ2のベースにフィードバックするようにした。なお、R14は目標電圧の調整用である。要するに一般的な帰還型の安定化回路になった。

図1 改良した回路
回路は、以前制作した基板を改良した。見た目はほとんど変わらないので写真は割愛。
出力電流に対する出力電圧を測定してみたところ、図3のとおりとなり、以前は100mA出力時の電圧変化がおよそ6%あったのに対し、今回は約3%と半分にすることができた。初めからこれにすればよかったと思う。

図3 出力電流に対する出力電圧の特性
レールスプリッタ回路を用いた正負電源を改良し、電圧の安定化性能を向上させられた。