要旨

 ノイズキャンセリングヘッドフォンSE-MJ7NS(Pioneer)を分解に関する記事。分解し内部の構成がどうなっているかわかる範囲で記録してみた。


背景と目的

 私は外出時にはノイズキャンセリングヘッドフォンを使用して音楽を聴いている。電車に乗るときや飛行機などでは大変重宝するからである。ところで、初めて使った機種SE-MJ7NS(Pioneer)は3年近く使用しかなりぼろくなったので1年くらい前からは家の中で単なるヘッドフォンとして使用してきた。しかし、さすがに家でもかなりの頻度で使用してきたのでいい加減引退させてもいいかなという感じになった。そこで、引退記念イベントとして分解を行い今まで使ってきたものがいったいどんな内部構造になっているか調べてみる。


詳細
1.どんな機種?

 古い機種なので、取り立てて書くようなことは無いが一応紹介程度に書いておく。外観は写真1に示した。

  • オーバーヘッド型
  • SRSサラウンド機能付き
  • ボリューム付き
  • 単4電池2本を使用
  • 折りたたみ式

 オーバーヘッド型は目立つ。なので、遠めで見ても同じ機種を使用している人はよくわかる。そして、その外観のためか女性で使用している人はほとんど見たことが無かった。SRSサラウンド機能はいわゆる擬似サラウンドで2chソースに処理をかけてサラウンド感を出せる機能だが、実際に使用した感じでは音がぼやけてもやもや感がかなりありあまり心地よくない。なので、結局ほとんど使用しなかった。(ちなみに私が所有しているテレビにも当機能が付いているがこちらは個人的にはもう少しまともな印象がある。)それと、ボリュームつまみがついており、音量を調整できるがそもそも音量は再生機器側で調整できるのでこれもあまり使わなかった。電池は単4を2本使用する。新品電池ならだいたい25~30時間くらいは使えた印象。ちなみに私はエネループを使用していた。この機種は折り畳みができてかなり小さくまとめることができたのでバッグに入れるときも楽でよかった。


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写真1 SE-MJ7NSの外観

2.分解してみた

 早速分解して回路基板を露出させてみたのが以下の写真2-1および写真2-2である。なお、分解方法は興味が無いので本記事では扱わない。左耳側、右耳側があるのでそれぞれ詳しく書いていく。


2.1 左耳側

 左耳側には、電池ボックス、ボリュームつまみ、入力端子、電源(SRS機能ON/OFF)スイッチがある。そして目立つ部品としてNJM2076とNJM2190がある。これはそれぞれパワーアンプとSRSヘッドフォンサラウンドプロセッサである。そして、基板は両面基板を使用している。ただし裏側には可変抵抗2つしかない。そして、可変抵抗は電池ボックス内にある小さな蓋をはずすとアクセスできる。どうやら出荷前に調整をするためのようだ。そして、ノイズキャンセリングで重要な騒音を捕らえるマイクは2つあった。私はてっきり1つしかないと思っていたが、外側に向いたマイクと内側に向いたマイクがそれぞれ1つずつある。内側に向いたマイクはスピーカーのすぐ隣である。これでは騒音ではなくスピーカーの音を拾ってしまいそうだが、むしろそれが狙いなのか?よくわからない。


写真 1
写真2-1 左耳側

2.2 右耳側

 そして、右耳側には、電池ボックス、ボリュームつまみ、入力端子、電源スイッチはない。左耳側から電源ラインと入力信号線らしきものがオーバーヘッド部から回り込んで右耳側に届けられている。そして、パワーアンプIC NJM2076はあるが、サラウンドプロセッサNJM2190はこちら側にはない。つまり、SRSサラウンド処理は左側基板で左右とも行ってからそれを右側へ送っている。こちらの基板は部品点数も少なく片面基板である。裏側には左と同じく可変抵抗が付いている。また、マイクは左耳側と同じく2個である。


写真 2
写真2-2 右耳側

3.構造のまとめ

 ぐだぐだ書いてきたが、回路基板からおおよその構成を書いてまとめてみたのが図3である。なお、回路まで詳しく調べようとすると基板パターンを追うことになるので必要最低限しかやっていない。
基本的に、左耳側がメインでボリューム、サラウンド処理を左右chとも行ったあと左右の耳に分岐してそれぞれノイズキャンセリング処理と増幅処理が行われる。増幅処理はポータブル機器だからD級アンプかと思ったがそうではないようだ。信号処理は全てアナログで行われいている。(SRSサラウンド処理はよくわからないが、おそらくアナログなのではと思われる)。きっとこの機種と同じ数千円クラスではこのような構成が多いのではないだろうか。ちなみに、SONYではディジタル処理のノイズキャンセリングヘッドフォンMDR-NC600Dがあるがそちらがどうなっているか興味がある。でも4万円くらいするので簡単に買えないしましてや分解となるとさらに気が引けるのでできない。ネットで誰かやっていないか探してみたい。


ブロック図
図3 内部構造まとめ

まとめと今後の課題

 このヘッドフォンには長年の使用に耐えてよくがんばってもらいました。お疲れ様でした。