中年とオブジェ

美術館・街で見かけたオブジェ 旅先で手に入れたオブジェ オブジェの視点で世の中を楽しむ中年の日常。

旅めし

「こどもの国」の大人様ランチ





採集地 横浜

『My Favorite Things』





採集地 東京

2015年 私のお気に入り 旅めし




酔処ふらり(居酒屋/宇都宮)

宇都宮美術館のクレー展のため訪れた宇都宮の街。かつてこの街に単身赴任していた友人のお勧めである、ふらりという居酒屋に夕刻開店早々入る。銘酒鑑評会を主催するという店主のお勧めで、地酒鳳凰美田をはじめ各地の地酒を飲み進める。「酒は飲み口の軽いものから、どっしりしたものへと重ねていくといいですよ。後から軽いものをのむと進みすぎて悪酔いする」「日本酒は利尿作用がないから、チェイサーは飲むようにしたほうがいいね」店主と酒談義しながら管理抜群の銘酒を堪能。酒に合う酒肴もぬかりなく、カツヲのたたきに青々したピーマンがどっさり乗ったオリジナルレシピは抜群。マニアックだが押しつけがましくない店主のもてなしに大満足。おかみさんの「地元の人は餃子屋に並んだりしないわよ」という言にもなるほどであった。


西山本館(旅館/尾道)

赤瀬川原平の芸術原論展にからめて春の尾道・広島を食道楽の旅。再訪したホルモン天ぷらのたかま・居酒屋なわない・宮島の焼きガキなどいろいろあるなか、尾道の老舗料理旅館「西山本館」の夕食・朝食は実によかった。部屋食でいただく夕食の懐石は瀬戸内の海の幸連発で、煮魚の旨いこと。締めのひつまぶし風に楽しむ穴子飯も完食であった。かつては大林映画のロケも行われた老舗も、風情ある建築は老朽化し、あのお食事内容を考えると格安に泊まれたのであった。


タンドリーチキン(自作レシピ)

以前もタンドリーチキンには挑んだことがあるのだが、今年見つけたスパイスをふんだんに使うレシピで会心の作ができた。ジップロックで漬け汁に2日間。バター塗りつけてオーブンで焼けば、スパイシーでジューシー。クリスマスチキンも今年はこれにしました。


水餃子(自作レシピ)

小麦粉をねりにねって作る自家製餃子の皮。白菜を塩もみして水気を絞るレシピで餡ももちもち。つるんとした皮と肉汁のしみだす具が美味でした。


年末にオーブンレンジを買い替えたので、今年はいろいろ使いこなせるようになりたいものだ。

猫がいる喫茶店





新宿の外れのとある喫茶店。客席のソファに大きな猫が一匹鎮座している。古ぼけた昔ながらの純喫茶は最近よくある癒しの「猫カフェ」ではなく、ただ猫がいる喫茶店。もう一匹の子がいるのだが、やんちゃでお客の食べ物を狙うので、ランチタイムは店には出さないそうだ。

サラリーマンのランチ客で混雑してきても、猫は平然とソファに乗っかっている。店の人も追い払うでもなく、なすがまま。昭和の風情のナポリタン。コーヒーは水出しでコクがあるがまろやか。

猫がいると時間の流れがゆるくなる。

三河路のジャンボ




東海道を車で徘徊する旅をしたときのこと。どっぷり入り浸ったとあるジャズ喫茶のマスターに「晩飯はどこがいいですか?」とたずねて教えてもらった街道沿いのドライブイン。闇に浮かぶネオンもレトロで、各種定食やドテ焼き(赤味噌のモツ煮込)などローカルなものもあり、昭和の風情を味わいつつ安くボリュームのある飯を食った。三河路に燦然とあらわれたこの古色あふれる店構えに、私の脳内ではなぜか香港の巨大海上レストラン「ジャンボ」の遠い記憶がオーバーラップするのであった。




ちなみに名物大あんまきというのは、どら焼き風の皮であんこ等をくるんだお菓子であった。

マッチ箱の旅 山形の温泉宿




山形県のあつみ温泉。海近く日本海の幸が楽しめる木造の古風な宿に、時を隔てて2回投宿したことがある。はじめて訪れた数十年前には、看板料理がなぜかすっぽんで、温泉浴場の片隅にすっぽんたちのうごめく水槽があった。すっぽんを眺めて入浴した後、海鮮料理とすっぽん鍋の豪快なもてなし。すっぽんの生き血を小さなグラスでゴクリと飲んだ。

それからずいぶん後に同じ宿を再訪したのだが、あのすっぽんたちの姿はなくなっていた。このマッチ箱はその再訪の折に手に入れたもの。ポップな色使いで、まるでしりあがり寿のイラストのように洒脱なセンスである。すっぽん風呂が失われたのは残念であったが。

ブログ「ジョヴァンニッキ2」のこちらの記事を見て思いついたマッチ箱の紹介。これから時々続けてみようと思う。


マッチ擦るつかのま海に霧ふかし
身捨つるほどの祖国はありや


寺山修司

立ち飲み 立ち読み





採集地 川崎

いやげ物





採集地 水戸

2013年 私のお気に入り 旅めし




香港
香港を旅したのは実に中国返還以来の久々。開発が進み庶民の味は見当たらなくなってしまったのではないかという危惧は杞憂に終わった。返還前に食べ逃して恋焦がれていた「九記牛腩」(ガウゲイグーナム)の牛バラそばや、山村の飲茶名店「端記茶樓」(デュンゲイチャーラウ)、日参した潮州屋台、喫茶店の西太士(フレンチトースト)、老舗飲茶「陸羽茶室」の静かな時間などなど。
路上観察路上間食の宝庫、香港。いつか友人とグループで再訪して宴席もはりたいものだ。




岩見沢のやきとり三船・室蘭のやきとり一平本店
秋に周遊した北海道・青森。北海道の町で個性的なやきとりに出会った。三船のやきとりは正肉ともつ焼きの2種類のみ。長ネギではなく玉ネギがはさまっている。ごった返す地元客は、10本・20本と豪快にオーダーを繰り返す。その間に持ち帰り客の注文も後を絶たず、焼き場は戦場。締めのかけそばは頼まなかったのだが、焼き鳥に早く火を通すために下茹でしたスープを出汁にしていると後で知り大いに後悔。次回は必食だ。

室蘭のやきとりは実は豚肉がメイン。老舗一平本店の甘辛いがべたつかないタレ味が柔らかくジューシーな肉によく合う。ちょいとカラシをつけて食す。室蘭では長い歴史をもつというカレーラーメンもラーメン屋で食べたのだが、これは店によって相当違いがあるらしい。いまいちだったな。

この旅の旅めし記事は、そのうち別エントリーで。

今半別館のすき焼き(浅草)
再開発の進められる浅草の街並み。仲見世通りの一本裏の通り沿いにひっそり店を構えるすき焼きの老舗。和風の瀟洒な建築は登録有形文化財に指定されているという。庭を控えた和室でゆったり食事。たまにはご馳走の王道、すき焼きもいい。大林宜彦の映画「異人たちとの夏」に登場する、主人公が亡くなった両親と食事をするすき焼き屋は、この店なんだな。夏のすき焼きに、そんなことを思い出した。

街角にカウンターだけの古びた喫茶店が残るなど、まだ浅草の風情はそこここに感じられる。

内臓天国





採集地 札幌

サトウキビ畑





採集地 香港

普段着の香港 屋台飯






なにせ格安旅行だったので、香港で滞在したホテルは地下鉄MTRの終点が最寄りで、いわゆる観光地には足をのばさないとアプローチできなかった。それでもホテルのまわりを歩いて見るとそれなりにローカルなにぎわいのある街並みだった。一日の行動を終え夜半にホテルに戻ってきても、まだまだ小さな飲食店の数々に客が集っている。

香港到着は午後便のため夜遅くだったが、ホテルにチェックインしてぶらついていて、路上にテーブルを出した一軒の食堂が目にとまった。前の通りにはタクシーが数台とまっていて、運転手にも人気のようだ。とりあえずサンミゲル・ビールワンタン麺など頼んでみたが、たっぷりのワンタンと干しエビを練りこんだ細麺がなかなか旨い。どうやら潮州料理のお店らしく、店の人も夜中にやってくる日本人は珍しいのか面白がって話しかけてくる。私の片言の広東語と、彼らの片言の英語でなんとなく言葉を交わす。結局、この店にはその後毎晩夜中の12時過ぎに通っては、深夜の路地裏で過ごす客たちの姿を眺めて過ごした。店のおばちゃんも手が空くとテーブルにやってきて、注文を取るでもなく写真入りのメニューを見せて料理のことを教えてくれたり、わからない広東語で話しかけてきたり。

そのほかホテルの近所では魚類や肉のつみれの魚丸・貢丸が名物の小食堂もいい雰囲気だった。みな壁ぎわのテレビを見ながら、麺や汁をすすりビールや健康茶のようなものを飲んでいた。

中心街の一等地のラグジュアリーなホテルに宿泊したのでは得られなかっただろう、普段着の香港体験だった。

陸羽茶室の静かな時間



陸羽茶室といえば、今では日本のガイドブックなどでも名の知られる存在になったが、中国返還前に友人と訪れたときの印象の強く残る老舗である。昼時の混雑は避け午後3時過ぎのアイドルタイムに軽くお茶と数品の点心をと思い、再訪してみた。

ドアマンはあいかわらずインド系のおっちゃんであった。彼にうながされ、最初2階席に向かった。陸羽茶室の2階は常連さんたちの社交場であり、入れればラッキーなことと聞いていたが、私を目にした香港人ウエイターは「パーティーの準備してるから」とあっさり1階に行くよう指示を下した。垣間見た印象では、狭くて雑然としている1階席に比べ、ガランとした広がりと質素な落ち着きを感じさせる空間が2階には広がっていた。

1階席はまだ昼からの混雑の名残を引きずってはいたが、じょじょに客が減り、まったりとした空気に転じていった。プーアール茶をオーダーし、記入式の注文票の中から魚系らしい1品と定番ハーガオ(海老蒸し餃子)を選んだ。ちょっと無愛想なウエイターはオーダーを通すと、客の帰ったテーブルの片付けと、夜からの客を迎える準備に忙しい。数人いるウエイター同士で言葉を交わしながら、仕事をこなしている。



運ばれてきた点心は、いずれも淡白であっさり。油を控えた上品な味だ。出来立て熱々なのが注文式飲茶のよいところ。4時近くになって、ガラガラの店内にはゆったりした時間が流れる。ウエイターたちもややくつろぎモード。最後にデザートをと思い甜品(ティムパム)の項目をウエイター氏に見せると、「全部ないよ。あるのはこれだけ。」と、一番最初に書いてある品を指さした。「Too late」と言われ、残り物のデザートを注文。確かにアイドルタイムの静かさはいいけれど、人気メニューは売り切れてしまうんだな。ココナッツ・タルトに未練を抱きつつ、正体不明の甜品を食す。もちもちしたちまきのような中に入っているのはキビだろうか。そこにあまーい蜜がたっぷりかかっている。無愛想なウエイターに「sweet!」と言ってやると、苦虫をかみつぶしたような顔が一瞬ほころんで「Yah」と返してくれた。




陸羽茶室の攻略は難しいけれど、食い気より店の雰囲気を求めるならば「Too late」な客になるのも悪くない。

憧れの九記牛腩

往年のグルメ番組「料理の鉄人」で、辛口コメンテーターとして異彩を放っていた蔡瀾(チャイラン)は現地人ならではの香港グルメ本も出していて、中国返還直前には友人6人と香港旅行をして蔡瀾お勧めの店を食べ歩いたりした。その蔡瀾が香港で一番の麺と推す九記牛腩(ガウゲイグーナム)。返還前に訪れたときはちょうど昼休み中で、いつの日かリベンジを誓ったのであった。





久々に探し当てた九記牛腩は、屋台風からガラス張りのこぎれいな小食堂に建て替わっていた。夕方の飯時、店の前にはここの麺目当ての客が行列している。香港人が並んでまで食うというのはよほどのことだ。列の後ろに居た一人客の男性は広州からの旅行者だった。やはりうわさに聞く九記牛腩を初体験しにやってきたという。麺類のみの店なので回転は早い。ほどなく入店して、広州人のにいさんと相席してビールで乾杯。デフォルトのメニュー牛腩伊麺を選ぶ。牛バラの煮込みの載った卵麺である。

予想以上のあっさり味。牛バラは柔らかく、卵麺は若干平たくコシがありもちっとしている。これに牛の甘みが滲みでた淡白なスープがよくからむのである。スープまで完食するとなかなかのボリューム。




広州のにいさんはまだまだこれから食べ歩きをして過ごすという。彼と別れ、欧米人の多い蘭桂坊 (ランカイフォン)の路地をバーを求めてぶらりと歩き夜は更けていった。

山の飲茶 端記茶樓







今回の香港旅行で飲茶をしてみたかった店のひとつが、端記茶樓(デュンゲイチャーラウ)。MTRの荃湾線終点からミニバスで20分ほどの山の上の集落、川龍村にひなびたその店はあった。土曜日の昼前、マイカーで乗りつけた家族連れを中心にすでににぎわいを見せている。

この茶樓は、オーダー式でもワゴン式でもない、いわばセルフ式の飲茶スタイル。コーナーに積んである蒸篭をのぞいて好きな品を選び、空いてるテーブルで食す。香港人の家族連れの丸テーブルに相席させていただいた。お茶を入れるのもセルフ式。プーアール・水仙など4種のお茶を自分でポットに入れて給湯器で湯をさす。もたもたしていると、店のオバちゃんが一煎目はお湯を捨てるんだよと身振りで教えてくれた。

モツ系やら豆腐系やら食ったが、おおぶりな蓮の葉蒸しご飯の旨かったこと!相席になった家族からギョウザをおすそ分けしていただいたりして、山里の飲茶タイムはのどかに過ぎ行くのであった。テーブルで「マイタン」といってお勘定。満腹だけどやたら安い。

野菜を洗うのにも、お茶を淹れるのにも豊富な山の清水を使っているそうで、街場のレストランの飲茶とは別世界のお愉しみなのであった。



ぐったり昼寝してる犬を尻目に、ミニバスのバス停に並ぶと、ほどなく帰りの便がきた。街なかの雑踏も刺激的だが、こんなのんびりした新界(ニューテリトリー)地区の休暇も悪くないなあと大いに満足!



香港行ってきます





これから、香港に向かいます。イギリスからの返還後ははじめてという久しぶりの訪問。市街地の変貌や下町散策のほか、田園の中で食事できる端記茶樓や、海鮮料理の新スポット流浮山なども攻略したいところ。牛バラソバの九記も行かねば。夜はジャズバー探索でもできればと期待してます。

旧正月を控え、歳末の賑わいを見せている最中という香港。どうなることやら。

気仙沼 311から1年半

今日はほかならぬ9.11テロの日であるが、東日本大震災311から1年半にもあたる。2005年気仙沼をはじめて訪ねて以来、被災後もまだ足は踏み入れていないのだが、思い出に残る居酒屋の営業再開の報を知った。気仙沼「福よし」。お兄さんが焼き方・弟さんが板さんで、囲炉裏でじっくり焼き上げる焼き魚は日本一との評判で、私もかつて無い絶品のサンマの塩焼きをいただいた。秋に訪れたので、気仙沼の名物戻り鰹の刺身なども堪能した。店は港近くの気仙沼魚町にあった。311で店舗は全壊したが、店主らは幸い難を逃れ、今年8月旧店舗跡のすぐそばで再開オープンを果たしたそうだ。新店舗をレポートされたブログを見ると、部厚い木のカウンターも囲炉裏も、震災前の雰囲気を伝えている。





これらは私の撮った2005年の写真

そして、「福よし」でほろ酔いになったあとで訪ねた喫茶マンボ。こちらも現在、仮設商店街「南町紫市場」の仮店舗で営業をしているそうだ。パフェからカクテルそして名物のラーメンまであるレトロでゴージャスな洋風建築の名店だったが、港町気仙沼の魔界のようなあの空間は今はもう無い。311により失われたものの大きさを感じさせられる。



2005年撮影

気仙沼の高台にある石山修武設計のリアス・アーク美術館も、震災の影響で公開休止していたが、部分開館を経て常設展示を9月1日より再開したそうだ。

震災からの復興はまだまだこれから。多難を極めるだろうが、少しずつ動き出しているようだ。


夏の怪3







採集地 韓国ソウル 東大門市場

これまた古い写真。沖縄・香港・ソウルなどの市場で
多くの豚の頭を目にしてきた。
この豚たち、湯船に浸かって、いい湯加減といった風情。

沖縄戦では、豚たちも地上戦の巻き添えになり
沖縄の伝統食である豚は壊滅的な被害を受けたという。

米軍が持ち込んだランチョンミートが
沖縄の食に広く浸透したのは
そんな背景もあるのだろうか。

今ではチャンプルーなどに多用されるランチョンミート。
戦前は、ちゃんと豚肉を煮て、使っていたそうである。

熱海の喫茶店 CAFE KICHI




尾形光琳「紅白梅図屏風」公開に合わせ、久しぶりにMOA美術館のある熱海の街へ小旅行した。駅前のアーケードは昔訪れたときより小奇麗になった感じで、年配の方、女性のグループなどで賑わいを見せていた。相変わらずの温泉まんじゅうのほか、カフェなども増えた印象。

その路地裏を入ったところに小さな喫茶店があった。名前はCAFE KICHI。間口の狭い古い日本家屋をリノベした店内は、シンプルで落ち着いたトーン。一見モダンなテーブルは民家の古材を転用したもので、長押が残っていたりする。大きなガラス窓からの路地の眺めがいい風情だ。

珈琲は横浜の白楽のTコーヒーから仕入れている。このコーヒー屋、私も愛用していて、小さな店だが世界各国の農園に出向いて買いつけもする。豆の種類・品質・焙煎の技。お気に入りのコーヒー屋である。そのTコーヒーのサイトに熱海のCAFE KICHIが紹介されたことがあり、そのうち訪ねてみたいと思っていたのだ。

CAFE KICHIのモカブレンドはイエメンの豆など使っているそうで、まろやかで甘みがあり味わい深い。自家製のスコーンも全粒粉らしく上品で素朴な美味。

熱海の駅近くの路地裏に、居心地のいい場所を見つけた。


2011年 私のお気に入り 旅めし



今年は旅に出ることが例年になく少なく、「旅めし」との出会いはわずかでしたが、印象に残る店などを紹介します。あいかわらず居酒屋ばかりなのですが。



1位 藤ひろ(岡山)

秋に岡山を訪ねたとき、割烹「藤ひろ」のカウンター席で、地元料理を中心にしたおまかせ料理を地酒とともに愉しみました。食事なし、酒肴に向いた料理というアレンジをしてくれるところが居酒屋派にはうれしい心くばり。この店は岡山の様々な蔵元と付き合いがあり、地元のお酒の紹介に熱心。料理も、まったく知らなかった本来の食べ方で焼きままかりをいただいたり、鰆(さわら)は冬が旬だと知ったり。旅の客に知られざる岡山の魅力を伝えてくれる女将や親方の姿勢がとても気持ちよく、ついつい飲みすぎてしまいました。瀬戸内方面に行く折には再訪したいなあ。

2位 企久太(鎌倉)

鎌倉の小町通り脇の路地裏にある小さな居酒屋。日替わりのお品書きは、地物の魚がメイン。相模湾の魚はあなどれません。たまたま佐島でとれたというフグのから揚げには驚いた。しこ鰯七味醤油漬けやムカゴの素揚げなんていう小味の利いたメニューもありました。酒はやはり日本酒が中心。初春に飲んだときの満足が忘れられず今冬に再訪しましたが、期待にたがわずシンプルだけれどしっかりした料理を愉しみました。漬物を漬けている糠床は、100年以上使っているものだとか。「鎌倉で呑む」というのがうれしい店です。

ただし、大変な人気店となっているので週末は予約しないと厳しいかも。
 


3位 震災後の花見の赤飯

私の伯母の作るお赤飯は、大きな豆が入っているのが特徴です。震災後に昔からの友人と三人で、自宅近くの公園で花見をしました。今もまだ我々は震災・原発事故の渦中にいるというべきなのでしょうが、震災直後のまだざわざわと心が騒ぐさなかに桜の花を見ながら食べたこのお赤飯は、今年忘れられない「旅めし」のひとつとして記憶にとどめておきたいと思います。

 
厚木近郊の川入園という廃墟のような外観のうなぎ屋で食べた、関西流のうな重もインパクトあったな。
プロフィール

テツ

「中年とオブジェ」とは赤瀬川原平の名著「少年とオブジェ」へのオマージュである。美術、オブジェ収集、エリック・ドルフィーを愛好する。

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