中年とオブジェ

美術館・街で見かけたオブジェ 旅先で手に入れたオブジェ オブジェの視点で世の中を楽しむ中年の日常。

十和田市現代美術館

幻覚の街















採集地 十和田市

『アド街ック天国』







採集地 十和田

十和田のバルテュス





採集地 十和田市(十和田市現代美術館)

馬の街 十和田市




個性ある地方美術館、十和田市現代美術館。その常設の野外作品のひとつが韓国のアーティスト、チェ・ジョンファの「フラワー・ホース」である。カラフルな花が集まって形作られた巨大な躍動的な馬の彫刻。

馬は、この地十和田の歴史と無縁でない。十和田市では藩政時代の文久3年(1863年)に馬市が開催されて以来馬セリで賑わい、明治17年には軍馬育成所が開設され、馬産地としてしられるようになったという。
明治18年には陸軍軍馬局出張所が開設され、明治29年には軍馬補充部三本木支部と改称。昭和20年の解体まで、軍馬の供給地としてその育成が行われた。






そんな十和田市の市街には、マンホールのデザインなど様々に馬のモチーフが散見された。観光馬車がのんびり街を行く姿ものどかであった。


十和田観光電鉄 三沢駅のサウダーヂ





2010年の夏、草間彌生の企画展に合わせて十和田市現代美術館をはじめて訪れた。寂れた商店街が草間の赤い水玉で占拠され、美術館も家族連れなどでなかなかのにぎわい。しかし、帰路十和田市から三沢駅まで乗車した十和田観光電鉄はなんともローカルで哀愁の路線だった。昔懐かしい東急のステンレスカーが走り、JRとの接続になる終点三沢駅はまさに昭和の風景。レトロを通り越した寂びれ具合であった。日本のサウダーヂを感じさせた。その十和田観光電鉄がまもなく運行休止になると知った。

十和田市〜三沢間電車の営業運転終了のお知らせ
いつも十鉄電車をご利用頂きありがとうございます。
当社電車は利用者の減少が続いており、また、今後設備の老朽化の更新に多額な投資が必要であることから、平成24年3月31日(土)をもって十和田市〜三沢間の電車の運行を終了することと致しました。
89年の永きに渡り、沿線住民の方をはじめ多くの方にご乗車頂きましてありがとうございました。
翌4月1日からは鉄道路線に沿った経路で鉄道代替の路線バスを運行いたしますので、引続き十鉄バスのご利用をお願い致します。

十和田観光電鉄Webサイトより

モダンアート鑑賞とこの哀愁の路線の組み合わせ。旅情をそそったのだがなあ。





青森・十和田 極楽おいしい四泊五日

日本全国どこへいっても同じような旅館めし。ちょこんとさえない刺身・固形燃料で温める陶板焼に小鍋・さめた茶碗蒸し・甲羅に入ったカニグラタン・・・。それがいやなので 温泉に泊まるとき以外、旅館で食事をすることはほとんど無い。いつもビジネスホテルに泊まり、土地のものが食べられそうな居酒屋を探す。海の近くなら、きときとの地魚の寿司なんていうのもいい。ホテルのフロントやタクシーの運転手におすすめの店を教えてもらうのもひとつの手だ。「これはできる」と気に入った店のご主人に、他の店を紹介してもらうというのは最高のパターン。かなりの確率で、いもづる式の収穫があるのだ。

さっぱり更新していない拙ホームページ、「観光」の旅めし編に書いた一文である。「旅めし」というのは私の造語で、旅先で楽しむ飲み食いのこと。旅に出たなら夕食はもちろん、朝食・昼食・喫茶店・バーなど、一食たりとも妥協したくないという食い意地の張った私。青森・十和田の旅めしの記録をご紹介しよう。

1日目
昼食:東北新幹線車内で仙台「牛タン弁当」
新幹線に乗る前に弁当は買わない。途中駅でご当地駅弁が積み込まれるのを待つのだ。ひもを引っ張ると加熱剤が発熱し、ほかほかになる弁当だった。

夕食:炉端焼き居酒屋「煉瓦亭」

煉瓦亭じゃがバター

函館―青森間を結ぶ大型高速フェリー「ナッチャンworld」に乗船するため函館入り。函館駅近くの古ぼけた「煉瓦亭」へ。まるで藤森照信作品のようなクラフト感あふれる年季の入った店内。異例の暑さの今夏の函館。炉端の火で店内はサウナ状態。やっぱり冬くるもんだ。直火で焼いたじゃがいもはほっこり。バターとイカ塩辛を一緒に食べるのが北海道流。

2日目
昼食:フェリー船内で、ホッキ貝を使った限定弁当
青森に上陸
青森県立美術館のカフェで有機栽培コーヒーとチーズケーキ
夕食:青森市街の居酒屋「F」

居酒屋F

活ツブ刺・近海マグロ中落ち・油目(あいなめ)刺・ホタテ貝焼きや青森の地酒を堪能する。そのあとジャズバーに行ったのだが、「F」が恋しくて閉店直後にご挨拶に。ご主人に「もう一杯飲んでいきなよ」と迎えられ、一緒に地酒をぐいぐい。3年寝かせた発酵ニシンまでいただき、夜更けまで酒を酌み交わしたのであった。

3日目
朝食:くどうラーメン

くどうラーメン青森の市場で働く人たちが朝飯に集うというラーメン屋があると知り、ホテルの朝食をキャンセル。くどうラーメンは朝8時開店。魚介系のごく薄あっさりスープと細麺は、朝から食べてももたれない。コショウは入れないほうがよいかも。





昼食:小坂鉱山の「ホルモン幸楽」ミックス定食

ミックス定食青森から小坂鉱山経由で十和田へ向かう。大きな鉄板鍋で、牛カルビ・ホルモンを食べる「ミックス定食」。キャベツたっぷり。甘辛のたれにご飯がすすむ。しめにうどん玉をサービスしていただきたれを食い尽くす。女将さんのキャラが楽しい。

夕食:十和田市の居酒屋「呑兵衛」
刺身からもつ焼きまで、メニュー豊富な活気ある店。韓国料理やマッコリなどもそろっているのは、在日の方の経営だからだとうかがう。サムゲタンが安くてうまい!(青森産ニンニクたっぷり)

バー:Bar-K's
カウンターのみの穴蔵のようなショットバー。マスターは、バーテンダースクールでも教えている本格派。ジントニックは、ステンレスマグでキリリ。オリジナルカクテルも絶品。十和田市唯一の(?)洒落た店。

4日目
昼食:奥入瀬渓流ホテルのラウンジでミル挽きコーヒーとホットサンド

ミル挽きコーヒーカリカリと自分でミルを回しコーヒー豆を挽いてからサーブしてもらうコーヒーは、深煎りで香りよし。岡本太郎の巨大暖炉「森の神話」を見上げながら。








夕食:奥入瀬渓流ホテルの和食膳

十和田牛のヒバ蒸このホテルでは、夕食バイキングは避けたほうがよさそう。青森の地産食材づくしの和食コースは、ヒバのチップを入れたお湯で蒸す十和田牛、姫ニンニクの天ぷらなどがよかったな。

ホテルの夜は静かでバーなど無いので、ラウンジで十和田ワインの赤。ヤマブドウを使っているそうだ。



5日目
朝食:渓流テラスで朝食ビュッフェ

テラス朝食奥入瀬渓流に臨んだ屋外で、のんびり朝食。奥入瀬ガーリックポークは餌がニンニクだそう。生ハム・部厚いベーコンエッグなどに、風味が生かされる。台風の影響で「奥入瀬濁流」だったのは残念。






昼食:十和田市現代美術館カフェで、ハートランドビールとピザ

十和田市現美カフェ

高い天井・大ガラス・床はカラフルなマイケル・リン作品。ハコは申し分ないのだが、キャパ少なく、ウエイティングの管理も無く、セルフサービス。混雑時には椅子取り合戦勃発。見るだけでいいかもしれません。

夕食:焼肉大昌園でB級グルメ「バラ焼き」

大昌園十和田市がB級グルメとして普及を目指してる「バラ焼き」。牛バラと玉ねぎを甘辛いたれで鉄板焼きする。十和田の人々には昔から愛されている料理で、北海道のジンギスカンの感覚。老舗大昌園のたれの味は甘いけれどクドくない。ビールにも合うしご飯もすすむ。家庭用にバラ焼き肉をテイクアウトする地元の客が次々にやってくる人気店だ。無煙ロースターなど無いこの店、網焼きをすると大変なことになるが、塩ホルモンの網焼きも抜群の旨さでした。煙と臭いには覚悟して食うべし。

というわけで青森・十和田「極楽おいしい四泊五日」でした。





※さとなお著「極楽おいしい二泊三日」(文芸春秋)は、旅めし派のわたしが待っていた一冊。青森は出てこないけど、日本各地のおいしい旅めしの情報にあふれてます。朝食にまで手を抜かないところがさすが。居酒屋は知ってる店多くてうれしいなあ。

極楽おいしい二泊三日
極楽おいしい二泊三日
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十和田市がすごいことになっている

ライトアップ

夜の野外オブジェ

この夏に訪れた十和田市。西沢立衛十和田市現代美術館のある官庁通りには、いくつもの野外作品が展示され、夜の闇に美しく浮かび上がる。美術館のライトアップ自体も常設作品のひとつ。光のアートなのだ。これを観なければ常設作品のコンプリートはできない。

家具屋にギャラリー

草間映像上映会場


大きな家具屋にはギャラリー空間が出現。古ぼけた洋品店の屋根裏では、往年の草間彌生の前衛フィルム上映。そして半ばシャッター街化しつつある商店街は、赤い水玉によって草間ジャックされている。この水玉は、8月29日(日)までの「草間彌生 十和田でうたう」展終了後も残される予定だとか。

水玉商店街

マネキンと水玉

タクシーと水玉

コーラと水玉


十和田市がすごいことになっている。まずは第一報でした。
プロフィール

テツ

「中年とオブジェ」とは赤瀬川原平の名著「少年とオブジェ」へのオマージュである。美術、オブジェ収集、エリック・ドルフィーを愛好する。

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