中年とオブジェ

街角に佇むオブジェ 旅先で手に入れたオブジェ 美術館で出会ったオブジェ オブジェの視点で世の中を楽しむ中年の日常。

土産物

『私は貝になりたい』





ひかりもの





採集地 千葉

いやげもの





採集地 コトル(モンテネグロ)

ペンは剣より強し





採集地 ボスニア・ヘルツェゴビナ

薬莢のボールペン

ドラ泣き





採集地 モスタル(ボスニア・ヘルツェゴビナ)

ブラジルのファヴェーラ

ファヴェーラ

以前、友人がブラジルのサンパウロに出張に行った折に貰った土産物。ブラジルの都市にはファヴェーラと呼ばれる貧民街が数多く存在するという。このレリーフ、崖地のような場所にひしめき合って立つスラムをモデルにしたのだろう。裏側にポルトガル語で「Favelinha(ファヴェリーニャ)=小さいファヴェーラ」と書かれている。

国民の資産のほとんどが、一握りの富裕層に集中するというブラジル。一見カラフルで素朴なこのレリーフが生まれた背景には深刻な格差社会の存在がある。

原爆ドーム 木の置物

原爆ドーム1















原爆ドーム2原爆ドーム3昨年暮に、ヤフオクで「原爆ドーム」と検索して、偶然この置物を見つけた。わずか100円で落札。出品者にも聞いてみたのだが、いつ頃手にいれたものか記憶にないという。現在は平和記念資料館の休憩所の売店で樹脂製の原爆ドームが売られている。数年前にはピカピカのいわゆる金プラも売られていたのだが姿を消した。木で出来たこの手作り感溢れる置物は相当古い時代の物なのだろう。原爆ドームのような負の遺産も土産物にしてしまうところは、いかにも日本人らしい感性なのかもしれない。(資料館内の公式ミュージアムショップでは、ドームのプラモデルが売られている)

おーい粗茶君がかつて原爆にまつわる歴史を調べて教えてくれたのだが、厳粛なイメージのある平和式典は昭和22年に始まったが、仮装行列が市内を練り歩くなどのお祭騒ぎがあり、平和祭協会には非難の投書が殺到したという。原爆の本当の恐ろしさである放射能の脅威については、昭和29年に第五福竜丸が水爆実験で死の灰を浴びた事件以降になって認識されるようになったそうで、それまでは単なる巨大な爆弾、ケロイドの悲惨さなどしか意識されていなかったらしい。

この置物がどんな時代に作られたものかは定かではないが、広島に戦争の傷跡がまだ残っていた時代のものなのかもしれない。

広島平和記念資料館
プロフィール

テツ

「中年とオブジェ」とは赤瀬川原平の名著「少年とオブジェ」へのオマージュである。美術、オブジェ収集、エリック・ドルフィーを愛好する。

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