July 26, 2015

7. 紺色のスカーフ

イラン滞在6日目。エスファハーンを後にし、最後の目的地であるシーラーズへと飛んだ。一番の目的は、アケメネス朝の遺跡、ペルセポリスを訪ねること。到着したホテルで翌日のペルセポリス行の車を手配し、評判の良い近くのレストランで食事をして早めに休むこととした。続きを読む

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6. レモン色の胡椒

イランのレストランでは、席に着くなり「スープ?サラダ?ヨーグルト?」と尋ねられる。どんな食事でもお決まりのサイドメニューのようだ。サラダはいたって普通の生野菜サラダ。スープには小麦が入っていて、優しい味わいながらスパイシーな風味がする。ペルシャ語でドゥーグと呼ばれるヨーグルトドリンクも試してみたが、想像以上の酸味と塩気に、胡椒やきゅうり、ハーブ等の香りが混じり合い、なかなか強烈な味わいだった。続きを読む

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5. エメラルドグリーンの芝

イラン人はピクニックが大好きだ、と確信したのは、エスファハーンに到着してすぐのことだった。イランにいた7日間で、一体どのくらいのピクニックを目にしただろうか。とにかく、芝生さえあればどこでも始まるのだ。幹線道路の中央分離帯でくつろぐ家族を見たときには、さすがに驚いた。続きを読む

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4. ワインレッドの絨毯

ファーティマという少女に突然話しかけられたのは、エスファハーンのバザールの中だった。続きを読む

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3. 瑠璃色の門

午後、ヤズドから長距離バスに乗り込み、エスファハーンへ向かった。途中の休憩では、若い男性添乗員によって、売店で調達されたジュースと、いかにも甘そうなスポンジケーキのお菓子が配られた。ジュースのパックは日本では見たことのない形状で、ストローのさし方に戸惑ったが、前列の乗客の手元を観察して真似をする。ちなみに、イランの長距離バスには読書灯の隣にチャイボタンがある。実際に体験はできなかったものの、このボタンを押すとチャイを届けてくれるサービスがあるのだろう。灼熱の地を駆け抜けるバスに、湯気の立つカップのマークというのがやや不釣り合いだが、イランの人たちにとってどれほどチャイが大事かを垣間見ることができた。続きを読む

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2. 象牙色の壁

 2日目の夜、テヘランを後にし、飛行機でヤズドへと向かう。国内線の空港ロビーは、出張と思われるビジネスマンや地元へ帰るのであろう家族連れでごった返していた。続きを読む

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1. 灰色の都会

旅の始まりはイランの首都、テヘラン。カタールのドーハで乗り継ぎイラン航空の機体に向かう中それとなく周りの女性を見渡すと、スカーフを被っていない人のほうが多いようだ。一目で外国人と分かる私が張り切ってスカーフを被るのはなんとなく恥ずかしくて、照れ隠しに巻き方の練習をしているようなそぶりをすると、近くにいたイラン人らしき女性に笑われてしまった。隣にいる夫が、そんな私の様子を面白そうに見ている。結局すべての女性がスカーフを身に着けたのは、機体がテヘラン空港に着陸しようという頃で、カタール空港でも注意を受けるのではとひやひやしていたイラン初心者としてはやや出鼻をくじかれた。
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「七色のイラン」

この数週間、イランのニュースを聞かない日がなかった。
核協議が歴史的な合意に達し、国連安保理が全会一致でその内容を承認した。長年続いた経済制裁の解除が現実のものとなろうとしている。昨年あの国を旅した頃からは考えられない進展。彼の地で会った人々は、今頃喜びを分かち合っているのだろうか。どんな場所も、実際に足を運ばずには、具体的なイメージを持つことが出来ない。今回の合意内容に対する米メディアの批判的な論調を目にするにつけ、そう思う。行ってみたところで、ほんの数パーセントも分かっていないかもしれないのだが。いずれにせよ、イランへの旅は本当に素晴らしい経験であった。そんな旅の記憶を綴った。

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September 15, 2012

駅前の広場で歌う、若い女性ストリートミュージシャン。
傍で熱心に聴き入るサラリーマンもいれば、少し遠巻きに眺める学生らしき人もいる。
人の足を止める歌声とは、言葉とは、どのような力を持っているのだろう。

駅の周辺に並ぶのは、ファッションビルに映画館、家電チェーン、安さを売りにするスーパーと高級感を謳うスーパー。この街では、いろいろなものが入り混じっている。

再開発の中心的な存在である公園は、曜日と時間によって、くるくると表情を変える。
地面に置かれたラジオを中心に、ゆるい円を作って淡々と進む早朝のラジオ体操。
子ども連れの家族で賑やかな休日の午前中。
夕方になれば、芝生や公園でくつろぐ恋人達やグループが増える。
必ず同じベンチに集まる外国籍の若者は、このあたりの飲食店に務めているのだろうか。
終電で帰った日には、ベンチに寝る酔っ払いかホームレスの影を目にする。

公園の傍らにそびえるタワーマンションは、隣接する都営アパートと完璧な対称を見せている。もしかすると、ものだけでなく、いろいろな感情も入り混じっているのかもしれない。でも、目線をあげるとぶつかるスカイツリーから見下ろせば、このごちゃまぜな一帯も他の街と同じに映るのだろう。

長かった夏がもうすぐ終わる。この街で過ごす初めての季節が次の季節に移ろうとするなか、愛憎半ばの気持ちで、今日もまた駅からの家路を急いだ。

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November 20, 2011

prepone

インドには、"prepone" という言葉があるそうです。
今期のクラスメイトには、言語学が専門のインドの女性がいて、
彼女の"English as Asian Language"というプレゼンテーションの中で知りました。
とても興味深い内容で、授業の終了時間を30分も経過しながら、コメントが続いて。
"prepone"は"postpone"の反対で、「早める、前倒しする」という意味です。
日本においては使われる機会が少なそうな、インドの造語。

"English in Asia"、つまり、アジアにおいて使われる英語、ということではなく、
"English of Asia"、アジア(の言葉として)の英語、というのは、
言語的にも、非言語的にも英語が"asianized"されている、という論に基づきます。
各国の習慣、文化が反映され、それぞれの国での英語が、英語の一つのバリエーションとして確立されている。
オーソドックスな英語が訛りとともに使われている、または誤った用法で使われている、ということではなく。

ずっと以前から英語が公用語であるシンガポールやインドでは、この考えが当たり前なのかもしれません。
対して、日本においてそうではないだろうと感じます。
正しい「英語」があって、それを外国語として学ぶ。
昨今、企業で公用語を英語にするような風潮が生まれていることに対して抵抗が強いのも、勿論、今すぐには話せない、という現実的な困難に加えて、こうした考え方が根底にあるのだろうと思ったのです。
しかし一方で、企業が英語を公用語にしようとする試みは、国際的なビジネスの舞台に基準を合わせようとするからであって、そういう意味では正しい英語が必要なのではなく、Lingua Francaとしての英語の効用が大事なのでしょう。
こう考えると、日本でもっと英語が使われるようになる前の段階として、
"English in Japan"ではなくて、"English of Japan"という考えが浸透するかどうかというポイントがありそうです。
そもそも、この考えが浸透するべきかについては人それぞれの意見があるわけですが、
突然に会社では英語を、というスタンスだけを強要するのは、今の日本ではやはりなかなか受け入れがたいことかと、そう思います。

なぜか、私の会社でもTOEICの点数を少しばかり気にし始め、しかし、その理由が、目指す方向が見えない。とはいえ、個人的には恩恵に授かっており、この流れによって企画されただろう研修がなかなか実践的で面白かった。

曰く、
"Be prepared, or prepare to fail"

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