2019年03月31日

【予告】今年もやります 法科大学院別の入学者数情報の収集【ご協力のお願い】

当ブログでは恒例となりました、法科大学院別の入学者数情報の収集を、今年も実施します。

読者の皆様にも、積極的な情報提供をいただければ助かります。
ご協力、よろしくお願いいたします。

コメント欄に情報をお寄せいただく際には、情報ソース・URL等もご紹介ください。


なお、当ブログではコメントを投稿する際には、いわゆる捨てハンドルではなく、他人と識別できるお名前を名乗るようお願いしております。
「名無し」や「通りすがり」はNGワードに設定していますので投稿できません。捨てハンドルでの投稿には原則として管理人は応答しません。
ご理解の上、ご協力をお願いいたします。


<過去の例>
2018年度(平成30年度)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52210833.html
2017年度(平成29年度)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52183542.html
2016年度(平成28年度)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52150453.html
2015年度(平成27年度)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52118422.html
2014年度(平成26年度)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52069900.html

ロースクール開校以来(平成16年〜)の法科大学院別入学者数の推移
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52222393.html


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schulze at 00:00|PermalinkComments(0) 司法試験 | 司法制度

2019年03月19日

「悪の組織の弁護士」





悪の秘密結社 の顧問弁護士なら 山本&パートナーズ法律事務所 ですけどね。

http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52225771.html

schulze at 20:59|PermalinkComments(0) 司法制度 | ネタ

大阪モノレール 彩都線の延伸計画は正式に中止、南側は延伸し近鉄と接続へ

大阪モノレール延伸許可、終点に近鉄の新駅設置(読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20190319-OYT1T50260/
国土交通省は19日、大阪モノレールを運営する大阪高速鉄道が申請していた門真市駅から大阪府東大阪市方面への南側延伸区間(8・9キロ)の軌道事業を許可した。4月以降に着工し、2029年の開業を予定する。門真市から延伸し、門真南、鴻池新田、荒本、瓜生堂(いずれも仮称)の四つの新駅を設置し、1日117本(平日)を運行する。門真南で大阪メトロ長堀鶴見緑地線、鴻池新田でJR片町線、荒本で近鉄けいはんな線と乗り換えが可能となる。終点の瓜生堂は、近鉄奈良線と交差する場所にあり、モノレール延伸に合わせて近鉄の新駅が設置される予定。

大阪モノレールの延伸区間



一方で彩都線の延伸計画は正式に中止となったようです。
https://trafficnews.jp/post/84552


南側を延伸するのはいいんじゃないかと思いますが、
大阪モノレールと多摩都市モノレールは、車両の重心位置が高くて、スピードが出ないのが難点ですね。
あれが、せめて東京モノレール並みにスピードが出せたら、かなり利便性が違っていたように思うのですが。

schulze at 20:55|PermalinkComments(1) 鉄道・交通・乗りもの | 日記

堺マッスル

堺筋を「サカイマッスル」と誤訳 大阪メトロの公式サイト(2019/3/18 21:43 共同通信)
https://this.kiji.is/480356205338035297?c=39546741839462401
大阪市の地下鉄を運行する大阪メトロの公式サイトの外国語ページで、路線名の「堺筋」を「Sakai muscle」(堺 筋肉)と誤って英訳していたことが18日、分かった。自動翻訳ソフトの利用が原因で、利用者からは複数の誤りが指摘されていた。大阪メトロはページを閉鎖して確認を進めている。
大阪メトロによると、16日に利用者から、堺筋の他に「3両目」を「3 Eyes」、駅名の「天下茶屋」を「World Teahouse」などと誤って表記していると指摘があった。
公式サイトでは、作業の効率化のために米マイクロソフトの自動翻訳ソフトを利用していた。




天下茶屋=World Teahouse は思い付かないですね。




one hundred twenty-three を思い出しました。


http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52167238.html
123

123-2

schulze at 20:21|PermalinkComments(0) 鉄道・交通・乗りもの | ネタ

大河「いだてん」ピエール瀧代役に三宅弘城

大河「いだてん」ピエール瀧容疑者代役に三宅弘城 NHKが正式発表(2019年3月19日 17:05 スポーツニッポン)
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2019/03/19/kiji/20190319s00041000278000c.html




なんかいっすー

の人だ!!

Σ(・ω・ノ)ノ





schulze at 19:43|PermalinkComments(0) 音楽 | 動画・youtube

LECの「働きながら司法試験合格!社会人特集」の広告



http://www.lec-jp.com/shihou/nyuumon/usertype/shakaijin.html より
予備試験のメリット



予備試験合格者の司法試験合格率が「61.5%」というのは、かなり古い情報ですね。
これは2016年(平成28年)のことです。
昨年(2018年/平成30年)の予備試験合格者の司法試験合格率は77.6%です。



<参考>
予備試験合格資格による受験者の合格者336名・合格率77.6%いずれも史上最高、ロー修了資格受験者との合格率の差は52.9ポイントまで拡大(2018年9月11日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52219176.html
<予備試験組とロー修了組との合格率比較>
※カッコ内は左から合格者数/受験者数
H30年
予備試験組 77.6%(*336/*433)
ロー修了組 24.7%(1189/4805)
差 52.9ポイント

H29年
予備試験組 72.5%(*290/*400)
ロー修了組 22.5%(1253/5567)
差 50.0ポイント

H28年
予備試験組 61.5%(*235/*382)
ロー修了組 20.7%(1348/6517)
差 40.8ポイント

H27年
予備試験組 61.8%(*186/*301)
ロー修了組 21.6%(1664/7715)
差 40.2ポイント

H26年
予備試験組 66.8%(*163/*244)
ロー修了組 21.2%(1647/7771)
差 45.6ポイント

H25年
予備試験組 71.9%(*120/*167)
ロー修了組 25.8%(1929/7486)
差 46.1ポイント

H24年
予備試験組 68.2%(**58/**85)
ロー修了組 24.6%(2044/8302)
差 43.6ポイント



平成31年(2019年)司法試験 合格者数パターンに応じた受験資格別の対受験者合格率シミュレーション
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52228857.html
【合格者1500人の想定パターン】
予備試験組 出願393→受験385→合格320(対受験者合格率 約83%)
ロー修了組 出願4537→受験3980→合格1200(対受験者合格率 約30%)

【合格者1400人の想定パターン】
予備試験組 出願393→受験385→合格310(対受験者合格率 約80%)
ロー修了組 出願4537→受験3980→合格1100(対受験者合格率 約28%)

【合格者1300人の想定パターン】
予備試験組 出願393→受験385→合格300(対受験者合格率 約78%)
ロー修了組 出願4537→受験3980→合格1000(対受験者合格率 約25%)

schulze at 17:41|PermalinkComments(1) 司法試験 | 司法制度

2019年03月18日

「逃げ道の先は行き止まりだよ」

「逃げ道の先は行き止まりだよ」本田望結が姉・真凜に伝えた言葉の真意
https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/othersports/figure/2019/03/17/post/



まだ14歳なのに、ずいぶんと達観していますね・・・。
(´・ω・`)


「逃げ道の先は行き止まり」は真理だと思うのですが、
逃げ道かどうか。それは客観的に決まるものではなく、自分の意識に「逃げ」の気持ちがあるかどうか次第なのでしょう。
自分の中に逃げている気持ちがあるからこそ「逃げ道」になるのであり、きっとその思いは自分を一生縛ることになると思います。

自分の人生について下した選択について、決して後悔をしないようにしていただきたいと思います。
自分自身で価値を規定した選択ならば、どんな道であってもそれは「逃げ道」にはならないでしょう。



<「逃げ道」関連>
「ロースクールは学部で予備試験に受からなかった人の逃げ道」(2017年11月16日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52201558.html

予備試験を想いながらロースクールに抱かれる(タダスケの日記)
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20160915/1473919553
ロー卒業後六年目の春の日。
私は、実家から「すぐそこ」にあって通学に便利なだけの地方ロースクールに再入学した自分を発見するのだ。
その学校生活に愛はない。私は地方ローのことを愛していないし、地方ローで受講している講義のことも愛していない。私の心は再び予備試験に囚われたままで、日々を亡霊のように生き、毎晩のように地方ローに抱かれながら、予備試験のことを想いつづけている。むかし、始めのロースクールに抱かれながら予備試験を想っていたように。
地方ローから返却された期末試験の解答用紙をたたんでいる最中、テレビから流れてきたニュースで、予備試験が毎年,業界トップの司法試験合格率を叩き出していることを知り、一度も予備試験に抱かれていないはずなのに、まるで昔の恋人の出世した姿を見せられたようで、予備試験が就職市場で青田買いされるようになっただとか、ロースクール関係者に妬まれて予備試験の制限まで論じられるようになったとか、そんな話をきくたびに、すこし誇らしくなっている馬鹿な自分を見つける。
いつの間にか予備試験は、「むかし受けたかった試験」から「むかし受かったはず試験」にねじ曲げられていて、何も知らずボール遊びをするクラスメイトに、テレビ画面を指差して、「本当はこの試験に受かっていたはずなんだよ」と言いたい誘惑に駆られる。
いまごろ地方ローは学部生に頭をさげて入学してくれるようにお願いしているんだろう。あの人は愚直なだけだ。
そんなことをしても、予備試験に勝てるはずはないのに。

私の人生は失敗したのだ。

ほんとうに好きな試験を受けることもできず、はじめのロースクール卒業で得た受験資格も生かせず,どうでもいい学校に再入学し、くだらない日々を送っている。私は余り物だ。生きている価値はない。結局、一度も予備試験に抱かれなかった。当然だ。予備試験がこんな女を抱くはずがない。

(中略)

その時、肩に手が置かれた。
私は振り向いた。
地方ローの教員が立っていた。
私は驚いて何も言うことができなかった。教員は私を見つめていた。今日は卒業生の合格祝賀会のはずなのに、と私は思った。教員は真剣な顔をしていた。やがて教員は口を開いた。それは、「僕は知ってる」という言葉ではじまった。

「僕は知ってる。君が予備試験を引きずっていることも、それをいまでも忘れられないことも。でも僕は法曹養成が好きだから、ずっとそばにいる。君が振り向いてくれなくてもいい。心の中で予備試験のことを想っていてもいい。ただ、僕は君と君のクラスメイトのためにがんばる。僕は君の一番にはなれないかもしれない。でも、君が受験勉強で辛いときにそばにいてあげることはできる。誰よりも君と君のクラスメイトのために頑張ることはできる。その気持ちでは、僕は予備試験にも、君が以前入学したロースクールにも、予備校にも負けない。それが僕の誇り」

私はロッカーの前に立ち尽くしていた。身体が震えているのを感じた。いつのまにか教員はガラスの小瓶を取り、中の錠剤をすべて洗面所の流しに流してしていた。教員は私の肩に手を置いた。
「僕と勉強しよう」と教員は言った。
私は、この人のことをまともに見たことはあったんだろうか。私は、司法試験合格率しか見ていなかったんじゃないだろうか。私は地方ローの優しさも、気遣いも、何も知らなかった。私は、予備試験と一緒になれなければ幸せになれないと思って、教員がこんなにも優しい目をしていることも知らず、地方ローのことを馬鹿にして、本当は、地方ローに再入学した自分を認めたくないだけだったのだ。
泣き崩れる私を教員は抱いた。
はじめて、地方ローに抱かれた気がした。

「あなた、合格祝賀会は?」
「いいんだ。卒業生の合格者が,今年は出なかったんだ。」
「でも、どうして、どうしてわかったの?」
教員は微笑んだ。
「少人数制、って言ったろ?」


schulze at 00:00|PermalinkComments(0) 司法試験 | 司法制度

2019年03月17日

ウィング1号

【去年なら場外】 筒香、新設ウイング席に飛び込む特大ホームラン
http://blog.livedoor.jp/livejupiter2/archives/9346095.html
新規
(GIF)



京急が何か賞品出すべき!
(`・ω・´)

schulze at 23:50|PermalinkComments(0) 野球 | ネタ

メディアのインタビューで発言を捏造された東大学生「弁護士は稼げないよね、とは言いました」


東大学生




「弁護士は稼げないよね、とかは言ってます。」

↑ココ、すごく大事なとこ。
(´・ω・`)



<参考>
2018年法曹養成流行語大賞 受賞作品「会社員か公務員になった方がいいよ」
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52225397.html

弁護士の登録抹消請求件数は年間400人近くに及ぶことが定着
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52226296.html
修習期別弁護士登録者数の推移 63期はすでに100人超(約5.3%)が弁護士登録を抹消
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52222844.html
有識者会議が弁護士の経済的価値の低下に無関心なことが法曹志願者激減の最大の原因(タダスケの日記)
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20180401/1522581439


法曹の収入・所得,奨学金等調査の集計結果(平成28年7月)
http://www.moj.go.jp/content/001198284.pdf
弁護士1人あたりの国民数 (1990年)8957人→(2016年)3352人→(2061年)1496人
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52176366.html

schulze at 10:11|PermalinkComments(0) ロー進学、ダメ。ゼッタイ。 | 司法制度

JR中央線、架線断線で終日運転見合わせ

JR中央線 八高線 一部で運転見合わせ続く(2019年3月16日 23時58分 NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190316/k10011851141000.html
16日午後9時8分ごろ、JR中央線の八王子駅と豊田駅の間で架線が断線して、停電が起き、付近を走っていた複数の列車が乗客を乗せたまま動けなくなりました。
このため、JRの職員が車両のドアをあけてハシゴをかけ、乗客を下ろして近くの駅まで誘導しています。
このトラブルの影響で、中央線は豊田駅と小淵沢駅の間の上下線で終日運転を見合わせるほか、八高線も八王子駅と東飯能駅の間の上下線で運転を見合わせています。
JRによりますと、いずれも運転再開の見通しは立っていないということで、架線の断線した状況や原因について調査しています。





巻き込まれた方は、お気の毒です。遅い時間で大変かと思いますが、体調崩されないことをお祈りしております。

断線の原因究明はこれからでしょうが、それにしても、鉄道のインフラも昔に比べずいぶんと弱体化している印象があります。
運転見合わせ区間も小淵沢までとは、ずいぶんと広範囲ですね。

架線断線は、本当に怖いです。一歩間違うと火災など、大きな事故になりかねないですからね。
E233系の損傷写真を見たら、架線断線ではありませんが、高崎線の籠原駅の火災事故を想起してしまいました。

schulze at 00:16|PermalinkComments(2) 鉄道・交通・乗りもの | 日記

2019年03月16日

京都新聞社説「受験資格の制限など予備試験の見直しこそが先決」

法曹の養成  抜本的な制度見直しを(京都新聞社説 2019年3月15日)
https://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20190315_3.html
これでは弥縫(びほう)策にすぎない。
多様な経歴や知識を持つ法曹(裁判官、検察官、弁護士)の育成を理念に掲げてきた法科大学院への進学志願者減が深刻だ。
政府は最短5年間で法学部入学から法科大学院修了に至る「法曹コース」の導入など、法曹養成制度を見直す改正法案を今国会に提出した。しかし、法科大学院の救済どころか、逆に形骸化を招きかねず、法曹養成の根本的な立て直しには程遠いと言えよう。
法曹コースの新設に加え、法科大学院の学長が一定の成績を収めていると認めれば、在学中に司法試験を受験できるようにするのが制度見直しの柱である。
法曹資格の取得には、大学の法学部に進んでも法科大学院修了までに6年、司法修習を経て最短で8年弱を要する。これを大幅に短縮することで、時間的、経済的な負担を軽減して、優秀な学生を確保し、法科大学院離れに歯止めをかけるのが狙いだ。
修了すれば司法試験の受験資格を得られる法科大学院は2004年以降、74校が開校した。ところが、司法試験の合格率は振るわず人気が低迷、当初7万人を超えた志願者数は昨年約8千人にまで落ち込み、地方を中心に39校が廃止や学生募集停止を決めている。
法科大学院の不振は政策の迷走が要因とも言える。政府は当初、司法試験の合格者数を年3千人程度への大幅増を掲げたものの遠く届かず13年に撤回し、開設を競った大学側ははしごを外された。とりわけ法科大学院を経ずに司法試験に挑める「予備試験」が11年に導入されたのが拍車をかけた。
本来、経済的事情などで法科大学院に通えない人の「例外」措置だったが、優秀な学生が法曹界への「近道」として予備試験へ流れた。何のための例外なのか。まずは受験資格の制限など予備試験の見直しこそが先決である。
法科大学院の再生は喫緊の課題とはいえ、これでは司法試験に向けた予備校化さえも危惧せざるを得ない。なぜ法科大学院離れが止まらないのか、法律業務の需要に法曹人口は見合っているか、司法試験の在り方は適正か―といった議論を置き去りにしていては、何ら打開策を見いだせないだろう。
そもそも司法改革が目指していた法律業務の需要拡大のもくろみが外れ、弁護士の過剰や都市部偏在などを招いた。法科大学院の理念に立ち返って、法曹界が抱える諸課題も含め、一歩踏み込んだ国会論議を期待したい。
<関連>
司法試験 法科大学院在学中も受験可に 改正案を閣議決定(NHK)(2019年3月13日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52230569.html
日経新聞・朝日新聞社説、予備試験の受験制限が必要との立場(2019年3月15日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52230671.html
東京新聞社説「司法試験の受験一本の勉強とは離れた、奥の深い法律家の養成を理想とした理念は誤りではないし、歪(ゆが)めたくはない。」(2019年3月15日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52230696.html




京都新聞の社説ですが、朝日・日経・東京新聞の社説とは異なり、弁護士の過剰や法律業務の需要に着目している点で適切だと思います。
・・・が、「受験資格の制限など予備試験の見直しこそが先決」だと、かなり踏み込んでいます。
Σ(´д`;)

大手紙に比べ地方紙は司法制度改革に批判的な論調が多い傾向にある中で、この京都新聞の社説には大いに失望させられました。
いまかろうじて法曹志望者をつなぎとめているのは予備試験の存在なのですから、その予備試験に受験資格制限が設けられたら、いよいよ多くの志望者が法曹を目指さなくなるでしょう。予備試験ルートを制限したところで、法科大学院の教育・学歴が世間で評価されず、しかも法曹資格に経済的な魅力がなければ、法科大学院へ志望者が戻ってくることは期待できません。

マスコミがどうしてこの点を看過するのか、およそ理解できません。

このようなマスコミの論調を変えさせることは難しいとは思いますが、これらの社説に共通するのは「法科大学院制度の理念は正しい。だから制度を守るべき。」ということですから、ここの認識を改めさせない限り、予備試験の受験資格制限の議論は永遠につきまとうことになるでしょう。
そうさせないためには、法科大学院で行われている教育が法曹実務家養成の上で必須のものとは言えず、専門職の養成機関としての価値を示せていないことを、繰り返し訴えていくほかないと思います。



<参考:法科大学院の教育能力>
法科大学院では司法試験の受験指導は行わない
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52073193.html
法科大学院では前期修習の役割を担うことはできない
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51988608.html
法科大学院教育では実務に役立つ起案能力を涵養する教育がほとんど行われていない
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20150121/1421851111
ロースクールの教育効果は5年で薄まる(政府見解)
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20121230/1356828107
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-478.html
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-385.html


法科大学院での教育が素晴らしいものなら、受験資格要件を無くしても人は集まる(2018年10月8日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52222353.html
いったん司法試験の受験資格制限をやめて、旧司法試験のように原則、開放したほうがいいです。
そのほうが、ロースクールの価値が正面から問われることになり、むしろ評価する人たちがこれまでより多くなる可能性もあると思います。
ロースクールは、司法試験の受験資格という「利権」を盾に法曹志望者へ強要するのではなく、自身の価値で勝負して、自身の力で評価を勝ち取るべきだと思います。
個人としての感情論は別にして、運動論としては、ロースクールを廃止する必要まではありません。
廃止すべきは、法科大学院「制度」であり、司法試験の受験資格制限です。
価値があると評価し、行きたいと思う人だけが行けるようにすれば良いと思います。

法科大学院の理念や必要性は、志望者に強制しないことには、了解も評価もされないことを前提にしている(2012年5月30日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51955538.html
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-458.html
この問題をご覧になってきた方からすれば、ざっと見る限り、聞き飽きた新味のない論調と思われるかもしれません。それはその通りですが、改めて見ると、不思議な感じがします。受験資格を切り離したならば、理念が骨抜きになる、法科大学院は法曹になるために必要なくなる――。要件から外した瞬間に、骨抜きになり、必要でなくなる法科大学院制度とは一体何なんだ、ということです。端的にいえば、志望者に利用されなくなる恐れですが、そうだとすれば、法科大学院の理念や必要性は、志望者に強制しないことには、了解も評価もされないことを前提にしているととれます。つまり、ここでは他のルートと対等に比べても、確かに法科大学院ルートは必要だ、という評価にならないという自信のなさが現れているとみることができるのです。その評価とは、例えば、志望者にとっては、やはり法科大学院に行かないと司法試験に受かりにくい(司法試験が本当に修了の効果測定的な意味を持つものとして存在できるとして)とか、合格後、実務家として活動していくうえで、他のルートの人より、差がつくとか、一方、社会的な評価として、法科大学院経由・非経由の法曹の質に違いがあって、「さすが法科大学院修了法曹だ」と言わせしめるものがあるとか、ですが、いわばそうした勝負は初めから難しいと、法科大学院本道主義を掲げる方々が考えているととれることになります。
法科大学院制度には許せない点がたくさんありますが、何が一番イヤな感じを持つかというと、ロー関係者は既存の弁護士のことをさんざん批判するくせに、自分たちはその弁護士資格の取得ルートを独占することで利益を享受しているという点です。
自分たちが「資格商法」に手を出そうと思ったのも、弁護士の資格に信頼や価値があったからこそ、ではないですか。
でも、その信頼や価値は、既存の弁護士たちが努力して積み上げて、勝ち取ってきたものです。
そこに、他人のふんどしで相撲を取るような「いやらしさ」がありますね。
もともと大学は実務とは無縁で、実務家養成など興味もなかったはずなのに、受験資格を独占させることで「利権」が生まれた。
その利権に大学が一斉にむらがった結果、弁護士など誰もなりたいとは思わない資格に落ちぶれたのも、当たり前のことで、必然であったのでしょう。
なぜなら、大学に実務家養成ができるなど誰も信じていないし、実際に養成能力なんてないですから。世間からの評価など、勝ち取れるわけがないのです。
既存の弁護士が自分たちの実力で評価を勝ち取ったのと異なり、制度で与えられた利権にすぎないロースクールが評価されることなど、未来永劫無いと断言できます。

「経済的な事情」で括る「予備試験」制限の無理(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-748.html
大学院に行けない人の制度なのに、そうでない人たちに利用されている、本来の使い方ではないのだ、と。大マスコミが、さんざん不当性の刷り込みにつかっている、まさに「抜け道」というとらえ方に立つものです。なかには、そのルートを使うことを、「心得違い」と決めつけて、「心の貧困」という言葉を宛がう人までいます。そして、その向こうにあるのは、当然、ここになんらかの制限を加える、つまり「強制」によって、使えなくさせるという方策です。
これは、ある意味、法科大学院本道主義の立場からは、分かりやすい話です。昨今の予備試験人気を見て、「強制」しなれば本道が利用されなくなるという脅威が背景にあるからです。もちろん、このためには絶対的なこの本道主義の正統性が担保されていなればならないはずですが、これまでも書いてきましたように、この立場の最大の問題は、その理念や「あるべき論」を伴う正統性の話と、「価値」を提供できていないという現実をいったん切り離しているようにとれることです。そのために、必然的にこの発想は、「利用者」の視点を無視することになっている。逆に言えば、「利用者」が決める制度、選択される制度という発想は、結果的に二の次三の次になっているようにとれるのです。

補完制度としての「予備試験」(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-814.html
経済的な事情などで法科大学院に行けない人のために設けられ制度。それが本来の趣旨とは違う形で利用されている――。司法試験の「予備試験」をめぐり、現状を問題視する側からさんざん聞かれる、この括り方が伝える制度イメージには、注意すべきところがあります。本来は認められないルートを、そうした事情を抱えた人のために特別に認めるという「配慮」が、まるで恩恵のようにとられかねないということです。「抜け道」といったネガティブな表現が被せられるほどに、折角の「配慮」に対する悪用というイメージが強調されます。
ただ、何が注意すべきかといえば、この話の流れは、根本的なことが欠落しているように感じるからです。それは何かといえば、「予備試験」制度は前記事情を抱えた人のため、以前に、法曹養成のため、ではないのかという点です。つまり、法科大学院制度が犠牲にする公平性、平等性を「予備試験」がカバーするということ。いわば、制度の決定的な欠陥を補うための制度ではなかったのか、ということです。逆に言えば、そのために法科大学院を中核とする新法曹養成制度は、どうしても「予備試験」を排除できなかったという現実です。

「価値」の実証性から見る法曹志望者の「選択」(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-853.html
そもそも前記推進派、法科大学院擁護派から「予備試験」について聞こえてきた「抜け道」論、本来の趣旨論には、ご都合主義的な匂いがします。以前も書きましたが、「予備試験」という制度は、あくまで法科大学院強制化によって、当然に失われる法曹養成の公平・平等をなんとか補完するものとして取り入れざるを得なかった制度ということができます。この背景には、いうまでもなく、旧司法試験体制の法曹養成が、「誰でもチャレンジ」できる公平・平等の制度を旗印とし、また、個人によっては程度の差はあれ、当時の法曹すべてがその恩恵を被ったということがあります。「抜け道」論への危惧や、そうしたルートをとる人間を「不純物」呼ばわりする論調を排してでも、さすがに導入せざるを得なかった制度なのです。

「予備試験」が明らかにするもの(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-928.html
私たち社会にとって、本来、最もはっきりさせなければならないことはほかにあるといわなければなりません。それは、端的に言って、「予備試験」が利用され、そこを経由した法曹が増え続けることが法科大学院制度にとって都合が悪くても、果たして社会にとって、それほど都合が悪いことなのかという一点です。
この「抜け道」の利用に、その後の法曹としての適格性に影響するような明らかなマイナスを社会が認められないのならば、逆に言えば、その点で法科大学院制度が強制までさせたプロセスとして、社会に違いを示せないのであるならば、私たちはいつまでこの「抜け道」批判に付き合う必要があるのでしょうか。「抜け道」は文字通り、本道主義の「抜け道」ではあっても、社会が憂うべき「法曹への抜け道」といえるのかという話です。
何度も書いていることですが、法科大学院があくまでその点で理想の法曹教育を目指し、「価値」を示すというのであれば、それはそれでいいと思います。ただ、それは強制ではなく、まず時間をかけてでも「価値」を示すことで選択される道を選ぶ。つまりは、きっちり「審判」を仰ぐべきということです。費用や時間をかけてでも、やはりこの「プロセス」を経た法曹でなければ、という「価値」を志望者と社会に示せないのであれば、そもそもこの制度の強制は無理だと思います。

法曹養成制度改革推進室 予備試験の受験資格制限は困難との見解(2014年6月12日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52074078.html
続きまして、予備試験の論点整理について御説明申し上げます。資料12、通し番号223ページを御覧ください。この資料は、主に予備試験の受験に対する制度的制約に関する論点につきまして、推進室の現時点における問題意識を踏まえた論点整理表でございます。そのため、現在、推進室の問題意識を含めた御説明となりますので、よろしくお願いします。

まず、1といたしまして、現状の予備試験について指摘されている主な課題・問題点を記載しております。
1点目といたしまして、大学生や法科大学院生が多数予備試験を受験している現状は、予備試験の本来の制度趣旨に沿わないのではないかという指摘がございます。
2点目は、予備試験の受験者数が増加し、合格者数も増加しており、予備試験が主流との認識が広がりつつあるという指摘でございます。
3点目は、大学生で予備試験を受験する者が増加しており、バイパスとして予備試験を利用されることが問題であるとの指摘でございます。
4点目は、法科大学院生が予備試験を受験することによる法科大学院教育への悪影響があるのではないかという指摘でございます。

この点、推進室におきましては、予備試験につきましての制度面での制約というものを検討するに当たりましては、そのような制度的制約を講ずる必要があるのかという視点での検討が不可欠であると考えております。
例えば、法科大学院の改善による対処というものが可能ではないかという視点からの考察が必要ではないかと考えております。法科大学院生や大学生の予備試験受験動向といいますものは、現在進められております法科大学院全体の組織見直しに加えまして、法科大学院の理念に沿った魅力ある法科大学院教育に改善されることにより、どの法科大学院でも司法試験の合格率が7〜8割になるということを求めての改革というふうに認識しているところでございますが、このような改革が行われた場合には、予備試験の制度的制約がなお必要なのかという問題を考えなければならないと考えております。

また、予備試験に関するデータを踏まえた、すなわちエビデンスに基づく検討というものが不可欠であると考えております。この点、平成25年の予備試験の合格率は全体で約3.8%と極めて狭き門となっております。さらに、予備試験に合格いたしましても、司法試験は翌年受けることになるなど、これから法曹を目指そうとする者、法曹を目指そうかなと考える者にとりまして、必ずしも予備試験ルートが法曹になるための時間短縮の最善の策であると当然に思えるような状況であるとは考えておりません。

また、平成25年の予備試験受験実績を見ましても、法科大学院在学中であることが明らかな予備試験合格者161人のうち、法科大学院3年生が157人を占めております。この法科大学院3年生の予備試験合格者たちは、翌年の司法試験を受験することになりますので、結局、法科大学院修了資格も取得して司法試験を受験することになります。したがいまして、これらの者につきましては、まさにプロセスとしての法科大学院課程を終了して司法試験に臨んでいると言えることにも留意する必要があると考えております。

このような視点からしますと、現時点での受験資格制限といいますものは、まだ早い、あるいはこのようなものはする必要はないという見方もあろうかと思われます。

また、予備試験対策に気を取られて、大学生や法科大学院生の勉強態度が芳しいものではなくなってきたという指摘についてでございますが、まず、大学の学生の勉強態度につきましては、予備試験対策だけでなく、まさに法科大学院の既修者コースを目指すための勉強と重なっておりまして、この点について大学生が予備校を活用することが悪いと評価することは必ずしもできないのではないかという問題意識がございます。この点におきまして、いわゆる旧司法試験時代の予備校の位置付けと現在の予備校の位置付けを同じとすることはできないのではないかと考えております。

また、司法試験科目につきまして、選択科目を廃止する案につきまして、この顧問会議でも御説明し、それに対する各界からの反論ということについても議論したところでございますが、その中で法科大学院における教授の先生方から、司法試験科目でないと法科大学院の学生が勉強しなくなるという指摘を受けたことからも明らかなように、法科大学院生の勉強態度の問題は予備試験固有のものではなく、司法試験合格率が低迷する中で、学生が司法試験合格を意識した授業対応となってしまっている問題であるともいえるのではないかと考えております。
また、法科大学院生が答案練習以外に予備校を活用している実態が余りないということも今回の予備校からのアンケートで明らかになったところでございます。

さらに、法科大学院在学中に予備試験対策に追われて、授業の予習・復習をおろそかにするといった問題につきましては、その具体的な実態がどのようなものかというのは必ずしもまだ定かではございませんが、仮にそのような問題があるとした場合には、そのような問題に対処するには、予備試験の受験を制度的に一律に禁止することによって解決すべきものではなく、まず適切な教育指導や単位認定で対応すべき事柄であるとも考えられるのではないかと思っておるところでございます。

それでは、このような問題意識を踏まえた上で、予備試験の制度的制約について考えられる案、平たく申し上げますと、これまで指摘されるなどした案として整理をいたしましたものがお配りしております「2 考えられる対応方策(制度面)」の中で記載している案でございます。ただ、推進室がこのうちのどれかの案でいくことにしたということではございませんので、この点、くれぐれも御注意願います。

まず、A案は「予備試験の受験資格として資力要件・社会人経験要件を設ける案」でございます。
この案につきましては、推進室といたしましては【検討すべき問題点】のところに記載しておりますとおり、幾つか検討すべき点があるのではないかと考えております。

まず一つ目のポツに記載しておりますとおり、この案はそもそも、今の予備試験制度を最初につくるときに相当程度検討されている案でございます。
具体的な検討状況につきましては、第6回顧問会議におきましての資料20及び資料21で御紹介させていただいたとおりでございますが、司法制度改革推進本部の法曹養成検討会や国会で詳細な議論がなされた上で、結局、この案はとられずに現在のような制度になったという経緯がございます。
したがいまして、現時点で新たにこのような要件を設けるためには、当時想定されていなかったような新たな事情が立法事実として必要になるのではないかと考えております。ただ、現状を見ましても、この二つの要件のみに限定しなければいけないような事情が新たに生じたとは言えないのではないかとの問題がございます。

また、次のポツにございますとおり、制度設計当時の議論の結果、受験資格の制限を設けなかった理由の一つといたしまして、法科大学院を経由しない理由には「経済的事情」と「社会経験」以外にも人によって様々な理由が考えられるところ、それをこの2点のみに限って受験資格とすることは問題であるということがございます。

次に三つ目のポツは、仮にこのような法改正をすると考えた場合に、経済的事情や社会経験につきまして、具体的にどこで線引きをするのかが非常に難しく、また、仮に線引きをしたとしても、どのようにして該当性の確認をするのかという技術的な面からの問題点もあるのではないかと考えております。

四つ目に、既に現在、誰でも受験できる制度として開かれております予備試験が実施されている中で、この制限を課することによって多くの大学生などが予備試験を受験できないという結果になりますと、今、学校に在学しながら予備試験を受けて法曹を目指すことを考えているような人たちが法曹を目指さなくなってしまうといったマイナス効果が生じるおそれはないであろうかということも考えていかなければならないと思っております。

続きまして、B案は「一定の年齢以上であることを予備試験の受験資格とする案」でございます。
この案につきましても、推進室内で検討いたしました結果、次のような検討課題があると考えております。

まず、そもそも一定の年齢に達していないという理由で、今、現に誰でも受験できることとなっている資格試験を受験する権利を剝奪する十分な根拠があるのかということがございます。

さらに、二つ目のポツにございますように、年齢のみで受験を制限することは、権利制約の範囲として広範囲に過ぎ、過度な権利制限となるのではないかという指摘にどう答えるかという問題もございます。

そして、この案の前提となっております、一定の若い人が予備試験をバイパスとして利用する可能性につきましても、予備試験の制度設計当時に相当な議論が行われておりまして、結論として現在の制度になっている訳でございます。したがいまして、ここでもやはり当時想定されていなかった新たな立法事実が要求されることになる訳でございます。
しかし、前回までの会議でお示ししたデータの分析結果からいたしますと、大学在学中に予備試験に合格し、司法試験にまで合格する者は非常に限られており、増加傾向も見られないところでございます。また、法科大学院在学中に司法試験に合格して中退する者は少しずつ増えてはおりますが、全体の中での人数としては限定的でございます。
このように、現状において予備試験をバイパスとして活用している人は限られた少人数にとどまっております。また、この少数の早期合格者につきまして、法曹としての質に問題があるという指摘は少なくとも現時点においては見られません。したがいまして、現状におきまして年齢制限をしなければいけないような新たな立法事実があるとは言えないのではないかという問題意識でございます。

さらに、学部段階で予備試験を受験できなくなることで、法曹の道を選ばなくなる学部生が増えてしまうのではないかというおそれも考慮する必要があると考えております。

また、そもそも予備試験は資格試験でございますので、法科大学院生などが受験することにより、他の属性の者の合格がそれによって狭められる、要するに、もともと、よく指摘されております経済的事情を抱える者、あるいは一定の社会経験を有する者がそれによって合格から排除されている、合格の枠が狭められるという関係には立たないということにも留意する必要があると考えております。

最後に、C案は「法科大学院在学中の者には予備試験の受験を認めないこととする案」でございます。
この案につきましても、検討すべき問題点がございます。

まず、法科大学院に入学したら予備試験を受験できないとなりますと、法曹を目指す者は、法科大学院か予備試験かという二者択一を迫られることになりまして、法科大学院への入学者が減少してしまう、あるいはそもそも法曹を目指さなくなるのではないかという懸念が考えられます。
法科大学院に行って予備試験を受けている学生といいますのは、司法試験合格率が低迷している法科大学院のこの現状におきましても、法科大学院進学を選んだ者であるということに留意する必要があると考えております。

また、法科大学院生が予備試験を受験していることによる教育への影響という弊害が仮にあるといたしましても、これも冒頭申し上げましたように、まずは法科大学院自身の対応、例えば授業態度が芳しくない学生に対しては、小まめに指導することで本来あるべき学習態度に導くといった工夫によって解消する必要があるのではないか、これは一律の制度的制約の問題ではないのではないかとも考えられるところでございます。

また、それは、今、いろいろと文部科学省におかれて取り組まれておられます今後の法科大学院の改善についての期待を考えたときには、そのような対応は十分可能ではないのかという指摘が考えられるのではないかと考えております。

いずれの案にいたしましても、受験資格制限をすることで、従来、誰にでも開かれていました予備試験、そして司法試験の受験機会を一定程度閉ざすことになります。しかも法科大学院の現状、つまり司法試験合格率が法科大学院修了者について必ずしも高くない現状において、その道を一定程度閉ざすこととなります。
したがいまして、学生にとっては法曹界が縮小していくかのようなマイナスのイメージと映り、そのような業種を選ぶことをためらわせることにもなりかねないのではないかという問題意識を持っております。

法曹志願者が減少している昨今、法曹志願者には年齢、職業、その他の社会的経験など、様々な背景・事情を持つ者がおり、多様な法曹の急減ともなり得るこれらの者が法曹になる道を確保しておく必要があると考えております。
予備試験の在り方につきまして、現時点での推進室の考え方といたしましては、この予備試験の在り方についての推進室が示す方針・方向性、あるいは結論が、優秀な、あるいは幅広い可能性を有する者が、そのことによって、かえって法曹を目指そうとしなくなってしまうような結果をもたらすものであっては絶対にならないというところを基本スタンスとしているところでございます。

以上でございます。

踊る大ロースクール線 予備試験ルートを封鎖せよ!(タダスケの日記)
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20140621/1403354634
司法制度改革が始まってから10年、学部卒業後は予備校はあったものの,空き地だらけだった法曹養成課程は、70余校もの法科大学院校舎が建ち並び、学者教員の一大就職地へと変貌した。
湾岸ローでは、実務科目や一般教養科目、など,あふれる学生を相手にして,司法試験にも実務にも役立たない地味な業務に忙殺されていた。
そんな時、久々に青島らを奮い立たせる凶悪なロースクールの自主廃校事件が立て続けに発生、ついに文部科学省に法科大学院特別委員会が設置された。
しかし、青島らの必死の活動もむなしく、獨協大学法科大学院において何十校目かの自主廃校事件が発生してしまう。
これにはたまらず,東京大や京都大など6大学の法科大学院は13日、予備試験が「制度の趣旨に反する状況になっている」として、学生をお台場に封じ込めるべく,受験資格を設けることで予備試験ルートを封鎖することを求める提言を,法務省や文部科学省などに提出した。
6法科大学院の指令を受けて,予備試験ルート封鎖に走る青島。
しかし,ここで法曹養成制度改革顧問会議から,予備試験ルート封鎖に反対する様々な意見が青島にぶつけられる。


●学部生・法科大学院生の予備試験受験の可能性については立法時から議論されていたが、受験資格を制限するという結論には至らなかった。
●予備試験は、資格試験として、経済的事情や一定の社会的経験を有する者などに平等に受験の機会を付与。

●学部生で予備試験合格までする者はいまだ少数。
●学部生は、予備試験対策だけでなく、法科大学院入学対策も含めて司法試験予備校を利用。
●学部生が予備試験を受験することによる学部教育への悪影響の実態は明らかではない。
●学部生の中には、予備試験を、法科大学院に進学するかを見極めるために受験している者がいることにも留意。

●法科大学院進学の決定においては、法科大学院の魅力こそが決定的要素。法科大学院改革で対応すべきもの。
●予備試験の合格率は 3〜4%と極めて低く、狭き門であり、法曹になるための安易なバイパスとは言えない。

●法科大学院生が予備試験を受験することによる法科大学院教育への悪影響の実態は明らかではない。
●仮に悪影響があるとしても、法科大学院における適切な教育指導や厳格な単位・修了認定により対応すべき。
●法科大学院生は、司法試験科目でなければ授業に集中しない、あるいは勉強しない等の指摘がなされている現状に照らせば、授業の充実化は予備試験特有の問題ではない。
●法科大学院教育の魅力、法科大学院修了の意義向上が重要。

●法科大学院生の予備試験合格者は増加しているが、その多くは、法科大学院3年次での合格であり、予備試験合格をもって中退する者は少ない。
●法科大学院在学中に司法試験に合格してもなお、法科大学院での学修を続ける者もいる。法科大学院に留まるか否かは、ひとえに法科大学院教育の魅力、法科大学院修了の意義向上の問題。
●予備試験が司法試験合格への主流あるいは容易な道であるとの認識が広がっているとは言えない。

●法曹三者においては、予備試験組がエリート、法科大学院修了組が二番手との認識はない。採用においても、個々人の能力を評価している。
●法科大学院教育の魅力、法科大学院修了の意義向上と、そのアピールが重要。

●法科大学院修了者と同程度の学識・能力の有無を判定するという目的は、結局は司法試験受験資格を付与するという目的に収斂されるところであるが、予備試験合格者の約7割が司法試験に合格している現状からすれば、予備試験は、司法試験受験資格を付与する試験として適切に運用されているといえる。
●予備試験の合格率は、3〜4%と極めて低く、狭き門であり、負担が軽いとは言えない。




困惑した青島はパトカーに戻り無線で報告する。

「予備試験ルート,封鎖できません!」


schulze at 22:13|PermalinkComments(1) 司法試験 | 司法制度

【速報】アド街「日暮里」 羽二重団子が2位にランクイン

【超朗報】
今週のアド街「日暮里」
ワイの大好物、羽二重団子が2位にランクイン!
\(^o^)/


羽二重団子(公式)
https://habutae.jp/
Wikipedia「羽二重団子」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%BD%E4%BA%8C%E9%87%8D%E5%9B%A3%E5%AD%90



<日暮里関連>
日暮里駅北口跨線橋 下御隠殿橋からの風景(2018年4月1日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52210917.html

schulze at 21:48|PermalinkComments(1) 食べ物・飲み物 | ネタ

2019年03月15日

「8時ちょうどのあずさ2号」が消滅

狩人も寂しい…「8時ちょうど」あずさ2号消滅(2019/03/14 11:20 読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20190314-OYT1T50236/
昭和のヒット曲「あずさ2号」の歌詞として知られる「8時ちょうどのあずさ2号」がJR東日本の16日のダイヤ改正でなくなる。曲を歌った兄弟デュオ「狩人」も残念がっている。
「あずさ」は主に新宿駅(東京都)と松本駅(長野県)を結ぶ特急列車。あずさ2号は、狩人が1977年に曲を発表した当時、両駅をそれぞれ午前8時に発車していた。曲は、かつて愛した人を思いながら、新宿発のあずさ2号で信州に旅立つ女性の心情を歌い、ヒットした。
その後の複数回のダイヤ改正で、現在のあずさ2号は午前6時8分松本発の上り列車に変更。歌詞とは反対方向で、途中駅ではあるものの、大月駅(山梨県)を午前8時に出る形で残っていた。だが、時間短縮のため、今回の改正で大月駅など複数駅の通過が決定。「8時ちょうど」は姿を消し、15日が最終運行となる。



8時ちょうどの「あずさ2号」がないのなら、8時ぐらいの「かいじ」に乗ればいいじゃない。
(このネタ2回目




schulze at 19:44|PermalinkComments(4) 鉄道・交通・乗りもの | 音楽

東京新聞社説「司法試験の受験一本の勉強とは離れた、奥の深い法律家の養成を理想とした理念は誤りではないし、歪(ゆが)めたくはない。」

日経・朝日に続いて、東京新聞(中日新聞)も社説を出しています。


東京新聞社説(2019年3月15日付)「法科大学院 改革の理念はどこへ」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019031502000175.html
※中日新聞社説も同文です。
https://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2019031502000121.html
法科大学院の在り方を大幅に変更する制度改正案が国会提案された。減少する一方の法曹の志願者の歯止めとしたい狙いがある。その一方で、司法改革の高い理念が失われないかも懸念する。
まず現行制度の仕組みはこうだ。大学四年を卒業し、法科大学院を最短二年で修了すると司法試験に挑むことができる。そのほか経済的な事情で大学院に進めない人を対象にした予備試験を経て、司法試験に挑むルートもある。
ただし、これが事実上の抜け道となって、大学院に通うよりも早く法曹資格を得る「特急コース」となっている現状もある。
改正案は、法学部と法科大学院が連携協定を結んだ「法曹コース」の創設などである。なんと法学部を三年間で早期卒業する。そして法科大学院に進むのだ。
残り一年以内に大学院を修了予定で、一定の成績を収めていると学長が認めれば、在学中に司法試験が受けられる。そうすると、学部と大学院が最短五年で修了することになる。
これは恐らく苦肉の策だ。つまり大学院機能は温存する。同時になるべく早く司法試験を受けさせる。この二つを両立させるために、法学部を三年卒業という“変則技”まで繰り出したのであろう。
法科大学院修了者の司法試験合格率の低迷は悩ましい。合格率は毎年20%台と振るわず、失望を招いている。そのため、大学院への志願者も二〇〇四年度の七万二千八百人から毎年減り続けて、ついに一八年度は八千五十八人まで落ちてしまった。
志願者が減ることは、法曹の質も劣化しているとの懸念も生まれる。法曹界、教育界の危機感は強かったのである。
しかし、もともと法科大学院の構想は、司法試験に必要な憲法や民法など基本科目を詰め込むだけの教育に陥らないことを目指したことではなかったか。確かに司法試験を早く受験できるのは学生にとっては朗報かもしれないが、かつての「試験一発勝負」の世界に戻ってしまいかねない。
それに法科大学院制度は、法学部以外の文系、理系の出身者、また社会人らの人材を集め、実務教育や幅広い教養、法曹倫理などを教えることを目指した。
これは司法試験の受験一本の勉強とは離れた、奥の深い法律家の養成を理想とした考えであろう。その理念は誤りではないし、歪(ゆが)めたくはない。


法科大学院制度の理念が正しいから、それにこだわるべきだ、という文脈については、(私は賛成しないものの)まだ主張として言ってることは理解できます。

ただ、この社説だと、試験の受験勉強が良くないと言っているように読めるのですが、どうして試験勉強が忌み嫌われなければならないのか・・・理解に苦しみます。
本当にこれが法科大学院の理念だとされていたのでしょうか?


法科大学院制度の導入につながった「司法制度改革審議会意見書」(平成13年6月12日)では、法科大学院の教育理念は次のように説明されています。
https://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/report/ikensyo/iken-3.html
•「法の支配」の直接の担い手であり、「国民の社会生活上の医師」としての役割を期待される法曹に共通して必要とされる専門的資質・能力の習得と、かけがえのない人生を生きる人々の喜びや悲しみに対して深く共感しうる豊かな人間性の涵養、向上を図る。
•専門的な法知識を確実に習得させるとともに、それを批判的に検討し、また発展させていく創造的な思考力、あるいは事実に即して具体的な法的問題を解決していくため必要な法的分析能力や法的議論の能力等を育成する。
•先端的な法領域について基本的な理解を得させ、また、社会に生起する様々な問題に対して広い関心を持たせ、人間や社会の在り方に関する思索や実際的な見聞、体験を基礎として、法曹としての責任感や倫理観が涵養されるよう努めるとともに、実際に社会への貢献を行うための機会を提供しうるものとする。

これらは、「奥の深い法律家の養成を理想とした考え」ではあるかもしれませんが、「司法試験の受験一本だと、これらが養えないから、法科大学院を設けた」という考え方は読み取れません。


旧司法試験の問題点については、次のように説明されています。
21世紀の司法を支えるにふさわしい質・量ともに豊かな法曹をどのようにして養成するか。
この課題に関して、まず、現在の法曹養成制度が前記のような要請に十分に応えうるものとなっているかを考えてみると、現行の司法試験は開かれた制度としての長所を持つものの、合格者数が徐々に増加しているにもかかわらず依然として受験競争が厳しい状態にあり、受験者の受験技術優先の傾向が顕著となってきたこと、大幅な合格者数増をその質を維持しつつ図ることには大きな困難が伴うこと等の問題点が認められ、その試験内容や試験方法の改善のみによってそれらの問題点を克服することには限界がある。

「受験競争が厳しいため、受験者が受験技術優先の傾向がある」とは言っていますが、これは「試験の一発勝負が良くない」とは意味が異なりますよね。「競争が厳しい」ことと「試験が一発」かどうかは、異なることだからです。
ここでの文脈の主眼は、「試験の合格者数を大幅に増やすだけでは、その質を維持しつつ図ることには大きな困難が伴う」ということですから、「試験の一発勝負が良くない」という話ではないですね。

そもそも、旧司法試験の下でも司法修習があって、試験の合格だけで資格が与えられたわけではありません。
さらに、「一発勝負」というのも、旧試験も予備試験も短答・論文・口述と、各段階があるのですから、決して「一発勝負」だったわけではなく、事実と反します。

スローガンとして「点による選抜から、プロセスによる選抜へ」というのがあったため、「点による選抜」が「試験の一発勝負」とのフレーズにいつの間にか置き換えられている(?)ように見えるのですが、これでは意味合いが変わってしまっていると思います。
東京新聞は、試験勉強が良くないような描き方をしていますが、これはおかしなことだと思います。
こういう描き方をするから、法科大学院では司法試験の受験指導をしてはいけないとか、変な方向に議論が行ってしまったのだと思います。


なお、試験勉強に関わりそうなところでは、意見書で予備校批判と受け取れる箇所があります。
一方、これまでの大学における法学教育は、基礎的教養教育の面でも法学専門教育の面でも必ずしも十分なものとは言えなかった上、学部段階では一定の法的素養を持つ者を社会の様々な分野に送り出すことを主たる目的とし、他方、大学院では研究者の養成を主たる目的としてきたこともあり、法律実務との乖離が指摘されるなど、プロフェッションとしての法曹を養成するという役割を適切に果たしてきたとは言い難いところがある。しかも、司法試験における競争の激化により、学生が受験予備校に大幅に依存する傾向が著しくなり、「ダブルスクール化」、「大学離れ」と言われる状況を招いており、法曹となるべき者の資質の確保に重大な影響を及ぼすに至っている。

でも、これも旧司法試験そのものの問題というより、大学側の法学教育の不備について言及する中で触れられている文章であり、一発試験が問題だという文脈にはなっていません。予備校教育にしても、学生が大学をおざなりにしていることを問題にしているのです。

全部を読むと分かるのですが、意見書が旧司法試験下の体制で問題にしていたのは「一発かどうか」ではなく、「競争の激化」のほうなんですね。
だから「一発試験では資質確保ができないからダメだ」という発想には、そもそも立っていないことが分かります。


結局のところ、「理念は維持したい」と願ったところで、法科大学院が実務家養成のためになる教育を実践できていないのなら、およそ理念の実践など無理だし、かえって理念に固執することは有害でしかありません。
司法試験の受験資格制限という「特権」を与えるだけの価値を法科大学院が提供できているか、志望者の減少はそれに対する市場からの評価ではないかという見地で、この法曹養成の問題を考えなければならないのですが、東京新聞はそういう立場には絶対に立たないのでしょう。



<参考:法科大学院の教育能力>
法科大学院では前期修習の役割を担うことはできない
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51988608.html
法科大学院教育では実務に役立つ起案能力を涵養する教育がほとんど行われていない
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20150121/1421851111
ロースクールの教育効果は5年で薄まる(政府見解)
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20121230/1356828107
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-478.html
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-385.html

「法科大学院における司法試験に関する指導方法として適切でない事項」がなぜ適切でないのか理解不能な件(2014年6月4日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52073193.html

法科大学院での教育が素晴らしいものなら、受験資格要件を無くしても人は集まる(2018年10月8日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52222353.html
いったん司法試験の受験資格制限をやめて、旧司法試験のように原則、開放したほうがいいです。
そのほうが、ロースクールの価値が正面から問われることになり、むしろ評価する人たちがこれまでより多くなる可能性もあると思います。
ロースクールは、司法試験の受験資格という「利権」を盾に法曹志望者へ強要するのではなく、自身の価値で勝負して、自身の力で評価を勝ち取るべきだと思います。
個人としての感情論は別にして、運動論としては、ロースクールを廃止する必要まではありません。
廃止すべきは、法科大学院「制度」であり、司法試験の受験資格制限です。
価値があると評価し、行きたいと思う人だけが行けるようにすれば良いと思います。


法曹養成制度検討会議 第3回会議議事録 和田委員の発言「法科大学院は受験予備校化さえしていない」(2012年11月22日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51990345.html
◯和田委員 に限らない話になるかと思いますけれども,私は,現在の法科大学院における教育というのは,教員によってはあるいは大学によっては,一部によいものもあるとは思うものの,全体として見た場合には適切なものであると言い難いと思っていますので,現在の制度を大きく変えない限り,司法試験の受験の前提としてそのような法科大学院の教育を強制するということには合理性がないだろう,と考えています。
私は,法科大学院の現場での有様を具体的に御説明してから,関連する問題に入りたかったのですが,法科大学院についての具体的な話は次回と次々回でということですから,後回しにさせていただこうと思います。
今回はまず,私がなぜ法科大学院の現場を知っているのかということをわかっていただくために,恐縮ですけれども,私のバックグラウンドを簡単にお話しさせていただきたいと思っています。
私は,現在弁護士という肩書を持っていますけれども,これまで法律の世界で様々なことをしてきました。私は司法修習に行きましたけれども,その前に大学院に行っていたということもありまして,司法修習終了後は明治学院大学法学部に勤務していました。実務家の仕事もしたかったものの,当時明治学院大学では弁護士登録は認められないとされていたという事情などもありまして,結局しばらくして実務家としてやっていきたいということで退職して裁判官になりました。
東京地方裁判所に勤務して通常の民事訴訟を担当していました。裁判官として約3年間勤めていましたが,今度は青山学院大学から,うちも法科大学院をつくるので手伝ってほしいという話がありました。私は以前からよりよい法曹養成ということに大きな関心がありまして,また,大学と実務の両方の世界を多少は知っている者として両方の世界の橋渡しをするのも私の役割かもしれないと思いまして,裁判官を退職して,青山学院大学の法科大学院の専任教授となりました。青山学院大学には6年間勤めていました。現在はその青山学院大学も退職して,弁護士その他の活動をしているということになります。
青山学院大学以外に,九州大学の法科大学院や筑波大学の法科大学院の非常勤講師を務めたこともあります。さらにそれ以外のほかの法科大学院の話もいろいろと学生から聞いてきました。あと司法試験の予備校の講師をしたこともありまして,今後もする機会はあると思います。
そのような私から見ますと,率直に言いまして,現在の法科大学院における教育というのは全体的に見て司法試験の受験にも余り役に立たず,実務をする上でも余り役に立たないという内容が多過ぎると感じられます。学生にとっては2年ないし3年の時間と数百万円の費用等をかけて法科大学院での教育を受けないと司法試験が受験できないという現行制度については,一部の例外は別にしまして,現状ではそれを正当化できるだけの適切な教育がなされていない,と言わざるを得ないと思います。その具体的な話やその原因,あり得る対策についての話は次回以降にさせていただこうと考えています。
ただ,先ほどの資料3の8ページの右側の△裡街毀椶法ぁ嵋_並膤惘―の擦鮗験資格としても,法科大学院が受験予備校化するだけであり」とある点については,私は,むしろ法科大学院が受験予備校化さえしていないというのが現状であると思います。
私は,法科大学院では実務家養成をトータルとして行うべきであると思いますから,司法試験の受験のことだけ教えればいいとは思いませんけれども,法科大学院で教育を受けることが司法試験の受験資格になっていて,司法試験が実務家になるための実力を問うものとされているという以上,法科大学院でも司法試験の受験のことも教えるべきで,特に具体的な事例を使って文章を作成させて,それを教師が添削するといういわゆる答案練習,これは司法研修所では起案と呼ばれていますけれども,こういうものは司法試験に合格するためだけでなく,実務家の法曹養成プロセスとしても不可欠だと思います。それにもかかわらず,法科大学院において,司法試験の受験指導をすることは公式には現在も禁止されています。一部緩和するような動きもないわけではありませんけれども。
ちなみに,医師を養成する医学部では国家試験の指導をしてはいけないとはされていないはずです。受験予備校化してはいけないなどとして司法試験の受験指導を排除しようとしているのは,何とかして司法試験に受かりたいという法科大学院に入学する学生の思いにも著しくかけ離れていると思います。それが次の議題の法曹志願者の減少という問題にも十分つながっているのだというふうに思います。


補完制度としての「予備試験」(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-814.html
経済的な事情などで法科大学院に行けない人のために設けられ制度。それが本来の趣旨とは違う形で利用されている――。司法試験の「予備試験」をめぐり、現状を問題視する側からさんざん聞かれる、この括り方が伝える制度イメージには、注意すべきところがあります。本来は認められないルートを、そうした事情を抱えた人のために特別に認めるという「配慮」が、まるで恩恵のようにとられかねないということです。「抜け道」といったネガティブな表現が被せられるほどに、折角の「配慮」に対する悪用というイメージが強調されます。
ただ、何が注意すべきかといえば、この話の流れは、根本的なことが欠落しているように感じるからです。それは何かといえば、「予備試験」制度は前記事情を抱えた人のため、以前に、法曹養成のため、ではないのかという点です。つまり、法科大学院制度が犠牲にする公平性、平等性を「予備試験」がカバーするということ。いわば、制度の決定的な欠陥を補うための制度ではなかったのか、ということです。逆に言えば、そのために法科大学院を中核とする新法曹養成制度は、どうしても「予備試験」を排除できなかったという現実です。

「価値」の実証性から見る法曹志望者の「選択」(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-853.html
そもそも前記推進派、法科大学院擁護派から「予備試験」について聞こえてきた「抜け道」論、本来の趣旨論には、ご都合主義的な匂いがします。以前も書きましたが、「予備試験」という制度は、あくまで法科大学院強制化によって、当然に失われる法曹養成の公平・平等をなんとか補完するものとして取り入れざるを得なかった制度ということができます。この背景には、いうまでもなく、旧司法試験体制の法曹養成が、「誰でもチャレンジ」できる公平・平等の制度を旗印とし、また、個人によっては程度の差はあれ、当時の法曹すべてがその恩恵を被ったということがあります。「抜け道」論への危惧や、そうしたルートをとる人間を「不純物」呼ばわりする論調を排してでも、さすがに導入せざるを得なかった制度なのです。

「予備試験」が明らかにするもの(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-928.html
私たち社会にとって、本来、最もはっきりさせなければならないことはほかにあるといわなければなりません。それは、端的に言って、「予備試験」が利用され、そこを経由した法曹が増え続けることが法科大学院制度にとって都合が悪くても、果たして社会にとって、それほど都合が悪いことなのかという一点です。
この「抜け道」の利用に、その後の法曹としての適格性に影響するような明らかなマイナスを社会が認められないのならば、逆に言えば、その点で法科大学院制度が強制までさせたプロセスとして、社会に違いを示せないのであるならば、私たちはいつまでこの「抜け道」批判に付き合う必要があるのでしょうか。「抜け道」は文字通り、本道主義の「抜け道」ではあっても、社会が憂うべき「法曹への抜け道」といえるのかという話です。
何度も書いていることですが、法科大学院があくまでその点で理想の法曹教育を目指し、「価値」を示すというのであれば、それはそれでいいと思います。ただ、それは強制ではなく、まず時間をかけてでも「価値」を示すことで選択される道を選ぶ。つまりは、きっちり「審判」を仰ぐべきということです。費用や時間をかけてでも、やはりこの「プロセス」を経た法曹でなければ、という「価値」を志望者と社会に示せないのであれば、そもそもこの制度の強制は無理だと思います。


schulze at 12:51|PermalinkComments(4) 司法試験 | 司法制度

【悲報】日経新聞と朝日新聞が法科大学院制度について社説掲載、予備試験の受験制限が必要との立場

司法試験関連法の改正案が閣議決定をされたことを契機に、日経新聞と朝日新聞が、それぞれ法科大学院制度に関する社説を掲載しています。

ただ、両社説とも予備試験の受験制限が必要との立場のようです・・・。
('A`)

本当に困ったものです。予備試験の制限をしたところで、法科大学院への志願者が増えることはないでしょうし、かえって法曹志望者離れを加速させるだけだと思います。

元法律新聞編集長の河野さんが指摘するように、「予備試験」が利用され、そこを経由した法曹が増え続けることが法科大学院制度にとって都合が悪くても、果たして社会にとって都合が悪いことなのかは、問われなければなりません。
(`・ω・´)

法科大学院の敵は予備試験ではありません。法科大学院自身の価値、そして法曹資格の価値を高めない限り、志望者が法科大学院に戻ってくることないでしょう。



【以下、両社説の全文を引用します。】

[日経新聞社説]存在意義問われる法科大学院(2019/3/14 19:00)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42465730U9A310C1SHF000/
法曹(裁判官、検察官、弁護士)の養成を担う法科大学院のあり方が、大きく変わる。
政府は、大学の法学部を3年で卒業して法科大学院に進む「法曹コース」創設や、大学院在学中に司法試験の受験を認めることを柱とする関連法案を閣議決定した。今国会での成立を目指す。
これにより大学入学から最短6年で法曹資格が得られる。現行制度に比べ2年ほどの短縮だ。
こうした制度変更を迫られた理由は、大きく分けて二つある。
司法試験の受験資格は原則、法科大学院の修了が条件だ。ただ、経済的事情で大学院に進めない人を想定し司法試験の受験を認める「予備試験」ルートもある。
本来は例外的なこのルートに優秀な人材が流れ、大学院の存在意義が揺らいでいるのである。昨年、予備試験経由で19歳の司法試験合格者が現れた。「法科大学院は予備試験に落ちた人が行く場所」との認識さえ広がっている。
もう一つは、司法試験合格者を3000人とする政府目標の破綻だ。法学未修者や社会人など多様な人材を法曹に呼び込もうと74の法科大学院が設置されたが、法曹需要は目標の5割程度にとどまり半数の大学院が撤退した。志願者はピーク時の1割強に減った。
予備試験人気と志願者減という危機に対し、法科大学院は「短期間で安上がりに合格」という処方箋を用意せざるを得なかった。
法科大学院には、例えばデジタル時代の著作権やプライバシー保護の在り方など、社会の課題にこたえる専門家を育てる機能も期待される。だが、予備試験組に比べ著しく低い合格率向上のため、受験技術の指導を強化する「予備校」の性格を強めざるを得ない。そんなジレンマも抱え込んだ。
最大の課題は、法科大学院は文部科学省、予備試験と司法試験は法務省、司法修習は最高裁判所と所管が分かれ、整合的な制度設計が進んでいない点だ。予備試験のあり方を含む、法曹養成プロセスの一体的な改革が必要だ。

[朝日新聞社説]法科大学院 改革後もなお残る課題(2019年3月14日)
https://www.asahi.com/articles/DA3S13932272.html
背に腹はかえられぬ。それが多くの関係者の率直な思いだろう。法律家を養成する法科大学院と、司法試験のあり方を見直す法案が閣議決定された。
大学の法学部を3年で卒業して法科大学院(2年)に進む「法曹コース」を新設したうえで、大学院在学中に司法試験を受けることも認める。受験資格を得るまでの期間をいまより2年短縮するのが柱だ。
背景には法科大学院を取りまく厳しい状況がある。
法律家の量と質を確保することを目的に、法科大学院制度は04年に始まった。受験技術の習得に走りがちだった旧司法試験の反省を踏まえ、学ぶ「プロセス」を重視し、幅広い視野を持つ人材の養成をめざした。
ところが大学院が乱立したため新司法試験の合格率は低迷。不振校の撤退が相次ぎ、さらには法律家を志す層の減少という事態を招くに至った。
処方箋(せん)づくりは容易ではないが、時間的・経済的負担の重さが法科大学院が敬遠される一つの要因であるのは事実だ。これを軽減して再生を図ろうという考え自体は理解できる。
とはいえ学生、教員が早期合格のみにとらわれれば、大学院設立の理念が脇に追いやられてしまう恐れがある。そうならぬよう、関係者にはカリキュラム編成、成績評価、進路指導などで一層の工夫が求められる。
現場の努力では解決しがたい問題もある。法科大学院に行かなくても司法試験の受験資格を得ることができる「予備試験」の存在だ。もとは経済的事情などから大学院に進学できない人を想定した措置だったが、いまや試験に強い学生が法曹になる近道と化している。
「プロセス重視」を言うのであれば、予備試験コースはあくまでも例外と位置づけ、受験資格に一定の制限をかけたり、合格基準を見直したりするのが必須だ。ところが今回、政府はそこまで踏み込まなかった。
法曹コースのあり方こそ文部科学省の審議会のテーマになったが、それ以外の施策については、議論が錯綜(さくそう)して収拾がつかなくなるのを恐れてか、オープンな場での検討・調整が行われなかった。この密行主義がゆがみを残した法案を生んだのではないか。国会は関係者を広く招致するなどして、さらなる改革に資する審議をしてほしい。
虐待問題を始めとする福祉との連携、多様化・複雑化する国際ビジネスや労働紛争への対応など、法律家への期待は高い。それを担う人材を育てることは社会の大きな課題である。


<関連>
法科大学院vs予備試験の闘いがあると仮にしたら(2019年3月9日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52230393.html
横国ローからのラストメッセージ 志願者激減を予備試験のせいに責任転嫁(2018年6月9日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52215466.html

有識者会議が弁護士の経済的価値の低下に無関心なことが法曹志願者激減の最大の原因(タダスケの日記)
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20180401/1522581439
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52211397.html


<参考:予備試験受験資格制限に関する記事>
予備試験制度見直しを法科大学院が提言(2014年6月14日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52074310.html
6法科大学院「予備試験受験資格制限の提言」に対する政治側の受け止め方(2014年6月25日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52075575.html
法曹養成制度改革推進室 予備試験の受験資格制限は困難との見解(2014年6月12日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52074078.html
「(予備試験ルートについて)法科大学院教育を経ていないことによる弊害が生じるおそれ」とは何なのか(2015年6月12日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52121882.html
予備試験の弊害より、法科大学院制度による弊害を直視すべきである(2015年6月14日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52122053.html
入学者の激減を人のせいにするロー関係者への反論用テンプレート(2015年6月15日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52122210.html
【衝撃】この期に及んで予備試験の「廃止」を求める法科大学院が19校(2015年7月3日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52124008.html


<参考:予備試験「抜け道」論に関する記事>
法曹志望者の選択を非難するのは間違っている(2013年5月21日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52020730.html
司法試験への「抜け道」は、予備試験ルートではなく、法科大学院ルートのほうである(2015年11月5日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52138023.html
「ロースクールは学部で予備試験に受からなかった人の逃げ道」(2017年11月16日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52201558.html


この「抜け道」通るべからず(タダスケの日記)
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20131026/1382800789
こうしたところに現れた,法曹志望者の一休さん。
彼は,その名に反して,ストレートで難関大学に合格して,在籍中の優秀な大学生である。
法曹になるにしても,時間と費用の浪費を避けたいと思い,他の多くの法曹志願者と同様に,迷わず「予備試験」ルートの入口へ向かう。
そこで,「この「抜け道」通るべからず」との立て札を目にした。

「これは,どうしたものか」

はたと立ち止り,腕を組み,小首をかしげて何かを思案する一休さん。
少しして,こくりとうなずくと,「予備試験」ルートの真ん中を,堂々と歩いてゆく。
これを見ていた学者が,彼を問いただす。
「これこれ。お前は,あの立て札が読めなかったのか」
これに対して,一休さんは,涼やかに答える。
「読めましたよ」
「では,なぜロースクールを通らずに,「予備試験」ルートを通ったのだ」
「適性試験出願者が減少するのに反比例するかのように,予備試験受験者は,年々その数を増しています。予備試験合格者も,年々増加し,その司法試験合格率も,数十のロースクールを抑えてトップという状況では,今後も増えていくことでしょう。もはや,予備試験ルートは,法曹志望者にとって原則として狙う通常のルートであり,一方,莫大な金と時間のかかるロースクールは,予備試験に合格する自信のない者が,金で受験資格を買う例外ルートとなっています。つまり,私は,予備試験ルートを通りましたが,「抜け道」を通ったのではなく,法曹になる道の,実質的な本道を歩んだのです」

これを聞いて,「ぐぬぬ」と唸り,うつむくばかりの学者を横目に,法曹業界へと歩んでいった一休さんは,若くて優秀な点が評価され,青田買いにより四大事務所に就職した。

(ネタ)公法系第1問(憲法)法科大学院制度の合憲性を論ぜよ。(タダスケの日記)
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20160522/1463893436

予備試験「抜け道」論者の心底(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-687.html
この問題をめぐる、ある法律家のフェイスブック上での発言が、今、ネットで話題になっています。
「今年の法科大学院入学者は2698人しかいなかったのに、司法試験予備試験受験生は1万人を超えるとの報道。日本の法科大学院の学費などは、アメリカのロースクールと比べれば全体として遥かに安く、経済的負担はかなり軽減される仕組みがあるのに、いろいろ理由をつけて予備試験受験者がこれほど多いのは、いかに司法制度改革のことも知らず、手前勝手に『自分だけはできる』と勘違いしているか、とにかく早道でエリートの切符がほしいという人が大勢いることを示している」
「心の貧困によるものか、または何も知らないで司法試験を目指す人たちが、こんなに多くいるなんて・・・。どういう気持ちで予備試験を受けているの、よく調べてもらいたい」
「もちろん、ごく一握りの人たちは、何やってもできますが、そんな『ペーパー試験合格』の一発屋を社会が望んでいるわけがないでしょう」(浜辺陽一郎・青山学院大学法務研究科教授・弁護士)

心底見たりというべきでしょうか。これは、ある意味、「抜け道」「抜け道」という人の本音をよく伝えていると思います。「いろいろ理由をつけて」いるが、「早道でエリート」になりたいと思っている人間たちが、本来、法律家として通過すべき「プロセス」を回避するズルをしているのだ、と。
いちいち突っ込むのも妙な気持ちになりますが、そうでしょうか。予備試験という志望者の選択は、「改革」の趣旨を理解していない、自分勝手な「勘違い」や打算的なズルですか。しかも、それを「心の貧困」って。
費用対効果から志望者が、「プロセス」に経済的にも時間的にも価値を見出さなかった結果であるということ、そもそも「改革」の本来の話からすれば、内容においても、合格率においても、それを「プロセス」側が提供できていないことへの「評価」であるということ――。「抜け道」論者は、こういう認識には、絶対に立たないということを、この発言は表明しているようにとれます。「司法制度改革のことも知らず」ということ自体決めつけですが、提供できていないことを棚に上げて、選択しない人間の「心得違い」を言っているようにしかとれません。

「経済的な事情」で括る「予備試験」制限の無理(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-748.html
大学院に行けない人の制度なのに、そうでない人たちに利用されている、本来の使い方ではないのだ、と。大マスコミが、さんざん不当性の刷り込みにつかっている、まさに「抜け道」というとらえ方に立つものです。なかには、そのルートを使うことを、「心得違い」と決めつけて、「心の貧困」という言葉を宛がう人までいます。そして、その向こうにあるのは、当然、ここになんらかの制限を加える、つまり「強制」によって、使えなくさせるという方策です。
これは、ある意味、法科大学院本道主義の立場からは、分かりやすい話です。昨今の予備試験人気を見て、「強制」しなれば本道が利用されなくなるという脅威が背景にあるからです。もちろん、このためには絶対的なこの本道主義の正統性が担保されていなればならないはずですが、これまでも書いてきましたように、この立場の最大の問題は、その理念や「あるべき論」を伴う正統性の話と、「価値」を提供できていないという現実をいったん切り離しているようにとれることです。そのために、必然的にこの発想は、「利用者」の視点を無視することになっている。逆に言えば、「利用者」が決める制度、選択される制度という発想は、結果的に二の次三の次になっているようにとれるのです。

補完制度としての「予備試験」(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-814.html
経済的な事情などで法科大学院に行けない人のために設けられ制度。それが本来の趣旨とは違う形で利用されている――。司法試験の「予備試験」をめぐり、現状を問題視する側からさんざん聞かれる、この括り方が伝える制度イメージには、注意すべきところがあります。本来は認められないルートを、そうした事情を抱えた人のために特別に認めるという「配慮」が、まるで恩恵のようにとられかねないということです。「抜け道」といったネガティブな表現が被せられるほどに、折角の「配慮」に対する悪用というイメージが強調されます。
ただ、何が注意すべきかといえば、この話の流れは、根本的なことが欠落しているように感じるからです。それは何かといえば、「予備試験」制度は前記事情を抱えた人のため、以前に、法曹養成のため、ではないのかという点です。つまり、法科大学院制度が犠牲にする公平性、平等性を「予備試験」がカバーするということ。いわば、制度の決定的な欠陥を補うための制度ではなかったのか、ということです。逆に言えば、そのために法科大学院を中核とする新法曹養成制度は、どうしても「予備試験」を排除できなかったという現実です。

「価値」の実証性から見る法曹志望者の「選択」(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-853.html
そもそも前記推進派、法科大学院擁護派から「予備試験」について聞こえてきた「抜け道」論、本来の趣旨論には、ご都合主義的な匂いがします。以前も書きましたが、「予備試験」という制度は、あくまで法科大学院強制化によって、当然に失われる法曹養成の公平・平等をなんとか補完するものとして取り入れざるを得なかった制度ということができます。この背景には、いうまでもなく、旧司法試験体制の法曹養成が、「誰でもチャレンジ」できる公平・平等の制度を旗印とし、また、個人によっては程度の差はあれ、当時の法曹すべてがその恩恵を被ったということがあります。「抜け道」論への危惧や、そうしたルートをとる人間を「不純物」呼ばわりする論調を排してでも、さすがに導入せざるを得なかった制度なのです。

「予備試験」が明らかにするもの(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-928.html
私たち社会にとって、本来、最もはっきりさせなければならないことはほかにあるといわなければなりません。それは、端的に言って、「予備試験」が利用され、そこを経由した法曹が増え続けることが法科大学院制度にとって都合が悪くても、果たして社会にとって、それほど都合が悪いことなのかという一点です。
この「抜け道」の利用に、その後の法曹としての適格性に影響するような明らかなマイナスを社会が認められないのならば、逆に言えば、その点で法科大学院制度が強制までさせたプロセスとして、社会に違いを示せないのであるならば、私たちはいつまでこの「抜け道」批判に付き合う必要があるのでしょうか。「抜け道」は文字通り、本道主義の「抜け道」ではあっても、社会が憂うべき「法曹への抜け道」といえるのかという話です。
何度も書いていることですが、法科大学院があくまでその点で理想の法曹教育を目指し、「価値」を示すというのであれば、それはそれでいいと思います。ただ、それは強制ではなく、まず時間をかけてでも「価値」を示すことで選択される道を選ぶ。つまりは、きっちり「審判」を仰ぐべきということです。費用や時間をかけてでも、やはりこの「プロセス」を経た法曹でなければ、という「価値」を志望者と社会に示せないのであれば、そもそもこの制度の強制は無理だと思います。


<参考データ>
司法試験+予備試験の出願者数の合計
H23年 20869(新11892+予*8971+旧6)
H24年 20383(司11265+予*9118)
H25年 21570(司10315+予11255)
H26年 21877(司*9255+予12622)
H27年 21615(司*9072+予12543)←司法試験受験回数制限が5年5回までに変更
H28年 20497(司*7730+予12767)
H29年 19894(司*6716+予13178)
H30年 19557(司*5811+予13746)
H31年 19424(司*4930+予14494)
※H31年は、いずれも速報値。


司法試験+予備試験の受験者数の合計
H23年 15248(新8765+予*6477+旧6)
H24年 15570(司8387+予*7183)
H25年 16877(司7653+予*9224)
H26年 18362(司8015+予10347)
H27年 18350(司8016+予10334)←司法試験受験回数制限が5年5回までに変更
H28年 17341(司6899+予10442)
H29年 16710(司5967+予10743)
H30年 16374(司5238+予11136)
H31年 16105(司4365+予11740)
※H31年は受験率が前年並みと仮定した場合の推測値


司法試験+予備試験出願者数+受験者数H23-31
(グラフの出典はこちら。)



http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52213844.html
年度別のロー定員と実入学者数
平成16年度 定員5590人、実入学者5767人(既修2350人、未修3417人)
平成17年度 定員5825人、実入学者5544人(既修2063人、未修3481人)*3.9%減
平成18年度 定員5825人、実入学者5784人(既修2179人、未修3605人)*4.3%増
平成19年度 定員5825人、実入学者5713人(既修2169人、未修3544人)*1.2%減
平成20年度 定員5795人、実入学者5397人(既修2066人、未修3331人)*5.5%減
平成21年度 定員5765人、実入学者4844人(既修2021人、未修2823人)10.2%減
平成22年度 定員4909人、実入学者4122人(既修1923人、未修2199人)14.9%減
平成23年度 定員4571人、実入学者3620人(既修1915人、未修1705人)12.2%減
平成24年度 定員4484人、実入学者3150人(既修1825人、未修1325人)13.0%減
平成25年度 定員4261人、実入学者2698人(既修1617人、未修1081人)14.3%減
平成26年度 定員3809人、実入学者2272人(既修1461人、未修*811人)15.8%減
平成27年度 定員3169人、実入学者2201人(既修1431人、未修*770人)*3.1%減
平成28年度 定員2724人、実入学者1857人(既修1222人、未修*635人)15.6%減
平成29年度 定員2566人、実入学者1704人(既修1137人、未修*567人)*8.2%減
平成30年度 定員2330人、実入学者1621人(既修1112人、未修*509人)*4.9%減


law-nyuushi-graph-3
(グラフの出典はこちら。)


ロー入試 志願者数(延べ人数)の推移
平成16年度 72,800人
平成17年度 41,756人
平成18年度 40,341人
平成19年度 45,207人
平成20年度 39,555人
平成21年度 29,714人
平成22年度 24,014人
平成23年度 22,927人
平成24年度 18,446人
平成25年度 13,924人
平成26年度 11,450人
平成27年度 10,370人
平成28年度 *8,278人
平成29年度 *8,159人
平成30年度 *8,058人
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/041/siryo/__icsFiles/afieldfile/2018/05/15/1404919_01.pdf


ロー入試 受験者数(延べ人数)の推移
平成16年度 40,810人
平成17年度 30,310人
平成18年度 29,592人
平成19年度 31,080人
平成20年度 31,181人
平成21年度 25,863人
平成22年度 21,319人
平成23年度 20,497人
平成24年度 16,519人
平成25年度 12,389人
平成26年度 10,267人
平成27年度 *9,351人
平成28年度 *7,518人
平成29年度 *7,450人
平成30年度 *7,258人

ロー入試出願者数+受験者数(累計)H23-30
(グラフの出典はこちら。)

law-nyuushi-table
※出願者と受験者は延べ人数。
(グラフの出典はこちら。)

schulze at 00:00|PermalinkComments(1) 司法試験 | 司法制度

2019年03月14日

貨客混載を日本郵便も実施へ 岐阜の明知鉄道と(朝日新聞)

貨客混載を日本郵便も実施へ 岐阜の明知鉄道と(2019年3月14日9時45分 朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASM3D5JY5M3DOIPE019.html
明知(あけち)鉄道(岐阜県恵那市)と日本郵便(東京都千代田区)は16日、旅客列車に荷物を載せて運ぶ「貨客混載」事業を始める。日本郵便が鉄道の貨客混載事業をするのは初めて。中部運輸局や明知鉄道によると、運行は毎日午後4時台の恵那―明智間の片道1便のみで、車両に固定された専用ボックスに郵便物や宅配荷物などを入れて運ぶ。箱は施錠され、中身は見えないという。



物流業界の人手不足のためか、ここ最近、鉄道での「貨客混載」事例が急速に増えているように感じますが、うまくいっているんですかね?
鉄道側と物流側がWin-Winになっているなら結構なんですが、
かえって面倒なことも多いんじゃないかと思えてしまい…先行きを心配しています。
(´・ω・`)



<関連>
JRでも開始 貨物を旅客列車で運ぶ「貨客混載」、ローカル線の新たな収入源に(乗りものニュース)
https://trafficnews.jp/post/81950
九州新幹線で「貨客混載」を検討 JR九州、収益力強化狙い(共同通信)
https://this.kiji.is/453133198746993761

schulze at 22:22|PermalinkComments(1) 鉄道・交通・乗りもの | 日記

弁護士キャリアパス研究会からの調査協力依頼の件

当ブログで何度かご紹介している「弁護士キャリアパス研究会」なる団体ですが、また調査協力依頼の文書が郵送されてきました。
日弁連の事務総長名での協力依頼書面も添付されています。


【日弁連事務総長名の文書】
キャリアパス研究会1


【調査協力依頼の文書】
キャリアパス研究会2
(※画像はクリックすると拡大します。回答方法記載の書面の画像は省略しました。)



ただ、この「弁護士キャリアパス研究会」なる団体による調査は、当ブログでも何度か取り上げたとおり、私には不信感しかなく、とても協力する気持ちになりません。

今回は、調査協力した場合には2000円分のクオカードが贈呈(!)されるそうですが、人の心はカネでは買えないものです。
(`・ω・´)

っていうか、どこから出てるんだよ、そのカネは・・・。
('A`)



<弁護士キャリアパス研究会による調査のいきさつ>
第1回目調査協力依頼(2011年1月12日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51811481.html
第1回目調査の結果(2011年12月7日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51916327.html
第2回目調査協力依頼(2014年2月18日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52059723.html
研究会の代表者である宮澤節生教授(青山学院大学)からのメール(2014年2月26日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52060735.html


<類似アンケート事例>
「自然災害支援に対する弁護士の意識・行動に関する調査」なるアンケート(2016年10月26日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52170753.html

schulze at 00:01|PermalinkComments(1) 司法修習 | 司法制度

2019年03月13日

「多くの法科大学院は、予備校にすらなれていない」





「多くの法科大学院は、予備校にすらなれていない」



それ、法曹養成制度検討会議で和田吉弘先生が同じことを仰ってました!
(・∀・)



法曹養成制度検討会議 第3回会議議事録 和田委員の発言「法科大学院は受験予備校化さえしていない」(2012年11月22日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51990345.html
◯和田委員 に限らない話になるかと思いますけれども,私は,現在の法科大学院における教育というのは,教員によってはあるいは大学によっては,一部によいものもあるとは思うものの,全体として見た場合には適切なものであると言い難いと思っていますので,現在の制度を大きく変えない限り,司法試験の受験の前提としてそのような法科大学院の教育を強制するということには合理性がないだろう,と考えています。
私は,法科大学院の現場での有様を具体的に御説明してから,関連する問題に入りたかったのですが,法科大学院についての具体的な話は次回と次々回でということですから,後回しにさせていただこうと思います。
今回はまず,私がなぜ法科大学院の現場を知っているのかということをわかっていただくために,恐縮ですけれども,私のバックグラウンドを簡単にお話しさせていただきたいと思っています。
私は,現在弁護士という肩書を持っていますけれども,これまで法律の世界で様々なことをしてきました。私は司法修習に行きましたけれども,その前に大学院に行っていたということもありまして,司法修習終了後は明治学院大学法学部に勤務していました。実務家の仕事もしたかったものの,当時明治学院大学では弁護士登録は認められないとされていたという事情などもありまして,結局しばらくして実務家としてやっていきたいということで退職して裁判官になりました。
東京地方裁判所に勤務して通常の民事訴訟を担当していました。裁判官として約3年間勤めていましたが,今度は青山学院大学から,うちも法科大学院をつくるので手伝ってほしいという話がありました。私は以前からよりよい法曹養成ということに大きな関心がありまして,また,大学と実務の両方の世界を多少は知っている者として両方の世界の橋渡しをするのも私の役割かもしれないと思いまして,裁判官を退職して,青山学院大学の法科大学院の専任教授となりました。青山学院大学には6年間勤めていました。現在はその青山学院大学も退職して,弁護士その他の活動をしているということになります。
青山学院大学以外に,九州大学の法科大学院や筑波大学の法科大学院の非常勤講師を務めたこともあります。さらにそれ以外のほかの法科大学院の話もいろいろと学生から聞いてきました。あと司法試験の予備校の講師をしたこともありまして,今後もする機会はあると思います。
そのような私から見ますと,率直に言いまして,現在の法科大学院における教育というのは全体的に見て司法試験の受験にも余り役に立たず,実務をする上でも余り役に立たないという内容が多過ぎると感じられます。学生にとっては2年ないし3年の時間と数百万円の費用等をかけて法科大学院での教育を受けないと司法試験が受験できないという現行制度については,一部の例外は別にしまして,現状ではそれを正当化できるだけの適切な教育がなされていない,と言わざるを得ないと思います。その具体的な話やその原因,あり得る対策についての話は次回以降にさせていただこうと考えています。
ただ,先ほどの資料3の8ページの右側の△裡街毀椶法ぁ嵋_並膤惘―の擦鮗験資格としても,法科大学院が受験予備校化するだけであり」とある点については,私は,むしろ法科大学院が受験予備校化さえしていないというのが現状であると思います。
私は,法科大学院では実務家養成をトータルとして行うべきであると思いますから,司法試験の受験のことだけ教えればいいとは思いませんけれども,法科大学院で教育を受けることが司法試験の受験資格になっていて,司法試験が実務家になるための実力を問うものとされているという以上,法科大学院でも司法試験の受験のことも教えるべきで,特に具体的な事例を使って文章を作成させて,それを教師が添削するといういわゆる答案練習,これは司法研修所では起案と呼ばれていますけれども,こういうものは司法試験に合格するためだけでなく,実務家の法曹養成プロセスとしても不可欠だと思います。それにもかかわらず,法科大学院において,司法試験の受験指導をすることは公式には現在も禁止されています。一部緩和するような動きもないわけではありませんけれども。
ちなみに,医師を養成する医学部では国家試験の指導をしてはいけないとはされていないはずです。受験予備校化してはいけないなどとして司法試験の受験指導を排除しようとしているのは,何とかして司法試験に受かりたいという法科大学院に入学する学生の思いにも著しくかけ離れていると思います。それが次の議題の法曹志願者の減少という問題にも十分つながっているのだというふうに思います。

<参考>
「法科大学院における司法試験に関する指導方法として適切でない事項」がなぜ適切でないのか理解不能な件(2014年6月4日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52073193.html



<和田吉弘先生による他の発言・意見>
法曹養成制度検討会議第2回(平成24年9月20日開催)和田先生提出意見
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51980145.html
『司法試験の合格者数を早期に年間1000人程度にすべきであると考える。』

『司法修習修了者の就職難は、弁護士という職業の経済的な価値が急速にしかも大きく低下してきていることを意味している。とくに会社員や公務員等の職にある人は、今の職による収入を失ってまで弁護士を目指そうとは思わなくなってきており、大学生も、将来の安定した職業として選択しなくなりつつある。弁護士という職業の経済的な価値の低下が志願者が激減した理由の1つであることは、間違いないと思われる。
これに対して、司法試験の合格率が低いから志願者が集まらないと言われることもある。しかし、では合格率を上げれば志願者が増えるかというと、もし司法試験の合格率を上げるために合格者を増やした場合には、弁護士という職業の経済的な価値がさらに低下して、結局志願者がさらに減少するに至ると思われる。これは、通貨の量を需要以上に増やすと通貨の価値が下がるというインフレと同様に、弁護士の数も増やしすぎたために経済的な価値が下がり、他の職業との比較でなりたい職業とは思われなくなりつつある、ということである。司法試験の合格率を上げれば志願者が集まるという主張は、弁護士という職業の経済的価値はいかに数を増やしても低下しないという、経済原則を無視した考え方であるように思われる。』

『もし当面のことのみを考え司法試験の合格者数を現状か現状とあまり変わらない数字にしておいた場合には、状況は悪化する一方であり、司法の衰退を止める将来の展望は開けず、いずれ法科大学院制度も崩壊するに至るであろう。これに対して、合格者数を年間1000人程度にすれば、法科大学院の体制をどうするかという問題はあるとしても、弁護士という職業の経済的な価値のこれ以上の急激な低下は防ぐことができ、将来の展望はかろうじて開けるように思われる。現在の制度を信じて入学した法科大学院生や修了生に対してはまことに断腸の思いであり、何らかの救済を考えるべきであるとも思うが、国の立場としては、司法の機能低下を回避し国民の信頼に足りる司法を守るために、一刻も早く合格者数を大幅に減少させる苦渋の選択をせざるをえない状況に追い込まれているものと考える。この会議体に対しては、国会から、問題を先送りすることなく、抜本的な改革を検討することが求められていることを再認識したい。』

法曹養成制度検討会議の和田委員による「法曹人口についての補足的意見」が素晴らしい(2013年3月29日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52012317.html
(元「法律新聞」編集長の河野さんによる要約)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-661.html
1.法曹人口が増えても法曹需要の増加は認められなかったのだから、法曹人口増で法曹需要が顕在化するという主張はもはや説得力がない。顕在化しなければ法曹需要がないのと同じで、顕在化することが期待できない需要は、「埋もれている」と表現するのも妥当ではない。

2.弁護士として食べていける状況になければ、職業として存立し得ない。「身近に弁護士がおらず、アクセスすることが困難な市町村」で弁護士としての仕事をすべきであるというならば、弁護士になるまでに数百万円から一千万円にも上る費用と数年間の時間をかけたことに見合う仕事があることを実際に示すべき。保険制度のある医師とは状況が異なる。

3.一定数の弁護士が企業や行政などの領域で活動するようになったことは認められるが、今後、企業や行政などが、司法修習修了時に就職できていない毎年数百人もの新人弁護士を吸収するというのは、明らかにあり得ない。

4.OJT体制が不十分という理由で、資格取得能力がある人材にも資格を与えないのは不適切という主張があるが、OJT不十分の弁護士によって迷惑を受けるのは国民。

5.法曹資格を取得しても基本的に生活が保証されないのであれば、多大な時間と費用のかかる法科大学院に人は集まらない。

6.法科大学院における教育は、現状では、残念ながらその多くが司法試験にも実務にもあまり役に立たないものである。「法科大学院の教育によって」多数の優秀な法曹が輩出されたとまでは言えない。

7.「従来型の法廷弁護士としての基礎知識だけで質を判断すべきではない」という指摘があるが、法廷外活動でも法廷弁護士としての基礎知識は必要。

8.「広く資格を与えると、良い人材が入りやすくなり、業界の質は向上する」という指摘は、広く資格を与えた場合に「良い人材」とは言えない人材が入りやすくなるという観点が完全に抜け落ちている。

9.諸外国との比較、訴訟外の活動分野での弁護士の役割をいう指摘は、日本における隣接士業の存在やそれとの関係を無視している。

法曹養成制度検討会議第15回(平成25年6月19日開催)和田委員意見書
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52025317.html
パブリックコメントを提出された方の間には、その結果の扱いについて、大きな不満を感じている方も多いことと思う。それは、とくに、今回のパブリックコメント手続では、「意見公募要領」の「3 意見提出上の注意」に、「原則公表させていただき、その際、氏名又は法人名についても併せて公表させていただくことがありますので、あらかじめ御了承願います。」と記載していて、氏名の公表を覚悟せよと牽制しつつ、意見が十中八九そのまま公表されるかのような表記をしておきながら、現実には、全面公開はおろか、各意見ごとの概算の数さえ公表していないからであろう(もっとも、第13回会議において、事務局から口頭で、法科大学院修了を司法試験の受験資格要件とするのをやめるべきであるという意見が相当数あったこと、法科大学院制度そのものを廃止すべきであるという意見も多数であったこと、司法修習生に対する経済的支援策については大多数が給費制の復活を求めるものであったこと、司法試験の受験回数制限については一切の制限を廃止すべきであるという意見が多数であったこと、などが説明されている。ただ、これらはいずれも最終的な取りまとめの内容とされる見込みはない)。(中略)私は、上記のように、氏名の公開もあるかのようにイメージさせて「原則公表させていただき......」としていた以上、その後例外的に全面公開しないことにしたというのであれば、その理由を公にするのが信義則上も当然であるように思う。(中略)今回のパブリックコメント手続については、形ばかりのものであったとの批判は当然ありうると思う。ただ、この場を借りて、「中間的取りまとめ」の内容に批判的なパブリックコメントを提出された方々に申し上げたいのは、本検討会議が上記の「意見の概要」のような形でのまとめにせざるを得なかったこと自体が一定の意味を持つ、ということである。心ある政治家や、次の検討体制における心あるメンバーは、今回のパブリックコメントの意味を正しく理解するであろうし、また、おそらく、事務局の方々ないし法務省幹部の方々も、「中間的取りまとめ」の内容に対してこれほど多数の批判的な意見が寄せられたことに改めて衝撃を受けているように私には思われる。私は、本検討会議では残念ながら力及ばず、最終的な取りまとめの内容にはほとんど寄与することができないことになりそうであるが、他方で、法曹志願者の激減等という厳しい現実を前にして、抜本的な改革のための歯車は確実に動き始めたようにも感じている。今回のパブリックコメント手続には無気力感を感じている方も多いと思う。それも無理からぬこととは思うが、現実を変えていくためには、できればその無気力感を引きずることなく今後も意見表明の意思を持ち続けてほしい、と切に願う。
※注 その後、和田先生意見の影響もあってか、パブコメでの提出意見は全文が公開されるに至っています。



<おまけ>
ロースクールに対して怒れる十二人の男(タダスケの日記)
https://tadasuke.hatenablog.jp/entry/20131020/1382270653
法科大学院が,司法試験合格率が7割〜8割あるかのように騙り,学費の名目で,学生から数百万の金員を偏取したという事実で,国家的詐欺罪に問われる。
争点は,法科大学院制度に合理性が認められ,正当業務行為として違法性が阻却されるかどうかだった。
検察側の証人尋問が終わり、陪審員による評決に入った。
司法制度改革の崇高な理念,法科大学院の授業は素晴らしいという学生の証言,ロー卒新人弁護士の喜びの声などから,無罪は間違いないと思われた。

1回目の投票では、ただ1人の陪審員(8番)だけが「有罪」を主張した。
圧倒的多数の11人は「無罪」だった。
評決は全員一致でなければならない。

8番は言う。
「多くのロースクール生の人生を惑わせた被告人を,5分で無罪に決めて,もし間違っていたら?
1時間話そう。
ナイターには十分間に合う」

そして、議論が始まる。

「法科大学院に特有の,非常に有効な型の授業」とされたソクラテスメソッド式の授業は、実際には行われておらず,実際の授業はどこにでもある講義形式の授業だったことが分かった。
再投票で10対2になった。

法科大学院の授業を賛美する学生の証言は,法科大学院教員との座談会で得られたものであり,バイアスがかかっている疑いが濃厚だった。
成功例として挙げられていた新人弁護士は,1000万円の借金を抱えていた。
法科大学院の合理性を疑わせる事実が、白熱した議論と検証を通じて少しずつ分かってくる。

8対4、6対6、3対9…、投票を重ねるに従って「有罪」の評決が増えていく。
とうとう、1対11。

無罪を主張する者は3番一人になった。
「法科大学院は正しいに決まっている。
悪いのは,あの予備試験受験者の連中だ。
連中は,司法制度改革のことも知らず,手前勝手に「自分だけはできる」と勘違いしている。
奴らは根っからの心の貧困なクズなんだ。」

議論に興奮したのか、予備試験受験者へのあからさまな中傷を夢中でしゃべった3番(浜辺陽一郎)は、自分の心の中に強くある差別感情と偏見を自ら告白する結果になった。
法科大学院を避けて,予備試験へ流れる法曹志願者を嫌悪するあまり,彼は,法科大学院を極端に神聖視するようになっていたのだ。

ほかの11人の陪審員たちは絶句して,全員が,無言で彼を非難のまなざしで見つめる。
3番は,泣きながら机に突っ伏して,最後に言った。
「guilty(有罪だ)」
かくして、12人全員が有罪を表明するに至った。

散りじりに裁判所を出る陪審員たち。
8番に,9番の老人が声をかけてきた。
「お名前は?」
8番「和田吉弘です」
二人は握手して別れた。
先程までの雨が嘘のように止んでいた。


schulze at 22:40|PermalinkComments(1) ロー進学、ダメ。ゼッタイ。 | 司法制度

台湾高鐵プラレール

私の両親が台湾旅行から帰ってきましたが、孫へのお土産は台湾高鐵(新幹線)のプラレールでした。
(・∀・)


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schulze at 21:38|PermalinkComments(1) 鉄道・交通・乗りもの | 写真

司法試験 法科大学院在学中も受験可に 改正案を閣議決定(NHK)

司法試験 法科大学院在学中も受験可に 改正案を閣議決定(2019年3月12日9時43分 NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190312/k10011844851000.html
法科大学院の志願者の減少を食い止めようと、司法試験を受験できるまでの期間を短くして、在学中でも、受験できるようにするための法律の改正案が閣議で決定されました。
法科大学院の志願者は、制度が始まった2004年度は7万2800人でしたが、2018年度は約8000人にまで減っていて、募集を停止する学校も相次いでいます。
こうした状況に歯止めをかけようと、政府は、12日の閣議で、関連法の改正案を決定しました。
改正案には、大学の法学部の3年と法科大学院の2年の合わせて5年で修了する「法曹コース」を創設することが盛り込まれています。
また、現在は、法科大学院の修了が司法試験を受験する条件の1つになっていますが、修了見込みの年から、受験できるように改めるとしています。
これによって、司法試験を受験する資格が今よりも、約2年早く得られることになります。
政府は、来年4月に「法曹コース」を創設したい考えで、今の国会で法案の成立を目指すことにしています。
司法試験をめぐっては、去年の合格率が、法科大学院の修了者で、約25%、法科大学院を経ずに受験資格を得られる「予備試験」組で、約78%となっていて、今後、カリキュラムの見直しなども課題になりそうです。

文科相「法科大学院改革は有意義」
柴山文部科学大臣は記者会見で、「法科大学院は、司法試験の合格率の低迷や、法曹資格を取得するまでの時間的・経済的な負担の大きさを理由に志願者が激減している。『予備試験』に学生が集中する中で、改革を行うことは非常に意義がある」と述べました。
また予備試験については「法務省で必要な制度的措置を検討するとされているが、なかなかそのさじ加減は難しい。文部科学省としては、まずは法科大学院改革に全力を尽くしたうえで、法務省での検討に必要な協力を行っていく」と述べました。

法相「多くの人材が法曹界目指すメッセージに」
山下法務大臣は記者会見で、「今回の制度改革で、法曹養成プロセス全体としての教育の充実や、法曹志願者の時間的・経済的な負担の軽減が図られると考えており、より多くの有為な人材が法曹の世界を目指すようになるためのメッセージとなるよう期待している」と述べました。

<参考>法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案
http://www.moj.go.jp/housei/shihouseido/housei10_00181.html
法律案要綱      
http://www.moj.go.jp/content/001287945.pdf
法律案
http://www.moj.go.jp/content/001287947.pdf
理由
http://www.moj.go.jp/content/001287948.pdf
新旧対照条文
http://www.moj.go.jp/content/001287950.pdf




内容的にはすでに報じられている通りではありますが、閣議決定という大きな節目を迎えました。

上記NHKの記事では選択科目の扱いについて触れられていませんが、日経新聞によると
在学中受験の負担軽減のため司法試験の受験科目の一部削減も検討されたが、与党内から「議論が拙速すぎる」など反対論が出て見送られた。
とありますので、2月27日の朝日新聞の報道のとおりかと思われます。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4233430012032019MM0000/

なお、予備試験については、論文試験から一般教養科目が廃止されるとともに、選択科目を追加されることが盛り込まれています。



ロー在学中の司法試験受験が認められることにより、司法試験の受験期間の5年間のカウントも、在学中受験の場合はそこからカウントされることになりました。
ところが、もともと司法試験の受験期間が5年間に限定されているのは「法科大学院での教育効果が薄まらないうちに受験させる必要がある」というのが理由の一つだとされています。
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20121230/1356828107
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-478.html
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-385.html
今回、受験可能時期が早まることで失権の時期も早まるということは、法科大学院の教育効果が薄まってしまう時期も早まる(?)という理解なのでしょうか。


ロー在学中受験で司法試験に合格した場合でも、司法修習生の採用に際しては法科大学院修了が要件になるとの点ですが、この場合、法科大学院を修了せず予備試験に合格している場合には、どのような扱いになるのでしょうか。
予備試験に合格すれば、法科大学院修了相当であることになるので、修習生の採用を拒む実質的な理由は無いように思いますが、立法的な手当てがなされていないように見えます。
このことは、法科大学院在学生に予備試験への受験をなるべくさせたくないと考える(であろう)法科大学院側からすれば、当然のことのように思われるかもしれません。ただ、私が不可解に思うのは、こうなると、法科大学院の既修1年(ないし未修の2年)までに予備試験に合格した人は、翌年の司法試験を「法科大学院修了予定」の資格で受験すると「万が一、ロースクールを修了できない場合には司法修習生に採用されない」リスクがあることになりますから、ほとんどの学生は予備試験合格資格で受験することを選択するように思われます。これは法科大学院にとって不利益ではないのでしょうか。従来の制度であれば「法科大学院課程修了見込者で,同課程修了の資格に基づいて受験するが,同課程を修了できなかったときは司法試験予備試験合格の資格に基づいて受験する者」というカテゴリーがあり、ロー修了見込みの予備試験合格者は大多数がこのカテゴリーを選択していましたけれども、新制度ではこのカテゴリーは消滅することになると思いますので(なぜなら、残した場合には、司法試験合格発表後の事情で受験者の司法試験受験資格が変動することになってしまうため)、これからは最初から予備試験合格資格を選択するのが安全ですね。


【追記】
ロー在学中司法試験受験者が合格した場合、ロー修了が要件となるのは司法修習生の採用の場面であり、司法試験自体が条件付き合格となるものではないとされています。
そうなると、法科大学院を修了しなくとも、弁護士法5条の弁護士資格認定制度を使えば、弁護士登録は可能ということになるでしょうか。



いろいろと疑問はつきませんが、この法改正によって、法科大学院への志願者増加が実現するのかが大きな焦点です。
もしも法科大学院への志願者が回復しなければ、いよいよ法科大学院側に打てる手はなくなり、予備試験の受験制限が本格的に議論の俎上に上げられてしまう危険性が高くなるように思われます。



<参考:ギャップターム解消(ロー在学中の司法試験受験容認)関連記事>
「多様な人材」ゆらぐ理念 法科大学院制度骨抜き? 政府が改革案(東京新聞)(2019年2月23日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52229681.html
静岡県弁護士会「法科大学院在学中に司法試験の受験を認める制度変更案についての会長声明」(2018年12月5日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52225555.html
「ロースクール教育が崩壊する」 司法試験受験「在学中に可能」案に強い反発(弁護士ドットコムニュース)(2018年11月27日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52225120.html
法科大学院生の司法試験、再考を 学者グループが要請書(共同通信)(2018年11月26日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52225083.html
臨床法学教育学会が「法科大学院在学中に司法試験受験可とする制度変更は再検討を!」の要望書を公表(2018年11月11日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52224246.html
「法科大学院在学中の司法試験受験を認める制度変更に関する基本的確認事項」(2018年10月24日 日弁連理事会)(2018年11月7日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52224033.html
ギャップターム対策の司法試験法改正に伴い考えられる問題点・課題・論点について(2018年10月26日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52223399.html
予備試験組のギャップタームは考慮されないのか?(2018年10月26日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52223366.html
司法試験のギャップターム解消問題 日弁連理事会で条件付き賛成を可決(2018年10月24日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52223298.html
日弁連理事会にてギャップターム問題を審議との情報(2018年10月23日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52223225.html
読売新聞朝刊に「法科大学院最終年に司法試験が受験できるようにする法改正検討」記事、早ければ秋の臨時国会に改正案提出、新制度は2023年から適用?(2018年10月5日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52222206.html
Law未来の会が「法科大学院在学中の法科大学院生に司法試験の受験を認める制度変更」に反対を表明(2018年10月2日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52222029.html

法科大学院在学中受験「容認」という末期症状(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-1105.html
「条件付き賛成」という日弁連の選択(河野真樹の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-1110.html



【参考資料】「法曹コース」の学生を対象とする特別選抜の導入に伴う法科大学院入学者選抜の全体イメージ
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/041/siryo/__icsFiles/afieldfile/2019/01/30/1413222_005.pdf
法曹コース全体イメージ

<「法曹コース」に関する当ブログ記事>
信州大、「法曹コース」設置へ 早大法科大学院と準備協定(信濃毎日新聞)(2019年3月7日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52230244.html
(3+2の法曹コースは)「国立大学や有力私立大学の法科大学院以外にとって、他大学の法学部に連携先を確保するのは難しい」(2019年2月12日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52229161.html
「法曹コース」制度化へ=司法試験まで最短5年−中教審(時事通信)(2019年1月29日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52228514.html
熊本大に「法曹コース」 最短5年で司法試験の受験資格(熊本日日新聞)(2019年1月29日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52228500.html
鹿児島大学法文学部が中央大ロー・神戸大ローと連携協定締結、九大ロー・琉球大ロー・慶大ローとも協議中(2019年1月28日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52228440.html
新潟大、法曹人材育成へ4法科大学院と連携協定(日本経済新聞)(2019年1月26日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52228377.html
文科省、法科大学院に地方特別枠 創設予定の「法曹コース」(共同通信)(2019年1月25日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52228313.html
新潟大→東北大法科大学院で協定=法曹5年一貫コースで全国初(時事通信)(2018年12月22日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52226430.html
法曹コースの学生を対象とする特別選抜の導入に伴う法科大学院入学者選抜の全体イメージ(2018年12月16日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52226141.html
「法科大学院 政府が定員管理 負担減、5年コース新設へ(毎日新聞)」 定員管理の強化は下位ロー切り捨て+上位ロー優遇の政策では?(2018年11月11日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52224221.html
法科大学院等特別委員会の配布資料「法曹コースの制度設計等について(案)」 7月と10月の資料を比較分析してみた(2018年10月10日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52222457.html
「学部3年+ロースクール2年」の法曹コースはロースクールの志望者増加につながるのか?(2018年10月7日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52222287.html
ロースクールルートでの法曹資格取得を容易にすれば、資格欲しさに志望者がロースクールへ戻ってくるのか?(2018年10月6日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52222227.html
共通到達度確認試験を平成31年度から本格実施、「3+2」法曹コースは平成32年度開始(2018年7月30日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52218450.html
法学部「3年卒」検討 法科大学院「失敗」に危機感(毎日新聞)(2018年5月19日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52214128.html
学部3年+ロー2年の「法曹コース(仮称)」および「法学部とローとの連携」のイメージ図(2018年2月8日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52207474.html
法科大学院1年短縮 文科省改善案、来年の導入検討(毎日新聞)(2018年2月4日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52207155.html
法曹養成、5年一貫コース促進へ=大学法学部を3年に−文科省案(時事通信)(2017年10月2日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52198232.html
第79回法科大学院等特別委員会配布資料「資料5-1 第9期の審議に関する主な論点について(案)」(2017年5月9日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52186716.html
法科大学院特別委員会(第77回) 学部との連携強化は法科大学院を法曹養成の中核と位置付けた司法制度改革の理念と整合するのか?(2016年11月27日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52173235.html

schulze at 00:01|PermalinkComments(0) 司法試験 | 司法制度

2019年03月12日

ミュージカル「キャッツ」日本公演1万回達成

ミュージカル「キャッツ」日本公演1万回達成(2019年3月12日17時44分 NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190312/k10011845511000.html
国内で35年余りにわたって上演が続けられてきたミュージカル「キャッツ」が12日、1万回目を迎え、記念の公演が行われました。
「キャッツ」は、24匹のネコにふんした役者たちが、都会のごみ捨て場を舞台に、それぞれの生きざまを語りながら歌やダンスを繰り広げる、イギリス生まれのミュージカルです。
国内では劇団四季が昭和58年に初演して以来、35年余りにわたって上演を続け、12日、国内のミュージカルとしては「ライオンキング」に次いで2番目の通算1万回を達成しました。


キャッツは、四季版を数回、ロンドンのウェストエンドでも1回、それぞれ見ていますが、一番印象に残っているのは、亡くなった志村幸美さんがグリザベラを演じた公演ですね。

志村さんが亡くなったのが1998年ですから、もう25年前ぐらいだと思います。
品川駅の港南口前に建てられた仮設劇場でした。
あの当時の品川駅港南側は、もちろん新幹線駅はありませんし、今からすると想像もできないほど寂れていました。
高輪口側からは、暗く狭く長い地下通路を延々歩かないと辿り着きませんでした。


昔の品川駅港南口の様子
昔の品川駅港南口
(※画像の出典はこちら。)


あそこに一時期、仮設劇場が設けられていたことを覚えている人も、ほとんどいないでしょう。

彼女の唄う「メモリー」、それはもう鳥肌ものでしたよ。
私が生で見た芝居ではパティ・ルポンの「As If We Never Said Goodbye」と並んで記憶から離れません。

当時、志村さんには大人の女性の魅力を感じていましたが、今では自分が志村さんの年齢を超えてしまいました。
でも、なんだか自分のほうが幼く思えてしまうと言いますか、とても自分は精神的にも彼女に追いついていないように感じます。それぐらい、完成された役者さんだったと思うのです。


志村さんの歌声が聴けるキャッツのCDが、今でもアマゾンで売られています。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00005FPA3
アフィリエイトでないので、安心してクリックしていただいて大丈夫ですよ(笑)。
今晩、久しぶりに聴いてみることにしますね。

schulze at 20:17|PermalinkComments(0) 音楽 | 日記

「法科大学院は出会い系」


「法科大学院は出会い系」元ネタ
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52230393.html



これまでの流行語大賞候補作品とは毛色が違っていて、面白いですね。
(・∀・)


藤本先生が「ロースクールには素晴らしい出会いがあるから、みんなロースクールへ行こうよ!」と呼びかけただけなら、ここまでの反響は呼ばなかったのではないかと思います。
なぜか予備試験との比較を持ち出し、ロースクールを選択しない予備試験受験生を非難するような文脈にしたのは、藤本先生の失敗ではないかなぁ・・・あれでは浜辺先生の「心の貧困」発言と変わらないと思うのですよ。
(´・ω・`)








2019年 法曹養成流行語大賞候補作品
No.1「被疑者修習」
No.2「モラルがない」
No.3「ひよこ食いメソッド」
No.4「ロー制度は卵かけご飯」
No.5「法科大学院は出会い系」


<参考>過去の法曹養成流行語大賞受賞作品(勝手に選定)
2018年「会社員か公務員になった方がいいよ」
2017年「法科大学院のような失敗」
2016年「イノシシ狩り(岐阜の弁護士にはイノシシ捕獲の補助金狙いの人がいるほどの窮状)」
2015年「ハッピーリタイア」
2014年「知ったことか」
2013年「心の貧困」
2012年「定評のある法科大学院」
2011年「図書館に弁護士」
2010年「裁判に勝つため顧客に偽証を勧めていたベテラン弁護士から「質が落ちた」と言われてもピンときませんね」
2008年「独学で旧試験をやってると正確な知識が身に付かない」
2007年「旧試験の合格者について,300人から,平成20年は,今の案でいくと,いずれも200人にするという。これを更に,150や100に落とせるか。仮に,平成20年に100に落としたら,これは,司法試験委員会の強いメッセージになると思うが。」
2006年成仏理論(「問題の捉え方がそもそも間違っている。食べていけるかどうかを法律家が考えるというのが間違っているのである。」「世の中の人々のお役に立つ仕事をしている限り、世の中の人々の方が自分達を飢えさせることをしない、と。」「飢え死にさえしなければ、人間、まずはそれでよいのではないか。その上に、人々から感謝されることがあるのであれば、人間、喜んで成仏できるというものであろう。」)
2005年ロースクールの挑戦(「弁護士になって日本を変えたい」「腐った日本の司法を救うのは彼らかもしれない」)
2001年「これからの時代の高等教育制度の下で、経済的事情で、例えば大学あるいは大学院に進学できないという状況に追い込まれる人というのは、そんなにたくさんいるんだろうかと考えると、まず社会的な発展段階から考えてそんなにいるはずがない。」

schulze at 12:05|PermalinkComments(0) 司法試験 | 司法制度

2019年03月11日

法科大学院の教育内容を評価するのは、潜在的法曹志望者という「市場」である




この方がおっしゃっていることはおかしいと私は思います。法科大学院制度を批判し司法試験の受験資格の開放を訴えている人たちは、自分たちが講義内容を評価すると言っているのではなく、潜在的法曹志望者という「市場」が判断すべきと言っているのです。
法科大学院の教育に価値があるなら、司法試験の受験資格と関係なく市場は評価するでしょうし、志望者も集まることでしょう。「正々堂々の勝負」とは、反対派との勝負ではないですよ。司法試験の受験資格を盾にせず、世間の評価という「市場」と勝負せよ、という意味です。



<参考>
法科大学院での教育が素晴らしいものなら、受験資格要件を無くしても人は集まる(2018年10月8日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52222353.html
いったん司法試験の受験資格制限をやめて、旧司法試験のように原則、開放したほうがいいです。
そのほうが、ロースクールの価値が正面から問われることになり、むしろ評価する人たちがこれまでより多くなる可能性もあると思います。
ロースクールは、司法試験の受験資格という「利権」を盾に法曹志望者へ強要するのではなく、自身の価値で勝負して、自身の力で評価を勝ち取るべきだと思います。
個人としての感情論は別にして、運動論としては、ロースクールを廃止する必要まではありません。
廃止すべきは、法科大学院「制度」であり、司法試験の受験資格制限です。
価値があると評価し、行きたいと思う人だけが行けるようにすれば良いと思います。

<参考:法科大学院の教育能力>
法科大学院では前期修習の役割を担うことはできない
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51988608.html
法科大学院教育では実務に役立つ起案能力を涵養する教育がほとんど行われていない
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20150121/1421851111
ロースクールの教育効果は5年で薄まる(政府見解)
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20121230/1356828107
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-478.html
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-385.html


<関連>
「法科大学院制度の改変は、大学制度全体に対する大打撃となるから、おいそれとは廃止などできない」という考え方について(2012年8月26日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51973735.html

法科大学院の理念や必要性は、志望者に強制しないことには、了解も評価もされないことを前提にしている(2012年5月30日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51955538.html
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-458.html
この問題をご覧になってきた方からすれば、ざっと見る限り、聞き飽きた新味のない論調と思われるかもしれません。それはその通りですが、改めて見ると、不思議な感じがします。受験資格を切り離したならば、理念が骨抜きになる、法科大学院は法曹になるために必要なくなる――。要件から外した瞬間に、骨抜きになり、必要でなくなる法科大学院制度とは一体何なんだ、ということです。端的にいえば、志望者に利用されなくなる恐れですが、そうだとすれば、法科大学院の理念や必要性は、志望者に強制しないことには、了解も評価もされないことを前提にしているととれます。つまり、ここでは他のルートと対等に比べても、確かに法科大学院ルートは必要だ、という評価にならないという自信のなさが現れているとみることができるのです。その評価とは、例えば、志望者にとっては、やはり法科大学院に行かないと司法試験に受かりにくい(司法試験が本当に修了の効果測定的な意味を持つものとして存在できるとして)とか、合格後、実務家として活動していくうえで、他のルートの人より、差がつくとか、一方、社会的な評価として、法科大学院経由・非経由の法曹の質に違いがあって、「さすが法科大学院修了法曹だ」と言わせしめるものがあるとか、ですが、いわばそうした勝負は初めから難しいと、法科大学院本道主義を掲げる方々が考えているととれることになります。
法科大学院制度には許せない点がたくさんありますが、何が一番イヤな感じを持つかというと、ロー関係者は既存の弁護士のことをさんざん批判するくせに、自分たちはその弁護士資格の取得ルートを独占することで利益を享受しているという点です。
自分たちが「資格商法」に手を出そうと思ったのも、弁護士の資格に信頼や価値があったからこそ、ではないですか。
でも、その信頼や価値は、既存の弁護士たちが努力して積み上げて、勝ち取ってきたものです。
そこに、他人のふんどしで相撲を取るような「いやらしさ」がありますね。
もともと大学は実務とは無縁で、実務家養成など興味もなかったはずなのに、受験資格を独占させることで「利権」が生まれた。
その利権に大学が一斉にむらがった結果、弁護士など誰もなりたいとは思わない資格に落ちぶれたのも、当たり前のことで、必然であったのでしょう。
なぜなら、大学に実務家養成ができるなど誰も信じていないし、実際に養成能力なんてないですから。世間からの評価など、勝ち取れるわけがないのです。
既存の弁護士が自分たちの実力で評価を勝ち取ったのと異なり、制度で与えられた利権にすぎないロースクールが評価されることなど、未来永劫無いと断言できます。


schulze at 00:00|PermalinkComments(0) ロー進学、ダメ。ゼッタイ。 | 司法制度

2019年03月10日

アジアリーグアイスホッケー プレーオフファイナル第2戦【試合直後の感想】

昨日の第1戦に比べて、選手にも「気持ち」を感じられたし、スタンドも盛り上がっていたように思います。
観衆はアリーナレコード(3120人)に惜しくも届きませんでしたが、3011人と3000人を超えました。
ただ、試合後はセレモニーのようなものは行われませんでした。選手やスタッフによるスピーチもなし。まだプレーオフが終わった訳でもなく、試合にも敗れてしまったので、やりにくい面はあるかもしれませんが、寂しさは禁じ得ない感じです。

これから東京へ戻ります。疲れました。

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schulze at 19:46|PermalinkComments(0) アイスホッケー | 写真

東大合格最低点 文気文兇魏鴫鵑








点数だけの比較で論じられないことは言うまでもありませんが、象徴的な出来事ではありますね。

法学部不人気も、決して司法制度改革だけが原因ではないと思いますが、このままだと法学の研究の力も衰えていくでしょう。でも、これも因果応報です。市場の評価なんですから、甘受するしかありません。このまま法科大学院という泥船と共に法学部も沈むのか。大学自身が自分たちの問題として向き合わなくてはなりません。



<関連>
広島大学高等教育研究開発センター 第14回公開研究会『法科大学院はなぜ成功しなかったのか』(2019年2月20日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52229555.html
北岡伸一東大名誉教授「法科大学院制度は失敗だった。東大ローの現状も、質量ともに当初の期待をはるかに下回る」(2018年8月6日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52218843.html
ラ・サール副校長「以前は東大志向だったが、官僚や弁護士が不人気で文系志望が少なくなり、今は圧倒的に医学部志向」(2018年3月22日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52210229.html
【大学の自殺】日本の法学がピンチ「研究者の育成システムは崩壊状態」(2018年1月9日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52205419.html
和田肇名古屋大学副総長「法科大学院ができるとき、研究者が育たなくなると危惧されたが、その通りになってしまった」(2018年1月7日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52205307.html
学者はローができて幸せなのだろうか(2011年7月22日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51880065.html

【悲報?】法科大学院、前文科事務次官から失敗認定される【朗報?】
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52193509.html
佐藤幸治氏の特別講演での発言「認可される法科大学院数は20から30のはずだった」
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52192128.html
麻生財務相「法科大学院のような失敗を繰り返さないように、との思いがあった」
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52186712.html
ロースクールクエスト2〜悪霊の法学者たち〜(タダスケの日記)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52210236.html

schulze at 14:55|PermalinkComments(3) 司法試験 | 司法制度