朝日と日経が不都合な事実を報じる意味立命館ロー定員削減(130名→100名)

2013年02月26日

就職難の現実を認めないジュリナビ

「新63期はほぼ完全就職(キリッ」の分析でお馴染みのジュリナビが、「65期司法修習生進路調査速報」を公表しています。
https://www.jurinavi.com/gyoukai/shuushoku/130221.php

「弁護士未登録者は本当に就職困難者か?」という見出しが躍っていますが、
主観に基づく記述ばかりで、客観的な裏付けに乏しいと思えます。
結論として「未登録者は増えているけど、必ずしも就職難とは言えない」と強調されてはいるのですが・・・不都合な数字のことは直視したくないようですね。

ジュリナビの認識や主張は良く分かりませんが、「一括登録時点での未登録者数は増えていても、最終的にはなんだかんだ登録できているではないか」ということが言いたいようです。

これは「就職」の定義がまず問題で、弁護士登録のことを指すのであれば、未登録者数が増えているのはまぎれもない事実なのだし、「年明けの登録者が増えている」と強弁したところで、日弁連のほうで一括登録日から1か月、2か月、3か月、4か月、6か月、12か月と区切って未登録者数推移を調査していますが
http://www.moj.go.jp/content/000106176.pdf
どの指標を取っても、修習期が後ろのほど悪化の一途を辿っています。

時間をかければ、就職先が見つからなくとも、ノキ弁・即独でも自分で登録する人は出てくるわけで、だからこそ定点観測による年度比較に意味があるわけです。
その定点観測で、どの時点を取っても未登録者数が毎年増えているということは、もっと深刻にとらえなければならない問題であるはずです。

「就職」が実質的な意味での待遇・収入を意味するのなら、それこそイソ弁の待遇悪化やノキ弁の増加という現実を直視しなければなりませんが、そういった分析がされているわけでもありません。

ジュリナビは「日弁連のように12月の一括登録の未登録者数を弁護士就職難の指標とするのはミスリーディングではないでしょうか?」とも言っており、4月と7月にも調査をするようです。
でも、12月の一括登録が指標として良くないというのなら、どの時点の指標でも悪化しているという事実をどう受け止めるのか。
4月と7月の調査とやらも、結果は見えています。「たしかに数値は悪化しているが、就職難とは一概には言えない。」その無限ループです。

ジュリナビが言うように「弁護士未登録者がすべて就職できていないとは限らない」のは事実ですが、だからと言って「法曹有資格者の活動領域が司法の枠を超え拡大し、その働き方も多様化し始めている」から就職難ではないのだ、というのは、観念的すぎるだけでなく、もはや明らかにそちらのほうがミスリーディングと言うべきであり、ジュリナビにはあえてそう言わなければならない背景と意図があるというべきでしょう。

しかし、いくらジュリナビが叫んだところで、皆さん現実は認識しているので、もはや騙される人はいないでしょう。
このレポートを読んで今さらロースクールに入りたいと思う人たちもいないと思いますね。


<関連>
「弁護士としての登録時期のことなど」(白浜の思いつき)
http://www.shirahama-lo.jp/blog/2013/02/post-175.html

schulze at 00:01│Comments(2) 司法修習 | 司法制度

この記事へのコメント

1. Posted by 弁護士HARRIER   2013年02月26日 10:30
その間に退職する人を計算に入れてないですね。
当然、退職者の分だけ枠が空きますから、見せかけ上、就職率は一応上がります。
しかし、最近、若手で1〜2年内に退職する人が多いことからすると、実質的に就職できていないのと同じことじゃないかと思ってしまいます。
2. Posted by aho   2013年02月26日 21:30
ジュリナビの実質的な運営主体は法科大学院協会ですからね。
ジュリナビ=法科大学院のプロバガンダ機関であることは明らかでしょう。

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