下着のたたみ方深木章子「鬼畜の家」 講談社より文庫化

2014年04月20日

「法科大学院離れの最大の要因は司法試験合格率の低迷」(日本経済新聞)

法科大学院から撤退続々、全国で60校割れ 有力校に集中(2014/4/19 1:20 日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0903Y_Y4A410C1CC1000/



ネットでは会員でないと記事全文は読めないですが、
「法科大学院離れの最大の要因は、司法試験合格率の低迷だ」とか
「(合格率の低い法科大学院は)高い授業料と時間をかけても法曹資格を得られない可能性が大きいなどと敬遠」
といった内容が書かれています。

この記事を書いた記者の人は、法科大学院への志願者激減の原因が本当に司法試験の合格率にあると思っているのでしょうか・・・?
これまでもさんざん言われてきたところですが、もし合格率が原因なら、どうして合格率が数%しかなかった旧司法試験が5万人もの志願者を集めて、それより10倍近くにも合格率が上がった新司法試験ルート(法科大学院への適性試験)の志願者が5千人を切る事態になっているのでしょうか。
極端なことを言えば、法科大学院を修了すれば自動的に法曹資格が与えられるような制度になれば、法科大学院に志願者がじゃんじゃん押し寄せるとでも言うのでしょうか・・・!?

少し考えれば、おかしな論理であることは分かるはずです。
資格の持つ魅力、法科大学院自身の教育・・・そういったものへの評価に他ならないという「現実」に、日経は目を向けないということを表しています。

これはもはや「誤報」というべきレベルを超えており、日経には読者や世論を誤った認識へ誘導しようという意図と悪意を疑わざるを得ません。
日経はこのまま法科大学院側の代弁者となり、彼らと心中する覚悟なのでしょう。


それにしても不思議なのは、法科大学院は司法試験の受験資格を盾にした資格商法なのに、制度を推進する側は法曹資格の価値を引き下げ、志望者に負担を課すことばかりを主張するんですかね。
自分たちがなぜ志願者から敬遠されているのかの分析と対策なしに、志願者は集まるわけがないですね。

自分たち自身の問題に向き合わない法科大学院、そしてそれを支えようとするマスコミは、これからも自分たち以外に原因を求め続けるのでしょう。
その行き着く先は法曹志望者への攻撃ですからね・・・。その現実を法曹志望者も見ているということを、忘れてはならないでしょう。



<参考>
司法試験合格者数2,049人を「なお低迷」と報じる日経新聞の目線(2013年9月12日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52037961.html

「法科大学院離れの最大の要因は、司法試験合格率の低迷だ」2014/4/19付日本経済新聞(タダスケの日記)
http://d.hatena.ne.jp/tadasukeneko/20140419/1397923127

描かれた「法曹有資格者」像の魅力度(元「法律新聞」編集長の弁護士観察日記)
http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-798.html
「就職難」と、かつてのような一定の経済的安定を確保することが容易でなくなってきているという、弁護士が直面している現実。このことが、志望者にとっての、弁護士という「資格」の魅力を減退させ、法曹界から彼らを遠ざけつつある、一つの要因になっていることは、「改革」推進派も、もはやはっきりと認識していることのはずです。(中略)「複雑化・グローバル化した現代社会が持つ法曹へのニーズに照らすならば、次のような多様な法曹像が浮かび上がってくる。すなわち、『専門的な事件への対応が可能な法曹』、『法務分野に限らずビジネスで広く活躍する法曹』、『グローバル化に対応した国際的な法曹』、『行政(官庁・自治体)で活躍する法曹』などである」「法曹が社会の多様なニーズに応え、企業の内外でその活動を支えることは、個々の国民の法的ニーズに応えるだけでなく、日本の社会経済活動の発展や、産業の競争力強化にも資するものである。そして、法曹自身も、そのニーズに応えるべく、互いに切磋琢磨して競争力をつけ、法的サービスの向上を図っていくことが重要である」「法曹の競争力が高まることで、国民生活の安定や発展、あるいは産業の国内外における競争力強化にもつながる」(中略)やや見飽きてしまったような切り口ではありますが、改めて目を離して見ると、奇妙な気持ちになってきます。それは端的に言って、冒頭のような目線を法曹界に向けている志望者にとって、これが今、そんなに魅力的な内容だろうかということです。ことによると、この意見発言者も資料作成者も、ここに描かれているような展望が、一定の説得力をもって志望者に訴えるものになり、あるいは現在の状況で再びこの世界を目指すようになると、本気で考えているだろうか、と。(中略)まして「法曹の競争力が高まることで、国民生活の安定や発展、あるいは産業の国内外における競争力強化にもつながる」といわれても、どこまでそこにリアリティを持てるのか、という気がして、虚しい感じすらしてきます。


schulze at 11:31│Comments(3) 司法試験 | 司法制度

この記事へのコメント

1. Posted by ブルーノート   2014年04月20日 21:37
この期に及んで、こんな内容の記事…。これはどう考えても、日経のエリート記者氏による、「手の込んだ冗談」でしょう。とてもとても、正気の沙汰とは思えません。大体、法科大学院制度そのものが、国家的な規模で行われたタチの悪い冗談、行き過ぎた悪ふざけだったのですから…。いい加減そろそろ、こんなハタ迷惑な悪ふざけは、きっぱりと止めるべき時期に来ていると思います。
2. Posted by はげちゃびん   2014年04月21日 01:23
2ちゃんのニュー速にも日経の記事が載ってましたが(転載禁止になったとのことなのでURLを貼るのは一応控えときます)、ねらーの反応は大方「弁護士になっても就職先がない・仕事がない・低収入だから法科大学院へ行かなくなったんだろw」という感じでした。

マスコミのミスリードにも関わらず、この業界の問題点が一般の人にも理解されてきたようですね。
3. Posted by 青猫   2015年12月10日 16:50
努力して司法試験に合格しても
弁護士としては就職難、低収入、なのだから
少子化と好景気の中
学生として普通に新卒就職した方が無難
今なら過労死させられるブラック企業以外にも楽に行けるはず!
過払いバブルも終わったし
弁護士の人口が増加しており
各々の仕事は激減することだろう
将来性もない
法化大学院は早期に廃止すべき
試験問題を学生に漏らしたり
暴力団と親密な名誉教授がいたり
色々と終っている・・・

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