フジテレビの彼氏いらない女子特集問題【速報】司法修習の起案成績は予備試験組がロー修了組を上回ることが明らかに

2015年07月25日

甲南ロー「院長が語るBecause, KONAN」の予備試験に対する視線

甲南大学法科大学院の渡辺院長によるコラム「院長が語るBecause, KONAN」が更新されていました。

『法科大学院集中改革期間』のこと 甲南大学法科大学院のサバイバル(2015年7月20日)
http://www.konan-u.ac.jp/lawschool/because/column.php?id=215&p=1


中身については、相変わらずのところがあり、
予備試験に対する受験資格制限を暗に求めていたり、弁護士の職域拡大に関するくだりなど、大きな変化はないところかと思います。

ただ、今回のコラム、従前のものとやや趣が変わっているところもあり、それは予備試験や司法試験問題に関する記述です。

『予備試験の論文試験の問題をみると,法律実務基礎科目も含め実務に沿った良問揃いだ。司法試験の過去問と共によき事例問題にしっかり起案を書けることが,現在の法律実務を担える法曹基礎力を試すものである。予備試験も司法試験も実務をよく理解した良問を問うている。これらを学習教材にして真の実務基礎力を養成すること。これこそ法科大学院の役割だ。』


この部分は、私はひとつの見識として評価できると感じました。

いま、法科大学院制度推進側から、司法試験の出題内容を問う声や、予備試験組が法科大学院を修了していないことの弊害までもを問う声が聞こえてきます。
もともと旧試批判狂想曲ともいうべき狂信的な旧試験批判は従来からあったところですが、ここにきてさらにエスカレートしているきらいがあると思うのです。

しかし、司法試験にせよ予備試験にせよ、法曹実務家としての基礎力を試すものでしかありません。
その土台作りを無視して、法曹養成を語れるものでしょうか。

まず、きちんと答案を作成できることが、実務家になるうえでなにより不可欠であり、答案作成能力の育成が法科大学院としての第一の役割だ、と。
そのことを明言した渡辺院長の見識は、これまでの「法科大学院では受験指導はなされるべきではない」との考え方とは一線を画すものであり、私は評価して良いと思いました。

ただ、このことに気付くのが、いかんせん遅すぎました。
渡辺院長が予備試験(の出題)に好意的な姿勢を見せているのも、予備試験を利用した入試を予定していることを正当化しようという意図に過ぎないのかもしれないことは、私も理解しています。
でも、たとえそうだとしても、もし法科大学院が設立当初からこのような考え方で運営され、法曹養成に対する謙虚さを法科大学院が少しでも持ち合わせていたら、今のような志願者激減という状況にはなっていなかったのではないかとも思うのです。

甲南ローの命運はもはや尽きており、平成30年度以降には生き残れず、強制閉校の対象となっていくでしょう。
渡辺院長の文章にも、半ばそれを覚悟しているようにも感じられる箇所があります。
しかし、それも自らが招いた運命です。まさに「世の中の人々のお役に立つ仕事をしている限り、世の中の人々の方が自分達を飢えさせることをしない」と。
10年以上にも及ぶ法科大学院制度の「兵どもが夢の跡」と称すべき現状と合わせ、ロー制度の置かれた環境の変化に感慨深いものも感じました。
合掌。


<参考:甲南ローに関する当ブログの過去記事>
甲南ローが計画する予備試験を利用した既修者入試(続き)(2015年6月3日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52120896.html
甲南ローが「予備試験の成績を加味した入学試験」を実施(2015年5月30日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52120358.html
甲南ロー 前期一般および未修者特別入試出願者数 延べ102名(2013年8月13日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52033436.html
院卒の学位が国際標準という話(2013年6月8日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52023576.html
甲南ロー 入学者13名(2013年4月5日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52013544.html
『既修2年120万円/未修3年180万円』の法曹養成がマーケットに支持されるか(2012年10月8日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51982003.html
「21世紀の日本に、どのような資質のローヤーがどこにいるべきなのか」by甲南ロー(2012年6月12日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51958201.html
もはや徳川埋蔵金状態の「質の高いローヤーの需要」を追求するのは無理ゲーでは?(2012年5月19日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51953075.html
「企業トップ群がローヤーである時代がすぐ来る。」by甲南ロー(2011年1月5日)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51809018.html

schulze at 12:34│Comments(0) 司法試験 | 司法制度

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
フジテレビの彼氏いらない女子特集問題【速報】司法修習の起案成績は予備試験組がロー修了組を上回ることが明らかに