日中・土日の谷町線都島−文の里区間運転が廃止、全線通し運転を原則に平成28年度司法試験に関するアンケート調査結果報告書(法科大学院協会)

2017年02月24日

週刊ダイヤモンド「弁護士にもうバラ色の人生はない。司法制度改革は失敗だった。もう法曹資格に経済的価値はない。」

弁護士にもう「バラ色の人生」はない…司法制度改革失敗の傷跡
週刊ダイヤモンド2017年2月25日号「弁護士 裁判官 検察官 司法エリートの没落」より
http://diamond.jp/articles/-/119144
『司法制度改革は失敗だった。もう法曹資格に経済的価値はない――。特集企画の取材で113人の法曹関係者に本音を聞くと、特に弁護士でこう漏らす人が多い。弁護士人口が増え過ぎた一方で仕事が増えず、収入が下がり続けるという現実に直面しているからだ。』

『司法制度改革は「是」か「非」か。法曹関係者に問うたところ、天秤は「非」に傾いた(写真は公正な司法のシンボルであるテミス像)』

・・・とあるのが、ちょっと面白い。
(^^;)


天秤は「非」に傾いた!

の部分は

天は我らを見放した!

と同じように、北大路欣也の声での脳内再生を推奨します。
(^^ゞ


http://diamond.jp/articles/-/119144?page=2
この状況に対し、『誰が法曹業界をダメにしたのか もう一度、司法改革を考える』(中央公論新社)の共著者・斎藤浩弁護士は「私は司法制度改革を是とする立場だ」と前置きした上で、「何よりも“大きな司法”をつくることによってのみ、法曹界は救われる。仕事がないと言うのは、大都市で裁判をやりたいということにすぎない。地方の県で非常にいい条件で常勤弁護士を募集しても若者は行かない。弁護士の仕事は裁判だけではない。法曹資格者数に恣意的な制限を設けないことが重要だ」と言い切る。その上で、「最初の制度設計の間違いから、魅力のない法科大学院ができてしまった。アメリカは法学部がもともとなく、韓国では法学部のある大学には法科大学院を置かないようにした。日本でも地方に分散させて校数を20校程度に抑えなければ、本当にいい法科大学院はつくれない」と分析する。

「司法制度改革は失敗だった。もう法曹資格に経済的価値はない。」というテーマの記事で、Law未来の会副代表の斎藤先生にコメントを求めたダイヤモンド編集部の意図は何なのでしょうか。
斎藤先生の言うとおりであるなら、法曹資格には十分、経済的価値がありそうに思いますが。

この点は、「ビジネス感覚で弁護士業界に新たな地平を切り拓こうとしているパイオニア」として取り上げたアディーレの石丸代表が、実は弁護士業界を見切っており医学部へ進学して医者を目指しているのと同じくらいに、チグハグな印象を受けます。


ダイヤモンド編集部には、斎藤先生に対して

「ところで数万社単位での開拓って、いつなんですか?」

と聞いて欲しかったと思います。


それはさておき、私の理解では、法科大学院制度とは
・法曹養成に対する国費の投入(=司法修習の給費制)を避け、志望者への受益者負担としたい国
・少子化時代における経営に悩む大学当局
最高裁の主導する司法研修所から法曹養成の担い手たる地位を奪いたい弁護士会
の三者の思惑が合致した結果だと考えているのですが、
それを正当化するためには、法曹には需要がある、大増員が必要だ、という理屈がどうしても必要だったということなのですね。
もし増員が必要でないのなら、旧司法試験で良かった、ということになってしまうからです。

とすれば、法科大学院制度を存続させるためには、(需要のありなしに関係なく)何としても大増員は続けなければならない。
斎藤先生のコメント(「法曹資格者数に恣意的な制限を設けないことが重要だ」)は、そのことを裏付けているものに他ならないでしょう。

しかし、この改革が無理筋なのは、「増員を続けなければならない」というところにあります。
増員を続ければ、どうしても需給環境は悪化し、弁護士業の経済的魅力はなくなってしまう。
かと言って、法曹の活動領域の拡大を叫んだところで、需要はいつまで経っても顕在化しない。
一方で、法曹志望者への経済的負担は放置したまま。

・・・どう見ても、これは無理ゲーです。
これで法曹になりたいと思う人が増えると期待するほうが無茶でしょう。

この改革は、法科大学院の「乱立」が問題なのではありません。
法科大学院の数が74校だろうと、20校だろうと、結果は変わらないのです。
なぜなら、需要を無視して資格者を濫造したこと、一方で国家が法曹養成の責務を放棄し負担を志望者に押し付けたことが、この改革の失敗の本質なのですから。

そして、法科大学院の教育が社会から評価されず、司法試験の受験資格を強制しない限り志望者から選択されないという現実から目をそらしてはいけません。

今回の週刊ダイヤモンドの記事は、「司法制度改革は失敗だった」と断じている点で痛快で、意欲的なものではあると思いますが、失敗の本質には、今一歩切り込めていなかったというのが、私の印象です。



【弁護士の所得水準低下に関するデータ・報道等】
法曹の収入・所得,奨学金等調査の集計結果(平成28年7月)
http://www.moj.go.jp/content/001198284.pdf
弁護士1人あたりの国民数 (1990年)8957人→(2016年)3352人→(2061年)1496人
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52176366.html
社内弁護士の基本的な給与や賞与は一般の正社員と同等
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52171605.html

週刊ダイヤモンド2017年2月25日号「弁護士・裁判官・検察官 司法エリートの没落」
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52180126.html

週刊SPA!9/6号(8/30発売) [貧乏弁護士]急増にはワケがあった
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52166319.html

別冊宝島「弁護士の格差 食えないセンセイ急増中!!」(発売日:2016年8月29日)
http://tkj.jp/book/?cd=12147501
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52166186.html

(NEWSポストセブン)
32歳弁護士 毎食カップ麺でコンビニおにぎりがご馳走
http://www.news-postseven.com/archives/20160822_440221.html
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52164856.html
ヨレヨレのスーツを着た年配の弁護士、人呼んで「枯れ弁」
http://www.news-postseven.com/archives/20160827_440602.html
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52165307.html
49歳弁護士 学生に「悪いこといわないから弁護士はやめとけ」
http://www.news-postseven.com/archives/20160828_440622.html
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52165364.html

(プレジデントオンライン)
弁護士の給料半減! 年収200万〜300万も当たり前の悲惨な現実 「おそらく最近合格した人たちの中に、圧倒的多数の貧乏弁護士が発生した」
http://president.jp/articles/-/18443
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52161136.html

(日本経済新聞 2016/8/9)
弁護士の年収、低下傾向 新人は5年前比210万円減
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52163663.html


<関連>
マーケッターを自認する「先駆者」の一人は、既にこの世界をビジネスの「妙味」としては見切っている
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52180567.html
自傷行為(=ロースクールへ入る)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52177663.html
「ロースクールは好かんわ、いやらしいことばかりする」
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52177029.html
北大ロー主催特別講演会「今、ベンゴシ目指すのアリですか?」
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52170606.html
ジュリナビメルマガに掲載されている「新規求職者の採用に必要な年収」
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52170380.html
夢のある話を聞きたい
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52159962.html
岐阜の弁護士にはイノシシ捕獲の補助金狙いの人がいるほどの窮状
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52149998.html
【特別企画】成仏理論生誕10周年 フリートークエントリー
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52150353.html
今一度、法科大学院へ進学する経済的リスクを確認しよう
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52152035.html
5年目の弁護士の年収は平均300万〜400万円(わかやま新報)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52146285.html
ロー教授「それでも地球は回る。潜在的需要はある。」
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51953991.html
弁護士に対する「潜在需要」の中身
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51812191.html
日経の言う「企業のニーズ」の正体
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51956971.html


<参考:Law未来の会関連>
「そんな希望のない職業を目指す人が減るのは当然」
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52165406.html
「ネガティブキャンペーン」をしているのは誰なのか
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52165321.html
Law未来の会「弁護士会が弁護士が儲からんというようなことを吹聴しているのは問題である」
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52156033.html
Law未来の会主催セミナー 「弁護士就職難」の謎を解く(2015年3月5日開催)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52108387.html
「年収300万円でもいいという人を生み出すためにも、合格者増員が必要だ」(後藤富士子弁護士の発言)、「就職先がないというのは300万とか500万とか貰えるのがないという話で、就職先自体はあるはずだ。」(岡田和樹弁護士の発言)
http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/52096748.html

schulze at 17:43│Comments(2) ロー進学、ダメ。ゼッタイ。 | 司法制度

この記事へのコメント

1. Posted by せいぎ   2017年02月24日 17:42
東北ローの追加募集、合格者は1名でしたね
何人出願し、そのうち何人受験したのかわかりませんが
合格者の受験番号の末尾が1だからといって、受験者1名とは限らないと思いますし

すみません
私は過去に投稿したことがありますが、先日PCの不調からOSを再インストールしたため過去のハンドルネームを忘れてしまいました
これ以降投稿させていただくときは「せいぎ」とさせていただきます
よろしくお願いいたします
2. Posted by schulze   2017年02月24日 17:53
せいぎ様
情報ありがとうございます。東北大ローの追加募集は実質三次募集ですから、応募者はそれほど多くはないだろうとは予想していました。
ハンドルネームの件は承知いたしました。お気遣いいただき、ありがとうございます。こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。

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