中村剛也、史上20人目・通算400号をサヨナラ弾で達成箱根登山鉄道モハ107、鈴廣かまぼこの里へ

2019年07月20日

トップロースクールでも競争倍率2倍を維持できない時代

文科省による、今年度(2019年度)の法科大学院入学状況のまとめ資料を見ていて、気付いたことがありました。


http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/041/siryo/__icsFiles/afieldfile/2019/06/28/1418533_009.pdf
009
(※画像はクリックすると拡大します。)



この資料によると、一橋大ローが志願者数=受験者数となっており、どちらも248人となっています。


一橋大ロー入試の受験率%(カッコ内は 受験者数/志願者数)
H27 *79.5%(307/386)
H28 *83.3%(245/294)
H29 *86.4%(261/302)
H30 *76.8%(252/328)
H31 100.0%(248/248)←???


なぜこの事実に気付いたかと言いますと、一橋大ローは第1次選抜試験をTOEICの成績により選抜することへ変更したため、英語力がより重視される結果となり受験生が敬遠したためか、入試志願者が大幅減となり過去最低を更新していたはずなのに、受験者数が前年とあまり変わらず、競争倍率にも変化がなかったからです。


志願者のうち、試験当日に欠席する人がいますから、通常であれば志願者数>受験者数となるのが自然です。
しかし、志願者数=受験者数となるのは、ロースクールによっては、たとえば試験実施前に書類審査などを行うこととして、その対象者全員を受験者としてカウントする例があるからです。
このような場合、「志願者が全員、受験した」という扱いになるわけです。

今回の一橋も、第1次選抜試験をTOEICの成績により選抜することへ変更したことが影響している可能性があると思います。
ちなみに、今年度、このような「志願者数=受験者数」としてカウントしているロースクールは、一橋大と福岡大の2校でした。


このようなことをロースクールが行う背景には、
文科省の行う補助金基礎額の算定に際して直近の入学者選抜における競争倍率(受験者数/合格者数)が考慮されること
・法科大学院の認証評価における客観的指標の一つとして「入学者選抜における競争倍率(目安:2倍未満)」が挙げられていること
などといった事情があります。
ロースクールとしては、できるだけ受験者数を多くカウントすることで、競争倍率の数値を良くしたいというインセンティブがあるわけです。

要するに、これは統計上のインチキなわけですが、まさか一橋がこのようなことをやるとは思いませんでした。
仮に今年の受験率が例年並みの8割だったと仮定すると、受験者数は198人。
合格者数は93人ですから、実質的な競争倍率はほぼ2倍だった、というわけです。

一橋大ローは修了者の司法試験累積合格率が81.5%と、全ロースクールでトップですが、
そんな一橋でも、実質競争倍率2倍を維持するのがやっと、というのが現実です。

東大ローも2018年度入試で競争倍率が1.9倍と、2倍を下回りました。
トップロースクールでも競争倍率2倍を維持できない時代になりつつあるということは、それだけ法科大学院進学が潜在的法曹志望者から選択されていないことを示していると思います。



<関連>
司法試験合格率が上がれば法科大学院志願者が増えるのかをざっくり検証(一聴了解)
http://ittyouryoukai.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-f20b.html

schulze at 00:01│Comments(0) 司法試験 | 司法制度

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
中村剛也、史上20人目・通算400号をサヨナラ弾で達成箱根登山鉄道モハ107、鈴廣かまぼこの里へ