新城カズマさんの『物語工学論』という本では、次のように「物語工学」と呼ばれるものと「設計」との関わりが書かれていました。
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物語工学というものがあり得るとすれば、それは広義の「設計学」の一分野となるのだろう。

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また、ここでいう「設計」とは何か、については次のように書かれています。
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3.1
ここでいう設計とは、単に建物や公園のかたちを決めるだけの技術ではない。もっとも広い意味での設計/デザイン/エンジニアリングとは、何らかの制約条件を与えて、ある状態のものを設計者の意図した別の状態へと導くこと、と表現できる。例えば、テーブルの上のバームクーヘンをコップに変わるように仕向けること。しかも、その経緯に多少の自由度を……もしかしたら失敗する自由も含めて、与えておくこと。

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「物語工学」については次のように書かれています。
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2.1
物語工学とは、より広い技術体系の一部でしかない。

2.2
工学的に構成された作品は、「物語」であることは保障されるけれども「面白い物語」「素晴らしい物語」であるかどうかは保証されない。「面白い」と「つまらない」と選り分けようとすれば、読者工学論が必要となるだろう。なぜなら、作品の出来不出来を最終的に決めるのは彼ら/我々/あなたなのだから。

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「物語」については次のように書かれています。
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その1──本書で取り扱う『物語(ストーリー)』とは主に『最近の日本国内もしくは先進諸国において商業的に流通する(し得る)、エンターテインメント性の強いドラマチックなフィクション』を指します。現代文学の最先端や、あまりにも個人的な色彩の強い物語、一部マニア向けの複雑怪奇なジャンル・フィクションについては多くを語りません。

その2──本書の『物語』は、メディアを限定してはいませんが、主に現行の小説・コミック・映画・演劇・TVドラマ・ゲーム等を念頭においています。かつては盛んであっても現在は廃れてしまったメディア、あるいは今まさに芽生えつつある21世紀的な娯楽メディアについては、特に言及していません。
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もうすこし簡潔には、次のように書かれています。
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すなわち、物語とはキャラクターである……少なくとも、キャラクターという観点から物語の構造と本質をよりよく見通し、その作成に役立てることは十分に可能である……と。
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さて、下記の図は、このブログで作成したデザイン(設計)の枠組みです。この枠組みで物語の設計が当てはまるでしょうか?
fw6

「読者」は「ユーザー」に対応しそうです。ちなみに、「ユーザー」という表現は少し抽象度が低いのではないかと感じています。より一般的な表現があれば教えてください。

「面白い」や「素晴らしい」、「つまらない」は、「満足感」に対応しそうです。

「デザイナー」には「物語作家」が対応しそうです。
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「……物語は、どうやって、どこから創ればいいのだろうか?」
こんな質問を受けた時、物語作家はとても悩みます。

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さて、「物語」はどこに対応しそうでしょうか? 「デザイン」と「モノ」のどちらかのようです。

また「小説」「コミック」「映画」「演劇」「TVドラマ」「ゲーム」等のメディアは議論に必要な要素でしょうか? 対応する要素としては「モノ」になりそうです。