超新星爆発が起こるとき、大量のニュートリノが放出されます。
1987年に出現した超新星では、日本のニュートリノ観測施設であるカミオカンデがニュートリノを観測しました。
その成果が認められ、小柴昌俊さんが2002年にノーベル物理学賞を受賞したのはご存知のことと思います。

▼スーパーカミオカンデ
Super Kamiokande

フィリップ・プレイトによれば、超新星爆発の際、わずか10秒ほどでおよそ10の58乗個のニュートリノが放出されるそうです。
これが密度の高いガス(ニュートリノでさえ通り抜けられない)に衝突し、大爆発を起こし、超新星爆発となります。

ところで、このニュートリノは、毎秒たくさん(数兆個?)の数が人体を通り抜けていますが、吸収はされず、人体に影響を与えることはないとされています。

しかし、フィリップ・プレイトによると、超新星が太陽くらいのところにあれば、ニュートリノを吸収して人体は死に至ることもあるらしいです。
ただ、太陽のところで超新星爆発が起こったら、人体はとんでもない高熱で蒸発しているような気もしますが。

また、ニュートリノは原子核にエネルギーを供給することがあり、DNAが損傷することもあるようです。
そのため、ガンの発症がないとはいえないみたいですね。
ただし、この場合、超新星が30光年以上離れていると、その危険性はほとんどないといっていいそうです。
とりあえず、そんなに近くで超新星爆発しそうな恒星はないので、この点については心配ないのでしょう。
シリウスが9光年のところにあるものの、質量が小さすぎて超新星爆発は起こさないようですが、どうなんでしょうね。

▼参考文献
フィリップ・プレイト『宇宙から恐怖がやってくる!』(NHK出版)