昨夜は久しぶりに、些か飲み過ぎた。
昔の仲間との久々の集いが、あまりにしっくり来たからだろう。
年末の上野広小路界隈の(アメ横界隈の連中とは差別化を図りたいのてぜ/笑)飲み屋はほとんど時間制になっていて、それを覆す力をとうに失っている我々のこと[注]、素直にルールに従って河岸を梯子してしまったのだ
昔仲通りで数人、最低週一では活動していた、全員がウィスキィボトル半分/1人プレーヤーの我々であったが、食べものもたっぷりと注文して高単価だったからだろうか、何故か界隈の店から顔を覚えられており、大手チェーン店でさえ融通を利かせてくれていたのも今は昔。上野バイク街壊滅に依り、一家離散状態になって十数年の月日が流れてしまえば、もう界隈で我々を覚えている飲み屋などなくなった、という寂しい物語
(つ~かその前に、店からしてほとんど入れ替わってしまってるけどね)
「一件め酒場」ではないがお値段的にはそれに準ずる、おおよそ大人が集う場所ではない一杯飲み屋からスタートすることになったが、そのテーブルが料金の安価に正比例するようにグラグラで、その不安定さが非常に気になっていた。それが2件目、「上野市場」に落ち着いたところでようやく、いや、それがふつうなんだけど、そのふつうのテーブルのがっちりとした力強さに安心し、向かいのニンジャ乗り(トム・クルーズではない)からやおらホッとしたように吐き出されたそのセリフに、あなたもまったくおれが思っていた通りのことを ! と、妙に感心してしまう ……
いや、その不安定さを物言わず耐え抜いてしまうという謙虚さの、なんていうか、そんなテンションが皆揃っているからこそ、久々に再会してもすべてのことがストレスなく、スムースに運ぶんだろうな、とね
<R5.12.31>
二日酔いで疲れた胃に揚げ物を大量に搬送する道を選んだことは、べつにショック療法を狙ってのことではなく、如何せん営っているお店も限られる中で他に選択肢がなかった、ということに依る。
店内はさすがに満員という感じではなく、スムースにカウンター席に通していただき、目の前にあった倖せに縋りつくように、目の前にあった“おすすめ”を注文し、揚げあがりを待った
(本ずわいがにのクリームコロッケ・一口ひれかつ・海老フライ)
未だパーティションが健在の為、体を大きく逸らせて到着した膳を受入れると、新人と思しき女の子が(それは大切なことだが)マニュアル通り、これはキャベツのドレッシングでこれはソースで、これはソースを入れる小皿で、キャベツ千切りとごはんと味噌汁はお代わり自由で、 etc.
を、まるで新車のHarley-Davidson納車時、ディーラーから受ける「10の楽しみ」のダラダラとした説明を、もう早く乗りたいのに ! とイライラしつつ待つ大型二輪免許取りたてのおっさんデビューライダーのように、可愛そうなので右から左へ受け流しつつ聞いてるふりをしてあげているうち、もしかしたらこんな自分は根性が曲がっているのではなかろうか !? と、ふと心配になる。
もしかしたら他のふつうのお客さんたちは、ああ、これがドレッシングなのか ! これがソースを注すお皿なのか ! と、ほんとうに真剣に聞き、都度感動しているのではなかろうか、と ……(笑)
そのしじみ汁は、前とくらべて若干薄くなってない ? と思うが、気のせいだろうか。しかしやはりボクの「かずゆき」のご飯は今日も美味しく、途中で気持ち悪くなってくるかこないか微妙の体調であったが、結果なんの滞りもなくあっさり完食 !
こちらのご飯の素性の確かさを、これは分かっていたことだがあらためて再認識させられた次第
Mamiyaの645でのスナップ撮影で、まあそれが一番軽かったからということなんだけど、標準画角のレンズ一本付けっ放しということはさんざんやってきたはずなのに、今回標準の単焦点に“戻した”ときの、その距離感覚のズレといったらなかった
それは決してノスタルジーというではなく、過去に還ることに依り、さらなる進化を求めていくということであり !
そしてそんなこんな、ボクの令和5年が(オートフォーカス)音もなく暮れていく ……