東十条無頼

東十条の夜を彷徨い続けるオトコ独り、その妄想ロンド

王子

和幸/プリンス、暮れて4

昨夜は久しぶりに、些か飲み過ぎた。
昔の仲間との久々の集いが、あまりにしっくり来たからだろう。
年末の上野広小路界隈の(アメ横界隈の連中とは差別化を図りたいのてぜ/笑)飲み屋はほとんど時間制になっていて、それを覆す力をとうに失っている我々のこと[注]、素直にルールに従って河岸を梯子してしまったのだ

31-12-2023 014-10-27 AM
注):
昔仲通りで数人、最低週一では活動していた、全員がウィスキィボトル半分/1人プレーヤーの我々であったが、食べものもたっぷりと注文して高単価だったからだろうか、何故か界隈の店から顔を覚えられており、大手チェーン店でさえ融通を利かせてくれていたのも今は昔。上野バイク街壊滅に依り、一家離散状態になって十数年の月日が流れてしまえば、もう界隈で我々を覚えている飲み屋などなくなった、という寂しい物語
(つ~かその前に、店からしてほとんど入れ替わってしまってるけどね)

31-12-2023 014-09-35 AM
「ああ~、やっとテーブルのグラグラがなくなって良かったぁ~ !」

「一件め酒場」ではないがお値段的にはそれに準ずる、おおよそ大人が集う場所ではない一杯飲み屋からスタートすることになったが、そのテーブルが料金の安価に正比例するようにグラグラで、その不安定さが非常に気になっていた。それが2件目、「上野市場」に落ち着いたところでようやく、いや、それがふつうなんだけど、そのふつうのテーブルのがっちりとした力強さに安心し、向かいのニンジャ乗り(トム・クルーズではない)からやおらホッとしたように吐き出されたそのセリフに、あなたもまったくおれが思っていた通りのことを ! と、妙に感心してしまう ……
いや、その不安定さを物言わず耐え抜いてしまうという謙虚さの、なんていうか、そんなテンションが皆揃っているからこそ、久々に再会してもすべてのことがストレスなく、スムースに運ぶんだろうな、とね

<R5.12.31>
31-12-2023 014-07-13 AM
「和幸 王子駅前店」

二日酔いで疲れた胃に揚げ物を大量に搬送する道を選んだことは、べつにショック療法を狙ってのことではなく、如何せん営っているお店も限られる中で他に選択肢がなかった、ということに依る。
店内はさすがに満員という感じではなく、スムースにカウンター席に通していただき、目の前にあった倖せに縋りつくように、目の前にあった“おすすめ”を注文し、揚げあがりを待った

31-12-2023 013-35-30 AM
“ひいらぎ” @1,480也。
(本ずわいがにのクリームコロッケ・一口ひれかつ・海老フライ)

未だパーティションが健在の為、体を大きく逸らせて到着した膳を受入れると、新人と思しき女の子が(それは大切なことだが)マニュアル通り、これはキャベツのドレッシングでこれはソースで、これはソースを入れる小皿で、キャベツ千切りとごはんと味噌汁はお代わり自由で、 etc.
を、まるで新車のHarley-Davidson納車時、ディーラーから受ける「10の楽しみ」のダラダラとした説明を、もう早く乗りたいのに ! とイライラしつつ待つ大型二輪免許取りたてのおっさんデビューライダーのように、可愛そうなので右から左へ受け流しつつ聞いてるふりをしてあげているうち、もしかしたらこんな自分は根性が曲がっているのではなかろうか !? と、ふと心配になる。
もしかしたら他のふつうのお客さんたちは、ああ、これがドレッシングなのか ! これがソースを注すお皿なのか ! と、ほんとうに真剣に聞き、都度感動しているのではなかろうか、と ……(笑)

31-12-2023 014-16-39 AM
さすがにご飯お代わりはやめておいたが、やっぱりしじみ汁のお代わりは必至。
そのしじみ汁は、前とくらべて若干薄くなってない ? と思うが、気のせいだろうか。しかしやはりボクの「かずゆき」のご飯は今日も美味しく、途中で気持ち悪くなってくるかこないか微妙の体調であったが、結果なんの滞りもなくあっさり完食 !
こちらのご飯の素性の確かさを、これは分かっていたことだがあらためて再認識させられた次第

31-12-2023 014-23-42 AM
お店を出て腹ごなし。こないだ津軽のひとを撮影した親水公園で、カメラのレンズを、新しく入手した単焦点、オートフォーカスのモータさえ付いていないレトロチックなヤツに切り替えて、暫しお散歩写真。
Mamiyaの645でのスナップ撮影で、まあそれが一番軽かったからということなんだけど、標準画角のレンズ一本付けっ放しということはさんざんやってきたはずなのに、今回標準の単焦点に“戻した”ときの、その距離感覚のズレといったらなかった

31-12-2023 014-30-17 AM
依って早くその“昔の”感覚をとり戻したい
それは決してノスタルジーというではなく、過去に還ることに依り、さらなる進化を求めていくということであり !
そしてそんなこんな、ボクの令和5年が(オートフォーカス)音もなく暮れていく ……

プリンスのdecoration

「その人は、絶対エロですよ !」
―― by (私と津軽のひととのツーショット写真に嫉妬する)コドナ

いきつけのスナックのお客さんのすらりと長身の彼が、しばらく前から居酒屋をOPENさせるのだと意気込んでいて、それを現役で飲食店に携わる常連さんたちが見守りつつあ~ぢゃないこ~ぢゃないやってることには気付いていたが、何故プロ市民、ならぬプロ客である私の意見に耳を傾けてくれようとしないのだろうか ……

―― つ~か、むこうはお前のことなんか知らね~つ~の

【挿入画/いつかの新宿】
03-11-2023 013-25-59 AM
ということで、(他人のことなど知ったことか ! という)私の性格上、それを静観しているつもりだったが酔った勢い ! 「それじゃあお酒(ボトル)高すぎて行けないわ !」などと宣ってしまい、ちょっと険悪な雰囲気になってしまったかなぁ、なとど朧気な記憶をたどる日々を続けていたが ……
(なんてね)
そのうちにプレオープンからなんから、スナックのママとお客さんたちが挙ってその彼のお店に顔を出しはじめ、そのインプレッションの花咲く中、カウンター越しに津軽のひとから、「いってみたいけど、いっしょに行ってくれる相手がいないから ……」なんてつぶやきが耳に入ってきてしまったからには ……

<R5.11.9>
03-11-2023 013-41-42 AM
「王子某所」

果たして、お客さん心機一転開業の居酒屋への義理立て訪問にちゃっかり乗じ、ふたりでの初店外デートと相成る。
ほんとうは予約の電話は彼女に任せたかったのだが、それを切り出したらお前は店の予約もできないオトコか ! とひどく罵られてしまった為、仕方なく自力で電話してみたところ、誰と行くとも言わずに2人とやって何か勘ぐられたか(笑)、「カウンターでいいですか ?」と先手を打たれてしまって !
個室ぢゃないとチュ~とか、その他様々なことが出来ないではないか ! と心の中で葛藤したものの、その下心を悟られてもまずいので、そのまんまOKせざるを得なかったことが悔やまれる ……

03-11-2023 013-47-23 AM
「今どき飲食店開業しても、5年後に生き残ってる確率2割っていいますからね ……」

そういえば、そんな言わなくてもいいこと宣ってしまったことを、ドアを引いて出迎えてくれた彼の爽やかな笑顔と、従業員を2名抱えて伽藍洞の店内とが醸し出す、眼前の虚しいコントラストに否が応でも突き付けられてしまって ……
「どこでもお好きな所へ !」と言って下さる彼の言葉が笑えないジョークへと変わらぬうちに、黙ってカウンター最奥にとり憑かさせていただいたき、そしてこないだ貰った舶来のボールペンを鞄からとり出して、手元の箸袋、私の苗字のあとに、その人の名前を繫げてみたりしちゃって ……

03-11-2023 013-49-04 AM
オーナーの彼が、「ウィスキィだったら、今日ちょうど良いの入ってますよ ! 白州どうですか ?」と宣ってくるので、レーザーディスクは何者だ !? とばかりに白州とは何者だ !? と、心の中で何を言っているのだこやつは ! と憤ったが、それをハッとしてグッと抑え込み、美しい人の前で恥ずかしいとは思ったが、一番安いので良いですをして、ぼくはロックグラスにお酒とお水1:1の割合、彼女はウィスキィ・ハイボールを頼み、きみの瞳に乾杯 !
いや、彼女がほんとうに内面的にも素晴らしい女性であれば、こんなときに見栄を張るオトコよりも、正直な自分をこともなく曝け出してしまえる大人の力量を備える、こんな私のようなオトコを愛してくれるだろうと信じて ……

09-11-2023 019-06-28 AM
「おれ好き嫌い多いから、食べたいものあったら勝手に頼んでよ」

とは予め宣言していたが、いざとなるとやっぱり向こうは気にするし、こちらはやっぱり後ろめたくなる。
そういえばInstagramで料理がずいぶんと鮮やかに映えていたことがどうにも怪しく(おいおいおい !)、いったい王子のどこにこんな美しい料理を作るひとがいるのかと問うたら、目の前の、フロア面積に対してやけに大きなオープンキッチンの中で躍動する男女はともに料理の腕前は確かで、とりわけ女性の方が、盛付けにこだわりを持っていらっしゃるとのこと。
依ってつくねに1,200円払うのは如何なものかと思ったが、とり急ぎふたりでやれるからと注文してみたところ、まさにインスタで見たとおりのクゥオリティキープでcolorfulなdecorationつくねが舞い降りた !

「このシイタケの、あげるから ……」
―― そしてlady firstを装い、巧みに苦手なシイタケから逃れるボク

09-11-2023 019-06-32 AM
こうしてデュエットはもう何度も繰り返し、そしてまさかの最高点95点を叩き出してもいるボクたちのふたり飲みが、厳かにスロースタートを切ったわけだが ……
お店のほうは、新しもの好きのここら辺の住人のこと、新規のお客さんが次々とやって来て、この比較的広いお店にどの程度埋まったら採算分岐点かは分からないのだけれど、とりあえず入店時に跳ね上がった心配はsmoothに減衰していく。
西京焼きだか粕漬けかは覚えていない焼き魚を分け合う。上部3/4ほどが逆テーパーとなるグラスがすっぽ抜けないことだけが気になってる。そして人のお酒が空くことなどまったく気にしない私のこと、またしてもあなた自らにお代わりをやらせてしまった ……

09-11-2023 019-36-09 AM
気付けばあなたは、もう酔ってますか ? 話が下(しも)のほう、下のほうへといってませんか ? (笑)

まあ、お客さんのセクハラに耐えるスナック嬢が日頃の憂いを堰切ったように語り始めれば、それは必然的にその方向は下へと向かうこととなろうが、そうなったらもう、最初のスロウスタートが嘘のように談笑も調子よく加速して ! 相対的に、北区にしては妙に上品なんぢゃない ? と思いはじめた周りのお客さんたちが、しまいには皆蝋人形ぢゃね~の !? なんて錯覚するほどまでに出来上がったならば !

「お前ら全員蝋人形にはしてやらない !」

なんて、隣のゴルゴン(お前いつか怒られるよ !)を跳び越えて皆の呪いを解いてあげようと奮闘努力するボク !

09-11-2023 020-32-40 AM
「私、焼いたリンゴ食べないもん ……」

リンゴを食べるとき、人は皆過ちを犯すというが、ならば敢えてその過ちを犯してやろうぢゃないか ! と注文したdessertを、津軽のひとからつめたく私は食べないとあしらわれたとき、釣り師の送り込んだ仕掛けに気付いてけっして針には掛かからぬよう、それでいて餌だけ奪っていくような、まるで老練の巨鯉のような狡猾さが垣間見えてしまえば、ボクはいったい、この目の前のphotogenicをたった独りでどうやってやっつければ良いのだろうか ……

03-11-2023 013-50-31 AM
それでも気をとり直してやり始めたFire & Ice !
その蠱惑に逸品“焼きリンゴのヴァニラアイスのっけ”は、熱く冷たく、甘酸っぱくて、なかんづくほろ苦く ……

「じゃあママんとこ移動しようか ?」
「うん ♥」

出て来た料理はつくね含めてどれもこれも手作りとのことで、素直に、非常に美味しかった。
常連さんたちは、客単価4,000円のお店だね、と評価していたが、私がふつうの人よりも多少飲むことを鑑みれば、ちょうどそんな感じのお会計。店を出て広げたレシートをふたりして覗き込んで、何も言わずに水割りでと頼んだウィスキィが、私の分だけちゃっかりハイボールの2倍の単価となっていることに目を見合わせたが、どちにも何も言わなかった。
というか言えなかった …… (笑)

03-11-2023 017-14-02 AM
「どれだけこれをキープできるかだね」

日々のお客の脈動に依る食材のロスを乗り越えて、この料理の状態をこれからもキープできるかどうかが、お店の今後についてひとつのkeyとなろうという見解を確認し合いつつ、旧ホテル「ロンドン」、現ホテル「リンデン」(笑/これホント !)を後ろ髪引かれる思いで通過し、ママの元へと向かうボクたち。
そして店のドアの前に立つとあなたは ……

「……。 ジャンケンで負けたほうが先に入ろ~ ……」

―― あなたの店でしょう ! と訝りつつ、仕方なくドアノブに手をかけるボク ……

【今夜の献立】
・5種つくね @1,200
・秋鮭の幽庵焼き @800
・チーズ味噌漬け @480
・ポテトサラダ @480
・ホタテフライ @680
・焼きリンゴバニラアイスのせ @780
・(彼女の)ハイボール @400 *3
・(ボクの)ハイボール (水割り) @800 *4
税込みで〆て 9,702円也。

弥生亭/プリンスの深夜4

「ねぇ、あそこの晩(おそ)くまでやってるラーメン屋なんていうの ?」
「弥生亭でしょ」
「そんなんじゃなかったと思うけどなぁ ……」

―― でも結局「弥生亭」だったけどね
※ んなこと言っちゃってるけど、ちゃっかりこの店、昼間来てたわオレ

06-10-2023 000-31-47 AM
いつものスナック。
崎陽軒のシウマイを持っていってあげたら、夜が深まっていくうちに自分でそのシウマイがどうしても食べたくなってしまって(こ~ゆ~のって“ミイラ取りミイラになる”って言うんでしたっけ ?)、シウマイシウマイ手足をバタつかせ、もう全力でシウマイ食べたいオーラを出したら、ぽっちゃりbeautyがあ~ん ♥ してくれてlucky !
なんでもその店のパーマネントスタッフではない彼女は、今夜出て、そして土曜日が最後で一旦一区切りをつけるのだという。だとしたら、私は、私たちの間に生まれた愛をどうしても確認しておきたくって、何か確証のようなものを掴んでおきたくって、「愛が生まれた日」をデュエット。
きみとだったら生きていける。
その随所で見つめ合い、ふたりに溢れるな愛を実感しつつ頭の片隅で、ああ、今夜もラーメン食って帰ろうと、半ば覚悟を決めるボク ……

<R5.10.6 (というよりも10.5のお昼過ぎ)>
06-10-2023 000-29-40 AM
「弥生亭」

昨夜堪らずにラーメンをやったことは勿論覚えているのだけれど、キャメラの中にラーメンの画だけが忽然と残されていたことには笑った。
その話をすると、ママがここの餃子も美味しいのだというものだから、その余計なインプットに基づき連チャンの訪問を敢行し、お店を守るエキゾチックなおばちゃんに餃子を注文。
するということは、当然お酒を注文しなければならないということでもある

―― もう飲むなこれ以上 !

05-10-2023 000-35-56 AM
たとえそれほどのものでなくとも、酔い越しのラーメンというものは早朝のナパーム弾攻撃のような格別さがある

08-10-2023 000-18-18 AM
最初は味噌バターラーメンから入り、麻婆ラーメン&餃子から連続の麻婆ラーメンと、結果3日連続で、あれほど金輪際利用しないと心に決めていたタクシーを使ってしまった自分が、そして翌朝パンツいっちょで凍えて目覚める自分が、でも何故かちゃんとお風呂に入っていること含め、もう堪らなく愛おしい ……

06-10-2023 000-32-28 AM
味噌バターラーメンは鹿浜の環七沿い、「札幌ラーメン」さんのものが圧倒的に美味しかったが(ただ味が濃かったというだけ !)、今はもう無い。でもそんなことに関係なく、私は今後もこちらを使ってしまうだろうということを確信している。何故ならば、深夜営っている店が他にないから
(こらっ !)
そして中でも土曜の深夜がとりわけ賑わっていたということを、ここに補足しておきたい

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そふりっと/プリンスのエマルジョン4

まず北とぴあ通り並びのぼくの「かずゆき」さんを覗いてみた、ということだけは強調しておきたいが、これはほんとうによくあるケースなのだけれど、店頭でお客の交換がつっかえているようで入り辛く、path。その次の「桃花園」さんは、昨晩お酒ご飯をやったので、昨日の今日で今行くのも気まずいし(そ~ゆ~基準 ?/笑)。
となれば、もうその先の本格スパゲッティ屋さんしかないよね ……

<R5.1.7>
【挿入画/ご飯後の東十条界隈】
07-01-2023 012-32-56 AM
「そふりっと」

そういえば関根勤さんの娘さん似のホールの女の子の姿が見えないが、卒業されていったのだろうか。
考えれば若いアルバイトの女の子がそう何年も同じ職場に留まっているという状況も良し悪しあるだろうから、寧ろ目の前のまだ不慣れな女の子との交代も、お店の健全なる継続運営なのだと見守っていきたい。
ただ一点、その娘の印象的な大きいあられちゃんメガネが銀縁で、黒のセルロイドでなかったことと、木の枝にうんちを突き刺していなかったことが、そんなことで地球征服を目論む悪の宇宙人がモビルスーツ“リブギゴ”で攻めてきたとき ! ちゃんと太刀打ちできるのかどうかだけがちょっと心配

07-01-2023 011-54-32 AM
“エビとブロッコリーのペペロンチーニ” @1,180 

07-01-2023 011-45-49 AM
“ミニサラダ” @390
税込みで〆て1,727円也。

正攻法でいけば“いわしと唐辛子”なのだろうが、今日はちょっと捻ってみた。
麺を太いのor細いの、固いのorふにゃふにや、長いのor短いのから選べる当店だが(固ふにゃと長短は嘘)、Oil系なので細麺をチョイス。それはふつうのお店のスパゲッティーニ以上の細身であるが、粒状感があり、特殊な技術を用いているのか麺とのマッチングでそうなるのか、茹で汁とOilが強いエマルジョンを成す仕上がり。
エビとブロッコリの甘みが出てしまっている為だろうか、私の好みで言えばいわしと唐辛子に軍配が上がるが、でもふつうに美味しいspaghettiであった

07-01-2023 012-30-56 AM
「持ち帰りできますか ?」
「すみません、容器がなくて」

隣に着いていた母娘のお母さんがボンゴレ・ビアンコらしき皿が出てきた途端に持ち帰りを希望したのだが、それって容器の問題なのかなぁ …… ?
そもそも茹で上げスパゲッティを持って帰ったって美味しいもんじゃないでしょ、と思う一方、でも考えてみたらそば屋だって出前やってて、それを美味しく食べてたもんなぁ、子供の頃 ……

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砂場/ひとりぽっちで踊らせて5

ひとりぽっちの大晦日。
今年の暮れはコロナ過に突入してから初めて、どこも活気立っているように感じられる。なので調子にのって王子駅まで戻ってきてしまったらやはり、この町だけとり残されたように真っ暗で、あらためてこの界隈の住人たちのやる気の無さが犇々と伝わってくる。
ならば去年かおととしの大晦日もやってしまったような気もするが、(営っていると)信頼出来るのは、あの北本通り沿いのおそば屋さんかな ……

<R4.12.31>
【この日の新宿】
31-12-2022 018-12-07 AM
「砂場」

今宵専用品書きが寂しいが、まさに掻き入れどきの日本そば屋の日、屋内に居場所を見つけることが出来ただけでもlucky ! と自分に言い聞かせつつ、それでも店内くまなく目を這わせてゆけば、向こうの席にぺらの“お酒とおつまみ品書き”が置き去られているのを発見 !

となれば半信半疑で、
「日本酒と板わさ頼めますか ?」
「日本酒 ?」
―― ああ、やっぱりダメかな …… ?
「お燗にしますか ?」
「そのまま、ひやで」
―― lucky !

31-12-2022 018-16-19 AM
板わさの盛り付けがどんなセンスなのか、或いはヨーロッパのいつの時代の様式に則られたものなのかを必死で汲みとろうとしたが、浅学の私には到底無理だった。
しかし醤油にわさびをたっぷりと溶いてやればそんなの大した問題ではない ! またかまぼこという料理は(料理/笑)その質(たち)が、店の構えや、そこにいる料理人の腕前からは分離されることが、状況により良し悪しを分けることとなろうが、こちらのお店についてのその部分は、ふつ~かな。
良くも悪くも作用していなく、あくまでもニュートラルですね、このお店に対するこのかまぼこは(笑)

31-12-2022 013-24-04 AM
しかし茹で場の中がいつになく大人数で、且つバタバタしていることは実はこれは例年のことで、年越しそばを店頭でのお土産用、そしてまたこの期に及んで出前と、誠実に対応していらっしゃるからに他ならなく、そのことにはほんとうに頭が下がる。
ということはこちらもいつもの長っ尻は考えものだと思い、板わさを少々残した状態で勢いお酒をぐいと飲み干して、二つ目を注文。その流れでおそばをやって〆に掛かろうとしたところ ……

「もうやっちゃったんならお燗でいいですよ」
「すみませんでした、これ ……」

31-12-2022 018-26-08 AM
茹で場から、なにやらお燗じゃないとかなんとか声が上がったものだから、もしや自分のお酒ではと、「お燗でいいですよ」と声を掛けたら案の定で、(そのロス分を自分が飲んじゃおうと目論んでいる不届き者が厨房にいない限りは)勿体ないと思い、そのまま持って来ていただく。

と、そんなつもりではなかったのだけれど、高齢化の進む茹で場の中では(こらっ !)未だお若く見える女性が、お土産用に量産中の天ぷらそばセットの中からお客さんに気付かれないくらいに少しずつ天ぷらを抜いてくれて(んなわけない !)、お酒をお燗してしまったお詫びにと、ぼくにおつまみ用に天ぷらをくださるではないか !
―― 優しくしないでよ涙が出るから
となったらぼくももう、その気持ちにどうやって応えたらよいだろうと思い巡らせた挙句、このような結論にたどり着いたのだ !

31-12-2022 018-33-28 AM
“天ぷらそば” !!

天ぷらをもらったのでもう“天ざる”はいいかなぁと思っていたが、何しろ年末メニュウなので選択肢の幅がなく、ちょっとプラスαをしてあげるのに適当なものが思いつかない。
でもあったかい天ぷらそばであったなら、またfreshな気分でできるかなぁと思って何の因果か注文してみたそれは !
ああっ、ときどき、あったかいおそばもいいですね ♪
なによりつゆものとなるのでお酒とのマッチングもいいし。且つ海老だって、これは型から(大きさから)ママんちの海老と同じようで、ちゃんとリン酸塩水加水の海老を避けていることも真っ当 !
なので衣は全部剥いでかんまして、おそばのほうを“たぬきそば”にchangeさせてしまってから、裸にした海老を「すみません ! これ海老のバター焼きにしてもらえますか ?」と茹で場に突き出したら「バカやろう !」と返され、慌てて引っ込める !
(それは嘘)

31-12-2022 013-24-46 AM
そういえば天ぷらそばで思い出したわ !
こないだ暮れの挨拶回りで社長を連れていて、それが浅草のお客さんだったので「尾張屋」でおそば食べて帰ろうとなり、まだ正午前であったのだけれど、目の前まで行ったら既に行列が出来ていて、でも二階もあるからすぐ入れますよ、なんて列について待ち、案の定わりかしすぐに二階席に上がれたのだけれど ……

社長 「わたし、やっばりこの車エビの天ぷらそば食べちゃおうかしら ? せっかくだし」
ぼく 「安い天ぷらそばにします、ぼく」

31-12-2022 013-50-16 AM
外で待っていたときからおもてに張り付けてあった品書きの上天ぷらそばに目を付けていた社長。結果、せっかくだからとそれを注文するのだが、ぼくは“並”にしますと言った。
そう言ったとしても、社長は“上(車エビのやつ)”にしておけと言ってくれるだろう。そうすれば自分の謙虚さもキープしつつ、上天ぷらそばにありつける ! という狡猾な賭けに、目論見通りに勝利した私だったが ……

―― すげ~これ ! そば二つで6,400円の伝票来たよ ! 自分のお金じゃ3,000円のそばなんか絶対食わないもん、おれ。前からそう思ってたけど、より一層誓ったわ。こんなの命がいくつあっても足りないもん(笑) でもやっぱ、3,000円のそばうまかったなぁ …… もう一生食べることはないけど

31-12-2022 016-52-30 AM
【閑話休題】

そして宴もたけなわ、茹で場の修羅場もまだ続く中、ぼくの、「尾張屋」さんの“上天ぷらそば”の1/3程度の値段の大衆天ぷらそばも(いいじゃんかよいちいち !)いよいよなくなりかけたとき ……

「はいそば湯で~す」
「そば湯 ?」
「そば湯です」
「そば湯いらないでしょ」
「いいですか ?」
「い~です(・ハンソン)」

―― なにも間違ったこと言ってないですよね ? ぼく。あったかいそばにそば湯使わないでしょ ……

31-12-2022 016-55-20 AM
それではおばちゃんが怪訝な表情で湯とうを下げるのをもちまして、ぼくの一年も滞りなくお終いとさせていただきます。
さようなら2022年

【今夜の内訳】
日本酒 *2
板わさ
天ぷらそば
〆て2,100円也

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プロフィール

Jackie

元シーナ・イーストンfanclub 会員№1467番
脱会した覚えは、未だ無い

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