ひつまん。

2014年08月

ゆずべんとう / 葵梅太郎 アオイ ウメタロウ
 スクエアエニックス『月刊ビッグガンガン』(2012年第5号―2013年第6号)
 全2巻・完結済

 img068

【レビュー】
ハートフルストーリー・感動系 / 田舎もの /  ご飯もの

穏やかな海沿いにある、のどかで美しい町・むぎ町に、
小さな女の子が営む 小さなお店がありました・・・

img070
ゆずは今年で5歳になります。大好きなお母さんと同じ夢、「おいしいお弁当屋さん」を目指して
日々いろんな人におべんとうを作ります。

img069
悩みがあっても、辛いことがあっても、ゆずに”ごつん”と頭突きをしてもらい、
すてきなお弁当を食べればみんな不思議と元気いっぱいに。

img071
お母さんから教えてもらった「おべんとう作り」がゆずの一番の宝物。


毎度おべんとうがかわいくて美味しそうで、そりゃこれ食べれば幸せになるよなあ、と
思えるポップでキュートな雰囲気が魅力。

良いご飯ものは「読んでてお腹が空く」タイプと、「読んでてお腹いっぱいになる」タイプに
別れますが、これは後者に感じました。
登場人物の幸せをおすそ分けしてもらってお腹いっぱいになるような読後感です。

涙もろい人はハンカチも準備しておくこと。
自分は今ちょっと涙目です。

系統としては、
甘々と稲妻』(雨隠ギド / 講談社) 
『今日、カレー!』(縞野やえ / マッグガーデン)
幸腹グラフィティ』(川井マコト / 芳文社) 
 『ごはん、しよ!』(高野聖 / メディアファクトリー)
『高杉さん家のおべんとう』 (柳原望 / メディアファクトリー)

やはり「家族」「ごはん」の組み合わせは鉄板ですね。
当作はそこに「田舎」要素も加わり最強に見える。 

ハルノカミカゼ / ichinomi
 一迅社『まんが4コマぱれっと』(2012年9月号ー連載中)
 現1巻刊行 

 img067



【レビュー】
女子高生 / 癒し系日常4コマ / 和風ちょいファンタジー

img066


大きな大きな古木に見守られて、ちょっと変わった住人たちが
仲良く暮らす穏やかな町、『神木町』。
その街に転校してきた少女・春日ハル。目と目が合った瞬間から大好きになった
そのひとは、神様ならぬ『カミキ様』―――。


表紙見て裏面チェックして、裏面のあらすじ読んで購入即決余裕でした。

ほんのりファンタジーな世界観で、亜人種っぽい住人たちもちらほらいますが、
その特異性には一切触れることなく、当然のように日常が過ぎて行きます。
どうやら「神木町」とはそういう町のようです。
懐が広くて穏やかで、みんなのんびり気のいい人だらけの素敵な町。

主人公・春日ハルは、かつて祖母が暮らしていた神木町に帰ってきました。
隣の席に座っていた、どこか浮世離れした不思議な雰囲気の女の子は、
町の人々から『カミキ様』と呼ばれ慕われ敬われていました。
img064

難しいことはよくわからないけど、神木さんのことが大好きになったハルと、
戸惑いつつもハルと打ち解けてきた神木さん。
亡くなったおばあ様のこと、『カミキ様』のこと、夢に見る昔の思い出、
その中にいつも居る不思議な女性・・・・。

1巻では敢えて物語の核心部分、細かい設定に言及せず、ほわっとした
安心感ある日常描写に終始していますが、
要所要所でいろいろな伏線が張ってあって、過去に何があったのか、
カミキ様とは何者なのか、ハルの祖母はどんな人だったのか・・・と
気になる謎がてんこもりです。
でも別に謎を解き明かさなくても「そういうもの」としていいんじゃないか、とも思えちゃう
おおらかな空気を持った作品です。
img065

“和”の雰囲気が大好きな人向けかなあと。
和服、カミサマ、亜人(?)というはっきりした標識以外にも、作品全体に漂う雰囲気が
まさに和って感じなんです。うまく言えないけど、読めば伝わるはず。

系統としては、
ばけもの町のヒトビト』(くまのとおる / 双葉社)
ふらいんぐうぃっち』(石塚千尋 / 講談社)
『百花のしるし』(カネコマサル / アスキー・メディアワークス)
「百鬼町」シリーズ(水上悟志 / 少年画報社)
   ※同氏短編集『げこげこ』『ぴよぴよ』『宇宙大帝ギンガサンダーの冒険』収録
『てるてる天神通り』(児玉樹 / KADOKAWA)
『ぎんぎつね』(落合さより / 集英社)
『かみちゅ』(原作・ベサメムーチョ 漫画・鳴子ハナハル / アスキー・メディアワークス)
あたり好きな人向けかなーと。

学園日常ものと捉えると、
『箱入りドロップス』 (津留崎優 / 芳文社)
『となりの魔法少女』 (七葉なば / 芳文社)
などのきらら系列とも近いかもしれません。

2巻まだかなー待ち遠しいなー 

このページのトップヘ