ひつまん。

カテゴリ:日常系 > 家族もの

IT'S MY LIFE / 成田芋虫  ナリタイモムシ
WEBサイト『裏サンデー』およびアンドロイドアプリ『マンガワン』連載中
既刊1巻


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【レビュー】
ファンタジー / ほのぼの日常ときどきシリアス

帝国騎士団長・アストラ(35)は、10年必死に働いて貯めた金をはたいて
田舎に憧れのマイホームを購入、退職して若隠居生活をスタートした。

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第二の人生に胸躍らせるのも束の間・・・

新居に空から幼女が降ってきた。


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ノアと名乗る幼女は、見た目がおっかないアストラを”伝説の邪神”と勘違いしてしまい
「つよくてわるい魔女」になるために、下僕にしてください!と頼み込んでくる。

比較的常識人でお人好しなアストラは、 どうにかノアの夢を壊さぬよう誤魔化して
帰ってもらおうとするのだが、身の上を聞いてみると、どうやら親も帰る場所も無いらしい。

くわえてノアはアンティキティラ族という珍しい種族で、
彼女らの瞳は莫大な魔力を秘めているため非常に高価で取引されており、
ノア自身も盗賊に狙われたりしたという。

話を聞くうち、どうにもこうにも放っておけなくなったアストラは、
ノアを家に住まわせる事にしたのだが・・・


唐突に始まった奇妙な同居生活。のんびり静かなスローライフのつもりが、
幼女と同居のドタバタ生活になってしまったアストラ様。

元部下にはなんとも言えない目で見られるし、
大事な大事なマイホームはノアのせいであちこち壊れたし、
しょっちゅうノア狙いの変な奴らに狙われたり襲われたりするけど、
がんばれアストラ様。

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ノアはふりかかる苦難や家具の破片にも負けず、
ぜひとものびのび健やかに育ってほしいです。


しかしアストラ様、10年ぶんの貯金をはたいた夢のマイホームを一瞬で破壊されるし、
破壊した張本人を養うことになるし、
張本人はなんかよくわからんけど狙われてるし、
基本的に巻き込まれ体質の超不幸人間ですが、
頼りがいあるし渋カッコイイし根っからの善人だしホント応援したくなります。


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※剣と魔法の冒険ファンタジーではなく、
マイホームを壊されて激怒するお父さんと
トラブルメーカーな娘のほのぼの日常ものです。 


基本的にコメディテイスト強めですが、ところどころシリアスな展開もあり
小出しにしている世界観の設定や過去がわりと重い話臭プンプンするし、
何処かでガチシリアスだったり場合によってちょっとした欝展開の可能性も有ります。
でもきっと最後は素敵な大団円になる安心感。


系統としては、
『魔法使いの嫁』(ヤマザココレ / マッグガーデン)
が非常に近いです。まほよめのシリアス要素とコメディ要素をちょうど逆転させたくらい。

画力や世界観のファンタジー具合、日常パートの安心感は
ハクメイとミコチ』(樫木拓人 / エンターブレイン)
クラス。つまり僕の知る漫画の中で最高のものに比肩します。

アストラとノアの関係は
『おはようとかおやすみとか』(まちた / 徳間書店)
の陽平と千世・千奈
『マイガール』(佐原ミズ / 新潮社)
のマサムネとコハル
の二つの間をとった感じに近いかなあ。


ノアがかわいいからロリコン御用達みたいに思わないように。
アストラ様がすごくいい味出してるんです。魅力溢れる人間です。
多くの「父娘もの」は、娘のキャラありきの話が多いですが、
この作品はアストラ様じゃないと成り立ちません。
『よつばと』のとーちゃんや、『千と万』の千広を差し置き
こんな父親が欲しいランキング第一位です。父じゃないけど。独身だけど。

この漫画を一言でまとめるなら、
がんばれアストラ様。





余談ですが、
作者さんは洋楽趣味(主食:メタル)のようで、各話のタイトルは洋楽から取られています。
漫画のタイトル『IT'S MY LIFE』もボン・ジョヴィの同名曲から取っているとのことで、
10年前僕が始めてコピーしてライブで演奏した最も思い入れ深い曲なので、
それも含めて勝手になんかの縁を感じてます。
初連載・初単行本とは思えない程の完成度ある漫画なので、
全力で応援する所存です。 

sunny / 今村陽子 イマムラヨウコ
 少年画報社『月刊ヤングキング』(2010年5月号ー同11月号)
 全1巻完結
 
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【レビュー】
ハートフル・ヒューマンドラマ / 家族・友情・青春もの

実家を飛び出し半絶縁状態だったハルのもとに、、兄夫婦の訃報が舞い込む。
他に身寄りのないという忘れ形見・姪のあきらと、卒業までの3ヶ月という条件で
突然始まった奇妙な同居生活。
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おまけに18年ぶりに帰った家には、あきらの同級生が二人住み着いていて――

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女子高生三人と同棲なんてハーレム・・・と思いきや、それぞれ何やら軽からぬ
ワケ有りのご様子。
加えてあきらは、両親の喪失以上の何かを心に秘めていて・・・。
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あきらの不自然な態度、「私は大人になれない魔法に掛かっているから」という謎の言葉。
その根底に見え隠れする”母の日記”。
何が書いてあったのか、この家で何が起こっていたのか。
もう変えることのできない重い過去を背負って、わだかまりだらけのぎこちない家で、
それでも共に家族として歩んでいく。


全7話・1巻完結ながら読み応えのある作品。
重たい設定と展開で、それでも安心感も確かにある、不思議な感覚でした。

どこか危なっかしい四人が、自分のことすら抱えきれていないのに、それでも
お互い支えあおうとする姿に胸を打たれます。

最後の一コマは、時系列的には前のコマの直後のはずですが、どうにもあきらが一気に大人びたように
見えて、「大人になれない魔法」が解けたんじゃないかなあ、と一人勝手に感じ入ってしまいました。
同様の解釈をした方と飲み語らいたいです。

涙が出るタイプの感動というよりは、胸のつかえが取れるようなほっとする締め。
600円弱でこんな素敵な気分になっていいのかなあ、と買った当初は思ったものです。

系統としては、
バックトゥー★ザ・ヒーロー』 (鬼灯 / 徳間書店)
ひまわりさん』(菅野マナミ / メディアファクトリー) 
誰が為に鋼は鳴る』 (天乃タカ / エンターブレイン)
『ミガワリメーカー』 (恩田澄子 / 講談社)
『空想郵便局』(朝陽昇 / マッグガーデン)
『イヴの時間』(吉浦康裕・太田優姫 / スクエアエニックス)
『神様がうそをつく』(尾崎かおり / 講談社)
『まじめな時間』(清家雪子 / 講談社)
あたりが好きな人向け。

特にこういう読後感爽やかな感動系ヒューマンドラマが好きなもんで、
むしろこの作品知ってたよ、好きだよ!って人は他のオススメを是非教えてください。

甘々と稲妻 / 雨隠ギド
 講談社『good!アフタヌーン』 (2013年8月号―連載中)
  現2巻刊行

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【レビュー】
ハートフル・家族・ご飯もの

 高校教員・犬塚公平は、半年前に妻を亡くし男手一つで娘・つぐみを育てて
いるものの、どうにも料理が上手くできない。

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そんな折、ふとしたきっかけで教え子・飯田小鳥の母の料亭に足を運ぶが、
成り行きで『小鳥とつぐみと3人でご飯を作って食べる』ことに・・・。


豚汁、ハンバーグ、唐揚げ、茶碗蒸し・・・なんてことないメニューも、3人で
作って食べれば“特別”になる。
あったか美味しい日々を描く、ハートフルストーリー。

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つぐみが可愛い(娘的な意味で)
小鳥が可愛い(女子高生的な意味で)
公平も不器用ながらにちゃんと「お父さん」をやってて、
すごくバランスの良い3人です。

また、ご飯を食べる3人の幸せそうなことといったら。思わずこっちの顔もほころんじゃいます。
家族の暖かみ、ご飯の温かさ、とにかくほっこりぬくぬくする作品です。

個人的に「このマンガがすごい!」というランキングがあまり好きでなく、それを根拠に
漫画を評価するのは最も忌み嫌うところではありますが、まあなんだかんだ一般受け
するという事は間違いないです。
だってこんなに素敵な作品なんですから。 


系統としては、
『高杉さんちのおべんとう』(柳原望 / メディアファクトリー)
『幸腹グラフィティ』(川井マコト / 芳文社)
『よつばと』(あずまきよひこ / アスキー・メディアワークス)
『ゆずべんとう』(葵梅太郎 / スクエアエニックス)
『今日、カレー!』(縞野やえ / マッグガーデン) 
『ごはん、しよ!』(高野聖 / メディアファクトリー) 
あたりが好きな人向けかなーと感じました。上記の作品が好きな方は特に是非。 

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